コーマック・マッカーシー『血と暴力の国』(扶桑社海外文庫)にこんな話が出てくる.
1930年代にアメリカ中の学校に送られたアンケートがあった.
内容は「学校で教える上でいちばんの問題は何か」.
回答は私語,廊下を走る,ガムを噛む,友だちの宿題を丸写しする,などだった.
40年後に同じ内容のアンケートが再度おこなわれた.
回答は・・・レイプ,放火,殺人,麻薬など.
うちの大学が抱える問題は,この区分だとまだ「1930年代」に近い.
一方,最近世間を賑わせている"先進的な大学"では「40年後」が問題になり始めている.
もしかするとうちの状況って,
実は改善が必要なのではなく,維持すべきなのでは・・・.
そんなわけないか.
いや,そうでもないかも.
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『血と暴力の国』はコーエン兄弟『ノーカントリー』の原作.
映画はさすがコーエンという素晴らしい出来で,無茶苦茶ハードボイルド.
犯罪と暴力がテーマだから,誰にでも薦められはしないけれど.
僕は映画を観てから原作を読んだ.
原作の方が哲学的な要素は明確になるけれど,
映画でのシガー役,ハビエル・バルデムのたたずまいも捨てがたい.
彼は撮影中,あのスタイルに髪を伸ばしていたので,
レストランに行ってもろくな席に案内されなかったのだとか.
映画では不可解ともいわれたラストシーンは,原作を読むとよくわかります.
1930年代にアメリカ中の学校に送られたアンケートがあった.
内容は「学校で教える上でいちばんの問題は何か」.
回答は私語,廊下を走る,ガムを噛む,友だちの宿題を丸写しする,などだった.
40年後に同じ内容のアンケートが再度おこなわれた.
回答は・・・レイプ,放火,殺人,麻薬など.
うちの大学が抱える問題は,この区分だとまだ「1930年代」に近い.
一方,最近世間を賑わせている"先進的な大学"では「40年後」が問題になり始めている.
もしかするとうちの状況って,
実は改善が必要なのではなく,維持すべきなのでは・・・.
そんなわけないか.
いや,そうでもないかも.
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『血と暴力の国』はコーエン兄弟『ノーカントリー』の原作.
映画はさすがコーエンという素晴らしい出来で,無茶苦茶ハードボイルド.
犯罪と暴力がテーマだから,誰にでも薦められはしないけれど.
僕は映画を観てから原作を読んだ.
原作の方が哲学的な要素は明確になるけれど,
映画でのシガー役,ハビエル・バルデムのたたずまいも捨てがたい.
彼は撮影中,あのスタイルに髪を伸ばしていたので,
レストランに行ってもろくな席に案内されなかったのだとか.
映画では不可解ともいわれたラストシーンは,原作を読むとよくわかります.