粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

オスプレイ配備と沖縄県民

2012-09-26 14:21:55 | 沖縄の虚像と実像

新型輸送機オスプレイが、早ければ今週28日にも岩国基地から沖縄普天間基地へ移送されるという。しかし、沖縄では今日26日も基地前に沖縄選出の国会議員、県内の市町村長や議員、さらに市民グループ300人が集まり抗議活動を続けている。

彼らは「オスプレイ配備反対」とともに、「普天間基地封鎖、返還」を叫んでいる。本土のメディアは特にオスプレイ配備ばかりを強調するが、沖縄では基地問題が根本にあることは間違いない。しかし基地封鎖そのものが、辺野古移転に沖縄側が反対して実現していないのが現状だ。そこに沖縄の自己矛盾がある。

もちろん沖縄の基地問題はそんな単純に割り切って考えるべきではない。底辺にある沖縄県民の心情を理解する必要がある。ただ今日の抗議にしても、もともと基地反対を信条とする議員と市民グループばかりだ。明後日にもオスプレイがやってくるというのに、この静けさは何だろう。普通の県民の動きがあまり見えてこない。

9月9日に行われたオスプレイ配備反対県民集会は主催者発表で10万人が集まったというが、実数は2万人前後ともいわれている。それも労働団体、市民グループ(それも県外からのものが少なくない)が多いようだ。したがって、実際の県民の本音は、メディアが伝える内容とは相当開きがある感じがする。

折も折、今尖閣諸島問題で日中間がかつてないほど険悪になっている。この影響を直に受けるのが沖縄だ。その防衛の要が日米安保条約を基軸にした現体制だ。考えようによっては、日本の実行支配で留まっているのはこの安保に基づく沖縄の基地があるためといえる。今後もこの体制を決して揺るがしてはならないと思う。