ADONISの手記

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6.フリーザ親子

2016年10月18日 01時07分43秒 | 小説

エイジ764

 8月某日。コルド・フリーザ親子が地球に来る時期。とうとう自分がトリップした世界に干渉する時が来ました。個人的に私怨のあるフリーザを抹殺できる時です。

 これまでドラゴンボールのストーリーからフリーザに手を出せませんでしたが、今は違う。あいつの所為でやりたくもない星の地上げをやらされて手を汚してしまったのは人生最大の汚点です。だからこれは悟空に譲るつもりはない。
 
 コツコツと修行や戦闘を重ねて今では超サイヤ人3にもなれます。とてつもない強さを身につけました。でも超一星球にはまだ勝てないでしょうね。もっと修行しないとね。
 


「何か用か地球人」

 目の前には地球に降り立った大型宇宙船とその場にいるフリーザ達。

「お前達を殺しに来たわ」

 この場面で言うセリフはこうですね。

「殺しに来たボク達を?やれやれ何も知らんヤツは…」
「知っているわ。貴方フリーザでしょ」
「ほう、光栄だな。こんな銀河の辺境にまでボクの名が知れ渡っているとはね。だけどボクが宇宙最強であることまでは知らなかったようだね。おい、片づけろ」
 フリーザが部下に指示する。
 
「他の者はさっさと地球人の始末しにいけ」
「へへへっ」

 フリーザに命令された戦士が私を見る。こいつは私を始末するつもりだろう。こんなザコの攻撃など微風のようなものだが、一々攻撃をくらってやる必要はない。気功波を放ち一撃で始末する。
 
「「「「て、てめぇ!!!」」」」

 仲間を殺された戦士達が一斉に私に襲いかかるが遅い。私の攻撃により全員一瞬で死んだ。元より戦闘力に差がありすぎる。軽く攻撃を当てただけで致命傷を与えられる。
 
「ほう、やるではないか」
「地球人にしてはね」

 フリーザ親子が余裕顔だった。こいつ等は戦闘力のコントロールはできても、気の強さを感じ取ることは出来ない。だから私に戦闘力にも気付いていない。
 
「まだ私を地球人と間違えるとは、その目は節穴かしらフリーザ」
「何…?」

 フリーザは改めて私を見る。黒髪、黒い瞳、黒いゴスロリ風の衣服と黒で統一させた姿。そして衣服からはみ出ているシッポ。

「シッポだと!貴様サイヤ人か!?」
「マヌケね。今頃気付いたの」
「まだサイヤ人が生き残っていたのか!」

 フリーザが忌々しそうに言う。超サイヤ人に敗北したフリーザにとってサイヤ人は厄介な存在だ。最早一匹たりとて生かしておけるものではないのだろう。
 
「はああっ!!!」

 私は気合いを入れて変身する。問答無用、一気にケリを付ける。

「馬鹿な、超サイヤ人になっただと!」

 フリーザが驚愕しています。

「これが超サイヤ人か」
 
 瞳は碧眼に変化して、眉毛と髪の色が金色になり髪の毛は重力に逆らうかのように逆立っていた。そして全身に黄金の気を纏いときおり稲妻状の火花が散っている。超サイヤ人2。本来フリーザ如きならば、わざわざ超サイヤ人にならなくてもノーマル状態で楽に倒せる。でも冥土の土産です。超サイヤ人を超えた超サイヤ人で始末してやります。
 
 私はコルドに肉薄して気功波を放つ。コルドはその一撃で粉々になる。
 
「なっ、パパ!」

 あっさりとコルドを殺したことに驚愕している。
 
「死ね。フリーザ」

 私のフリーザの顔を殴りつけるとフリーザの頭が風船のように簡単に砕け、続けてはなった気功波で残った身体も部分も消し飛んだ。
 
 呆気ない。これが宇宙の帝王と呼ばれていた者の最後か。こんなヤツに好きにやらせていたと思うと改めて怒りがわいてきます。もっと時間をかけて痛めつけてやってもよかったけど、こいつらはいざとなれば地球を破壊しようとするから速攻で始末しておくほうがいいです。

 仕上げでフリーザの宇宙船に気功波を打ち込んで破壊した。フリーザとコルドは死に、配下の戦士達も全員始末した。
 
「ふう」

 超サイヤ人の状態を止めてノーマル状態に戻る。そして”戦闘服”を解除する。ミズナの服装がゴスロリ風の衣服から黒いドレスに変わる。
 
 服を構成するというのはドラゴンボールでもピッコロや界王がやっていたが、監察軍の技術で自在に衣服の構成できるようになった。予め衣服のデザインを登録しておいて、必要に応じて服のデータを書き換える事で、一々手動で衣服を着替えなくていいという便利な技術。ちなみにミズナが登録している戦闘服は他にも動きやすさを優先した黒いレオタードのような物もあった。
 
 ミズナからある程度離れた所に悟飯たちが空に浮いていた。
 
「これから孫悟空を迎えに行きます。一緒にきませんか」
「「「なっ!?」」」

 彼等が驚愕していた。
 
「ここからすぐ近くですから、私に付いてきて下さい」

 そんな彼等を余所に私はその場所に向かう。
 
 私の後を彼等が付いてきている。ああ言えばついてくるという事は知っていたので、予想通りというところです。舞空術で暫く移動すると指定ポイントに到着したので、私が地面に降りると悟飯たちも次々に降りてきた。
 
 ドレスのポケットからホイポイカプセルを取り出す。カプセルを投げて小型の冷蔵庫が出てくる。ホイポイカプセル。ドラゴンボールの便利な道具で、ブリタニア帝国でも普及している技術です。この便利さからブリタニア帝国や監察軍でも広く使われています。
 
「悟空が到着するまで後3時間ほどかかります。飲み物はたくさんありますから、宜しければどうぞ」

 私は冷蔵庫を開けてそういう。冷蔵庫の中には缶ジュースを多めにいれています。
 
「俺は貰おうかな」
「僕も」
 
 その場には悟飯、ベジータ、ピッコロ、クリリン、ヤムチャ、天津飯、餃子と本編の戦士達がそう揃いしていた。そしてその中にブルマもいた。懐かしいね。
 
「久しぶりブルマ。ブリーフ博士は元気かしら?」
「えっ?あんた私と会った事あるの?」

 ブルマは戸惑っている。
 
「まあ、20年以上も前の事ですから、貴女が覚えていないのも無理ないですね」

 苦笑する。よく考えればドラゴンボールで慣れ親しんでいる私と、幼い頃に少し会っただけのブルマとでは印象が違う。
 
「あ~!貴女あの時の自称宇宙人!」

 私の顔をマジマジと見つめていたブルマが思い出したのか私を指さして叫んだ。当時のブルマは私を宇宙人だと信じていなかったようですね。
 
「自称とは酷いですね。私はサイヤ人ですから地球人ではないですよ。ほらシッポもあるでしょう?」

 ドレスのスカートの右側を持ち上げて、そこからシッポを出した。
 
「ブルマは思い出したようですが、一応自己紹介しておきましょう。私はミズナ。見た目では分からないでしょうが、歳は37です」
「「「37歳!?」」」

 クリリン達が驚いている。私の見た目は12歳ですから、実は37歳ですと言ったら驚くのも無理もない。
 
「あの貴女フリーザを倒したとき超サイヤ人になっていましたよね」

 悟飯は私に聞いてきた。
 
「はい、そうです」

 正確には超サイヤ人を超えた超サイヤ人になっていたんですが、現時点では言う必要もないでしょう。
 
「ふざけるな!サイヤ人は俺とカカロット、この地球じゃ孫悟空という名だがな。それとそこの地球人との混血のガキ。その三人しかいないんだ。だからお前がサイヤ人の訳がないだろう」
「でも超サイヤ人になってフリーザを倒したという事実が…」
「……ぐっ」

 悟飯の指摘にベジータは押し黙る。
 
「まあ、落ち着いて下さいベジータ。ナッパから私の事を聞いていないのですか?」

 私はエリートの子供の中ではそれなりに有名だったと思うのですが。
 
「聞いとらん」

 あれ、一言で切り捨てられました。というかサイヤ人は少数民族だから、顔と名前ぐらい知っていてもおかしくないのに。
 
「仕方ありませんね。説明するとしましょう。幸い時間はありますから」

 面倒ですが身の上話をしましょう。
 
「私は惑星ベジータでサイヤ人のエリート戦士パラガスの娘として生まれました。私は普通のエリート戦士のサイヤ人だったのですが、ふとした事で不老長寿を手に入れたんです」
「不老長寿だと!」
「そう、ある程度の年齢になると、その後は歳をとらずにそのままの姿で何万年でも生きられる。ぶっちゃけ永遠の命です」

 ベジータが眉を顰める。確かこいつも以前永遠の命を求めていたね。
 
「不老長寿を手に入れた私は次に強さを求めました。残念なことに私は不死身ではないので殺されれば死んでしまいます。それにはベジータ王が邪魔だったので、まず戦闘力のコントロールを身につけて、秘密裏に修行して戦闘力を向上させました」
「ベジータ王?」
「当時の戦闘民族サイヤ人の王様でベジータの父親。彼は権力欲が強くて自分の権力を脅かす者を抹殺する方でした。王の戦闘力は12000とそれほど高くなかったのですが、それを脅かす戦闘力を持つと王に危険視されてしまいます」

 ベジータを一瞥すると不機嫌そうな表情でした。父親の心の狭さを言われて不機嫌になっているのでしょう。
 
「まあ、そんなわけで私は密かに強くなっていたのですが、そんなときに新生児でありながら戦闘力10000という規格外の力を持つ弟ブロリーが生まれました」
「戦闘力10000の新生児だと?」

 戦闘民族サイヤ人でも新生児でそれだけの戦闘力を持つ者は異常だ。あのベジータ王がブロリーを危険視するのは必然だった。
 
「このままではブロリーがベジータ王に粛正されるので、私はブロリーを守るためにブロリーを連れて惑星ベジータを離れた。私がフリーザに殺されなかったのはそういう訳です」

 ベジータ王にブロリーの助命を嘆願した父パラガスがベジータ王に処刑された事もついでに言っておく。
 
「お父さんの事を知っていたのですか?」

 場の空気が悪くなったので、悟飯が話を変えた。

「私も話で聞いているだけで直接会った事はないわ。カカロット、孫悟空の事ですが、その父親のバーダックとはそれなりに付き合いはありましたが…」
「お父さんの父親ということは」
「ええ、君の祖父になりますね」
 
「それじゃどうしてお父さんが三時間後にここに来るとわかったのですか?」
「残念ですが、それは秘密です」

 監察軍に関わること、原作やトリッパーの秘密に抵触する質問だけに、それには答えられません。
 
「えっ」

 秘密と言われて悟飯は表情を変えていた。
 
「貴様、秘密とはなんだ!何故いえない!」

 ベジータは詰問する。
 
「ベジータいっておきますが、私とブロリーは貴方には好意的ではないわ。その意味お分かりでしょう?」
「ちっ」

 忌々しそうにベジータが舌打ちする。ベジータはここで私が格下であったなら、無理やりしゃべらせていたでしょうが、私はベジータよりも桁違いに強い。ベジータが今の私の戦闘力に追いつくのは魔人ブウ編辺りまでかかるでしょう。
 


「そろそろ時間です」

 三時間が過ぎて私はその場から立ち上がる。その場の者達もその言葉に反応する。そしてすぐに接近してくる気を感知した。
 
「この気は」
「お父さんだ!お父さんの気だ!」
「えっ、それじゃ時間も場所もあの人の言ったとおりなの?」

 近くに丸形の宇宙船が着陸した。
 
 その場に皆が駆け寄ってきて、そして着陸した宇宙船から悟空が出てきた。
 
「あれ、おめえら何でここにいるんだ?」
「孫くんこの人よ、この人が教えてくれたのよ」
「お父さんこの人、知っているでしょ?」
「誰だ?」
「へ?」

 孫悟空の言葉に周囲の者が驚いていた。まあ、普通は知り合いだと思うよね。
 
「ホントに知らないの?」
「ああ、ホントに知らねぇぞ」

 悟空がはっきり断言する。
 
「でもこの子、孫くんがこの時間のここに来ることを知っていたのよ」
「ホントか?妙だな、フリーザ達はオラがいつ到着するか知ってたみてぇだけどよ。そういや、フリーザ達を倒したのは誰だ?すげえ気だったな」
「フリーザ達をやったのはそいつだ。そしてお前と同じように超サイヤ人になれる」
「へえ、そうなのか。オラ達以外にサイヤ人がいたなんて驚いたぞ」
 
「孫悟空、私はミズナと申します」
「そういやフリーザ達の事は悪かったな。やっぱオラが甘かったらしい。あいつはナメック星でやっつけておくべきだったんだ」
「気にしなくてもいいですよ。私はフリーザに私怨があったので、フリーザを始末したのも私の個人的な理由ですから」
「そうか」

 悟空はあっさりと納得した。まあフリーザはあっちこっちに恨みを買っていたから、フリーザを恨んでいたと言えば不信に思わないでしょう。
 
「さて悟空貴方はドラゴンボールのルールについてご存じですか?」
「ルールなんだそれ?」
「やはりご存じないようですね。説明しましょう」

 ここは念入りに説明しておこう。
 
「カクカクジカジカという訳で、これ以上のドラゴンボールの使用は危険です」
「へえ~、ドラゴンボールにそんな特性があったんか」

 周りの者は私の話に驚いていた。
 
「はっきり言って貴方達はドラゴンボールを使いすぎです」

 ギロリと悟空を睨む。
 
「ははは、わりぃな」

 笑ってはぐらかされてしまいました。
 
「はあ、まあいいでしょう。私は警告しましたからね」

 今のドラゴンボールの状態からすると何時邪悪龍が出現してもおかしくありません。警告しないと危ないです。
 
「では私は失礼するわ」
「ああ、すまねえな。ドラゴンボールの事を注意しておくよ」
 
 注意ですか…。悟空を除いて、ここにいる戦士たちは人造人間に殺されるから、その必要もないでしょうね。すぐに地球のドラゴンボールは使えなくなります。私の望むようにね。
 


後書き

 ミズナはドラゴンボールの乱用を危険視しており、特に地球にドラゴンボールはあるべきではないと考えているので意図的に悟空たちを見捨てています。

 


3 コメント

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初コメ (ねこ一族)
2010-04-13 15:18:33
こんにちは、ドラゴンボールのSS漁ってたらこちらに辿り着きました。
シドゥリは前にArcadiaで見たことあります。
トリッパーズは出す必要ある事や色々な事件でカリンがミズナのこと黙っていたのが疑問になってますけど全体的に面白いです。
更新楽しみにしてます
Unknown (Unknown)
2013-04-04 01:55:20
初見でブリーフ博士とブルマ向けに宇宙船を残して置けよと思ってしまったが残しとくとまずいのかな
返信 (ADONIS)
2013-04-04 09:11:32
>Unknownさんへ
ミズナは宇宙船を調べさせたりいろいろなデータを与えるだけで十分と判断しています。それに宇宙船がないと彼女も困りますから。

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