素晴らしき茜空の会

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仮面ライダービルド  第21話「ハザードは止まらない」

2018-02-06 09:30:00 | 仮面ライダービルド
ハザードスマッシュと戦うクローズチャージを止めるため、戦兎はハザードトリガーでビルドラビットタンクハザードに変身する。圧倒的な力でクローズを変身解除へと追い込むが、徐々に意識を失い、漆黒のビルドはついに暴走してしまう。そんな中、東都首相に復帰した氷室泰山は、北都首相の多治見喜子に東都と北都の仮面ライダーを1対1で戦わせる代表戦による決着を提案するが・・・。


「最悪だ・・・」

戦兎がそう呟いたとき、彼が既に立ち上がるための一歩を踏み出しているということを、
私達はよく知っているのですが。
そのあとに響き渡る「Are you Ready?」というドライバーの音声に
彼の背負った罪の重さを、容易には踏み出せない二歩目の重さを
まざまざと見せ付けられました。第21話。

ところでエグゼイド時代から、提供横のテロップの人とは
趣味があわないな~とは思い続けてきたわけですが。
今回のテロップ。

「このあと禁断のトリガーがひかれ、誰かが消滅する!」

これも正直、ドン引きでした。
確かに誰かが消えるとSNSが騒然とするので、
あおり文句に使いたい気持ちは理解できるんですけど。

これって誰かが消滅するのを見せ物にする番組じゃないから。
あとさ。エグゼイドのときと違って、
これって消滅じゃないから。「死」だから。

「死」をエサにしておきながら、日曜の朝から子供向け番組に「死」は字面がよろしくないってんで
「消滅」って言葉で代用するとか、やることハンパじゃないですか?

いやもう個人的な好き嫌いでモノを申しててアレですが、
あそこのテロップ決めてる人とは、本当に趣味があわないなぁ。

余談はさておき。
ラビットタンクハザードフォーム。めーちゃーくーちゃー!格好いいですね!!!
揺れる裸電球に照らされる演出がたまりません。
龍騎の401号室エピソードでもあったよね。大好きです。

そして、人の力を超越した神のごとき力。(いやむしろ悪魔の力か)

もはや意思すら持たぬ、純粋な「力」としての存在が
圧倒的に、無差別に、その力を振り回す。
その様子は、かくも凄惨であり残酷でありながら、
なぜ美しさすら感じさせ、人の目を奪うのだろうか。

そんな暴走する戦兎の姿を見ながら
「うーん、この倉庫やっぱり見覚えある。バラアマゾンときの」
とか思ってました。いやそうじゃなくて。

逃げようとする青羽をとらえ、ゆっくりとした、しかし一撃必殺の攻撃で屠るビルドの姿に
何かすごく既視感おぼえるな~とか思ったら、
アレですよ。エヴァンゲリオンの。
トウジが乗ったエントリープラグが破壊されたシーンですよ。

「それ」だけは、絶対にやっちゃいけない、取り返しがつかないとわかっているのに、
どうしようもない力で、止めようもなく、遂行されていく。

変身解除したあとの戦兎は、
目の前の光景から導かれる事実を受け入れられず、
敵に背を向け、否定してくれとすがるような目で龍我をみつめていて、
もーう序盤からしんどい展開てんこもりでした。

直後のCMとか、比較的温厚な私ですら
「びっくらたまごとか言ってる場合じゃねーよ!」と
罵倒しながら早送りボタン押したもんね。夫に笑われたよね。
(朝から外出していたので、録画視聴でした)

誰も殺さない覚悟、というのは、例えば龍騎の真司くんも宣言していて、
ヒーローである以上、それは当然のように為される誓いだと、信じて疑わなかったわけですが、
うーむ、本当にビルドはここへ来て、予想外に挑戦的な設定を
ガツガツ盛り込んでくるよな!

さらに、惣一さんのセリフを突っ込んでくる。

「いいか、殺された青羽も、お前も、
 ネビュラガスを注入した時点でもう人間じゃないんだよ。
 だから、お前は兵器を壊したにすぎない」


これはやはり、敵サイドのスタークにこのセリフを言わせ、戦兎に否定させることで、
「戦兎が殺したのは人間である」と、お子様達にもわかるように伝えてる、んだよね?
お子様達は、このエピソードをどういう風に捉えているんだろう?

※うちにも男児がいるんですが、最近まじめに見てくれないので
 残念ながら参考にならないのであった。

あと。「ネビュラガスを注入された時点で人間じゃない」と言う惣一さんも、
自身は「人間ではない」という認識なんだろうな。当然。

ともあれ。
「ヒーローが人間を殺す」という禁じ手をもってして、
逆に、人を殺すことの罪の大きさ、取り返しのつかない後悔を
表現するという。

てか。上堀内監督は本当にこういう
登場人物をギリギリの崖っぷちに追い詰める演出を
見事に見せてくれますね。最高です!ありがとうございます!

「なぁ、殴ってくれ。
 俺はとんでもない過ちを犯した。
 謝って許されることじゃない。
 だから、俺を気が済むまで殴ってくれ」


不思議なことに、加害者とも言える戦兎が青羽の死をいつまでも引きずっている一方、
被害者とも言える一海たちは、とっくに前に進み始めていた。

「お前は何も悪くねぇ。
 敵も味方も死なせねぇなんて、ただの戯れ言だ。
 俺は、目の前で何人もの命が奪われるのを見てきた。
 それが戦争だ。
 あいつだって命を賭ける覚悟はできてた。
 弱いから負けた、それだけだ。お前のせいじゃねぇ」


命を賭ける覚悟でこの戦いに身を投じているのだから、
こうなることも覚悟の上だった。
むしろ死ぬ覚悟も殺す覚悟もなく参戦してる戦兎が
甘い甘すぎる!という主張なわけで。

でも、戦兎の考え方は間違ってなかったと思うんだ。
戦争に参加するって聞いたときは「間違ってる」と思ったけど、
「敵も味方も殺さない」「誰も不幸にしない」って言ったとき
戦兎すげぇ!って思ったんだ。
間違ってるのは、「人が死ぬのが日常」みたいになってる「戦争」なんだ。

ところで。自分の手で人を殺したという事実を必死で受け止める戦兎ですが、
この人、前身の「葛城巧」のときは、間接的に多くの人間を殺してきたわけですよね?
「それを否定するために、桐生戦兎は絶対に人を殺さない」と誓った、てのもあるんですが

うーん、なんだろうな、本当に、本当に桐生戦兎は葛城巧なのか?
いくら記憶をリセットし、生まれ変わったとは言え、
「科学の発展のためには人体実験もやむなし」とした葛城巧と
「科学は人類の幸せのためにこそある」とした桐生戦兎は
本当に「=」でつながる存在なのか?

さてさて次回。氷室泰山が返り咲いたおかげで
1対1で戦わせる代表戦で決着をつけよう!ということ展開に。

これって、思いますよね。「永遠の0」とか読んでるときに超思った。
「戦え!って他人に命令してるヤツ同士で、殴り合いでケリつけなよ」みたいな。

実際やろうと思ったら、こういうふうに代理戦になるんでしょうが、
まぁ殴り合いじゃなくとも? スポーツとかチェスみたいなゲームとか
とにかく公平なルールの下で戦えるものだったら、
犠牲者も出さずに解決できるんじゃないかなと思うわけですが。

とは言え。実際は「どのルールで戦うか」って時点で公平さが欠けるだろうし、
有能な人材の争奪戦になるんだろうし、手ごまの少ない方が圧倒的に不利だし、
両者の主張の是非に関係ない結末になっちゃうのもどうよって話だし、
もちろん、国を背負って戦う代表のプレッシャーや、その後の生活の保証とかもあるし。

それでも。どちらかが泣いて謝るまで殴り続けるような
力任せの解決よりは、何万倍もマシだよね。
つーかもう、「戦争」っていう前提が狂ってるんだよ。全部そこだよ。

うーん、「日本の国を壁で三分割」という設定が
戦争が起こる様子をシミュレートするための舞台装置だったとはなぁ、
始まった頃には想像もしてなかったよ。仮面ライダーはマジ、挑戦の歴史。
ジャンル:
特撮
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