乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説①】:週のはじめに考える 「働き方改革」は必要?

2018-05-14 06:10:40 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説①】:週のはじめに考える 「働き方改革」は必要?

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:週のはじめに考える 「働き方改革」は必要?

 働き方改革の法案審議が本格化しています。日本人の働き方に問題は多々ありますが、そもそも政府が画一的にルールを決めるべきなのでしょうか。

 花粉やウイルス対策用のマスクなのに一枚六百五十円-。びっくりするほどの高価格ですが、三年前の発売以来、花粉の飛散時期を中心に注文が引きも切らない。

 その秘密は、抗菌や消臭に有効なナノ銀イオンが独自開発の染色技術でたっぷりと生地に定着させてあるから。繰り返し洗濯しても効果は続き、長持ちするのでお値打ちでもあるのです。

 ◆仕事が好きになる環境

 繊維産業が盛んな福井県の「ウエマツ」という染色メーカーが手がけました。従業員四十五人の小さな会社ですが、全国コンテストで最高賞をとるなど染色加工技術に実績があります。

 高い技術力で右肩上がりの経営を続ける秘訣(ひけつ)を尋ねると、上松信行社長(69)からこんな答えが返ってきました。

 「タイムカードもなければ残業もありません。心がけているのは社員が仕事を好きになる環境づくりだけ」

 同社には染め、仕上げ、検査、出荷、試験、開発、事務の部署があり、社員に各部署を経験させてみて、自分に向いていると思う仕事に就かせている。

 職場環境の改善要望もアンケートで聞く。仕事場は乾燥作業などで室温が五〇度にもなる。その『暑さ』を何とかしてほしいとの声が強かった。一千万円以上かけて地下二百メートルの井戸を掘り、スプリンクラーで屋根に散水することで室温を五度以上も下げた。「もっと下げる」と意気軒高です。

 上松社長の言葉で驚かされたのは「経営者の仕事は人件費を増やすこと」。多くの経営者は乾いたタオルをさらに絞るように「経費節減」「人件費削減」と叫んでいます。それに抗(あらが)うように社員のための投資を惜しまず、付加価値の高い製品づくりを目指している。

 育児休暇や手当などの支援も手厚く、そうした配慮を意気に感じた社員は、他社がまねできないような多品種・スピード処理といった高い生産性で応えています。

 ◆社員を幸福にする役職

 経営者が働きやすい環境に努めれば生産性が向上する-それは何も理想論ではありません。米国の心理学者三人の共同研究(「幸福は成功を導くか、二〇〇五年」)はその答えを証明しました。

 「幸福度の高い従業員は、そうでない従業員に比べて生産性は30%、営業成績は37%、創造性にいたっては三倍も高い」-。

 「幸せ」を感じながら行動すると、脳内の神経伝達物質ドーパミンが多く分泌され、やる気や学習能力が高まるからだそうです。

 欧米では、社員が幸福に働けるよう専門的に取り組む役職を設ける企業が増えています。CHO(チーフ・ハピネス・オフィサー)という役職で、かのグーグル社が先駆けとなるや米西海岸のIT企業などに広まりました。

 オフィスで瞑想(めいそう)の時間を採り入れたり、女性のCHOが一人ひとりの座席を回ってはコミュニケーションを深める。こうした社員の幸福度と会社の発展が車の両輪のように回るのを目指している。

 「働き方改革」に目を転じてみると、どうでしょうか。政府は成長戦略に位置付けて生産性を高めよう、女性も高齢者も一億総活躍で働こうとルールを押し付けます。財界、つまり働かせる側の論理が優先されていて、働く人の幸せなど置き去りです。

 時間外労働に法定上限を設けるのが画期的だと喧伝(けんでん)するが、繁忙月は百時間未満まで認めるなど、ワークライフバランスはおろか過労死防止も怪しい。

 焦点の高度プロフェッショナル制度(高プロ)は残業代も深夜や休日の割増賃金もなく、働く人を保護する労働法制が適用されない、極めて危うい制度です。

 制度に適した働き手が少なからずいるとしても、いずれそれが普通の人まで拡大されるおそれが強いのも、また事実でしょう。

 ◆モデルの米国は縮小へ

 高プロのモデルである米国のホワイトカラー・エグゼンプション(WE)を現地調査してきた三浦直子弁護士は、こう語ります。

 「残業代を支払わなくてよいなら、使用者側は間違いなく長時間働かせる。そして本来適用されない人にまで拡大していく」

 米国ではWEが低賃金労働者にまで著しく拡大、長時間労働と健康被害の蔓延(まんえん)により規制強化に動いています。日本は明らかに逆の方向へ進もうとしているのです。

 働き方とは、企業の労使が自発的に決めるべき慣習。本来、政府が制度や法改正して上から決めるのは不自然でしょう。この「働き方改革」が本当に働く人のためなのか、よく見つめるべきです。 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年05月13日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:週のはじめに考える 勤勉は美徳だけれど

2018-04-22 06:10:50 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説①】:週のはじめに考える 勤勉は美徳だけれど

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:週のはじめに考える 勤勉は美徳だけれど

 まもなくメーデーです。今年の「労働者の祭典」では長時間労働の削減もスローガンです。勤勉は美徳でしょう。でも、働き過ぎは見直したいものです。

 メーデーは一八八六年、米シカゴで多くの労働者が長かった労働を一日八時間にするよう要求したことが始まりといわれています。

 二千時間。

 パート労働者を除いた日本人一般労働者の今の年間労働時間です。欧米と比べ一~三割は長い。

 ◆江戸時代の農民から

 日本人は勤勉だし、働くことは美徳だと考えています。確かに、労働はやりがいを得られ社会に貢献できる営みです。汗をかいて懸命に働く意義を多くの日本人は感じています。

 勤勉さのルーツはどこにあるのでしょうか。興味深い指摘があります。経済史研究者の速水融(はやみあきら)氏は江戸時代の農民から日本社会の勤労観は広がったとみています。

 農産物の生産量を増やそうとしたとき、まず労働力としての家畜の利用を考えます。実際、欧州ではそうでした。ところが、江戸時代の日本では耕地の開拓はやり尽くされ耕地面積の拡大は限界にきていた。耕作に使う牛馬を飼育したり飼料の栽培をする土地が既になかった。

 そこで農民は、自ら働く時間を長くした。つまり資本(家畜)ではなく労働力(人力)を投入することで生産量を増やした。その間、生活水準は上がり寿命が延び人口も増えたそうです。この現象を速水氏は「勤勉革命」と呼んでいます。西洋の「産業革命」に対する言葉です。

 江戸時代に、商人の働く意義を説いた思想家、石田梅岩(ばいがん)の教えも勤労観を形作ることに一役買っているようです。後に「石門心学」と呼ばれる教えには、農民の精勤をたたえ勤勉を奨励しています。「一生懸命努力すれば、日常を安楽に過ごせる」と説きました。

 この勤労観は明治時代以降の工業化社会にも受け継がれ、現代に至ったようです。

 勤労を尊ぶ価値観はいいとしても、問題は長時間労働も美徳としてしまった点です。一九五〇年代以降の高度成長期に「午前さま」という言葉がありました。仕事やつきあいで帰宅が午前零時を回ることを指します。猛烈に働く人は「モーレツ社員」と呼ばれました。バブル期の八〇年代には「二十四時間戦えますか」というCMが流行、過重な働き方が当たり前で奨励されてきました。

 ◆残業をしない欧米人

 欧米の事情は違います。勤労観はキリスト教のプロテスタンティズムが下地にあります。勤勉は自分のためではなく、事業に励むことが神に奉仕することになると考えました。ビジネスが信仰につながるという思想で資本主義と結び付き、工業化社会を生みました。

 欧米でも勤勉さは大切にしていますが、日本とは労働への考え方が違います。

 米国のIT企業に勤める知人は「同僚たちは夕方には必ず帰り、家族と夕食を取ることが当たり前です。いつ帰るかは本人の自由です」と教えてくれました。仕事が残っていたら「夕食後に自宅で片付ける」のだそうです。

 欧州でも管理職や専門職など報酬の高い一部の職種では長時間労働もありますが、一般の労働者は残業はしません。

 日本総研の山田久主席研究員は「日本では仕事こそ大事、それが存在意義という意識が根強いですが、欧州では生活を仕事と同じくらい大切にしています。上司が残っていてもかまわず帰宅します。残業は特別な事情がなければしません」と説明します。

 「残業なし」で生活できる賃金を得られ、仕事の進め方を自ら決められる一定の裁量が労働者自身にあることも、欧州では長時間労働がはびこらない要因です。日本政府は「働き方改革」を叫んでいますが、こうした点をどう実現するのか、その議論は抜け落ちています。

 長時間労働の削減は経営者の問題でもあります。今、多くの企業では業務量は変えずに働く時間の削減を現場に求めています。やるべきは一時的に業績が落ちても業務量を減らすという経営判断のはずです。その気概がない限り難しいのではないでしょうか。

 ◆多忙は「時間の貧困」

 「貧困」というと「所得の貧困」が思い浮かびます。実は、仕事が多忙で家事、育児、介護のみならず地域活動や趣味などの時間が乏しいことを「時間の貧困」と言います。時間の多寡も生活水準を決める重要な要素だからです。

 働き過ぎは、心の貧困すら招いているのではないでしょうか。勤勉さは大切にしつつ「所得と時間の貧困」に陥らない働き方へ工夫をし、協力をし、古い価値観を変えてゆきたいものです。 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年04月22日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【主張】:働き方改革法案 丁寧な説明で理解求めよ

2018-04-16 05:03:35 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【主張】:働き方改革法案 丁寧な説明で理解求めよ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【主張】:働き方改革法案 丁寧な説明で理解求めよ

 安倍晋三政権が今国会の最重要法案と位置づける働き方改革関連法案が国会に提出された。長時間労働を是正し、生産性向上を通じて成長力の底上げを目指している。

 何より丁寧な説明を尽くし、国民の不安を払拭して早期成立を図らねばならない。

 裁量労働制の不適切データ問題や東京労働局長の不謹慎発言などで、労働行政に対する不信が高まっている事態は深刻に受け止めるべきだ。幅広い理解を得るためにも緊張感を持って法案審議に臨まなければならない。

 法案の柱は3つある。残業時間の上限規制に加え、働いた時間ではなく成果をもとに賃金を決める「高度プロフェッショナル(高プロ)制度」の導入、それに同一労働同一賃金の制度化だ。いずれも日本の雇用制度を大きく改革するものといえる。

 経済・社会構造の変化に伴い、日本の働き方は曲がり角を迎えている。これまで事実上、青天井だった残業時間を厳しく管理し、労働者の心身の健康を保護するのが罰則付きの上限規制である。悲惨な過労死を防ぐためにも導入を急ぐべきだ。

 一方で労働時間に成果が比例しない仕事も増えている。高収入の一部専門職を労働時間規制の対象から除外する高プロ制度には、効率的な働き方を促す狙いがある。長時間労働で低下している生産性を高めるためにも時代に適した制度といえるだろう。

 だが、野党の一部には「残業代ゼロ法案」との批判がある。この制度を社員に適用するには、一定の収入や本人同意だけでなく、会社側がその社員の労働時間を把握して健康管理を義務づけることも盛り込まれた。分かりやすい説明で不安の解消を図ってほしい。

 仕事が同じなら雇用形態を問わずに賃金も同じにする同一労働同一賃金は、働く人の約4割を占める非正規社員の着実な待遇改善を図るものと期待されている。労働人口が減少する中で、女性や高齢者の就業促進にもつながる制度として活用したい。

 働き方改革では、不適切データを使った首相答弁の撤回で裁量労働制の適用拡大が法案から削除された。「是正勧告」発言で恣意(しい)的な権限行使を示唆した東京労働局長は更迭された。法案を主導する厚生労働省幹部らの行動や発言で混乱を広げる事態は論外だ。

 元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】  2018年04月16日 05:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:労働局長更迭 大きな疑問残ったまま

2018-04-14 06:10:20 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説②】:労働局長更迭 大きな疑問残ったまま

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:労働局長更迭 大きな疑問残ったまま

 報道機関への「是正勧告」発言などを不適切として厚生労働省の東京労働局長が更迭された。政府は事態収拾を狙うが、「特別指導」を巡る大きな疑問は残る。政府への不信は消えていない。

 裁量労働制を適用外の社員に違法に適用していた野村不動産への特別指導のきっかけが過労自殺だったのか、過労自殺の事実を加藤勝信厚労相がいつから知っていたのか。この点を政府は明確に説明する責任がある。

 東京労働局の勝田智明局長の不適切な発言は三月三十日の記者会見で出た。記者に「何なら皆さんの会社に行って是正勧告してもいい」などと述べた。

 特別指導について、経緯に関する質問が相次いでいた中だった。労働局長は逮捕・送検の権限を持つ労働基準監督官を抱える労働行政の責任者である。言動には慎重であるべきで、どう喝したと受け取られかねない発言は軽率だった。処分は当然だろう。

 だが、政府がこれで事態収拾が図られ働き方改革関連法案の審議が進むと判断するのは早計だ。

 そもそも昨年末に実施した特別指導の運用が不透明だとの疑念が生じている。社長に直接改善を指示する特別指導も、その実施を会見で発表したことも異例だった。

 加藤氏は、この指導を制度乱用の取り締まり実績例として国会などで説明してきた。問題なのは、社員の過労自殺を公表してこなかったことだ。それが指導のきっかけだったとしたら制度の違法適用で犠牲者がでているのにそれを隠していたことになるからである。

 加藤氏が当初から過労自殺の事実を知っていたのに、取り締まり実績だけを説明してきたのなら労働行政を預かる責任者として、働く人を軽視していると言われても仕方がない。野党もその点を問題視し、加藤氏がいつ過労自殺を知ったのかを追及している。

 その経緯が分かると思われる文書がある。特別指導の経緯を厚労省が加藤氏に説明した事前報告文書だ。国会に提出されたが、大半は黒塗りで、過労自殺の記載の有無は分からない。

 社員の遺族が過労自殺の公表に同意したことを受け厚労省は四月十日になって「過労死」の事実は認めた。それでもなお、加藤氏は「今後の監督指導に影響する」と文書の開示を拒否している。

 労働局長の更迭で済まないのは明白だ。政府に求められている説明責任は森友や加計問題だけではもちろんない。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年04月12日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:働き方法案 これでは過労死防げぬ

2018-04-08 06:10:40 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説①】:働き方法案 これでは過労死防げぬ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:働き方法案 これでは過労死防げぬ

 働き方改革関連法案は閣議決定され国会で本格的な論戦が始まる。その前に言っておきたい。これまでの法案を巡る政府の対応は不適切、不誠実だった。肝心の働く人々が置き去りにされている。

 安倍政権が「働き方改革」を掲げる狙いは、経済界が望む裁量労働制の対象拡大と労働時間規制から外す高度プロフェッショナル制度(高プロ)創設の規制緩和策を実現しアベノミクスを推し進めることではないのか。それに差し障りのある情報は隠したい。その姿勢が論議を混乱させている。

 野村不動産の社員が、裁量労働制の対象外なのに違法に適用され自殺していた。長時間労働による過労が原因で労災認定もされた。

 政府は不適切な運用をする企業を特別指導した実績例としてこのケースを説明した。指導の事実は会見まで開いて公表したのに、過労自殺の事実は公表しなかった。

 だが、違法に適用され犠牲者まででていたことの方が指導の成果より重要である。公表しなかった点などを国会で野党に追及されても納得できる説明はないままだ。

 一般の労働者の労働時間よりこの制度で働く人の方が少ないと強調しようと不適切なデータを利用していたこともそうだが、健康を害しかねない働き方だとの印象を与えたくなかったのではないか。

 不適切データ問題で裁量労働制の対象拡大は法案から削除された。だから説明する責任はないと政府は考えるべきではない。

 労使であらかじめ労働時間と賃金を決める裁量労働制は、労働者に業務量の調整に裁量があるとは言い難く、長時間労働を助長すると指摘されている。今、改善策が要るのはあきらかである。

 ところが、働く人の健康を守る手だても法案から削られてしまった。新入社員のような裁量を発揮できない人を対象外にする要件を設け、終業から始業までの休息時間の確保や有給休暇の付与などの対策を企業に義務付ける内容で、必要な対策だった。

 高プロは法案に盛り込まれた。野党から「スーパー裁量労働制」だと批判もでている。法案は国会論議を通し再考すべきだ。

 残業時間の上限規制など働く人を守る規制強化と、官邸主導で進めてきた規制緩和を同時に進めることは矛盾する。多くの人は仕事への強い責任感がある。そこにつけこんだような制度をつくり働かせていいはずがない。制度のありようは、働く人の命にかかわると政府は自覚すべきだ。   

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年04月07日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:①働き方改革 国民の不信感払拭に努めよ

2018-04-08 06:06:40 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説】:①働き方改革 国民の不信感払拭に努めよ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①働き方改革 国民の不信感払拭に努めよ

 働き方改革の実現には労働行政への信頼が不可欠だ。政府は、国民の不信や懸念に真摯(しんし)に向き合い、丁寧な説明で払(ふっ)拭(しょく)に努めねばならない。

 政府が働き方改革関連法案を国会に提出した。残業時間の上限規制と同一労働同一賃金の推進が柱だ。今国会での成立を目指す。

 厚生労働省が示したデータが不適切だった問題を受けて、盛り込む予定だった裁量労働制の対象拡大は削除に追い込まれた。

 政府は、今国会を「働き方改革国会」と位置付ける。長時間労働の是正や非正規労働者の処遇改善が進むかどうかの正念場だ。万全の体制で臨む必要がある。

 気がかりなのは、裁量労働制を巡る混乱の拡大である。

 厚労省東京労働局は昨年末、裁量労働制を不当適用していた野村不動産への特別指導を公表した。政府は、厳正な指導監督の事例のように国会で言及したが、不当適用された社員が過労自殺で労災認定されたことが後に判明する。

 野党は、政府が過労自殺を伏せて、特別指導のみ公表した点を問題視する。裁量労働制の対象拡大を実現するために、都合の悪い事実を意図的に隠し、取り締まりの成果だけを強調したのではないか、というわけだ。

 個別の労災事案や企業への是正勧告などは非公表を原則とする。特別指導は2例目で、労働局による発表は初めてだ。今回の対応は確かに異例ではある。政府は一連の経緯について可能な限り情報を開示し、説明に努めるべきだ。

 記者会見で経緯をただされた東京労働局長が、「皆さんのところ(に)行って是正勧告してあげてもいいんだけど」などと発言したことも、看過できない。

 後に撤回したものの、恣意(しい)的な権限行使を疑わせる。労働行政への不信感を一層強める発言だ。

 働き方改革を担う厚労省が、これ以上、法案成立の足を引っ張ることがあってはならない。

 野党は、高収入の一部専門職を労働時間規制の対象から外す「脱時間給」(高度プロフェッショナル)制度の削除も求めて、政府への攻勢を強めている。

 新制度は、一定の職種について、賃金と労働時間を切り離し、成果で評価するものだ。仕事の多様化に対応し、効率的な働き方を促す狙いは、時宜にかなっている。

 重要なのは実効性ある働き過ぎの防止策だ。野党は「過労死促進法案」などと批判するが、長時間労働ありきの考え方だろう。建設的な議論を展開すべきだ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年04月07日  06:06:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【働き方法案】:6日に閣議決定 自民、総務会で了承

2018-04-05 20:38:30 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【働き方法案】:6日に閣議決定 自民、総務会で了承

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【働き方法案】:6日に閣議決定 自民、総務会で了承

 自民党は5日午後、臨時総務会を国会内で開き、政府が今国会の最重要法案と位置付ける働き方改革関連法案を全会一致で了承した。与党政策責任者会議でも大きな異論は出ず了承。政府は6日に閣議決定し、国会に提出する。野党は政府案に強く反対し、規制を強化する独自案を提出する構えで、6月20日の国会会期末をにらみ、激しい攻防が予想される。

 党総務会では働き方法案を巡り、中小企業に過度な負担をかけるべきではないとの意見や、違反摘発より指導を重視すべきだとの指摘もあったが、政府が中小企業対策の基本方針を作成し、閣議決定するなどの条件が示されたため、法案を容認した。(共同)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政策・働き方改革関連法案】  2018年04月05日  20:38:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:無期雇用転換 雇い止めの横行を防げ

2018-04-02 06:10:15 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説①】:無期雇用転換 雇い止めの横行を防げ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:無期雇用転換 雇い止めの横行を防げ

 有期の労働契約で働く人が無期雇用に転換できる「無期転換ルール」が四月から本格的に始まる。解雇への不安を解消する制度だが、無期になる直前に雇い止めをされるケースが横行している。

 無期転換ルールが、雇用の安定を損なうのなら制度の見直しを検討すべきだ。

 非正規で働く有期雇用の人は、リーマン・ショックで雇い止めが問題となった。そこで雇用を継続させるためにこのルールが導入された。同じ職場で通算五年を超えて働くと、本人が求めれば無期雇用に転換できる。

 四月で導入から五年となり転換を迎える人がでてくる。有期で働く人は全国に約千二百万人、うち四百万人以上が無期転換できる可能性があるといわれる。

 無期転換を進める企業もあり一定の効果はあるようだが、ここに来て雇い止めをして無期転換を逃れているとみられるケースが目立つ。一般企業に限らず大学や研究機関、病院などの労働者が声を上げ始めた。

 数年働いて契約が切れた後、六カ月以上を経て再雇用されると以前に働いた期間は「通算五年」にカウントされずリセットされる「クーリング期間」がある。

 この期間は、企業が繰り返し利用して有期で雇い続けることで、無期転換を阻む「抜け穴」になっていると指摘されている。

 厚生労働省が昨年末に公表した大手自動車メーカー十社の調査によると、七社が契約期間の上限を五年未満としてクーリング期間を設けていた。

 こうした懸念はルールが導入された二〇一三年当時からあった。企業のモラルに頼るだけでは不十分である。政府は「抜け穴」をふさぐ手だてを考えるべきだ。

 無期転換されても正社員になるわけではない。賃金や職務、福利厚生などの条件は非正規雇用のままである。ここにも課題がある。

 十四年勤めた製薬会社に雇い止めされた女性は、必要な資格取得を申し出たが「『パートに研修は考えていない』と言われた。必要なくなれば切り捨てられる存在」と訴えた。正社員と同じ業務を担っていた自負があっただけに落胆は大きかっただろう。

 企業はもともと「雇用の調整弁」として有期雇用の人を抱えてきた。だが、企業経営はそこで働く人の安定した生活があってのものだ。人材を育て待遇改善や正社員化にも努める発想に改める必要がある。 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年03月30日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【 直撃インタビュー】: 働き方改革「議論やり直すべき」 専門家はプロセス疑問視

2018-03-26 07:15:30 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【 注目の人 直撃インタビュー】: 働き方改革「議論やり直すべき」 専門家はプロセス疑問視

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【 注目の人 直撃インタビュー】: 働き方改革「議論やり直すべき」 専門家はプロセス疑問視

 一強に驕り、デタラメの限りを尽くしてきた安倍首相も、ついに虫の息だ。暗転の始まりは、働き方改革関連法案をめぐる国会審議だった。裁量労働制拡大について、データのインチキが発覚。法案から裁量労働制部分の全面削除に追い込まれたが、もともと8本の改正案を一本化したこの法案は問題だらけだ。

 「スーパー裁量労働制」とも呼ばれる高度プロフェッショナル制度(高プロ)は輪をかけて悪質な代物だし、残業時間の上限規制や同一労働同一賃金の実現にも穴がある。当初からこの法案の危険性を問題視していた労働研究者で法大教授の上西充子氏に聞いた。

安倍首相が本当にやりたいのは、財界の要望である裁量労働制拡大と高プロ創設(C)日刊ゲンダイ

  安倍首相が本当にやりたいのは、財界の要望である裁量労働制拡大と高プロ創設(C)日刊ゲンダイ

 ■「高プロ」の対象は全ホワイトカラー、週5日24時間働かせ放題

  ――問題となった「裁量労働者の労働時間は一般労働者よりも短い」という安倍首相の答弁は、厚労省の「平成25年度労働時間等総合実態調査」を根拠にしていた。その比較データの異常さを早くから指摘されていました。

 見る人が見れば、明らかにあのデータはおかしかった。調査結果そのものではありませんし、公表されていない数字を引っ張り出して都合よく足し算し、本来比較すべきではないものを比べていたのです。裁量労働制の労働時間を短く見せかけるために、おかしな計算やおかしな比較をするなんて、やってはいけないこと。野党の追及にシラを切り通そうとしたのもア然でした。

  ――安倍首相は「(答弁案は)厚生労働省から上がってくる。それを参考にして答弁した」「担当相は厚生労働相だ。すべて私が詳細を把握しているわけではない」と釈明しました。

 「働き方改革は一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ」と言って、今国会を「働き方改革国会」とまで名付けたのに無責任過ぎます。加藤厚労相は2016年8月から働き方改革担当相を務めていて、いまも兼務です。2人とも16年秋から17年春にかけて開かれた諮問会議「働き方改革実現会議」の主宰者なのに、どちらの答弁も不誠実ですよ。

 見る人が見れば、明らかにあのデータはおかしかった。調査結果そのものではありませんし、公表されていない数字を引っ張り出して都合よく足し算し、本来比較すべきではないものを比べていたのです。裁量労働制の労働時間を短く見せかけるために、おかしな計算やおかしな比較をするなんて、やってはいけないこと。野党の追及にシラを切り通そうとしたのもア然でした。

  働き方改革はボロボロの法案です。だからこそ、ズル賢い一括法案という手法を使って国会に上げ、うわべを取り繕って聞き心地のいい言葉を繰り返して通そうとしたのでしょう。政府がデータ問題にこだわったことで狡猾さや悪質さが浮き彫りになりました。

 ――野党は、裁量労働制同様に長時間労働を助長するとして、高プロの削除も求めていますが、応じる気配はありません。

 安倍首相は長時間労働の是正や同一労働同一賃金の実現を声高に訴えますが、本当にやりたいのは財界の要望である裁量労働制拡大と高プロ創設なんです。05年に経団連が提言した「ホワイトカラーエグゼンプション」が前身の高プロは、労働基準法の労働時間に関する規制をすべて外すもので、新たに残業の上限規制が設けられたとしても適用されません。

 「4週間を通じ4日以上かつ1年間を通じ104日以上の休日を与える」という健康確保措置が企業に義務付けられますが、1週間のうち休日を2日与えれば、残りの5日は24時間働かせ続けられるトンデモない制度です。

 ――適用されるのは年収1075万円以上の金融ディーラーなどの専門職で、対象は数%程度といわれています。

 対象業務は法案成立後に省令で定められるものですし、年収要件は実績に基づきません。すでに1075万円以上を稼いでいるサラリーマンだけが対象になるわけではないのです。

 ――もっと年収の低い人も対象になる可能性があるということですか?

 そうです。厚労省が昨年9月に発表した「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」では対象者をこう定義しています。

 〈使用者との間の書面等の方法による合意に基づき職務が明確に定められていること〉

 〈労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額を一年間当たりの賃金の額に換算した額が基準年間平均給与額の三倍の額を相当程度上回る水準として厚生労働省令で定める額以上であること〉

 ポイントは〈見込まれる〉と〈一年間当たりの賃金の額に換算した額〉というくだりです。年収ベースで1075万円以上の月収が見込まれれば、高プロの対象にすることができます。

野党の追求でインチキ発覚(C)日刊ゲンダイ

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 1075万円以上の年収要件は「見込み」、1カ月契約もOK

 ――1075万円を12カ月で割ると月収約90万円です。雇用形態についてはどうですか?

 有期契約にも適用できます。法案要綱には〈一年間当たりの賃金の額に換算した額〉としか書いていないので、月額90万円以上を支払えば1カ月の短期契約でもOK。1カ月契約のお試し雇用で激務をさせ、それに耐えられるか見極めてから契約期間を延長したり、正規採用に切り替える、なんてことも可能になります。

 ――そこまで幅広い解釈ができるとは思いませんでした。企業側にとって高プロは使い勝手がいい。

 今だったら、そんな企業に出くわしたらみんな逃げ出すでしょう。安倍首相は高プロ対象者は「会社に対する交渉力が相当違う」と言っていますが、あらゆる企業が高プロを始めてしまったら逃げ場がなくなる。

  ――繁忙期の残業を過労死ラインの100時間未満まで認めるなど、残業時間の上限規制も抜け穴があります。

 100時間は長すぎます。緩すぎる例外を設けたら、それが許される基準になりかねない。過労死問題に詳しい川人博弁護士も大反対していますよね。労災認定基準の80時間を超える時間外労働を認めたら、労災認定のハードルが上がり、損害賠償訴訟も難しくなる可能性がある。国がお墨付きを与えた格好になってしまいますから。

 ――同一労働同一賃金はどうですか。

 法案要綱に「同一労働同一賃金」という言葉は入っていませんし、どれほど実現されるかは不透明です。正規雇用と非正規雇用では責任の度合いや配置転換の範囲が異なる点なども考慮されるので、実質的な賃金格差はあまり埋まらないのではないでしょうか。

 ――掛け声だけで何も変わらない?

 変わる可能性があるのは手当の部分です。正規雇用者に交通費や食事手当を支給している場合は、非正規にも同額を支払いなさい、という流れになるでしょう。それがかえって手当の縮小を招く懸念もある。パートやアルバイトにも払う必要が生じるのなら、手当そのものをやめて両方ゼロで均等にしよう、食事手当分を失う正規雇用者には賃上げでフォローしましょう、と。そうなったら、非正規の処遇改善にはつながりません。

 ■導入すべきは労働時間の客観管理とインターバル規制

 ――安倍政権のやることはアベコベばかりですね。本来目指すべき働き方改革はどんなものでしょうか。

 労働時間の客観的管理とインターバル規制の導入は必須です。16年にまとめられた野党4党案にはこの2項目が入っていたのですが、政府の働き方改革法案ではまったく触れていません。労働時間の客観的管理がなされなければ、いくら上限を設けてもゴマカシはきく。裁量労働制や高プロのような例外を設けず、あらゆる人の労働時間把握をキチンと行い、適正な賃金支払いはもちろん、健康確保にも生かさなければなりません。

 EUでは「24時間につき最低連続11時間の休息時間」を義務化する「勤務間インターバル規制」を定めています。心身健康で仕事に打ち込み、労働生産性の高い高付加価値のある働き方をするには、毎日の休息確保が必要です。月ごとに残業時間の上限規制を設けるだけでは不十分なのです。

 ――今の法案ではまったくダメですね。

 そもそも、働き方改革法案の政策プロセスの正当性にも疑問があります。公労使三者構成で労働行政を議論する労働政策審議会に諮られていますが、労働者代表委員は裁量労働制拡大も高プロも「認められない」としてきた。それがドタバタの中で「おおむね妥当」という答申に集約された経緯がある。労政審に差し戻し、一から議論をやり直すのが筋です。(聞き手=坂本千晶・日刊ゲンダイ)

 ▽うえにし・みつこ 

 1965年、奈良県生まれ。東大教育学部、経済学部卒。東大大学院経済学研究科博士課程を単位取得退学。日本労働研究機構(現労働政策研究・研修機構)の研究員を経て、法大キャリアデザイン学部設立時に着任。13年から同学部教授。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年03月26日  07:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【企業】:従業員引き留め目的が74% 中小企業が官製春闘に悲鳴

2018-03-25 15:25:50 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【企業】:従業員引き留め目的が74% 中小企業が官製春闘に悲鳴

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【企業】:従業員引き留め目的が74% 中小企業が官製春闘に悲鳴

 官製春闘に中小企業(資本金1億円未満)が悲鳴を上げている。

 東京商工リサーチが実施した「2018年度の賃上げ見通し」アンケートによると、中小企業の賃上げは85.6%に達し、17年度の82.0%を3.6ポイント上回った。

 業績アップに連動した賃上げなら問題はないが、実情はまるで違っている。「賃上げする理由は何?」の問いに対し、最も多かった回答は「従業員引き留め」のためで、全体の74.7%に上った。

アベノミクスで潤うのは大企業だけ(C)日刊ゲンダイ

     アベノミクスで潤うのは大企業だけ(C)日刊ゲンダイ

 「中小企業はたとえ業績が悪くても、給与を引き上げないと、人材を引き留められないということです。業績の良し悪しとは無関係ですから、場合によっては人件費が増加するだけです。経営の圧迫要因でしょう」(東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏)

 中小企業の苦しさは、賃上げ額(定期昇給とベースアップ)にもあらわれている。大企業(資本金1億円以上)は月5500円のアップだが、中小企業は月6000円。中小の方が多いのだ。

 「大手を上回る給与アップを実現させないと、従業員が辞めてしまうというのが理由だといいます。アベノミクスで大企業は潤っても、中小企業はババを引かされ続けています。人手不足が深刻になる中、給与を上げないと人材は集まらず、社員もどんどん辞めていく。中小企業は官製春闘の犠牲者でしょう」(市場関係者)

 安倍政権は賃上げを実施する中小企業の多さに満足だろうが、中小企業はたまったものではない。

 「中長期的な視点に立てば、人件費増加に耐え切れず、倒産に追い込まれる中小企業も出てくるでしょう」(友田信男氏)

 官製春闘が引き起こす“人件費倒産”の続出もあり得そうだ。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年03月25日  15:25:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【嗚呼、仰ってますが。】:厚労省の捏造データは安倍首相がそうすると決めたから

2018-03-23 08:46:20 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【 室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」】:厚労省の捏造データは安倍首相がそうすると決めたから

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【 室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」】:厚労省の捏造データは安倍首相がそうすると決めたから

 「ここまで出鱈目が判明した以上、単なるトカゲの尻尾きりで済ませてはいけないとは思います」(森功・ノンフィクションライター)

 これは2月26日、森功さんの「厚労省『不正データ』は誰のせい?」というタイトルのブログに書かれていた一文だ。

 厚労省の嘘データ、今回の不祥事は誰のせいか、とても分かりやすく書かれていた。



〈裁量労働制改革の議論ですっかり厚労省の役人たちが悪者になっていますが、もとをただせば誰の責任でしょうか。企業にたとえたら、審議会というお目付けの社外の委員会に提出したデータが出鱈目で、それをもとに外部委員会のお墨付きをもらい、会社の改革案を提出したというような経緯。厚労大臣の加藤さんがその会社社長にあたるわけですが、会社は持ち株会社にぶら下がっているので、その上にホールディングカンパニーの社長もいる。それが総理大臣にあたるわけです。したがって、今度の最高責任者は安倍首相となる。〉


   安倍首相は逃げ答弁(右は、森功氏)/(C)日刊ゲンダイ

 ちょっと長い引用だが、どう? すっごく分かりやすくない?

 安倍首相は「データについて指示したことはない」と逃げ答弁しているけど、そもそも献金をしてくれるような大企業のお偉いさんたちと話し合い、うちら労働者をもっと使いやすくしようと決めたわけでしょう? 大企業がもっと儲けるために。

 安倍さんがそうすると決めたから、厚生労働省はそれに合わせ、データを捏造したんだろ。

 佐川国税庁長官が国会で嘘ついたのも、籠池前理事長と土地の値段のやり取りをしていたことがバレたら、どうしてそんなことしたのかって話になって、昭恵夫人の名前が出てくるじゃん。だから彼は、安倍さんをかばって嘘をついた。

 森功さんがいうように、トカゲの尻尾きりでごまかしている間は、安倍さんのためのでたらめが続く。頭ねらってガツンといかなきゃ。



関連記事
厚労省「不正データ」は誰のせい?(森功のブログ)
http://www.asyura2.com/18/senkyo240/msg/528.html

過労死法案のデータ“ねつ造” 主犯は紛れもなく安倍首相(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/18/senkyo240/msg/509.html

室井佑月
 室井佑月 作家

 1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年03月01日  15:25:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:レジ打ち論争を考える 快適な労働が生む成果

2018-03-23 06:10:40 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説①】:レジ打ち論争を考える 快適な労働が生む成果

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:レジ打ち論争を考える 快適な労働が生む成果

 国会での「レジ打ち」論争を知っていますか。安倍首相と大塚民進党代表の論戦は、働き方改革が労働強化につながりかねない現実を浮き彫りにしました。

 今月一日の参院予算委員会。

 民進党の大塚耕平代表が安倍晋三首相にこんな質問をしました。

 大塚「スーパーのレジ係が二倍速で仕事したら、スーパーとしての労働生産性はどうなりますか。上がると思いますか?」

 安倍「生産性は上がるというふうに考えます」

 大塚「総理、これは一緒になって考えてもらいたいのですが、この場合、レジが倍速になってもスーパーの売り上げは増えないんですよ」

 ◆安倍首相の誤解

 ちょっと意外とも思える答えの理由を大塚代表は、実質賃金の伸び悩みを踏まえて次のように説明しました。

 「国民の購買力が伸びていない。客の購買力が増えなければスーパーの売り上げも増えないんです。こういう認識を共有していただかないと、この労働生産性の議論はかみ合わない」

 この論争はインターネットなどでも話題になります。

 「ふつうはそう考えるよ」

 「いや、安倍さんはこんなことも知らないで生産性向上、裁量労働制の拡大を言ってるのか」

 「レジ係がけんしょう炎になってしまう。生産性向上どころか、明らかな労働強化だ」

 低迷する経済を成長させるには労働生産性を向上させるしかない。働く人一人あたりが生み出す成果を増やすしかない。

 政府も経済界も「生産性向上」をくりかえしています。

 でもこの生産性、なかなかのくせものです。安倍首相が図らずも答えたように、機械のごとく短時間に速く働けば売り上げも利益も増える-という誤解が、労働強化につながりかねないからです。

 ◆生産性と労働強化

 生産性の向上とは何でしょう。

 戦後経済が成長へ立ち上がろうとしていた一九五五年。経済計画を担当する経済企画庁、住宅難解消のための日本住宅公団が発足した年です。乗用車のトヨペット・クラウンが登場しました。

 六月、当時の経営者の団体、日本経営者連盟が「生産性運動にたいするわれわれの考え方」を公表します。経営者、労働組合、政府が一体となって生産性運動に取り組もうという呼びかけです。

 その中の一節「生産性の向上と労働強化」に、こんなくだりがあります。

 「生産性の向上が必ず労働強化をともなわざるを得ないとするのは明らかな誤解である」

 「余計な疲労や危険、無理な労働負担を少しでも軽減し…少ない労力、快適な労働でより大きな労働成果を挙げることを目的とするものである」

 事実、生産性と訳されている英語の「productivity」を辞書で引くと「より少ない労力と投入物で、より多くの価値を生み出すこと」とあります。

 たとえて言えば、できるだけ楽に仕事をして成果を出すこと。労働強化とは正反対の考え方です。

 政府の働き方改革が行き詰まっています。

 裁量労働制の拡大をめぐる労働時間の杜撰(ずさん)データはもちろんですが、「生産性向上」が労働強化につながるのではないかと労働側は警戒しているのです。重要データの杜撰さの背後に、働く現場への無関心、鈍感、冷たさを感じ取っているのです。

 法案削除などの拙速と迷走。それでも政府や経済界が、裁量労働制の拡大や「残業代ゼロ」と批判される高度プロフェッショナル制度の導入を急ぐのはなぜでしょうか。

 危機感と焦りの色が見えます。

 米欧に追いつき追い越せで成功した日本的経営が下り坂に入って二十年。家電や半導体は新興国に追い越され、自動車産業も人工知能(AI)による技術革新の大波にのみ込まれようとしています。何とか生産性を上げなければ…という焦りと危機感です。

 でも「無駄をなくせ」「スピードを上げろ」「神業のようにレジを打て」では生産性は上がらず、多くの価値も生まれない。危機を乗り越えることはできません。

 ◆拙速は実を結ばない

 五五年の呼びかけに戻ります。生産性を上げるとは少ない労力、快適な労働でより大きな労働成果を挙げること。

 レジ打ち論争が明らかにしたように、実質賃金を引き上げ、税制などによる所得再分配を進めて多くの人たちの購買力、消費を底上げすることでしょう。

 働き方改革は拙速では実を結ばない。首相も経営者も肝に銘じてほしいものです。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年03月22日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:①外国人労働者 現実を見据えた対応が要る

2018-03-23 06:05:30 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説】:①外国人労働者 現実を見据えた対応が要る

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①外国人労働者 現実を見据えた対応が要る

 人手不足が深刻化し、業務に支障を来す産業が少なくない。社会の活力低下を防ぐため、海外からの労働力のあり方を幅広く論議すべきだ。

 安倍首相が、外国人労働者の受け入れ拡大を検討する方針を表明した。6月にもまとめる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に方向性を盛り込む。

 医師や弁護士ら「専門的・技術的分野」の在留資格について、対象を現在の18種類から拡大する見通しだ。小売りや建設、運輸、農業などが俎(そ)上(じょう)に上っている。

 この5年間に国内の労働者は306万人増え、このうち外国人が60万人で2割を占めた。少子高齢化で人口減が進む現実を踏まえれば、外国人の受け入れ増を検討することは理解できる。

 一定の日本語能力や技能を要件に、従来より専門性の低い職種を対象とした在留資格の新設などが選択肢になるのではないか。

 制度設計は、受け入れる企業や社会と労働者の双方にとって望ましい形でなければならない。

 127万人いる外国人労働者のうち、留学生などのアルバイトが23%、技能実習生が20%を占める現状は問題が大きい。

 日本語学校などに留学する人の中には、アルバイトが生活の中心になっている例を聞く。

 技能実習制度は、新興国を支援する技術移転に一定の役割を果たしているが、安価な労働力とみなす企業が後を絶たない。

 厚生労働省の2016年の立ち入り調査で、外国人技能実習生が働く事業所の7割に労働基準法などの違反が見つかった。

 就労目的の外国人受け入れが広がれば、留学や実習に頼り過ぎる構図の是正に資するだろう。

 政府は、定住を前提とする移民政策は採らない方針を堅持する。社会に及ぼす影響の大きさを考えれば慎重な対応は当然である。

 制度に則(のっと)って来日する労働者に対しては、日本の社会・文化への理解が進むよう、受け入れる企業などの取り組みが期待される。

 外国人労働力を大幅に拡大することは、労働政策の大きな変化を意味する。円滑な定着のためには多角的な検討が必要だ。

 労働環境のほか、賃金水準や生活支援などを含め、政府には総合的な戦略を練ってもらいたい。

 諸課題への対応は、法務省や厚生労働省、警察庁など幅広い省庁にまたがる。縦割りを排するため、政府が先月設けた省庁横断の会議を拡充し、司令塔を明確にすることが欠かせまい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年03月22日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:ベア集中回答 官製春闘に終止符を

2018-03-18 06:10:05 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説②】:ベア集中回答 官製春闘に終止符を

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:ベア集中回答 官製春闘に終止符を

 春闘の賃上げは昨年を上回る水準になるが、政府が求めた3%には届きそうにない。「官製春闘」は限界にきており、働く人のための政策への転換なしに経済の好循環は実現できないだろう。

 十四日の集中回答では自動車、電機、造船重機などの多くの企業で賃金水準を底上げするベースアップ(ベア)は前年を上回る回答となった。

 ただ、諸手当込みで3・3%と安倍政権が経済界に求めた3%を超えたトヨタ自動車のほかは、おおむね2%台にとどまっている。

 本来、労使が交渉して決める賃上げに政府が介入する官製春闘は二〇一四年に始まった。

 「デフレ脱却」のための危機対応と位置付けられ、低率とはいえ五年連続のベア実現は「着実な賃金の積み上げ」として一定の評価ができる。その一方で、賃上げが消費を拡大して景気を上向かせ、企業の業績も拡大するという経済の好循環は見えていない。

 過去最高レベルの企業業績、巨額の内部留保にもかかわらず、低水準の賃上げしか実現しないのはなぜか。

 経営側は今回の労使交渉で、人工知能(AI)などの進歩による技術革新への対応、加速するグローバル競争、トランプ米大統領の保護主義、人口減少による国内市場の縮小など先行きの不透明さを強調している。

 官製春闘は、政府が高い収益をあげた企業に賃上げを求め、富が下へと滴り落ちるようにする「トリクルダウン」の発想が根っこにある。だが、企業が直面する現実は経営者に賃上げを渋らせており、トリクルダウン型の限界が見えている。

 経済の好循環の実現には何が必要か。ヒントは昨年の衆院選で「民進党をパクった」「争点隠し」と安倍晋三首相が揶揄(やゆ)された「消費税の使途変更」が示す再分配政策にあるのではないか。

 成長重視ではなく、低成長でも分配を適正化することで格差を縮め、所得の底上げで消費を拡大して好循環につなげる。

 加えて、ゆとりのある働き方で生産性をあげる。政府の働き方改革は国会審議が停滞しているが、春闘では労使がさまざまな工夫を話し合い実施しようとしている。

 来年の春闘は政府が介入をやめて労使による本来の交渉に戻す。政府は再分配政策を進め、仕事のしやすい労働環境を整える。官製春闘は今年で最後にすべきだ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年03月15日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:①春闘賃上げ回答 中小企業にどう裾野広げるか

2018-03-16 06:05:50 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説】:①春闘賃上げ回答 中小企業にどう裾野広げるか

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①春闘賃上げ回答 中小企業にどう裾野広げるか

 デフレ脱却を確かなものにするには力不足が否めない。生産の担い手であり、消費の中核でもある労働者の処遇改善を一段と進めてほしい。

 自動車や電機などの大企業の春闘交渉で、経営側が労働組合に対し、新年度の賃上げ水準などを一斉に回答した。

 今春闘で経団連は、年収ベースで賃上げ率3%の目標を掲げた。中でも基本給を一律に引き上げるベースアップと定期昇給での積極対応を会員企業に求めた。

 前年を上回るベアを回答した企業が増えたことは、景気回復の追い風となろう。年収ベースで3%に達した企業も目立つ。

 とはいえ、内訳は賞与の増額が中心だ。ベア・定昇だけで3%を達成した企業は少ない。消費喚起の効果は限定的になりそうだ。

 ホンダは、年収ベースで3%を超えたが、ベア・定昇では届かなかったとみられる。日産自動車のベア・定昇は2・4%だった。

 電機大手の日立製作所は2・3%で、ベアが前年を上回ったものの、2015年春闘の半分だ。

 大企業全体でみると、ベア・定昇の賃上げ率は、前年並みの2%台との見方が多い。

 経営側が守りの姿勢を固めるデフレマインドから脱し、積極策に転じることが大切だ。

 賃上げが消費を促し、企業業績を押し上げる好循環の実現には、労働者の7割を占める中小企業の労使交渉の行方がカギを握る。

 下請けの賃上げ原資を確保するため、大企業が取引条件で譲歩するのは一案だ。中小企業のベア実現は人手不足対策にもなろう。

 非正規労働者については、正社員化と合わせて、手当の引き上げにも取り組んでほしい。

 今春闘では、政府の働き方改革を先取りして、長時間労働の是正で合意した企業が多い。

 サービス残業など不当な労働慣行は見直さねばならない。一方、残業の減少によって、従業員の収入が落ち込む懸念もある。

 政府の残業規制が実現すれば、労働者の手取り額が3%近く減るとする調査結果がある。

 せっかくの賃上げが残業代の削減で相殺されてしまっては元も子もない。企業は「稼ぐ力」を高め、実質的な賃上げを堅持する方策を検討すべきではないか。

 継続的な賃上げには生産性向上が欠かせない。業務を効率化する情報技術(IT)投資や高度人材の育成が急務だ。政府は、企業の「人への投資」を促す税制面の支援を強化しなければならない。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年03月16日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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