改訂!! 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【政府】:児童扶養手当を拡充 今月から 年収160万円まで満額

2018-08-02 06:14:50 | 社会保障・年金制度・生活保護

【政府】:児童扶養手当を拡充 今月から 年収160万円まで満額

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【政府】:児童扶養手当を拡充 今月から 年収160万円まで満額

 低所得のひとり親世帯を経済的に支援する児童扶養手当制度が八月から拡充される。所得制限が緩和され、子ども一人の家庭の場合、月四万二千五百円の全額支給の対象が年収百三十万円未満から百六十万円未満に広げられる。全額支給の対象者は約十五万人増える見通し。

 手当は年三回、四カ月分がまとめて支給されるため、実際に全額を受け取れるのは十二月から。一部支給の世帯でも約四十万人を対象に最大で月約五千六百円が上積みされ、計約五十五万人が恩恵を受ける。いずれも受給者の手続きは不要。

 子どもの貧困対策の一環で、二〇一六年に成立した改正児童扶養手当法の付帯決議に基づき、昨年の政府予算編成で拡充が盛り込まれた。

 全額支給の対象は、子どもを含む扶養家族が二人いる場合も年収百七十一万七千円から二百十五万七千円に、三人の場合は二百二十七万一千円から二百七十万円に、それぞれ拡大される。支給額は二人目は月一万四十円、三人目以降は月六千二十円。上限を上回る収入がある場合は減額される。

 児童扶養手当は両親の離婚や死亡、未婚で出産した場合など、一方の親だけで子どもを養育している家庭が対象。一七年三月現在、約百一万世帯が受け取っている。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政策・厚労省・社会保障施策・児童扶養手当制度の拡充】  2018年08月01日  06:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【厚労省】:生活保護世帯にエアコン代、熱中症対策

2018-07-27 06:15:50 | 社会保障・年金制度・生活保護

【厚労省】:生活保護世帯にエアコン代、熱中症対策

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【厚労省】:生活保護世帯にエアコン代、熱中症対策

 厚生労働省は二十六日までに、生活保護世帯での熱中症予防のため、要件を満たせばエアコン購入費用(上限五万円)の支給を認めることを決めた。同費用の支給は初めて。既に今月一日から運用を始めているという。猛暑が続いていることから、二十六日に生活困窮者の支援団体などが厚労省を訪れ「当事者らに知られておらず、命と健康が危険だ」として周知を徹底し、支給対象を拡大するよう求めた。

 四月以降に生活保護の受給を始めた世帯のうち自宅にエアコンがなく、高齢者や障害者、子ども、体調の優れない人がいる場合が対象。購入費用と設置費用の一部を支給する。生活保護世帯が熱中症になるケースも多いため、厚労省は六月二十七日に自治体に通知した。

 厚労省を訪問した支援団体や生活保護受給者は、通知内容の周知が不十分だと批判。以前から生活保護を受けている世帯も対象に加えるよう求めたが、厚労省は拒否した。同省は取材に「必要な生活用品は生活保護費の中で賄うのが原則」と述べた。

 「生活保護問題対策全国会議」事務局長の小久保哲郎弁護士は記者会見し「通知内容は現場の自治体担当者にも知られていない」と指摘。体調が悪くて働けないという東京都の五十代男性は「金銭的にやりくりする余裕はない」と述べ、支給対象を四月以前からの受給世帯に広げるよう訴えた。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政策・厚労省・社会保障施策・生活保護】  2018年07月27日  06:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【社会保障】:障害年金は支給継続も…非情な政策を傍観した公明党の大罪

2018-07-19 07:14:10 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社会保障】:障害年金は支給継続も…非情な政策を傍観した公明党の大罪

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社会保障】:障害年金は支給継続も…非情な政策を傍観した公明党の大罪

 日本年金機構は、障害基礎年金の支給打ち切りを検討していた1010人について、支給継続の方向に転じた。打ち切り検討が全国紙で報じられたこともあり、世論の力で非情な政策を押し返した格好だ。だが、すぐに方針転換できるような「打ち切り検討」が、なぜいったんは政策決定され、対象者に通知するまでに至ったのか。

 「昨年4月、都道府県単位だった審査を東京に一元化しました。7月に受給者から診断書を提出してもらい、その後、数カ月かけて審査。12月ごろに、20歳前障害の受給者1010人に『受給できる程度にあると判断できなかった』として『再審査』を通知しました」(日本年金機構広報担当)

 この動きが、今年5月末に判明。全国紙が「審査の一元化が影響し打ち切りか」と報じ、世論も猛反発した。すると、7月3日の参院厚労委で山本香苗議員(公明)が「障害の状況が従前と変わっていない場合、(集約前の)認定医の医学的知見と同様の知見を活用して医学的に総合判断すれば、集約前と同じ判断になり支給停止とはならないのではないか」と質問。加藤厚労相は「例示のケースは当然、指摘のような判断になる」と答弁。事実上、打ち切り方針を撤回した。

 翌日(4日)の公明新聞はこのやりとりを1面トップで詳報。公明が方針撤回の決勝ゴールを決めたかのはしゃぎぶりだった。しかし、である。今回は、マスコミも騒ぎ撤回されたが、いったんは自公で打ち切り方針を決めたわけだ。加藤の撤回答弁を引き出した公明も、非情な政策決定の共犯である。いったい、公明は何をしていたのか。


 高木副大臣は障害年金は所掌外だと…(C)日刊ゲンダイ

 2人の厚労副大臣のうち、1人は公明の高木美智代衆院議員だ。しかも、高木氏のHPではとりわけ障害者支援に力を入れていることが強調されているではないか。

 高木氏が厚労副大臣に就任したのは昨年8月。7月に提出された診断書を審査している真っ最中だ。この審査を経て、12月ごろ、非情な通知が出されたのだ。

 障害者支援を「ライフワーク」にする高木副大臣は「待った」をかけられなかったのか。問い合わせると、秘書官から、こんな答えが返ってきた。

 「高木副大臣は医療、介護、子育てなどが担当で年金は所掌外です。年金は牧原副大臣が担当です。ですから、障害年金の件は関わっていない。相談されることもありません」

 せっかく政権入りしているのに、公明の副大臣はライフワークでも傍観するのか。ポンコツブレーキゆえ、安倍政権は暴走し放題なのだ。

元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年07月18日  15:25:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【社説①】:高等教育無償化 中所得層は置き去りか

2018-06-25 06:10:30 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社説①】:高等教育無償化 中所得層は置き去りか

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:高等教育無償化 中所得層は置き去りか

 所得の低い層を手厚く支える国の施策に異論はないが、高等教育の費用負担は中所得層にも重くのしかかる。奨学金を借り入れざるを得ない学生も多い。逆差別を招かない制度の設計を求めたい。

 家庭が貧しく、高等教育の機会に恵まれなかった子どもも、また貧しくなる。負の連鎖を断ち切るために、国は低所得層に対し、大学や短大、専門学校などに要する費用の負担を軽くする制度の枠組みを決めた。

 住民税非課税世帯とそれに準じる年収三百八十万円未満までの世帯を対象に、授業料や入学金の学費と生活費を支える。すべて返済不要だ。消費税の増税分を使い、二〇二〇年度から実施するという。

 近年、大学・大学院卒と高校卒の学歴の違いは、およそ七千五百万円の生涯賃金の格差となって跳ね返るという。教育水準の底上げは、学び手本人はもちろん、社会全体の利益の向上に結びつく。

 大学に進学する場合、国公立か私立か、自宅から通うか下宿するかなどの条件で費用は変わる。

 非課税世帯については、子ども一人あたり年間百万円から二百万円ぐらいの支給を視野に入れての議論になるのではないか。その上で、段階的に金額を引き下げながら、年収三百八十万円未満までの世帯を支援する設計となる。

 限りある財源を、低所得層に優先的にふり向ける考え方はうなずける。けれども、高等教育費の負担は中所得層にとっても重く、少子化の圧力にもなっている。

 国の奨学金事業を担う日本学生支援機構の一六年度調査では、大学生のほぼ二人に一人は奨学金を利用し、そのうち七割余は年収四百万円以上の家庭の出身だ。在学中はアルバイトに時間を割き、借金を抱えて社会に出る人も多い。

 たとえば、子どもの人数や要介護者の有無、資産の多寡といった個々の家庭の事情を度外視した仕組みが公平といえるか。少しの収入差で対象から外れる世帯や高校を出て働く人が納得できるか。

 親が学費を賄うべきだとする旧来の発想に立つ限りは、こうした疑問は拭えないだろう。

 自民党教育再生実行本部は、国が学費を立て替え、学生が卒業後の支払い能力に応じて返す出世払い制度の導入を唱える。オーストラリアが採用している。学び手本人が学費を賄う仕組みは一案だ。 もっとも、高等教育の恩恵に浴する国がもっと公費を投じ、私費負担を抑える知恵がほしい。慎重かつ丁寧な議論を重ねたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年06月22日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【生活保護法】:改正案が可決 野党不在、議論深まらず

2018-04-25 19:47:30 | 社会保障・年金制度・生活保護

【生活保護法】:改正案が可決 野党不在、議論深まらず

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【生活保護法】:改正案が可決 野党不在、議論深まらず

 衆院厚生労働委員会は25日、生活困窮世帯の大学進学時の一時金支給などを盛り込んだ生活保護法などの改正案を自民、公明両党と日本維新の会の賛成多数で可決した。野党は辞任した福田淳一財務事務次官のセクハラ疑惑に関する政府対応や、過労死があった野村不動産に対する特別指導の経緯を巡り反発。維新を除く野党は欠席した。

 働き方改革関連法案の審議入りを急ぐ与党は野党不在のまま採決。改正案は5月にも成立する見通しだが、専門家は「中身が全く検討されないままだ」と批判している。

 改正案は、生活保護受給者は原則として価格が安いジェネリック医薬品を使用することなどを盛り込んだ。(共同)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政策・社会保障・生活保護改正案】  2018年04月25日  19:47:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【社説】:①年金制度改革 将来世代守る視点が重要だ

2018-04-21 06:05:50 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社説】:①年金制度改革 将来世代守る視点が重要だ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①年金制度改革 将来世代守る視点が重要だ

 国民に信頼される持続可能な年金制度を未来に引き継ぐ。将来世代を守る視点で、着実に改革を進めることが重要だ。

 次期年金制度改正に向けた議論が、厚生労働省の審議会で始まった。具体策を示した報告書を来年中にもまとめる。

 少子高齢化に伴い、年金の給付水準は将来的に2~3割低下する見込みだ。これをいかに縮小し、老後の支えとなる水準を確保するか。年金制度の根幹の課題だ。

 最優先で取り組むべきは、少子高齢化の進み具合に応じて給付水準を自動的に引き下げる「マクロ経済スライド」の機能強化である。毎年の年金改定率を物価や賃金の変動率より少し低くして、緩やかに給付抑制を図る。

 年金財政安定化のため、2004年改正で導入されたが、これまでに1度しか実施されていない。高齢者の反発を考慮し、デフレ下での適用を制限した結果だ。

 16年改正で、抑制できなかった分は翌年度以降に繰り越し、物価などの上昇時にまとめて差し引く方式の導入が決まった。だが、デフレや低成長が続けば、繰り越しが重なるだけで、機能しない。

 新方式に替わった今年度、早速、繰り越しが発生し、それが杞憂(きゆう)ではないことを印象付けた。

 現行制度は、保険料水準を固定した上で、長期的に財源の範囲内で年金を給付する。抑制が遅れれば、将来世代の年金財源が減り、給付水準がさらに下がる。

 それを避けるには、経済情勢にかかわらず、マクロ経済スライドの完全実施が不可欠だ。目先の年金額が減っても、子や孫のためとあれば、高齢者の理解も得られよう。政府は制度の周知に努めるべきだ。政治の責任も問われる。

 パートなど非正規雇用への厚生年金の適用拡大も重要課題だ。

 全国民共通の基礎年金は、将来的に大幅な減額が予想される。上乗せとなる厚生年金がない人や少ない人には、極めて厳しい。

 厚生年金の適用範囲は16年10月に一部拡大されたものの、なお多数のパートらが除外されている。人件費増になる企業の反発は根強いが、正社員との格差是正の観点からも一層の拡大が急がれる。

 基礎年金自体を増やすには、保険料納付期間の延長が有効だ。

 就労の長期化に応じた改革も必要である。受給開始を遅らせた分だけ年金が増える「繰り下げ受給」を70歳超に広げる。賃金に応じて年金を減額する仕組みは、高齢者の就労意欲を損なうことから見直す。時代の変化に対応したい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年04月21日  06:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【社説②】:年金支給ミス 制度の信頼を壊すな

2018-04-14 06:10:35 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社説②】:年金支給ミス 制度の信頼を壊すな

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:年金支給ミス 制度の信頼を壊すな

 日本年金機構の情報管理のずさんさがまた露呈した。外部の委託業者の情報処理にミスがあった。調査委員会が検証を始めたが、適切な情報管理と運用が年金制度の信頼の基本と自覚すべきだ。

 約十万人の年金の二月支給分が少なかった。総額約二十億円になる。一方で多く支払われていた人も約四万五千人いた。

 発覚の端緒は、二月に入り年金額が減ることに気付いた受給者から問い合わせが増えたことだった。年金を頼りに生活している人にすれば、少しの減額でも敏感になることは当然だろう。

 加えて四月から、介護保険料が多くの自治体で値上げされる。七十五歳以上の医療保険料も上がる地域がある。機構は、負担増や給付減が生活に影響する受給者の実情を認識する必要がある。

 支給ミスは機構がデータ入力を委託した外部業者の処理がずさんだったためだ。年金に所得税がかかる人の控除手続きに必要な書類のデータ入力作業で発生した。

 機構によると、契約では入力後に担当者二人が確認する手順だったが、書類を機械で読み取らせていた。そのため誤入力が発生した。入力漏れもあった。委託業者は、機械の読み込みではミスが出やすい氏名などの入力作業を中国の関連企業にやらせていた。これも契約違反だという。

 委託業者は五百万人を超える大規模作業は初めてで、人材不足からこうした対応になったようだ。厳重な管理が求められる公的年金情報を扱う責任感が欠けていた。

 機構は委託業者の対応能力についてチェックが不十分だった。しかもミスに気付いた後も代わりの業者が見つからないという理由で委託を続けた。機構は業者へ損害賠償請求を行う方針だが、自身の責任も重い。機構を監督する厚生労働省も責任を自覚すべきだ。

 その後、別の業者も入力作業を外部に委託していたことが分かった。業務量が増え外部委託が避けられないのなら、業者の管理体制を再考する必要がある。機構は有識者による調査委員会を設け十日に初会合を開いた。業務委託のあり方などを検証し六月に報告書をまとめる。調査に協力し管理体制を見直してほしい。

 機構は、旧社会保険庁時代の「宙に浮いた年金記録」問題や二〇一五年のサイバー攻撃による年金情報百二十五万件の流出など情報管理の不祥事が絶えない。高齢期の生活を支える制度を担っていると肝に銘じるべきだ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年04月13日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【社説】:①国保の運営移管 都道府県主導で再建を着実に

2018-04-04 06:05:10 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社説】:①国保の運営移管 都道府県主導で再建を着実に

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①国保の運営移管 都道府県主導で再建を着実に

 赤字体質から脱却し、持続可能な制度に転換できるか。国民の3割近くが加入する国民健康保険の立て直しに、着実につなげねばならない。

 市区町村が担ってきた国保の財政運営が、4月から都道府県に移管された。1961年の現行制度開始以来の大改革だ。

 国保は、会社員向けの健康保険組合などに入れない人々を対象とする。かつては農業や自営業の人が中心だったが、今では定年後の高齢者や無職の人、非正規労働者らが8割を占める。

 加入者の年齢構成が高く、医療費がかさむ。所得水準は低く、保険料収入は伸びない。地方の人口減で小規模化・不安定化も進む。構造的要因から、多くの市区町村が実質的に赤字だった。

 国保は、全国民に保険医療を提供する「国民皆保険」の最後の砦(とりで)である。規模拡大で安定化を図る都道府県への運営移管は、国保を維持するために欠かせない。

 超高齢社会に適した医療体制を構築する上でも意義がある。

 都道府県は、地域のニーズを踏まえた医療サービスを整備する役割を担う。保険財政にも責任を負うことは、より効率的・効果的な体制作りに取り組む動機付けとなろう。結果として、医療費膨張を抑制する効果が期待できる。

 国保財政は、各市区町村でやり繰りする方式から都道府県が市区町村に分担金を割り振る方式になった。都道府県は分担額に見合う保険料率を示し、実際の保険料の決定や徴収は市区町村が担う。

 課題は、地域格差が大きい保険料をいかに平準化するかだ。

 従来、同一都道府県内でも最大3倍超の格差があった。加入者の年齢構成や所得水準、医療サービスの充実度、健康増進の取り組みの違いなどによるものだ。

 受けられる医療や保険料水準は同等であることが望ましいが、保険料統一の方針を掲げるのは、大阪府など少数にとどまる。

 保険料の拙速な統一には、弊害もある。病気予防などで医療費抑制に努める市区町村では、医療費のかさむ市区町村に引きずられて負担増になりかねない。医療サービスが不十分な山間地などで、不公平感が高まる可能性もある。

 都道府県は、医療の地域格差解消や全域的な医療費抑制策の推進により、保険料の平準化へ向けた環境整備を急ぐべきだ。

 保険料収入の不足分を一般会計から補填(ほてん)する市区町村も多い。保険財政健全化には、補填を解消し、収支を明確にする必要がある。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年04月02日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【社説】:②年金入力ミス ずさんな外部委託にあきれる

2018-03-29 06:05:20 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社説】:②年金入力ミス ずさんな外部委託にあきれる

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:②年金入力ミス ずさんな外部委託にあきれる

 年金制度への信頼を揺るがす不祥事がまたもや起きた。どうして日本年金機構は、こうも失態を重ねるのか。

 年金機構が個人データの入力を委託した情報処理会社による入力ミスなどが判明した。

 それにより、10万4000人の2月支給分の年金が本来より少なくなっていた。不足分は総額20億1300万円に上る。逆に、4万5000人に対しては、総額8000万円多く支払われた。

 扶養親族などの情報の誤記や入力漏れで、本来と異なる所得税額が差し引かれていた。

 老後の頼りである公的年金が、正しく支給されない。制度の根幹に関わる事態である。

 機構は528万人分の入力をこの業者に委託した。当初の業者の説明では、作業員は800人のはずだったが、実際には百数十人しか確保していなかった。

 手作業で入力する手順も守らず、機械で読み取っていた。

 さらに問題なのは、契約に反して、中国の業者に500万人分の作業を再委託していたことだ。契約では、再委託を禁止し、作業場所も国内に限定していた。

 公的機関が保有する個人情報には厳密な管理が求められる。委託業者についても、公的業務の一環としての責任感と、徹底したセキュリティー対策が欠かせない。

 再委託先で厳格な取り扱いルールが守られる保証はない。中国の業者が入力したのは氏名と読み仮名だけで、外部流出はないというが、大量の個人情報が不適切に扱われていたことに変わりはない。国民に与えた不安は大きい。

 機構は、委託業者の選定・管理のずさんさを猛省すべきだ。

 入力ミスや再委託を把握した後の機構の対応も、看過できない。代わりの業者が見つからないとの理由から、契約を継続し、追加データまで渡していた。

 危機感の欠如にあきれる。

 機構は、調査組織を設けて業者の選定方法や監督体制を見直す方針だ。業務効率化のために外部委託を進めてきたが、その範囲の再検討も必要だろう。

 旧社会保険庁からの移行後も、機構では大量の個人情報流出や巨額の支給漏れなどの不祥事が相次ぐ。行政手続きを簡素化するための自治体とのマイナンバー連携も今回の問題で再延期される。

 もはや国民に見放されても仕方がない状況だ。それでも、国民は大切な年金を委ねざるを得ない。機構は今度こそ、再発防止策を徹底せねばならない。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年03月28日  06:04:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

コメント

【日本年金機構】:年金の個人情報、中国の業者に渡し入力を再委託

2018-03-19 21:24:30 | 社会保障・年金制度・生活保護

【日本年金機構】:年金の個人情報、中国の業者に渡し入力を再委託

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【日本年金機構】:年金の個人情報、中国の業者に渡し入力を再委託

 日本年金機構からデータ入力業務を委託された東京都内の情報処理会社が契約に違反し、最大で約500万人分の個人情報を中国の業者に渡して入力業務を再委託していたことが厚生労働省への取材でわかった。

 この会社は、約130万人の年金が過少支給となった問題でも、データを入力せずに放置していたことが判明したばかり。同機構は中国の業者に再委託された経緯を調べている。

 同省によると、同機構は昨年8月、東京都豊島区の情報処理会社に、約500万人分のマイナンバーや配偶者の年間所得額などの個人情報の入力業務を委託した。この会社は、個人情報の一部を中国の業者に渡し、入力業務を任せていたという。

 機構と同社が交わした契約では、個人情報保護のため、別の業者への再委託を禁止していた。同省は、「中国の業者から個人情報が外部に流出した事実は今のところ確認されていない」としている。

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 社会 【事件・犯罪・疑惑】  2018年03月19日  21:24:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【厚労省】:年金2月分130万人に過少支給 書式変更で控除申告ミス続出

2018-03-03 11:33:30 | 社会保障・年金制度・生活保護

【厚労省】:年金2月分130万人に過少支給 書式変更で控除申告ミス続出

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【厚労省】:年金2月分130万人に過少支給 書式変更で控除申告ミス続出

 2月に支給された年金で、約130万人の受給額が、所得税の控除がないまま本来よりも少なかったことが3日、厚生労働省への取材で分かった。配偶者控除見直しなどで、2017年度から控除を受けるための申告書の様式が大幅に変わり、申告書と気付かずに提出しなかったり、記入ミスで手続きが遅れたりしたケースが続出したため。

 日本年金機構

 日本年金機構

 日本年金機構は、申告手続きが完了した人には、次の4月分に不足分を上乗せして支給する。(共同)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 社会 【話題・2月に支給された年金】  2018年03月03日  11:33:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【社説②】:子ども食堂 一緒に味わい楽しもう

2018-01-19 06:10:10 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社説②】:子ども食堂 一緒に味わい楽しもう

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:子ども食堂 一緒に味わい楽しもう

 「子ども食堂」が全国に広がっている。貧困対策の面だけに目が向きがちだが、食と子どもを媒介にした地域の居場所にもなっている、住民らの自発的取り組みだ。息長く続くよう周りも支えたい。

 子ども食堂の名付け親といわれているのが、東京都大田区の近藤博子さん(58)だ。

 近所の小学校の先生から「母親の具合が悪く、給食以外に満足な食事ができていない子がいる」と聞いたのが動機になった。

 同じような子がもっといるかもしれないという思いに動かされ、みんなで食事ができる場をと、約五年前の二〇一二年八月から始めた。子どもに「一人で来ていいんだよ」との呼び掛けと、大人にもどうぞ、との気持ちを込めて名付けたという。

 近藤さんらの、心をとらえる取り組みが共感を生み、この数年で食堂の数は急速に増えた。「こども食堂ネットワーク」(東京都渋谷区)によれば、全国で五百カ所以上にもなった。

 運営者は、NPO法人、生活困窮者支援にかかわってきた人、住民の有志らさまざまだ。

 昨年発足した「あいち子ども食堂ネットワーク」でもそうだが、食堂同士で連携を図っているケースが多く見られる。地域ごとに活動が多様なことも、子ども食堂の持ち味になっている。

 名古屋市郊外のある街。まだ新しい子ども食堂で、子育てを終えた世代の女性らが調理に腕をふるっている。女子高校生や大学生がはつらつとボランティアに励んでいる。子どもがはしゃぎ、お母さんらは「きょうは骨休みができます」とほっとした表情だ。

 「初めは気づかなかったけど、独り暮らしのお年寄りや、孤食の子も来始めました」と、運営責任者が話すように、居場所として定着してくれば、子どもが子どもを誘って来てくれるようだ。

 ただ、子ども食堂は低料金で歴史が浅いだけに課題も多い。場所や人、お金、安全衛生…。善意や寄付などでまかなわれているが、持ち出しが少なくないのも現実だ。

 こうした課題に、行政も過剰にならぬ範囲で支援をしてほしい。

 七人に一人が貧困状態ともいわれる日本の子ども。経済状態に関係なく“孤食”はある。

 本当に困っている子どもにどう足を運んでもらうか。みんなでわいわい食べることができる敷居の低い「居場所」が、解決へのきっかけにはなる。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年01月15日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【社説】:②生活困窮者支援 自立促進へ体制を強化したい

2018-01-12 06:05:50 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社説】:②生活困窮者支援 自立促進へ体制を強化したい

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:②生活困窮者支援 自立促進へ体制を強化したい

 安定した仕事に就けずに、生活に困っている人の自立と社会参加を着実に進める。そのための支援体制を強化したい。

 生活困窮者自立支援制度の見直しに関し、厚生労働省の検討会がまとめた報告書は、就労支援や家計相談の拡充などを打ち出している。

 自立支援制度は、2015年度に始まった。不安定雇用の増加などで生活保護受給者が増えたためだ。失業や病気、借金などで生活保護に至る手前の人を早期に発見し、適切な支援につなげることで、自立を後押しする。

 実施主体は、福祉事務所を設置している都道府県や市区などだ。総合相談窓口を設置し、個々の状況に応じて支援プランを作成する。就労訓練や家計相談、子供の学習支援も、任意で実施する。

 導入から2年間で45万人の相談を受け、12万人を継続的に支援した。そのうち6万人が就労や増収を実現している。

 一定の成果を上げているが、課題も多い。任意事業の実施状況は、地域ごとのばらつきが大きい。長期離職者や引きこもりの人に職場体験などをしてもらう就労準備支援の実施自治体は44%、家計相談は40%にとどまる。

 若年層の引きこもりは54万人に上ると推計される。中高年層でも増えている。親の高齢化で、経済的な困窮に陥る恐れが高い。

 困窮者の中には、家計の把握や中長期の生活設計ができずに、借金を重ねる人も少なくない。

 報告書は、就労準備支援や家計相談事業の義務化も念頭に、福祉事務所を設置している全自治体での実施を求めた。自治体の積極的な取り組みが望まれる。

 困窮者は孤立しがちで、支援の情報が届きにくい。対象者を把握するため、福祉、医療、住宅などの関係部門が密接に連携することが大切だ。専門的ノウハウを持つ人材の育成も欠かせない。

 報告書には、生活保護制度の見直しも盛り込まれた。保護費全体の半分を占める医療扶助の抑制のため、受給者の健康管理支援と過剰受診の是正策を導入するよう提言した。就労による自立支援の強化と併せて推進すべきだ。

 来年度から生活保護基準が変わり、食費や光熱費に充てる生活扶助が受給世帯の67%で最大5%減る。一般の低所得者世帯の消費支出との均衡を図った結果だ。

 この手法では、デフレ下で受給水準が極端に低下することを懸念する声がある。基準の設定方法の再検討も必要だろう。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年01月12日  06:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント

【社説】:①社会保障 医療・介護の持続性確保せよ 

2018-01-07 06:05:50 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社説】:①社会保障 医療・介護の持続性確保せよ 

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①社会保障 医療・介護の持続性確保せよ 

 ◆「全世代型」への転換も急ぎたい◆

 人口減と超高齢化の下で持続可能な社会保障制度を確立する。今年は、その正念場を迎える。

 大きなテーマが二つある。一つは「人生100年時代」を見据えた医療・介護体制改革、もう一つは高齢者中心の給付から現役世代も含めて支える「全世代型」への転換である。

 日本の総人口は2008年をピークに減少に転じた。出生率が現状のままなら、今の1億2700万人が65年には8800万人にまで減る。高齢化率は27%超から4割近くまで上昇する見込みだ。

 ◆改革のラストチャンス

 団塊の世代の高齢化に伴い、今後は75歳以上の高齢者の割合が急速に高まる。医療・介護ニーズの激増は必至だ。いかに費用の膨張を抑えつつ、必要なサービスを確実に提供するか。社会保障の安定にとって最大の課題である。

 今年4月は、6年に1度の診療・介護報酬の同時改定や、次期医療計画スタートなどが並行する重要局面だ。団塊の世代が全て75歳以上になる25年を前にした改革のラストチャンスと言える。

 高齢化で疾病構造は変化している。生活習慣病や認知症が増え、多くの高齢者は複数の持病を抱える。手術などの集中治療で完治を目指す医療から、慢性病患者の暮らしを支える医療への変革が求められている。

 高コストの重症者向け病床は絞り込み、退院支援を担う回復期向け病床や在宅医療を充実させる。介護との連携を密にして、医療から介護へのシフトを進める。

 高齢社会のニーズに合った効率的な体制を作り、サービスの質向上と費用抑制の両立を図ることが重要だ。報酬改定では、その方向に沿ってメリハリをつけたい。

 都道府県では、将来の医療需要を踏まえた地域医療構想の具体化作業が進行する。医療機関と協議して病床再編を果たせるか。都道府県の力量が問われる。

 患者が受診先を自由に選べる「フリーアクセス」をどうするかも論点だ。患者の大病院集中や重複受診の一因とされる。かかりつけ医を通じた受診調整で、緩やかに制限するのが現実的だろう。

 介護では、軽度者向けのサービスの見直しが必要だ。財源と人材が限られる中、重度者に給付を重点化することは避けられない。

 訪問介護で調理や掃除をする「生活援助サービス」は、将来的に市町村事業に移管するのが望ましい。市町村には受け皿整備を急いでもらいたい。地域のNPOやボランティアの活性化は、地域再生にもつながるはずだ。

 ◆待機児童解消が優先だ

 日本は、保育関連など家族向け公的支出の対国内総生産(GDP)比が欧州諸国の半分程度だ。支援の不足が少子化を招いている現状を改めるために、「全世代型」への転換が急務である。

 問題は、政府が幼児教育・保育の無償化をその重点施策としている点だ。昨年末にまとめた経済政策パッケージで、3~5歳児について一律に無償化することなどを打ち出した。昨秋の衆院選の自民党公約にこだわったのだろう。

 保育所などの利用料は、既に保護者の所得に応じて減免されている。一律の無償化は高所得層ほど恩恵が大きく、優先度は高くない。

 子育て世代の切実な願いは、保育所に入れない待機児童の解消である。無償化が先行すれば、入所できた世帯とできなかった世帯との不公平が一層拡大する。保育所の整備や保育士の配置拡充といった質の向上こそ、優先すべきである。

 待機児童の解消をはじめ、安心して子育てできる環境作りには、社会保障・税一体改革で想定した以上の財源が要る。「全世代型」の実現に向けて、政府・与党は負担増の議論から逃げず、一体改革を再構築しなければならない。

 ◆働き方改革の推進を

 労働力人口が減る中、子育てや介護と両立できる働き方を広め、女性や高齢者など多様な人材の参入を促すことが欠かせない。社会保障制度を維持する上でも、支え手の拡大は大切だ。

 長時間労働の常態化は、女性の活躍を阻み、過労自殺などの悲劇も生んできた。低賃金で教育訓練の機会も乏しい非正規雇用の増加は、社会や経済の活力を奪う。

 政府は昨年3月、働き方改革実行計画をまとめた。残業の上限規制と、雇用形態で賃金差をつけない「同一労働同一賃金」の推進が柱だ。通常国会に関連法案を提出する。早期成立を求めたい。

 働き方改革は、政府が掲げる「1億総活躍社会」の実現の要だ。官民で推進する必要がある。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年01月07日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント

【社説②】:生活保護減額 最低限を支えているか

2017-12-23 06:10:07 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社説②】:生活保護減額 最低限を支えているか

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:生活保護減額 最低限を支えているか

 生活保護のうち食費・光熱費などに充てる生活扶助は来年度から段階的に減額される。利用者の生活を支えられるのか。そもそも基準の決め方が実態に合っているのか、疑問が残ったままの改定だ。

 「もうこれが限界ではないか」 保護基準の見直しを検討していた厚生労働省の審議会委員から、その手法に対しこんな声が続いた。保護基準の決め方を根本的に考え直す時機が来ている。

 制度は憲法二五条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障するためのものだ。五年ごとに基準を見直している。

 まず最低限度の生活を支える基準を決め、給付額を定めるのが自然な考え方である。だが、現状では一般の消費動向など相対的な比較で基準の増減を決めている。一九八〇年代からこの手法だ。

 比較するのは低所得層の消費動向である。この中には本来、保護を受けられる状態の人も多い。制度を利用できる人のうち、実際に利用している人の割合は二割程度といわれる。そうなると保護基準の方が高くなる場合が多く、いきおい引き下げられることになる。

 低所得者への経済支援は別途必要だが、前回の基準見直しで生活扶助は平均6・5%減額された。各地で訴訟にもなっている。

 経済が成長し賃金が上がる時代では消費の伸びに合わせて基準も上げられた。今は賃金は上がらず消費も縮んでいる。家族の形やライフスタイルも多様化した。社会経済情勢の変化に対応できていないのではないか。

 審議会は現在可能な手法で検討を重ねたが、限界も表明した。見直し案を盛り込んだ報告書は、最低限度基準の必要性を指摘し年次計画を立てて手法を検討することを厚労省に強く求めた。

 実は前回見直しの際の報告書も同じ指摘をしている。この間、厚労省に検討する姿勢は見えない。

 確かに妙案はないようだ。ただ、例えば戦後間もなくは、食費や被服費など個々の費用を積み上げて必要額を決めていた。今回の審議会の議論でも、新手法の試案なども提供された。複数の手法を使って基準を決めることはできないものだろうか。

 今は約百六十四万世帯が保護を利用し高齢世帯は53%を占める。今後も無年金・低年金で制度を利用する高齢者は増えるだろう。

 安倍政権は、格差是正や貧困の連鎖を断つ政策を柱に掲げる。ならば「最低限度」を定める検討を正面から取り組むべきだ。 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年12月20日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント