乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【大川市長選】:鳩山二郎氏が初当選 福岡

2013-06-30 23:36:30 | 選挙(衆院・参院・地方首長・議会)
【大川市長選】:鳩山二郎氏が初当選 福岡

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【大川市長選】:鳩山二郎氏が初当選 福岡

 川市長(福岡県)元衆院議員秘書の鳩山二郎氏(34)が初当選。元市長の江上均氏(51)▽前市議の石橋忠敏氏(64)▽元市長の中村晃生氏(66)を破る。鳩山氏は衆議院議員、鳩山邦夫氏の次男。投票率は62.05%。
 ※(写真):当選確実の報を受け、支援者とともにバンザイする鳩山氏(左から2人目)。右端は父邦夫氏=福岡県大川市で2013年6月30日午後10時45分、上村里花撮影
 確定得票数次の通り。
  当 10123 鳩山 二郎<1>無新=[自]
     4015 江上  均(1)無元
     2665 石橋 忠敏 無新
     1708 中村 晃生(2)無元
 元稿:毎日新聞社 ニュースセレクト 政治 【地方選挙・大川市長選】  2013年06月30日  23:36:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【大川市長選】:鳩山邦夫氏の次男、二郎氏が圧勝で初当選

2013-06-30 23:03:30 | 選挙(衆院・参院・地方首長・議会)
【大川市長選】:鳩山邦夫氏の次男、二郎氏が圧勝で初当選

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【大川市長選】:鳩山邦夫氏の次男、二郎氏が圧勝で初当選

 30日投開票された福岡県大川市長選は、衆院議員、鳩山邦夫氏の次男で元秘書の鳩山二郎氏(34)=無所属新人=が元市長ら3氏に圧勝し初当選を決めた。
 鳩山氏は自民党県連、公明党筑後総支部の推薦を受けた上、父邦夫氏の知名度を生かし、地元県議が、個人演説会に張り付くなど、国政選挙並みの組織戦を展開。次点候補に約6100票の差をつけて圧倒した。
 28日夜、大川市内であった総決起大会では、地元県議が「私が県とのパイプ役となり、二郎さんと二人三脚でやっていける。2人で足りなければ、親(邦夫氏)のスネをかじってもらい、三人四脚で、大川市発展のために尽力したい」と邦夫氏の存在を強調。大会には邦夫氏のほか、母エミリさん、兄の太郎氏らも顔をそろえ、家族ぐるみで支援し、30日夜も事務所で二郎氏を祝福した。二郎氏は福岡県内で最年少の市長となる。【上村里花】
 ※(写真):鳩山二郎氏=福岡県大川市で、上村里花撮影
 元稿:毎日新聞社 ニュースセレクト 政治 【地方選挙・大川市長選】  2013年06月30日  23:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【毎日新聞世論調査】:全国世論調査の質問と回答

2013-06-30 22:05:30 | 政党・地域政党・政治団体他
【毎日新聞世論調査】:全国世論調査の質問と回答

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【毎日新聞世論調査】:全国世論調査の質問と回答

 数字はいずれも%。左から全体、前回、男性、女性
◆安倍内閣を支持しますか。
 支持する      60(66)65 56
 支持しない     21(17)19 22
 関心がない     18(16)15 22
◇<「支持する」と答えた方に>支持する理由は何ですか。
 自民党の首相だから        11( 7) 9 13
 指導力に期待できる        21(22)22 20
 政策に期待できる         28(33)32 24
 政治のあり方が変わりそうだから
                  40(38)37 43
◇<「支持しない」と答えた方に>支持しない理由は何ですか。
 自民党の首相だから       10(19)14  7
 指導力に期待できない       6( 6) 5  7
 政策に期待できない       44(40)40 47
 政治のあり方が変わりそうにない
                 38(32)40 36
◆どの政党を支持しますか。
 自民党       40(38)45 35
 民主党        6( 5) 6  5
 日本維新の会     3( 4) 5  2
 公明党        4( 4) 2  5
 みんなの党      5( 4) 6  5
 共産党        3( 2) 3  3
 生活の党       1( 1) 1  1
 社民党        1( 1) 1  1
 みどりの風      0( 0) 0  0
 新党改革       0( -) 0  0
 その他        5( 5) 4  6
 支持政党はない   31(36)26 36
◆7月に参院選があります。仮に今、投票するとしたら、比例代表でどの政党・政治団体に投票しますか。
 自民党       45(41)50 41
 民主党        8( 6) 7  9
 日本維新の会     5( 5) 7  4
 公明党        6( 4) 4  7
 みんなの党      7( 6) 9  6
 共産党        4( 4) 4  4
 生活の党       1( 1) 1  1
 社民党        1( 2) 1  1
 みどりの風      0( 0) 0  0
 その他       13(20)10 16
◆自民党と公明党の与党が参院で過半数の議席を獲得した方がいいと思いますか、思いませんか。
 思う        57   58 57
 思わない      37   39 36
◆あなたは参院選の投票に行きますか、行きませんか。
 必ず行く      60   66 55
 たぶん行く     30   25 35
 たぶん行かない    5    4  5
 行かない       2    3  2
 元稿:毎日新聞社 ニュースセレクト 政治 【政局】  2013年06月30日  22:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【北広島市長選】:上野正三氏が無投票で3選 北海道

2013-06-30 21:43:30 | 選挙(衆院・参院・地方首長・議会)
【北広島市長選】:上野正三氏が無投票で3選 北海道

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【北広島市長選】:上野正三氏が無投票で3選 北海道

  北広島市長(北海道)上野正三氏(65)=無現=が無投票で3選。
 元稿:毎日新聞社 ニュースセレクト 政治 【地方選挙・北広島市長選】  2013年06月30日  21:43:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【本社世論調査】:「アベノミクス」不安も

2013-06-30 21:12:30 | 金融・財政ニュース
【本社世論調査】:「アベノミクス」不安も

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【本社世論調査】:「アベノミクス」不安も

 毎日新聞が29、30の両日実施した全国世論調査で、安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」の柱である金融緩和政策を続けるべきだと思うかどうかについて聞いたところ、59%が「思う」と回答し「思わない」の31%を大幅に上回った。依然として政策への期待感は強い。しかし、政府の成長戦略の実現性には懐疑的な見方も多い。与党は参院選で経済再生を中心に訴えるが、不安要素もある。
 アベノミクスによる景気回復への期待を聞いたところ、「期待できる」が55%で「期待できない」の41%を上回った。ただ、期待する人は3月調査(65%)▽4月調査(60%)▽5月調査(59%)と減少傾向が続いている。安倍内閣の支持層では「期待できる」が80%を占めたが、不支持層では「期待できない」が89%に上り、支持・不支持層で鮮明に分かれている。
 政府は6月14日、今後5年間で民間投資の拡大や規制緩和に取り組む成長戦略を閣議決定し、10年後に1人当たりの国民総所得(GNI)を150万円増やす目標を掲げた。実現できると思うかどうか聞いたところ、「思う」は21%にとどまり、「思わない」の72%を大幅に下回った。
 金融緩和と財政出動に続く「3本目の矢」の成長戦略は力不足が指摘されており、有権者にも懐疑的な見方が相当に強い現状を裏付けた。
 自民支持層でも「思う」は39%で「思わない」の53%を下回った。公明支持層でもそれぞれ25%と65%。目に見える金融緩和や財政出動に比べ、与党支持層にも成長戦略への理解はまだ広がっていない。民主支持層では「思わない」が84%、日本維新の会とみんなの党の支持層でもそれぞれ81%と83%に達した。
 円安に伴う物価上昇などで懸念される経済格差について「個人の格差が広がっても国全体の経済がよくなった方が良い」と思うかどうか聞いたところ、「思う」は38%で「思わない」の55%を下回り、格差拡大への懸念が強い。
 ただ、政党支持別では自民、維新の両支持層は「思う」がそれぞれ55%と59%で、格差容認論が過半数に達した。民主支持層は「思わない」が65%、公明、みんなもそれぞれ59%と68%が「思わない」と回答しており、経済運営をめぐる考え方について、自民と維新の支持層の類似も浮き彫りになった。【竹島一登】
 ※(図):内閣支持率とアベノミクスへの期待の関係
 元稿:毎日新聞社 ニュースセレクト 政治 【政策・行政】  2013年06月30日  21:12:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【本社世論調査】:比例投票、自民45% 民主8% 維新5%

2013-06-30 21:09:30 | 学術・文学・アート・美術・古典
【本社世論調査】:比例投票、自民45% 民主8% 維新5%

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【本社世論調査】:比例投票、自民45% 民主8% 維新5%

 7月4日公示、21日投開票の参院選を控え、毎日新聞は29、30の両日、全国世論調査を実施した。参院比例代表の投票先を聞いたところ、自民党が45%でトップで、民主党8%、みんなの党7%の順。日本維新の会は5%だった。民主、維新の両党とも党勢が戻っておらず、先の東京都議選の結果と同様、自民党の「1強」状態が目立っている。
 ◇「与党過半数望む」57%
 自民党と連立を組む公明党は比例投票先で6%だった。単純に加えると自公の与党で51%となる。都議選で躍進した共産党は4%と、5月の前回調査から横ばいだった。すべての年齢層で自民党を投票先に挙げた人がもっとも多く、20代では6割強が投票先に挙げた。
 政党支持率では、自民党は前回調査から2ポイント増え、40%でトップ。民主党は6%。維新は3%に下落し、初めて共産党の支持率と並んだ。民主党は昨年の衆院選惨敗以降の低迷から抜け出せない。維新も橋下徹共同代表の慰安婦発言の影響から回復せず、両党とも参院選への展望が開けない。公明党は4%、みんなの党は5%だった。
 また、自民、公明の与党が参院で過半数の議席を獲得した方がいいと思うかを尋ねたところ、「思う」と答えた人は57%で、「思わない」の37%を大きく上回った。自民支持層の88%、公明支持層の85%が「思う」と答え、維新支持層でも44%が「思う」と答えた。「ねじれ国会」が政治の停滞を招いていると指摘されている。安定政権を望む声が与党の高支持率の背景にあることがうかがえる。
 また、安倍内閣を「支持する」と回答した人は60%で、5月の前回調査から6ポイント減らしたものの、堅調だ。「支持しない」は21%で、前回から4ポイント増えた。
 調査では、参院選の投票に行くかどうかも尋ねた。「必ず行く」が60%で、「たぶん行く」の30%と合わせると9割。10年参院選の調査では、「必ず」が7割、「たぶん」が2割だったが、実際の投票率は57.92%(選挙区)だった。前回の例からみると投票率は横ばいか、下がる可能性もある。【鈴木美穂】
 ◇調査の方法◇
 6月29、30日の2日間、コンピューターで無作為に数字を組み合わせて作った電話番号に、調査員が電話をかけるRDS法で調査した。福島第1原発事故で帰還困難区域などに指定されている市町村の電話番号は除いた。有権者のいる1541世帯から、946人の回答を得た。回答率は61%。
 元稿:毎日新聞社 ニュースセレクト 政治 【政局・選挙・参院選】  2013年06月30日  21:09:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【肥満薬】:治験で不正か…身長、体重を虚偽記載 大阪の病院

2013-06-30 20:58:30 | 医療・病気・健康・医薬品
【肥満薬】:治験で不正か…身長、体重を虚偽記載 大阪の病院

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【肥満薬】:治験で不正か…身長、体重を虚偽記載 大阪の病院

 肥満症治療の市販薬の開発で、大阪市西成区の医療法人大鵬会・千本(せんぼん)病院が実施した臨床試験(治験)のデータに改ざんの疑いがあることが30日、分かった。治験には病院職員6人が参加し、4人の身長が実際より低く記載されるなどしていた。治験条件に合わせるため、被験者を肥満に見せるよう偽装した疑いがある。開発した小林製薬(本社・大阪市中央区)は今年3月、国への承認申請を取り下げる事態になった。
 同社によると、治験は2010年4月〜11年3月、薬の効果と副作用など安全性の確認を目的に、千本病院と契約して実施。計画では、身長と体重で肥満度をみる体格指数(BMI)が「25以上35未満」の72人を対象に、1日3回4錠ずつ毎日服用し、4週間ごとに身長と体重、腹囲を計測、血液も検査する。千本病院に依頼したのは、治験施設支援会社、サイトサポート・インスティテュート(SSI、本社・東京都)から紹介されたからだという。今回の肥満薬は、小林製薬にとって初めて治験が必要な医薬品だった。
 治験終了後の11年11月、同社は市販薬として製造販売の承認を国に申請。しかし、12年9月、報道機関の取材でデータに疑義がある可能性を把握し、申請を取り下げたという。
 同社が確認したところ、被験者には病院職員も参加していたほか、10年6月の治験のカルテや症例報告書では、参加した職員4人の身長が、同時期の健康診断の記録より約4〜10センチ、低く記されていた。結果、4人のBMIは健康診断では23.44〜26.61だったのが、28.34〜30.35まで上がったという。1人は60キロだった体重が、治験では70キロとされていた。
 同社が、治験の責任医師だった千本病院の当時の内科部長に聞いたところ、「身長を測ったのはSSIのスタッフ。私は転記しただけ」などと説明したという。小林製薬によると、治験は当時の院長も補佐したという。
 千本病院によると、当時の内科部長と院長は昨秋、退職。病院は30日、「真実の解明に努めたい」とのコメントを出した。SSIの本社や大阪オフィスは30日、不在だった。
 BMIは、国際的に肥満度を示すために使われている指標。体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割って算出し、日本肥満学会の判定基準では「25以上」を肥満とする。小林製薬は病院側に被験者のBMIが偏らないよう要請していた。
 同社広報部は「病院とSSI、医師の3者に対し、真相究明を求める。法的手段も辞さない」と話した。【重石岳史、松井聡】
 ※(写真):肥満症治療の市販薬の開発で、臨床試験を実施した千本病院=大阪市西成区で2013年6月30日、川平愛撮影
 ※(写真):肥満症治療の市販薬を巡り、国への承認申請を取り下げた小林製薬=大阪市中央区で2013年6月30日、川平愛撮影
 元稿:毎日新聞社 ニュースセレクト 社会 【医療・病気】  2013年06月30日  20:58:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【三菱重工】:国内最大級クルーズ客船の起工式…長崎造船所

2013-06-30 20:30:30 | 産業・経済・企業・ビジネスニュース
【三菱重工】:国内最大級クルーズ客船の起工式…長崎造船所

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【三菱重工】:国内最大級クルーズ客船の起工式…長崎造船所

 国内最大級のクルーズ客船(12万4500トン、乗客数約3300人)の起工式が30日、長崎市の三菱重工長崎造船所であった。同造船所での客船建造は、作業中に火災事故が起きた「ダイヤモンド・プリンセス」を引き渡して以来9年ぶり。
 イタリアの客船運航会社、コスタ・グループから2011年に受注した2隻のうちの1番船。全長約300メートル、幅37.6メートルで、1643室を備える。船体形状の改良などで燃費性能を大幅に向上させるという。引き渡しは15年3月の予定だ。
 起工式には、関係者約50人が出席。新造船の航海の安全などを願う儀式の後、船底部分の船体ブロックが据え付けられた。三菱重工は、付加価値が高い客船を造船部門の主力に位置づけており、同造船所の橋本州史(くにふみ)所長は「客船建造の大きな節目。全力を挙げていい船を造りたい」と述べた。【小畑英介】
 ※(写真):船体ブロック(右上)を前に船の安全を祈る関係者=長崎市の三菱重工長崎造船所で2013年6月30日、小畑英介撮影
 元稿:毎日新聞社 ニュースセレクト 経済 【産業・ビジネス】  2013年06月30日  20:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【しあわせのトンボ】:今日の政治と言葉=近藤勝重

2013-06-30 13:11:30 | 社説・解説・コラム
【しあわせのトンボ】:今日の政治と言葉=近藤勝重

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【しあわせのトンボ】:今日の政治と言葉=近藤勝重

 物事をどう伝えるか。難しいことは分かりやすく、とはよく言われることだ。伝え方の基本であろう。しかし頭で分かっていても、心は納得していないことが多々ある。頭も心も分かる、分かるとうなずける話は、とりわけ政治の世界で少なくなった印象だ。
 早い話、原発のエネルギーと経済活動についての説明は、ぼくの頭でも理解できる。といって経済とて済民の手段、人命第一だと思うと、原発再稼働はとても受け入れられない。心はノーなのである。
 それでは難しいと言うより複雑と言うべき今日の諸問題は、どう伝えればいいのか。元来、政治家の言葉は持って回った言い方が多かった。その不人気もあってか、はっきりした物言いが力を得てくる。石原慎太郎氏は1999年春の東京都知事選で、「はっきりYES/はっきりNO」を連呼して当選した。さらにその流れを加速させたのが小泉純一郎元首相で、イラクに派遣した自衛隊に絡む非戦闘地域についての答弁は「自衛隊の活動している所が非戦闘地域」というものであった。いやはやではあるが、物事を単純化して言い切る傾向は、橋下徹大阪市長の存在でなお力を増した。
 次の言葉は、そんな状況に対する社会活動家、湯浅誠氏の本紙夕刊紙上での発言の一部で、なるほど、とぼくには思えた。「複雑さは複雑であること自体が悪であり、シンプルで分かりやすいことは善であるという判断基準の強まりを感じます。複雑さの中身は問題とはされない。その結果の一つとして橋下さん人気がある」
 橋下人気は従軍慰安婦発言で失速気味だが、政治の世界での単純な言語化はそのままだ。原発事故の規模と死者数をこじつけようとした自民党の高市早苗政調会長の暴言なども、その一例であろう。
 単純に言い切る言葉は強い。そこにネット上のストレートな言葉が加わって政治家の言語感覚が作られていくと、政治の姿はどうなるか。いびつさを増すばかりだろう。むしろ複雑な物事は複雑なものとして受け止め、誠実に向き合う。真に言葉を持つ政治家は、その過程を経ずして生まれないのではなかろうか。(専門編集委員)
 元稿:毎日新聞社 東京夕刊 ニュースセレクト 社説・解説・コラム 【しあわせのトンボ】  2013年06月28日  13:11:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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{社説①}:原発政策 「脱」か「依存」か明確に

2013-06-30 02:33:50 | 電力需給・原子力発電所再稼働問題
{社説①}:原発政策 「脱」か「依存」か明確に

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:{社説①}:原発政策 「脱」か「依存」か明確に

 原発に頼らない社会を目指すのか、原発依存に回帰するのか。今度の参院選は、国民がその意思を示す大切な機会になるはずだ。
 福島の事故は、なお収束しない。その中で、政府がなし崩しに依存を強めることがあってはならない。各党・各候補は、有権者がしっかり選択できるよう、自らの原発政策を明確に示すべきだ。
 安倍晋三首相は、原発輸出の「トップセールス」にまい進し、政権の成長戦略には原発再稼働に積極的な姿勢を盛り込んだ。自民党の公約は現政権の姿勢を後追いする内容だ。原発を含むインフラ輸出を進め、原発の再稼働を巡っては、地元自治体の理解を得るよう「国が責任を持って最大限の努力」をするという。
 一方で、昨年の衆院選の公約に掲げていた「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立」という目標は消えた。衆院選で自民に投票した有権者の中には、「依存しなくてもよい」政策の支持者もいただろう。原発依存にかじを切ったのであれば、はっきり示すべきだ。
 連立政権を組む公明党は公約に、「原発に依存しない社会・原発ゼロを目指す」と明記した。自公の政策は矛盾しないのか。国民が支持不支持を判断できるように、両党はきちんと説明する必要がある。
 一方、民主党は「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入」という衆院選の公約を変えていない。脱原発路線を堅持したことは評価できる。
 しかし、実現のための戦略や道筋が分からない。推進をうたうインフラ輸出に原発が含まれるかどうかも明らかにしない。主張に筋を通さなければ、与党に対抗して有権者の理解を得るのは難しいだろう。
 いずれにしても当面、安全を確認できた原発の再稼働はあり得るだろう。今の制度では、電力会社だけが事故の賠償責任を負う。再稼働させるのであれば、原発を推進してきた国の責任分担の是非もはっきりさせる必要がある。国の責任とは、税金による給付を意味する。賠償負担が大きく膨らんだ東京電力への支援の見直しは、その試金石といえる。
 国民負担を伴うだけに、各党は選挙戦でそれぞれの考えを示してほしい。幕引きを急ぐべき核燃料サイクルや使用済み核燃料の処分などについても考えを聞きたい。
 原発の是非は2年前の原発事故以来、国論を二分してきた難しい問題だ。しかし、それを避けて国の将来は描けない。各党・各候補は原発政策をはっきりと争点に掲げ、論議を戦わせるべきだ。
 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 ニュースセレクト 社説・解説・コラム 【社説】  2013年06月30日  02:33:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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{社説②}:中韓首脳会談 現実見定め対応を

2013-06-30 02:33:40 | 学術・文学・アート・美術・古典
{社説②}:中韓首脳会談 現実見定め対応を

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:{社説②}:中韓首脳会談 現実見定め対応を

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が国賓として中国を訪問した。北京の人民大会堂で行われた習近平(しゅう・きんぺい)国家主席との会談冒頭、朴大統領は約5分間、中国語であいさつした。習主席が喜んだのは言うまでもない。
 2日後に行った清華大学での演説では、朴大統領はこう語った。
 「韓国と中国は、数千年の歴史を共にしながら多様な文物と思想の交流をしてきました。そのため、心で共有するものが多く、文化的にも通じるところが多いのです」
 これはリップサービスではない。韓国の対中接近は歴然としている。大統領の訪中には約70人もの経済人が同行した。
 日本も韓国も中国を最重要の貿易相手国としているが、対中貿易への依存度は日本より韓国がはるかに高い。韓国の対中貿易は日米両国との貿易額の合計より多いのだ。この現実の意味は極めて重い。
 経済的な側面だけではない。韓国政府系シンクタンクの研究者が「わが国が中国との関係を悪化させるのは非常に愚かな行動」と言い切る。「儒教と漢字文化を共有する中国との関係強化」が、事実上の政策目標になりつつある。
 21年前の中韓国交正常化後、次第に台頭してきた中国への接近が急激に加速し、経済的依存と政治的親和感が高まるのと同時に、日韓関係にも難しい側面が目立ってきた。これがここ数年の実情と言えよう。日中韓3国の関係に悩ましい変化が生じているのである。
 中韓首脳会談の成果については評価が難しい。北朝鮮の核問題に関連して習主席は、「6カ国協議の早期再開」を望むと強調した。共同声明には「北朝鮮の核保有を容認できない」という韓国側の見解が入ったものの、中国との合意によるものではないなど、核問題解決を楽観できる状況ではない。
 共同記者会見では中韓の幅広い分野での協力や、戦略的対話チャンネル構築などが語られたが、それらは米韓同盟や日韓友好との整合性を持つものなのか。疑問が残る。
 東アジアには日韓、日中韓の首脳会談という枠組みがあるが、中国、韓国との摩擦で開催できない状態が続いている。今回の中韓共同声明では名指しを避けつつ日本への憂慮を表明したが、その一方で日中韓3国の協力が北東アジアの平和と繁栄に重要な役割を果たすとも指摘した。良い兆候であることを期待する。
 私たちは北東アジアの歴史の転換点に立っているのかもしれない。そうであるならば、その変化の現実を正しく、冷静に見定め、周辺国との関係を誤りなく取り結んでいかねばならない。
 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 ニュースセレクト 社説・解説・コラム 【社説】  2013年06月30日  02:31:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【余録】:米国の「スポーツ・イラストレーテッド」誌の表紙…

2013-06-30 02:33:30 | 社説・解説・コラム
【余録】:米国の「スポーツ・イラストレーテッド」誌の表紙…

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【余録】:米国の「スポーツ・イラストレーテッド」誌の表紙…

 米国の「スポーツ・イラストレーテッド」誌の表紙を飾った選手はその後ひどいスランプに陥るというジンクスがあり、何度も表紙になるのを断った人がいるそうだ。実際、統計を取ってみると成績が落ちた選手は8割にも上ったという▲人間の認知機能によくある落とし穴がジンクスの正体だ。「<意識>とは何だろうか」(下條信輔著)によれば、私たちは無秩序や意味不明なことを嫌い、何らかの法則や秩序を求めたがる。そして、自分が信じたいことを確認し意味付けしようとする習性があるという▲好不調の波はどの選手にもある。有名誌の表紙を飾るような活躍をする確率はどのくらいか。劇的な活躍をした後、さらに成績が上がる確率はどうか。むしろ下がる確率が高いのが普通だろう。統計学でいわれる「平均への回帰」だ▲では、スランプに陥った選手を厳しく叱るのは効果があるか。「平均への回帰」論からすれば、厳しくてもそうでなくても成績が上がる確率は高いのだが、指導者は厳しくしたから成績が伸びたと錯覚する。周囲も結果に目を奪われ、厳しい指導を是認する▲体罰がどれだけ批判されても肯定論が根強いのはそのためだ。自分と違う価値観を持った相手の心をつかみ、技術を向上させる専門性を獲得するのは大変だ。安易に暴力に頼る怠慢、暴力で相手を支配する快感は、認知の錯覚によって免罪されてきたに過ぎない▲人間は誰しも自分が信じたいことを都合よく意味付けしようとする。根拠のない精神論の多くは錯覚によって生まれる。体罰は選手を傷つけ、自発的なモチベーションを抑圧するだけだ。
 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 ニュースセレクト 社説・解説・コラム 【余録】  2013年06月30日  00:36:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【参院選】:電力労組「原発ゼロの公約は困る」支援に消極的 

2013-06-30 02:31:30 | 選挙(衆院・参院・地方首長・議会)
【参院選】:電力労組「原発ゼロの公約は困る」支援に消極的 民主候補予定者にジレンマ

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:」【参院選】:電力労組「原発ゼロの公約は困る」支援に消極的 民主候補予定者にジレンマ

 原子力政策を巡り、民主党は昨年12月の衆院選と同様、今回の参院選マニフェストでも「2030年代原発稼働ゼロ」を盛り込み、原発再稼働に前向きな自民党との違いを出した。だが、この公約に目を光らせる支持団体がある。連合の傘下にある電力関連産業の労働組合「電力総連」。原発を「重要な電源」と位置づけており、民主の立候補予定者にとって、脱原発を声高に叫ぶほど支援をもらえないというジレンマを抱えている。【百武信幸、澤本麻里子、木下武、関谷俊介】
 「あまりゼロと言われては困る」。4月、宮崎選挙区(改選数1)に出馬予定の新人で前衆院議員、道休誠一郎氏(60)は、宮崎市内の九州電力労組事務所で対面した幹部からそう忠告された。昨年の衆院選で、労組側から「脱原発について急進的な主張をしている」と受け止められていた。道休氏は誤解を解くため、約1時間にわたり「徐々にゼロにするという主張で、党の政策以上でも以下でもない」と訴えた。
 だが、6月下旬に労組側に問い合わせると、「(参院選で電力総連の)推薦は出ない」。田口雄二・県連代表は「誤解は解消したと受けとめているが、組織の考えもあるのだろう。連合から推薦をもらっており、(電力総連からも)それなりの支援はもらえると思う」と期待する。
 電力総連の組合員は九州で2万人超に上る。衆院選の大敗ショック後も支持率の低迷に悩む民主にとって、支持組織の取りこぼしは参院選で致命傷となりかねない。だが、毎日新聞が九州・山口で民主から出馬予定の6人の陣営に取材したところ、27日現在で電力総連から推薦をもらったのは2人にとどまる。
 07年参院選で電力総連の推薦を受けた熊本選挙区(改選数1)の現職、松野信夫氏(62)の元にも、推薦願の返事が来ていない。松野氏は「自然エネルギーの拡充には時間がかかる。安全性が確保されれば原発再稼働を考えざるを得ない」と主張。一方で昨年6月、関西電力大飯原発の再稼働について、政府に慎重な判断を求める要請行動の呼びかけ人になっていた。
 ある電力系労組幹部は「連合に参画している以上、(選挙応援は)一定の役割は果たすつもり」としながらも、「松野さんは原発に反対だという話も聞く」とけん制する。
 福岡選挙区(改選数2)の新人、野田国義氏(55)も大飯再稼働の慎重行動に加わった一人。「推薦手続きに時間がかかった」と言う労組関係者によると、ヒアリングで野田氏が「安全性が確認できれば再稼働に反対しない」と約束し、推薦が決まったという。
 別の電力系労組幹部はくぎを刺す。「反原発を強く言う候補への推薦は無理。原発に反対と言いながら、国民生活に原発が必要だと言う人がいたら、どっちが本当か確認しなければいけない」
 元稿:毎日新聞社 ニュースセレクト 政治 【政局・選挙・参院選】  2013年06月30日  02:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【時代の風】:少子高齢化社会=元世界銀行副総裁・西水美恵子

2013-06-30 00:06:30 | 社説・解説・コラム
【時代の風】:少子高齢化社会=元世界銀行副総裁・西水美恵子

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【時代の風】:少子高齢化社会=元世界銀行副総裁・西水美恵子

 ◇「小国」悲観論を笑う
 人口減少が問題だと捉えられているようだ。減ってなぜ悪いのだろうと、長年気になっている。特に「経済小国になるから困る」と言う人が多いのには驚く。
 日本より国民平均所得が高い国は二十数カ国あるが、そのうち人口がわが国を上回るのは米国のみ。資本と生産性が伸び、生活水準が下がらない限り、困る理由などあるのだろうか。
 社会保障負担を案じる若い世代からは「高齢化で生産性が上がるはずがない」という意見をよく聞く。いつも「高齢者をばかにしないで!」と、笑ってしまう。
 企業のトップには、人口が減ると生産人口も減ると単純に思い込む方が多く、頻繁に相談を受ける。今ある生産人口の大半を無駄にしながら何を言うとあきれるが「女性をお忘れなく!」と笑って、我慢している。
 長期にわたる難題を考える時、目先のことから考え出すと型にとらわれやすくなり、間違いを起こすことが多い。逆に問題を克服した未来を想像して、その実現への課題を考えると、見落としがちなことが自然に近寄ってくる。ビジョニング(visioning)と呼ばれる思考法だが、その要は未来を自由に描くこと。
 長寿国日本の未来像については、その多様な側面を拙著や新聞雑誌などで紹介してきた。が、悲観的な見解が増え続ける今、ここで要約しておきたい。
 私が「高齢者をばかにしないで」と笑う理由は、日本が将来、高齢者を知識人財として誇る国に変貌していると想像するからだ。
 グローバル化と情報技術の飛躍で、企業の生存競争がより厳しい未来だろう。1次産業を筆頭に、知識産業へ脱皮しない企業は敗者になる。高齢者は、その知識産業に欠かせない経験と英知をもたらす。長生きするほど働きがいと生きがいを得る人々に、転職や引退を選ぶ自由はあっても、老後や定年は死語同然となるだろう。むろん、この未来像での生産人口は、減る人口に比例しない。
 医学はもとより、栄養学など健康科学の恩恵を誰もが公平に受け得る制度と、それを可能にする健全な財政があっての未来像だ。
 人材確保の競争もより厳しい未来であろう。だからこそ資本集約的な生産性の成長が必須となり、わが国が誇るロボット技術などが大活躍するだろう。
 特に、女性が生産人口の過半数を占め、労働市場の要となっているだろう。長年彼女たちを泣かした雇用格差など見あたらない。各界指導者層も、男女半々が常識になっているだろう。
 その上、女性のリーダーシップのおかげで、人事思考が大きく変わるだろう。家でも職場でも同じ人間。どちらかが不幸ならもう一方に響くから、人事の対象は従業員プラスその家族。脳医学がすでに実証済みだが、幸せ感は生産性を上げ、経営陣も従業員も、幸せを相互共有の利として追求する未来だ。特に子育ては、働く人生の選択肢のひとつとして男女同様に定着。ライフサイクルを考慮する選択が労働市場では効率の高い人材流動となり、生産性をさらに高めるだろう。
 物質的に恵まれた国民が精神的な満足を追求するからだが、経済史の逆流現象さえ見える。例えば、情報技術のおかげで、家庭が仕事場だった昔に戻る。人の絆に支えられる生活を求めて都会を離れる人口も増加し、地方経済が再生する。核家族化も減速を始め、世代間に伝わる知恵が子育てのストレスを消す。
 つまり、安心して子を産み育てる環境が、包括的に整い始める未来だろう。人口減少率の失速さえ夢ではない。日本が経済小国になるという懸念など、どこ吹く風の未来でもあろう。
 数年前、某政治家に「人口でも経済でも、大きくなければ世界が相手にしない」と言われ、思わず苦笑したことがある。複雑な国際関係の力学のこと、むろん国の大小も関わる。が、私の経験は、リーダーの人徳と先見の明にこそ図体(ずうたい)の大小を凌(しの)ぐ偉力が在るという現実を、常に見せてくれた。
 未来像が諭す。経済の成長は幸せ追求への重要手段であって、目的ではない。人口減少を機に国民の精神的なニーズを見極めよと。
 お気づきの読者もいるだろう。紹介した未来像への推移は、すでにあちこちで雪解け水のように流れ出している。その流れを速やかに大きくする政策はいかにと問うのが、国をつかさどる人の正しい姿であろう。=毎週日曜日に掲載
 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 ニュースセレクト 社説・解説・コラム 【時代の風】  2013年06月30日  00:06:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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{社説①}:憲法改正 優先順位を国民に示せ

2013-06-29 02:32:30 | 社説・解説・コラム
{社説①}:憲法改正 優先順位を国民に示せ

 ●乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:{社説①}:憲法改正 優先順位を国民に示せ

 憲法改正に現実味が出てきた、と安倍晋三首相は言う。通常国会閉幕を受けた記者会見では「我々が議論をリードすることで、初めて(改憲が)現実的な政治課題として表れつつある」と胸を張った。
 確かに、首相が掘り起こした改憲の機運は、政党や国民が率直に憲法を論じる土俵を作ったと言ってもいいだろう。改憲をタブー視する風潮は、今や過去のものだ。
 だが、それによって見える現実とは首相が言う改憲の道筋だけではない。政治が憲法をいかに軽んじてきたか、その現実もまた、あからさまになったのではないか。
 順法精神なき立法府 まず、憲法改正を発議する唯一の場である国会に、憲法を尊重しようとする姿勢も、順法精神もうかがえないという現実である。
 衆院の1票の格差を最高裁に「違憲状態」と指摘されながら背を向け続け、緊急避難にすぎない「0増5減」の処理さえ土壇場まで腰を上げなかった国会に、どうして私たちは信頼して改憲論議をゆだねられようか。改憲勢力である日本維新の会の綱領には、憲法が「日本を孤立と軽蔑の対象に貶(おとし)め」たとあるが、ほかならぬ国会が、憲法を軽蔑の対象に貶めているのである。
 もう一つは、震災の被災地から見えてくる憲法の現実だ。
 憲法には、幸福追求権を定めた13条、健康で文化的な最低限度の生活を保障した25条などがある。ところが、自然災害や原発事故で暮らしを理不尽に奪われ、復興のめどもたたず、避難生活を強いられている多くの人の前にあるのは、現実と憲法の甚だしい乖離(かいり)だ。被災者にとって憲法とは、作り直すより使いこなしてもらいたいものだろう。
 改憲論議は自由闊達(かったつ)でいい。ただし、その前に政治家一人一人は、自分が憲法にどう向き合ってきたかを見つめ直し、立憲主義国の立法府を構成する一員であることに、責任と誇りを持ってもらいたい。改憲論議はそこから始まる。なぜなら、今の憲法が政治によってないがしろにされているとするならば、改正される憲法も、同じようにないがしろにされるに違いないからだ。
 その上で政党には、参院選に臨むにあたり、改憲論議の優先順位を明らかにするよう求める。
 一つは、他の重要政策との比較における優先順位である。
 景気の回復や財政再建、原発事故の収束と近未来エネルギーの制度設計、持続可能な社会保障制度の構築など、日本が抱える課題はどれも、政権が全力で格闘しても足りないほどの重いテーマである。
 高度に成熟し、多様な価値観を許容する先進民主主義国の日本が、これら山積する複雑な課題を横に置いてまで、あえて今、憲法の作り直しに取り組む必然性は何か。憲法を変えなければ越えられない障害があるのなら、そこに手をつけることこそ優先度が高い政治課題だと、国民に正直に語る責務がある。
 もう一つは、憲法のどの条文を変えるのか、という問題である。実際の改憲は逐条的に検討され、最後は国民投票にかけられる。優先順位を明示しない観念論、抽象論は「改憲ごっこ」の域を出ない。
 改憲熟議の出発点に 安倍首相は春先まで、改憲の発議要件を衆参各院の総議員の「3分の2以上」の賛成から「過半数」に緩和する96条の改正に優先的に取り組む意欲を示していた。今は96条改正を急がず、国民の理解が浸透するのを待つ姿勢に軌道修正したようだ。参院選後の3年間も、デフレからの脱却に集中すると言う。
 では首相に問いたい。今後3年、経済政策に専念し、憲法改正の工程表は用意しないつもりなのか。96条改正を急がないなら、9条改正による国防軍設置など他の条文改正に先に取り組むのか、それとも、それらはさらに後回しにするのか。有権者は首相の明確な考えを知って、1票を行使したいのである。
 自民党の公約には、改正発議要件の緩和とともに、天皇陛下を元首とすることや緊急事態条項、家族の絆など10項目の改憲案が、ただ並べられているだけである。選挙で多数を得たらこのリストから自由に選んで改憲を発議する、というのでは無責任のそしりを免れまい。
 民主党の公約は、96条先行改正に反対する一方、「国民とともに『憲法対話』を進め、補うべき点、改めるべき点への議論を深め、未来志向の憲法を構想する」と基本認識を示すにとどまっている。これでは憲法を変えようというのか、変えたくないのか、判然としない。
 私たちは、参院を本来の「抑制と補完」の府に再生させるため、憲法が定める参院の権能を抜本的に見直すなどの論議に積極的に参加していきたいと思う。通常国会終盤の醜態を見れば、参院改革が焦眉(しょうび)の急であることは明らかだろう。
 国政選挙は、改憲発議者を選ぶ機会だ。憲法を尊び、憲法を生かす意識を持ち、改正の必要があればそれを誠実に具体的に語る、そんな改憲熟議の出発点としたい。
 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 ニュースセレクト 社説・解説・コラム 【社説】  2013年06月29日  02:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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