今年の吾妻山の登り納めに微温湯温泉から一切経山を目指したが予想以上の新雪に阻まれ・・
福島市は快晴ながら、朝の寒さはこの冬一番の-1℃、昼も10℃の予想。
パイロット道路から微温湯温泉への道は冬季閉鎖! 積雪は10㌢程度なので工事用の車両に紛れ突き進む。
微温湯温泉手前の登山口に車をP、スパイクゴム長を履いて出発 (9:10)
尾根筋までは岩がゴロゴロする悪路の急斜面を這い登る。
新雪に残るアニマルトレースは小さな穴の中に消え、そしてストックの横には真新しい大物の足跡も。
30分ほどで、ヒメコマツの大木が混じる、明るい雑木林の尾根に出る。
再び現れたクマの足跡は、丸い肉球がハッキリと分かるほど新鮮で緊張感が走る。
何と!足跡は、これから向かう尾根道に先導者のように点々と続いているが、山では山の住人に従うほかないのだ。
カラマツ林には時代を感じさせる標識が残る。「樹木の伐採は承諾を得て・・・煙草の吸殻、焚き火に注意」
根雪に埋もれ厳しい冬を越すイワカガミは、暗い褐色の冬支度。
雑木林が五葉松とチシマザサに替わると森林限界、正面に目指す吾妻小富士がその優雅な姿をあらわす。
吾妻小富士の裾野を右に捲いて行くと、春先に現れる雪ウサギが根雪前にその姿を一瞬あらわす。
裾野を東から北へ回り込むにつれて、吹き溜まりの新雪が膝下までその厚さを増す。
登山道沿いに今も残る電話線、かっては微温湯温泉と吾妻小屋を結ぶ唯一の通信手段だった。
小富士の北斜面は崩落が進み大規模の崩壊溝は登山道を分断し、吹き溜まりの大きな雪庇に変身。
一難去ってまた一難! 前より大きい雪庇をどう攻略するか? 全身雪ダルマだけは避けたいところだが。
どうにかこうにか無事難所を越え、大岩に登り勝利のガッツポーズ!
膝までのラッセルの労苦から解放され、快適な舗装道路にやっと到達。
標高1,600mの浄土平に到着。うれしさのあまり、ピョンピョン飛び跳ねる元気がまだ残る。(12:05)
無風の誰もいない静寂の浄土平で、ひとり寂しくささやかなコンビニ弁当を。
噴火活動を監視するロボットカメラは一切経山を睨む。
大噴気から5年余り、現在は小規模の噴煙が2ヶ所から立ち上る。
公開されている天文台では日本一高所にある、この天文台の敷石の星も雪に埋もれて長い冬眠に入る。
一切経山は目の前だが、吹き溜まりの雪と格闘するには少し時間が足りない。
あきらめて反対側の吾妻小富士(1,707m)に登ることに。
直径500m、噴火口の深さは140m、あまりにも巨大でカメラに収まりきれない。
火口壁の北にシモフリ山越しに、白銀の蔵王連峰がハッキリと望める。
無人の浄土平と一切経山、この広大な吾妻の景色を独り占めとは何と贅沢な。
南には真っ白に雪化粧した、安達太良の山々が連なる。
火口壁を反時計に3分の2辿ると、最高点の大岩(左手奥)に着く。
吾妻小富士の最高点は360度の大展望、頭のてっぺんは1,708.6m。
ラクダ山の右、遙か彼方に月山が見えるとは初めて知った。
下界を見下ろせば、福島盆地の真ん中に信夫山がポッカリと島のように浮かぶ。
翼があれば飛んで行きたい! その衝動を抑えきれず、山頂から麓をめがけて一直線に!(13:25)
標高差300mを25分で一気に麓まで滑り下りるが、冬季は斜面が凍結し踏ん張りが利かず要注意!(13:50)
ノリウツギも完全にドライフラワーと化し、モノクロの世界に。
ハクサンシャクナゲも葉を丸め厳冬を生き抜く、寒さが厳しければそれだけ花の色が濃くなると言うが。
ヒメコマツの倒木のトンネルを抜け振り返ると、吾妻小富士がその姿を小さくし春までの別れを告げる。
下山口の微温湯温泉は5月の連休まで冬季休業、6月に自転車で来た時見たネコも下山したのだろうか?(14:45)
広場にはマユミの大木が2本、まだ赤い実をいっぱい付けて小鳥を待つ。
微温湯温泉の源泉は文字通り36℃とぬるいが、湯気が立つ小川の温度を測ると28℃と浴びるには、ちっと寒い!
標高900mの桜並木、5月の連休には綺麗に花を咲かせ湯治客を迎えるだろう。
ふもとの荒川橋から望む夕暮れの吾妻小富士、雪ウサギがきれいに浮かぶ右の斜面を下ってきたのだ。
それも前日はお疲れさんだったのにさすがにタフですね。
ビックリは山の主はまだ冬眠はしないのですか?
怖いですね!
一説にはドングリなどの食べ物が豊作な、栄養状態が良いクマは、
体力が満ちているため冬になっても穴に入らず動き回り、
越冬に入るのが遅れるようです。
おいらもモチを食べて栄養状態が良いので山を歩きまわれるのです(笑)
このルート夏の経験しかないですが・・少し雪あり写真でも
記憶が甦ります。
笛・鈴無しで熊との遭遇を期待するには絶好の時季でしょうか?・・・少しは発見し易い感じですね
熊のほうからに来てくれると・・一緒に入れて
いいかもねー。
この微温湯コースは中3の時から10回以上歩いていますがクマの気配を感じたのは、3、4回でしょうか?
落葉した今の季節は断然視界が良くクマの発見も期待でき、いつものとおり音無しの構えで、
山に入ったら動物になりきり、五感を働かせましたが、山の主の方が上手でした(笑)
でも、これだけ新鮮な足跡を見れたのも、程よい新雪のおかげで今回の貴重な収穫でした。
最初の足跡から1時間の間に4回登山路を横断しているのをじっくりと観察できました。
歩幅も小生と同じで、前足と後足が重ならない歩き方でした。
何を目的に歩いているのかクマに聞いて見たい気持ちですが、
反対に俺の棲家に何で踏み込むのかと怒鳴られそう
道路が冬季閉鎖になっているので浄土平までいくのが大変ですね。
雪道だと野生動物の足跡がわかるのでより身近に感じますよね。
クマさんもしっかり登山道歩いているんだ~とちょっと驚きでした^^
最近のクマさんは冬でも元気みたいですね。
週末はもの凄い寒気がくるとニュースでやってたので吾妻の山々もっと積もりそうですね。
予想通りの積雪で今年7度目の登頂は勇気ある撤退(笑)
目的は道路が閉鎖された静かな浄土平と、小富士山頂から麓までの砂走りなので満足です(快)
あと、雪山は森の住人の足跡を見ていろいろ想像する楽しみです
今朝の吾妻山は寒気とともに、白い悪魔の住む厳冬に入り、もう人を寄せ付けません。
安達太良山に方向転換しますが、今冬シーズンはゴンドラの運行が全面休止なので、安易な入山が出来なくなりました
でも、そのぶん静かな山が楽しめますが、知らないでゴンドラを当てにして来た登山者が気の毒です。
すっかり雪になった吾妻の山に行ってきたとは大変でしたねさすがにタフな地元人再会楽しみ。
昨夜の寒気で自宅の庭も5㌢の積雪で、冬将軍が到来しました。
吾妻山も先日の入山がタイムリミットでラッキー!でした。
多分あの、クマモンもこの寒気で、木の洞にあきらめて越冬に入ったでしょう(笑)
まだ安達太良山の納め登山が残っているので、雪はともかく天候待ちです。
今シーズンは、諸般の事情でゴンドラの運行が全面休止なので、
ちょっと一登りと言う訳に行かないので辛いですが。