Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●鮎川哲也さん『死者を笞打て』 ――― 《ディーゼル車》規制以外、何か《功》がありましたっけ、《空疎な小皇帝》氏に? 10・23通達etc.…

2022年02月09日 00時00分23秒 | Weblog

(20220206[])
中曽根康弘元首相の時も、そうだったのだですが、まず頭に浮かんだのは「死者を笞打て」。鮎川哲也さんの推理小説のタイトル。内容はとうの昔に忘れてしまったので、調べてみると:

 『死者を笞打て』(https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000161668)《著:鮎川哲也 解説:権田萬治 その他:吉原澄悦 その他:岸顯樹郎 デザイン:菊地信義》《鮎川哲也の作品「死者を笞打て」に盗作の嫌疑がかかる。10年前に謎の女流作家が書いた作品そっくり、というのだ。世間は非難し、仕事は途絶える。身の潔白を証明するため鮎川は女流作家を探し出し、対決しようとする。さてその意外な結末は?実在推理作家の名が頻出する仕掛けも楽しい、軽妙推理長編。》

 そして、鮎川哲也さん(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AE%8E%E5%B7%9D%E5%93%B2%E4%B9%9F)《(あゆかわ てつや、1919年2月14日 - 2002年9月24日)は、日本の小説家。本名、中川 透(なかがわとおる)。東京府に生まれ、大連に育つ。拓殖大学商学部卒。アリバイ崩しを得意とし、『ペトロフ事件』『黒いトランク』『人それを情死と呼ぶ』など、鬼貫警部を探偵役とする本格推理小説を発表。ほか『りら荘事件』『死者を笞打て』などの長編小説や多数の短編小説を執筆し、さらにはアンソロジーの編纂や、新人の育成などにも力を尽くした》。

 さて、《ディーゼル車》規制以外、何か《功》がありましたかね?、《空疎な小皇帝》氏・石原慎太郎元東京「ト」知事に? 数多の《罪》しか思い出せません。ここ最近で思い出されるだけでも、「10・23通達」と教育破壊の大罪。

   『●ト知事たちのハタとウタ
    「強制して何になる! ハタとウタで内心をひっかきまわす人たち。
     …両「都」知事の「と」はトンデモの」だ。選挙で選び、
     トンデモな通達や条例を支持している東京ト民や大阪ト民の皆さん、
     ホントに大丈夫ですか、そんなことしてて?」
    《「日の丸・君が代」強制を合憲とした最高裁判決に抗議し
     東京都教育委員会「10・23通達」と
     大阪府「君が代条例」案の撤回を求める》

   『●「国家と教育」『週刊金曜日』
      (2013年3月22日、936号)についてのつぶやき
    「樫田秀樹氏【「自分の信条を貫きたい」 猪瀬都政下初の卒業式】、
     田中聡史さんや根津公子さんらと、小皇帝氏お抱えの都教委による
     「10・23通達」。一方、あの元大阪「ト」知事の…
     村上恭介氏【「不起立は生徒の未来と自分への責任
     それでも「君が代」に屈せぬ教師たち】」

   『●「福島原発事故の今」 『週刊金曜日』
      (2014年3月7日号、982号)について
    「永尾俊彦氏【東京は今 舛添新知事は石原・猪瀬路線を引き継ぐのか 
     最高裁で取り消された不起立による処分を出し直した都教委】、
     「起立斉唱は当然…だが「10・23通達」については、「検討課題」…
     記者会見で話した」」

   『●「10・23通達」と教育破壊: 「石原都政では、
        教育行政も歪められた。…愛国心教育を強制」
    「「10・23通達」と教育破壊。ソコから急加速に教育が破壊。
     今も「通達」は生き残り、ハタやウタを強制し、教師や生徒の内心を
     かき乱す。着々と、いまや最高学府の教育も破壊。」

   『●ハタやウタを強制…根津公子さん《控訴審勝訴判決…私はうれしかった
       ですが、それが最高裁で維持されるとは全く思っていませんでした》
   『●根津公子さん「ますます国家主義に向かう日本、モノが言えなくなる
     学校、奪われる教育の自由。…これは私だけの問題ではないと思った」

 自身はハタやウタに大した思い入れも無かったようなのに…。

   『●日弁連声明: 都教委を擁護する東京高裁
   『●石原慎太郎元東京「ト」知事の都市伝説はどうやら正しかったらしい

 もう一つ。大砲でベトナムの人々を殺そうとした件。


   『●〝腰ぬけ〟で結構、害悪老人よりは!!
    「「戦争の体験があるぼくたちはこのままじゃ死ねない」というのは、
     戦争をしないと気が済まないのでしょうね。いや、
     腰ぬけ小皇帝ですから、自らあるいは身内が行くのではなく、
     若者を戦争に行かせないと気が済まないということでしょう。
     あるいは、ベトナム戦争の際に石川文洋さんに咎められなかったら
     大砲の引き金を引いていたように、安全地帯に居て、罪なき民衆を
     殺すためのミサイルのスイッチを押すような卑怯者でしょう。
     哀しい精神構造です。城山三郎さん・佐橋滋さん・中山素平さん・
     石田禮助さんらの反戦派の気骨ある〝老人〟たちに学ぶ能力の無い、
     哀しい老害人です。エイジズムに加担する気はありません。
     でも、この都知事は「ババア」発言に見られるようなエイジズムの権化
     ですし、差別主義者ミーイズムの塊ですからね」

 東京新聞の記事【排ガス規制、尖閣諸島問題新銀行失敗…大胆な行動、副作用も大きく 石原都政の功罪】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/157665)。
 リテラの記事【石原慎太郎死去で差別丸出し発言を朝日までが“石原節”と称える異常! 一方、差別批判にはネトウヨが「死者への冒涜」と的外れ攻撃】(https://lite-ra.com/2022/02/post-6157.html)によると、《2月1日に死去した石原慎太郎・元東京都知事をめぐり、またぞろ「不謹慎」「死者への冒涜だ!」といった声が噴出している》。

 こんな人を長きにわたり東京「ト」知事としてしまったこと、また、彼らの親和性の強さから当たり前なのですが、お維による大阪「ト」知事との醜悪な烏合…。
 (リテラ)《障害者差別や優生思想、外国人差別による排外主義の煽動、ジェノサイドの肯定、女性や性的マイノリティへの攻撃、歴史修正主義、自己責任の強調や生活保護バッシング──。石原氏の暴言・差別発言、ヘイトスピーチを挙げればはっきりとするように、石原氏は差別主義者以外の何物でもない。しかも、石原氏の問題は、彼一人のものではない。その存在は、安倍晋三・元首相をはじめとするネトウヨ・極右のベースとなり、橋下徹氏や維新的ポピュリズム、優生思想の跋扈を生み、社会的弱者への攻撃、民族差別、障害者差別が堂々とまかり通る土壌をつくり出した》。

   『●パンダの方が働いているとは!
    《いまや破綻寸前の新銀行東京に1400億円を投入。
     150億円を使って招致失敗に終わっても、懲りずに五輪招致基金を
     4000億円も積んでいます。移転ゴリ押しで大モメの
     築地市場移転の総事業費は、
     4316億円に達する見込みです。
     これだけでも計1兆円のムダづかいです》
    《都民にすれば石原に払ってきた報酬の方が、よほど高くついている

   『●恥ずかしくないんでしょうか?
   『●都民じゃないが、宇都宮健児さんに真の都知事に
   『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
   『●『核狂信者を新当主(党首)に迎える元大阪〝ト〟知事党』についてのつぶやき
   『●「我欲」だけの人の高嗤い
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(1/3)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(2/3)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(3/3)
   『●覆土していれば土壌・地下水汚染問題は解決していた?…
              「空疎な小皇帝」石原慎太郎元「ト」知事のドブ金
   『●《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事による五輪招致が間違い
        だった…小池「ト」知事「コロナとの戦いで金メダル取りたい」…

 《石原節》ねぇ? もう一人《〇〇節》で名の挙がる醜悪な自民党議員がいますよね…《麻生節》なるド「アホウ節」。あぁ、情けない…。

 《石原慎太郎という人物を容赦なく剔抉(てつけつ)し、彼に期待を寄せる最近の世の風潮の危うさをも同時に撃つといった評論集》が『空疎な小皇帝』、著者は斎藤貴男さん(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cf1359005e05b9334231eb6ef76704de)。

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/157665

排ガス規制、尖閣諸島問題、新銀行失敗…大胆な行動、副作用も大きく 石原都政の功罪
2022年2月2日 06時00分

 「東京から日本を変える」と訴え、東京都知事を13年半務めた石原慎太郎さん。過激な発言で物議を醸しながらも、大胆な行動で都政を動かし、国政を巻き込んでリードした。一方、結果が伴わない功罪相半ばの一面もあった。(原昌志

【関連記事】<評伝>演じ続けた「ポピュリスト」 激しい言動の裏に柔軟な思考 石原慎太郎さん死去


◆黒いすすをまき散らして…

     (2002年10月、ペットボトルに入った黒い粉じんを会見場に
      まき散らし、国の排ガス規制の無策ぶりを批判する
      石原慎太郎東京都知事(当時)=東京都庁で)

 「ディーゼル車NO作戦」。初当選直後の1999年8月、公約の排ガス規制にさっそく手を付けた。「こんなのが1日12万本もばらまかれている」と黒いすすが入ったペットボトルを振り回して訴え、2000年12月には国に先行して独自のディーゼル車排ガス規制を盛り込んだ条例を制定した。

 排ガス中の粒子状物質(PM)の排出基準を満たさない車は03年10月から都内の走行が禁じられ、首都圏3県にも広がった。国も01年に法改正で規制を強化し、都が大気環境改善をリードした。


◆世論味方に銀行やり玉

 00年に条例施行した大手金融機関に対する外形標準課税(銀行税)も世間を驚かせた。公的資金を受けながら、赤字を理由に法人事業税を納めない銀行をやり玉に挙げ、世論を味方につけた。

 銀行側と訴訟になり、最終的な和解では銀行側に計2344億円を返還した。事実上の敗訴だったが、都の動きによって国は地方税法を改正し、04年度から都道府県税の外形標準課税を導入。結果として、都道府県の貴重な財源となった。

 待機児童の増加に対応するため、都独自で認証保育所制度を01年に導入。07年に始まった東京マラソンは、世界有数の大会に育った。

 広大な空域が米側の管理下にあることなどの問題を訴え続け、在日米軍横田基地(福生市など)の「軍民共用化」も目指した。だが、実現には至らなかった。


◆甘い審査で不良債権拡大、「おわび」も

 石原都政の後半では、批判される政策も目立った。

 「貸し渋りに悩む中小零細企業の救済」を掲げ、都が1000億円を出資して05年に設立した新銀行東京。無担保無保証で融資を伸ばしたが、甘い審査で不良債権が拡大し経営が悪化の一途をたどった。

 批判が高まる中で08年に都が400億円を追加出資した際には、石原氏が都議会予算委員会で「深くおわび申し上げる」と謝罪に追い込まれた。最後は東京都民銀行などと合併し都は完全撤退。都幹部は「都が乗り出す必要があったのか。明らかに失敗。『敗戦処理』の職員は気の毒だった」と漏らした。

 中国が領有権を主張する尖閣諸島の都による購入構想も、日中関係に影を落とした。12年4月、石原氏は「東京が尖閣諸島を守る」と表明し、購入資金の寄付募集を始めた。

 これをきっかけに国が同年9月に所有者から20億5000万円で購入し、国有化した。中国国内で大規模な反日デモが続発するなど、副作用も軽くなかった。尖閣周辺では近年も、中国公船が頻繁に確認されている。
=====================================================

=====================================================
https://lite-ra.com/2022/02/post-6157.html

石原慎太郎死去で差別丸出し発言を朝日までが“石原節”と称える異常! 一方、差別批判にはネトウヨが「死者への冒涜」と的外れ攻撃
2022.02.03 06:00

     (石原慎太郎Twitterより)

 2月1日に死去した石原慎太郎・元東京都知事をめぐり、またぞろ「不謹慎」「死者への冒涜だ!」といった声が噴出している。

 たとえば、政治学者の山口二郎・法政大学教授が訃報を受けて〈改めて、彼が女性や外国人など多くの人々を侮辱し、傷つけたことを腹立たしく思う。日本で公然とヘイトスピーチをまき散らしてよいと差別主義者たちを安心させたところに、彼の大罪がある〉とツイートすると、共感する意見が集まった一方で、〈亡くなったばかりの人に言うことではない〉〈人間の屑〉〈死者を侮辱〉〈日本人の感覚とは、かけ離れている〉などという非難も殺到。挙げ句、自民党の長島昭久衆院議員にいたっては〈こういうのこそヘイトスピーチと言うのではないか〉とまで言い出した。

 辟易するほかないが、ヘイトスピーチとは人種、民族、国籍、性などの属性を有するマイノリティの集団もしくは個人に対してその属性を理由とする差別的表現のことであり、山口氏のツイートはヘイトスピーチでもなんでもない。山口氏が指摘するように、生前、ヘイトスピーチをはじめとする数々の差別発言を連呼しつづけてきたのが石原氏だ。そんな当たり前の指摘をしただけで「死者への冒涜だ!」と騒ぎ立てるほうがどうかしているだろう。

 しかし、このような筋違いの非難が起こるのもある意味当然かもしれない。というのも、肝心の大手メディアの報道自体、石原氏が繰り返してきた差別発言をほとんど取り上げずワイドショーだけではなく大手新聞やニュース番組までもが石原節などと報じているからだ

 実際、1日夜の『報道ステーション』(テレビ朝日)では、「歯に衣着せぬ石原節が人々の心を掴んだ」などと表現。新聞も同様で、2日の朝刊では朝日新聞が「石原都政、直言も放言も」、毎日が「「石原節」物議醸す」、東京新聞までもが「硬軟巧み 慎太郎流」などと伝えた。

 いや、それどころか、朝日新聞デジタルにいたっては、1日夕方に「「外国人が凶悪な犯罪」「参拝して何が悪いの」数々の石原節」として記事を配信。「外国人が凶悪な犯罪」という石原氏の発言はヘイトスピーチそのものだが、それを「石原節」などと表現したのである。

 この朝日の記事は批判が集まったためか、その後、「数々の石原節」という部分が「主な発言」と修正されたが、このように大手メディアの報道では、石原氏の差別発言が「差別」としてほとんど検証・批判されていないのだ。

 本サイトでは繰り返し指摘してきたが、政治家や学者、芸術家らが鬼籍に入っても、過去の言動や表現、作品をきちんと検証・批判するのは当然の行為だ。とりわけ石原氏は「芥川賞作家で昭和の大スター・石原裕次郎の兄」として脚光を浴びてきただけでなく、その抜群の知名度を活かして政治の世界に進出し大臣を歴任したほか、13年ものあいだ東京都知事を務めた公人中の公人である。

 そして、政治家による差別発言は差別を許容・肯定していいものだという社会の認識を生み出すものであり、その意味でも石原氏の生前の発言は悪質極まりなく、亡くなったからといって免罪されるものではない。むしろ、訃報に際してその功罪はしっかり検証されなければならないものだ。にもかかわらず、よりにもよって差別発言を「歯に衣着せぬ石原節」「放言」と矮小化するとは……。


■水俣病患者の抗議に「IQが低い」、「テレビにも同性愛者の連中が平気で出てる」と性的マイノリティ攻撃

 当然、そのような差別礼賛報道を看過するわけにはいかない。石原氏の発言が「石原節」「放言」などとは到底言いようもない、いかに卑劣なものだったか、以下に代表的なものを挙げていこう。

 たとえば、石原氏が剥き出しにしてきたのが障害者に対する差別であり、その差別発言によって“障害者排斥論”をさんざん煽ってきた。実際、環境庁長官だった1977年には、水俣病問題で「ニセ患者もいる」などと言い放った上、熊本に現地視察した際、水俣病患者が手渡した抗議文に対して「これを書いたのはIQが低い人たちでしょう」と発言。さらに都知事時代の1999年には重度障害者の治療にあたる府中療育センターを視察後に「ああいう人ってのは人格あるのかね」「ああいう問題って安楽死なんかにつながるんじゃないかという気がする」とも発言した。さらに、政界引退後の2016年に起こった相模原障害者殺傷事件についても、「文學界」(文藝春秋)での対談内で「あれは僕、ある意味で分かるんですよ」とよりにもよってジェノサイドに理解を示し、2020年に元厚労省医系技官ら2名の医師がALS患者の女性に薬物を投与し殺害した事件が起こると、Twitterに〈業病のALS〉〈武士道の切腹の際の苦しみを救うための介錯の美徳も知らぬ検察の愚かしさに腹が立つ〉と投稿している。

 女性に対する差別も酷かった。田中真紀子氏への「更年期じゃないの」発言や小池百合子氏への「大年増の厚化粧」発言など枚挙に暇がないが、とくに大きな問題となったのが、都知事時代の2001年、「週刊女性」(主婦と生活社)の「石原慎太郎都知事吠える!」という記事内においての発言だ。石原氏は当時東京大学教授だった松井孝典氏からの伝聞だとした上で、「“文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ”なんだそうだ。“女性が生殖能力を失っても生きてるってのは、無駄で罪です”って。男は80、90歳でも生殖能力があるけれど、女は閉経してしまったら子供を生む力はない。そんな人間が、きんさん、ぎんさんの年まで生きてるってのは、地球にとって非常に悪しき弊害だって……。なるほどとは思うけど、政治家としてはいえないわね(笑い)」と述べたのだ。

 この発言の謝罪・撤回を首都圏の女性113人が求めた裁判では、請求は棄却されたものの、一審の東京地裁、二審の東京高裁ともに「教授の話を紹介する形だが、知事個人の意見を表明した」と認定、「女性の存在価値を生殖能力面のみに着目して評価する見解は個人の尊重などを定めた憲法と相いれない」と指摘したが、石原氏に反省はなく、2005年には「私が司法の対象になるのは分からない。裁判のための裁判であの人たちのパフォーマンス」「変な左翼」「シャケだって(中略)産卵したら死ぬわけでしょ」と差別を上塗り。そして、女性差別を繰り返してきた石原都政下では、男女平等担当部局が部から室へ格下げされ、平等を求めて女性が裁判を起こした場合に経済的な支援をおこなう訴訟支援・制度の打ち切り、東京女性財団や男女平等推進基金が廃止されるなど、男女平等実現のための施策が後退に追い込まれたのである(しんぶん赤旗2005年6月29日付)。

 また、石原氏が女性同様に標的にしたのが性的マイノリティだ。2000年には東京都が策定中だった「人権施策推進のための指針」の骨子から、原案にあった「同性愛者」を施策の対象から削除。これについて石原氏は会見で「特殊な性状を持っている人は見た目ではわからないから、どういう形で人権が棄損されるケースがあるのか想像が及ばない」「私は純粋なヘテロだから」と発言。2010年には、性描写規制を進めようとする都青少年健全育成条例改正案に関連して「男のペア、女のペアがあるけど、どこか足りない感じがする。それは遺伝とかのせいでしょう。マイノリティで気の毒ですよ」「テレビにも同性愛者の連中が平気で出てる。日本は野放図になり過ぎている」などと発言。これにはマツコ・デラックスが、東京都が株主である東京メトロポリタンテレビ(TOKYO MX)の『5時に夢中!』において「言ってみれば狂ってるよ、この発言は」「すべて信憑性なくなるよね。あの発言は狂ってますよ」と批判した。


■「三国人」発言に代表される排外主義、東日本大震災では「これはやっぱり天罰」

 さらに、石原氏が煽ってきたのが排外主義、外国人差別だ。そもそも石原氏といえば、1983年衆院選の選挙期間中、立候補していた故・新井将敬氏のポスターに石原氏の公設秘書が「(新井氏は)66年に北朝鮮から帰化」と書いたシールを貼り付けるという事件が起こったこともあるが(石原氏は「秘書がやった」と主張)、石原氏の外国人差別発言として忘れてはならないのが、2000年の陸上自衛隊の観閲式でおこなった「三国人」発言だろう。

 このとき石原氏は、「不法入国した多くの三国人、外国人が非常に凶悪な犯罪を繰り返している」「すごく大きな災害が起きた時には大きな騒擾事件すら想定される」「三国人が騒擾事件を起こせば治安出動していただく」と発言。「三国人」という差別用語を持ち出しただけではなく、関東大震災時に起こった朝鮮人虐殺を正当化するかのような物言いで外国人に対する偏見を煽ったのだ。

 しかも、この卑劣な石原氏の発言には賛同の声があがり、実際、「日本会議」と自民党・民主党所属の議員らが都庁内で石原発言を支持する集会を開催。こうした支持の声を背景に、その後も石原氏は「(中国人の犯罪は)民族的DNAを表示するような犯罪」(産経新聞の連載にて)などと直球のヘイトスピーチを繰り返した

 このほかにも東日本大震災の発生からわずか3日後に「津波をうまく利用して、我欲を洗い落とす必要がある」「これはやっぱり天罰だと思う」などと発言するなど、石原氏の暴言、差別発言は挙げだすとキリがないが、このように、石原氏は障害者や女性、性的マイノリティ、外国人といった人びとの人権を侵害して侮辱し、貶め、攻撃を煽ることで危険にさらしてきたのだ。

 いや、差別発言だけではない。石原氏が尖閣諸島の購入計画をぶち上げたことがその後の国有化をもたらし日中関係をさらに悪化させたが、それ以外にも南京大虐殺や旧日本軍「従軍慰安婦」の強制連行を否定するなど歴史修正主義を全開にしたほか、「核兵器を保有すべき」だの「徴兵制で若者を鍛え直す」だのと軍事力増強を主張したり「支那(中国)と戦争して勝つ」といった好戦的発言を連発。また、イラク人質事件が起こった際には自己責任を振りかざし、リーマンショックの影響で「年越し派遣村」に数多くの生活困窮者が集まった際にも求職者の姿勢や生活保護を「甘え」と切って捨てた

 障害者差別や優生思想、外国人差別による排外主義の煽動、ジェノサイドの肯定、女性や性的マイノリティへの攻撃、歴史修正主義、自己責任の強調や生活保護バッシング──。石原氏の暴言・差別発言、ヘイトスピーチを挙げればはっきりとするように、石原氏は差別主義者以外の何物でもない

 しかも、石原氏の問題は、彼一人のものではない。その存在は、安倍晋三・元首相をはじめとするネトウヨ・極右のベースとなり、橋下徹氏や維新的ポピュリズム、優生思想の跋扈を生み、社会的弱者への攻撃、民族差別、障害者差別が堂々とまかり通る土壌をつくり出した

 だからこそ、石原慎太郎という政治家の言動については徹底した検証と批判がなされなければいけないのである。

 何度でも言う。石原慎太郎への批判は「死者への冒涜」などではない。この国でこれ以上の「人権侵害」「差別」の広がりを食い止めるために、絶対に必要なことなのである。

(編集部)
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●都民じゃないが、宇都宮健児さんに真の都知事に

2012年11月29日 00時00分18秒 | Weblog


CMLの記事http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-November/020825.html)、少し古くなりましたが都知事選で「小々皇帝」氏が楽勝するというgendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/139679)と東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012112702000136.html)。

 都民じゃないのですが、前〝ト〟知事があまりに酷すぎたので、それに、今の副知事「小々皇帝」氏にもほとんど期待できないし、是非、「東京なのに宇都宮、弁護士なのに健児」の宇都宮けんじさんに真の都知事になってもらいたいものです。都民の皆さんには投票所に足を運んでいただき、熟慮の上で、投票をお願いしたい。五輪招致・新銀行東京・築地移転など、「東京に原発を」・「我欲」など問題点・問題発言のてんこ盛りだった小皇帝・石原慎太郎〝ト〟知事の3.5期13年の空白・暗黒を宇都宮けんじさんに払拭してもらいたい。石原都政を否定できず、それを踏襲するにきまっている「小々皇帝」氏では、暗黒とまでは言わないが、空白都政が続くだけ。

================================================================================
http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-November/020825.html

[CML 021007] 東京を変えるキックオフ集会
hayariki.net info at hayariki.net
2012年 11月 15日 (木) 22:36:38 JST



「人にやさしい東京をつくる会」は東京を変えるキックオフ集会「宇都宮けんじさんとともに人にやさしい東京を!」を2012年11月14日、東京都中野区の「なかのZERO大ホール」で開催した。会場に入りきらないほどの集まり、熱気に包まれた。中野駅前ではギターを弾いて歌っている人がいた。「東京なのに宇都宮。弁護士だけど、けんじ」と。

「人にやさしい東京をつくる会」代表の中山武敏・弁護士が主催者挨拶をした。石原知事の辞任表明後に親しい人が集まって声明を出した。所属や立場を越えて、やさしい東京を作るという一点で集まった。多くの都民に参加を呼び掛ける。言葉と行動が一致して裏表がない。ヒューマニズムに基づいている。平和や人権は私達の行動で作り上げる。

続いてコメディアンの松本ヒロ氏のパフォーマンスである。「太陽の党は火傷しそうなので離しておきましょう」「私は平和を食い物にしていると言われるが、平和を食い物にすることは、戦争を食い物にすることよりいい」などの発言で会場を笑わせた。

宇都宮けんじ氏が思いを語った。石原都政を変える闘いに参加できることを喜ばしく思っている。東京に民主主義を取り戻す運動と思っている。「出馬してくれてありがとう」と激励された。脱原発の東京を作らなければならないと改めて認識した。原発のない日本は人にやさしい、環境にやさしい日本になる。

脱原発の運動は福島の被災者の支援、被害実態と向き合わなければならない。避難者には家族がバラバラになるケースがある。高齢者は環境が異なると体を壊す。配偶者が亡くなられたことを数日間も知らされなかった。見ず知らずの土地で火葬をしなければならなかった。原発事故は惨たらしい。原発事故被害は国が責任を負うべきである。東京都や東京都民は福島原発事故被災者を支援しなければならない。

私は弁護士として貧困問題に取り組んできたため、石原都政の福祉切り捨てを許すことができない。石原都政の福祉切り捨てで貧困と格差が拡大している。労働者の最低賃金は生活保護以下の水準である。石原都政は大規模開発をやってきたが、貧困と格差を拡大した。人に優しくない都政であった。

日の丸や君が代の強制は思想信条の自由を侵害する憲法違反。管理統制の一番の被害者は子ども達である。学力競争などがイジメの原因になっている。いじめのない学校を取り戻す。

憲法を守る。東京が平和のメッセージを出すことはアジア諸国との良好な関係を作る。


宇都宮氏と雨宮処凜氏の掛け合いである。

雨宮「宇都宮さんと言えば、あんパンと牛乳。反貧困ネットワークの会議でコンビニの袋から、あんパンと牛乳を取り出して食べていた。都知事選挙のへの立候補は思いきった決断」

宇都宮「もっといい人がいるのではないか、と思っていた。二年前にも声をかけられたが、日弁連会長を目指しており、断った。東京のような財政力のある都市ならば、貧困問題にできることがあると考えた。日弁連は福島原発事故以前からエネルギー政策の転換を求める決議をしていた。先進性があるが、決議だけではダメである。

福島原発事故被害における弁護士の発想は東電への賠償請求であった。しかし、この考え方では申し立てた被害者だけは救済される。現実には申し立てる余裕がない人も多い。申し立てない人が救済されなくてもいいということにはならない。国が責任をもって被災者の生活支援をすべき。

原発都民投票34万人の署名は重い。住民参加の仕組みについて考えていこうと思っている。

貧困問題では追い出し屋の問題などに取り組む。高齢者の施設など解決しなければならない問題がある。住まいは基本的人権の一つである。家賃補助をする。

公契約条例を制定して、最低賃金以上の企業にしか入札させないことを考えている。これは内需拡大になり、経済の活性化になる」

雨宮「石原都政で破壊されたものが復活しそうである」


続いて応援者の発言である。

鎌田慧「長い間、東京都の都民でいることを恥ずかしく思ってきた。東京ほど非国際的な都市はない。都知事が差別的な人間であった。女性や障害者、マイノリティへの差別。差別は犯罪である。彼は自分から投げ出した。これはチャンスである。デタラメで勝手放題の暴君は去った。後継者を指名する。民主主義ではない。脱石原都政、脱石原後継者、脱原発で日本を変えるチャンスである」

落合恵子「関係ないが、私は宇都宮出身である。脱原発の集会を栃木で行った。原発単体だけでなく、原発的体質を批判しなければならない。石原単体のみならず、石原的体質を批判しなければならない。人が生きていく痛みが分からない人が政治をやってはならない。選挙のためだけに脱原発を言ってはいけない。選挙の日まで怒りを抱き続け、やさしさに手渡したい」

佐高信「石原慎太郎には都民という言葉はなかった。国民としか言わなかった。猪瀬直樹を相手にしたくない。かつて猪瀬は小泉純一郎の子分であった。今は石原慎太郎の子分である。子分を親分にしてはならない。宇都宮さんは藤沢周平ファン。サラ金問題などでは暴力団の追い込みなど凄まじい問題と闘ってきた。

海渡雄一「私は原発訴訟に取り組んできた。宇都宮会長から日弁連の事務総長を任命された。宇都宮さん以上に都知事にふさわしい人はいない。その理由を5点述べる。

第一に弱いものに共感する素晴らしい人格である。
第二に人の気持ちを変えていく包容力がある。日弁連会長として、守旧派弁護士と議論になることもあるが、
第三に勉強熱心である。日弁連の会長となるとシンビジウムなどでは最初に挨拶して返ってしまうことも多いが、宇都宮さんはシンポジウムの最後まで聴いていく。真剣にメモをとる。
第四に行動力である。被災地に出かけるなどである。
第五に決断力である。ローンの問題などを解決してきた」


サプライズゲストとして、山本太郎氏が登場し、宇都宮氏と対談した。

山本「サプライズも何も一聴衆として来た。東京を市民の手に取り戻せる時が来た。宇都宮さんについて悪いことを言う人はいない。

現在、東京都は原発によって発電した電気を1ワットも使っていない。原発は不要と宣言するか」

宇都宮「宣言する」

山本「被災地の瓦礫の処理について」

宇都宮「住民の意見を聞く。石原はトップダウンで決めていたが、私は住民と話して決める」

山本「焼却文化は問題」

宇都宮「十分検討する」

山本「東京都には汚染されていく地域もある」

宇都宮「健康調査をやっていく」

山本「細かな土壌調査をやってほしい」

宇都宮「調査をしてきたい」


続いて湯浅誠・反貧困ネットワーク事務局長からのメッセージが読み上げられた。宇都宮氏とは共に貧困問題に取り組んできた。宇都宮氏から政治姿勢を学んだ。どのような政党も一面的ではないし、ある論点で対立する人とも別の論点で組める。宇都宮氏に理想的な活動家像を見る。


再び応援者の発言である。

鎌仲ひとみ(映画監督)「一緒に応援しましょう。東京が抱える様々な問題を一つ一つ解決していきましょう」

田中優子・法政大学教授「福島の事故は東京によって起こされたようなものである」

鈴木邦男・一水会顧問「今憲法を改正したら米国の傭兵になる。ギスギスした暗い戦争を準備するような東京ではだめだ」

鎌仲「都知事選挙では私達のネットワーク力が試されている」


続いて市民からの応援者の発言である。

土井とみえ「石原慎太郎の女性差別発言は酷い発言である。石原を提訴したが、不特定多数への発言は不法行為にならないとの理由で敗訴した。石原の都知事就任時は臨海副都心の開発の赤字で財政難であったが、福祉や女性施策を切り捨てた。一人以上の女性副知事を誕生してほしい」

星野直之・「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会共同代表「日の丸や君が代を強制し、従わない教師を処分することは石原教育行政の破壊的教育改革の象徴である。教師への管理統制が進み、教員の志望者が減っている。教師になってもパワハラなどで精神疾患になる若者も多い。教室に学ぶ喜びを回復する」

赤石千衣子(しんぐるまざあず・ふぉーらむ)「児童扶養手当てが削減されそうになった。宇都宮さんの助言でロビー活動し、撤回に成功した。東京都でも子どもの貧困が深刻化している。仕事に就けない若者がいる。東京都は定時制高校を統廃合した」

渡辺弁護士(築地市場移転問題)「築地市場は都政の重大な争点である。豊洲移転を東京都は進めている。移転予定地は汚染まみれ。築地市場は世界も認める食品市場である。東京都は土地を買い取っているが、汚染浄化を売り主に義務付けなかった。汚染浄化費用は都民の税金で使われる。豊洲移転は確定していない。やさしい都政であれば築地市場問題への結論は明白であると確信している」

黒田節子さん(原発はいらない福島の女たち)「東京の電気は福島で使われている。東京と福島と共に手を携えながら脱原発を進めていこう。東京の人と金と情報を正しく使って福島を助けてください。待ったなしの時間を未来の命のために使いましょう」


続いて会場やtwitterから寄せられた質問への一問一答である。

質問「野宿者の排除が行われている」

宇都宮「強制排除には反対する。区などによる強制排除を止めさせるべく全力をあげる」

質問「朝鮮学校の差別について」

回答「日弁連でも差別反対の声明を出した。これは個人の考えでもある」

質問「外環道や都市計画道路について」

回答「現在の状況下で、これ以上の道路建設はムダ。開発に金を使うならば福祉を充実させる。石原都政の大型開発は住んでいる人が幸せにならない」

質問「青少年健全育成条例について」

回答「表現の自由を侵害する。知事になっても見解を変えるつもりはない」

質問「性的少数者の人権や同性婚について」

回答「一個の人間として人権侵害は許されない」

質問「風営法によるダンス規制」

回答「京都で中村弁護士がダンス規制等に反対する運動を起こしているが私も呼びかけ人の一人。当然、規制は許されない」

質問「住宅政策について」

回答「日本社会では住まいの問題が基本的人権の一つとして理解されていない。ゼロゼロ物件で一日でも家賃の滞納をしたら、追い出されるという問題がある。住まいの保障が重要である。一方で都内では空き家が広がっている。家賃補助によってマッチできないか。ヨーロッパでは人間らしい住まいは基本的人権の一つとされる」

上原公子・元国立市長が締めくくりの挨拶をした。これほどの人が集会に来てくれるとは思わなかった。やっと石原慎太郎が辞めてくれた。このチャンスを逃したら、歴史の恥になる。ネット社会で表現方法が変わってきた。新しいやり方で怒りを乗り越えていこう。都民の選挙にしなければならない。勝手連を山ほど作ってください。宇都宮さんの本を読むと涙が出る。イメージカラーはオレンジ。オレンジカラーに染めようと述べた。

サプライズゲストの山本太郎氏との対談は宇都宮氏の政治的センスを示した。山本氏は宇都宮氏の応援ではなく、脱原発についての自己の主張に同意を求めるスタンスであった。主催者側にはリスクある、文字通りのサプライズゲストであった。しかし、宇都宮氏は見事に対応した。まず原発からの即時撤退を即答した。これは電力の安定供給を理由に原発の再稼動を容認した橋下徹・大阪市長らとの大きな差別化になる。

「再稼動容認論者は脱原発派ではない」との見解は偏狭であり、ナイーブである。ギリギリの局面で再稼働を容認するということは電力供給への不安を増幅させる。その結果、企業としては自衛のために自家発電に傾斜する。このような状況自体が大阪維新の会の掲げる小規模分散型発電の推進につながり、電力独占を崩す戦略になる。故に再稼動容認論者を「偽りの脱原発派」と罵倒することは浅はかであるが、宇都宮氏の宣言は再稼動容認論者とは異なる脱原発の立場を鮮明にするものとして意味がある。

原発からの即時撤退には即答した宇都宮氏であったが、瓦礫処理については「住民の意見を聞く」と述べ、受け入れ反対の山本氏に同意しなかった。これは懸命な回答である。

同種の主張は、あぜ上三和子・東京都議(日本共産党)にも共通する。あぜ上議員は「人道的見地からガレキ受け入れ自体は否定しない」ものの、「安全性などを都民に何の説明もしないこと」を問題視した。「民主主義のプロセスを大事にする必要がある」と指摘する。

実際、北九州や大阪での過激な瓦礫焼却阻止行動に眉をひそめる良識派市民も多い。放射能の危険性を過剰に強調し、自主避難やベクレル・フリーを呼びかける過激な放射脳カルトは市民社会と相容れない。世田谷区で重層長屋の問題に取り組むグループが主催したシンポジウム「世田谷住民のリスクを考える9.1 緊急シンポ」でも福島第一原発事故の放射能汚染による健康被害は小さいという立場からの講演がなされた。脱原発は支持しても放射脳お断りという人々は多い。

管見はゴミの発生地処理という原則的立場から被災地の瓦礫受け入れには反対する。これは発生地処理の原則に基づくものであり、被災地の瓦礫を差別するものではない。それ故に1万7000ベクレルの放射性セシウムが検出された多摩地域の汚泥焼却灰を江東区に持ち込み、埋め立てることにも反対する。そもそも放射性廃棄物に限らず、一般の廃棄物にも発生地処理を主張する。放射能を特別視して被災地瓦礫焼却による汚染を騒ぎ立てる放射脳カルトには拒否感を抱いている。

http://www.hayariki.net/8/7.htm

放射脳カルト的な要素も含む山本氏の要望に是々非々で応えた宇都宮氏は「脱原発は支持しても放射脳お断り」の市民層が支持できるものである。但し、山本氏はゴミを焼却場で焼却する焼却文化そのものへの異議申し立ても主張しており、「放射能怖い」だけの放射能とは異なる見識を示していることを付言する。放射脳カルトが山本氏を神輿として持てはやすことは山本氏にとってもマイナスだろう。

東急不動産だまし売り裁判原告としては、宇都宮氏が「石原都政の大型開発は住んでいる人が幸せにならない」と大型開発見直しの姿勢を示したことに注目する。宇都宮氏は「住まいは人権」との立場から、ゼロゼロ物件の追い出し屋など住まいの貧困に取り組む。開発問題も居住者が立ち退きを迫られる点で住まいの貧困問題である。

さらに反貧困運動の出発点となる貧富の差は決して自由な競争から生まれたものではない。富の偏重は政府が特定の大手開発業者やゼネコンを潤すだけの大型開発に莫大な税金を垂れ流すことでも形成されている。大型開発の見直しは反貧困の闘いでもあり、ひとにやさしい都政が目指すべきものである。
================================================================================

================================================================================
http://gendai.net/articles/view/syakai/139679

ドッチラケ都知事選 猪瀬直樹副知事 楽々当選という絶望
2012年11月16日 掲載

これで都政の私物化はますます深刻化
 東京都知事選がドッチラケの展開になってきた。民主党などが立候補を要請していた舛添要一・新党改革代表(63)が「総選挙の対応に専念する」として出馬を見送ったからだ。衆院選に出る東国原英夫・前宮崎県知事(55)なんかはどうでもいいとして、松沢成文・前神奈川県知事(54)、宇都宮健児・日弁連前会長(65)、笹川尭・元科技担当相(77)など、既に立候補表明しているメンメンは、事前の世論調査では全然ダメだ。で、このままでは、猪瀬直樹副知事(65)が、ラクラク当選しそうなのである。

   「先週末に自民党が行った情勢調査では、猪瀬が支持率40%で
    ダントツでした。東国原は10%、宇都宮6%、松沢6%。メディアの
    調査でも同じ傾向です。自民党は党本部が猪瀬を推したが、
    都議団は難色を示していた。でも、こんな数字が出たことで、
    押し切られそうです」(都政記者)

 猪瀬は来週中に出馬を正式表明する見通し。石原慎太郎の太陽の党、みんなの党、公明党も猪瀬を支援するという。投票日が総選挙とのダブルになったことで、各党は都知事選どころではなくなり、「もう猪瀬で決まり」という空気だ。
 しかし、本当にそれでいいのか。猪瀬は石原都政の継承者だから、五輪招致や新銀行東京といった石原の“負の遺産”にスパッと見切りをつけることは絶対にできない。それどころか、都政をブン投げた石原から子飼いの特別秘書2人を「専門委員」として押し付けられても文句も言わず、黙認しているのだ。専門委員の報酬は月額33万5000円。たかり老人の公私混同で都民の税金が消えていくこんなデタラメにストップをかけられない猪瀬が新知事なんて、絶望的だ。ジャーナリストの横田一氏がこう言う。

   「猪瀬さんは、東電批判やエネルギーシフトは主張しているものの、
    脱原発ではない。八ツ場ダムについても、当初『都の需要予測は
    あまりに過大ではないか』と言っていたが、結局、石原氏のダム推進を
    見過ごした。著書の『日本国の研究』では公共事業のムダを
    指摘していたのに、変節です」

 そもそも、石原はなぜ知事を辞めたのか。新銀行で失敗し、五輪招致がほぼ絶望になり、尖閣という“オモチャ”も国有化され、居座っても非難の的になるだけなのが分かったからだ。しかし、まったく新しい知事では旧悪をバラされてしまう。だから身内の猪瀬にすべく、突然、ブン投げ、“後継指名”で流れをつくったのである。
 こういうことを政治の私物化という。猪瀬知事では、都政の私物化がますます深刻化することになる。
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012112702000136.html

【社説】
東京都知事選 首都のかたち問うとき
2012年11月27日

 千三百万人を抱える首都の顔を選ぶ東京都知事選の告示が二十九日に迫った。衆院選と同じ十二月十六日に投開票が行われる。国政選挙の動向に振り回されないよう足元の自治を見つめ直したい。
 二〇一一年の春、東日本大震災と福島原発事故で日本中は大わらわだった。その最中に行われた統一地方選で、前都知事の石原慎太郎氏は四度目の東京のかじ取りを託されたはずだった。
 未曽有の複合災害からくみ取るべき教訓はまだまだ山積している。それなのに国政に転身するからと、その重責を任期途中で投げ出したのは身勝手極まりないと指摘しておく。
 降って湧いた都知事選だが、主な候補予定者がほぼ出そろったようだ。十三年八カ月ぶりに新人ばかりが争う選挙になる。
 作家で副知事の猪瀬直樹氏は石原氏から後継指名されている。対して前神奈川県知事の松沢成文氏、前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏、元自民党総務会長の笹川尭氏らが都政刷新を訴える。
 東京新聞の都民世論調査によれば、石原都政を評価する人は「大いに」と「ある程度」を合わせて76%に達した。大半の人は変化を望んでいないように読み取れる。
 けれども、この結果がそのまま投票行動に反映されるかは甚だ疑わしい。候補者による論戦はこれからが本番だからだ。
 東京は世界最悪レベルの原発事故を引き起こした国の首都だ。電気の大消費地であり、東京電力の大株主でもある。原発に対する姿勢は間違いなく問われる。
 宇都宮、笹川の両氏ははっきりと脱原発を志向している。松沢氏は遠い将来にかけての脱原発依存を掲げ、猪瀬氏は原発の是非には触れず電力改革を主張する。
 都民世論調査では、選挙で重視する分野として「医療・福祉」や「教育・子育て」「雇用対策」が上位に並んだ。少子高齢化の進展や非正規雇用の増大、貧困などの問題が都民の暮らしを直撃している様子が浮かぶ。
 二〇二〇年夏季五輪の東京招致や千四百億円をつぎ込んだ新銀行東京の取り扱い、築地市場の移転、東京メトロと都営地下鉄の一元化といった大型事業をどう着地させるかも大事な論点だ。
 東京が目指すべきはグローバル時代の世界都市か、地域に目配りする生活都市か、それとも教育文化の都市か-など、候補者には自らが描く首都のかたちを示し、政策本位の論争をしてほしい。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●『創(2011年2月号)』読了

2011年01月30日 00時01分25秒 | Weblog

『創』(2011年2月号)、1月に読了。

 カラーページ(pp.10-11)。「漫画家らの反対を押し切って都条例改定案可決!」、いわゆる「非実在青少年」問題。
 「いまや検察批判のシンボルに元検察官・三井環さんの闘い/12月5日に2500人の市民デモ」。保坂展人さんも。

 佐高信さん、「ニッポン文化低国を撃つ!/筆刀両断!/「検察神話」を作った「知の巨人」 立花隆」(pp.94-95)。「ロッキード裁判をめぐって、立花は渡部昇一の言いがかり的批判を完膚なきまでに論破した。残念ながら、いま立花は渡部のように思い込みで書いているのではないか」、・・・これは手厳しい。

 鈴木邦男さん、「言論の覚悟/勇気ある告発」(pp.96-99)。「牛肉偽装告発」をした西宮冷蔵の水谷洋一社長。JR東労組元委員長松崎明氏がなくなる。「今はどこの労組も元気がない。JR東労組だけが闘っている。それだけに権力、公安からは狙われ、弾圧された」。

 香山リカさん、「「こころの時代」解体新書/マンガ規制の問題を精神医学的に考える」(pp.100-103)。青少年健全育成条例改正案が可決されてしまう。「「青少年の健全育成」に役立つのか不明・・・」。マンガやアニメの暴力性などと実際の暴力行為等の因果関係についての信頼すべき研究など存在しない。上野千鶴子氏、「欲望を持つことと、欲望を行為に移すこととのあいだには、千里の径庭がある」。

 森達也さん「極私的メディア論/第59回 空港での一時拘束」(pp.104-107)。入国審査で問題発生。「・・・モーガン・スパーロック(近年の作品はイスラム教徒への融和を訴える『30DAYS』や『ビン・ラディンを探せ!』など)インタビュー・・・」。

 可決までの経緯。長岡義幸さん、「多くの反対の声を押し切って可決/都条例改定をめぐる最後の攻防全経緯」(pp.112-119)。「非実在青少年」問題。冒頭、「記者「昔のご自分の著書が有害呼ばわりされたんじゃないですか。その過去を忘れているんですか」/石原慎太郎「何ぃ。物を比べてみろよ。それがわからなければバカだよ、お前」」・・・だってさっ。どんな記者さんか知りませんが、偉いっ! 「ほんの1分ほどの雑な発言をして、取材を切り上げようとした石原に、フリージャーナリストの昼間たかしさんが質問を投げかけ、職員らとともに大名行列よろしく歩き出した石原は怒りの面持ちで振り返り、捨て台詞で応えた」。「」かつてバッシングされた当人が今度は規制を推進」。「いま現在の条例問題と相似形の出来事が半世紀以上前、石原慎太郎の小説と派生した映画をめぐって起きていた。異なるのは、民間よりも行政が全面に立ち、かつてバッシングを受けた当人である石原が大人の側の性道徳者に〝転向〟して、〝弾圧〟側に回っていたことだ」。「・・・都議らを不安にさせたのは、治安対策本部が警察とつながりがあること・・・。・・・倉田潤本部長は、選挙違反をでっち上げ志布志事件発覚した当時、鹿児島県警の本部長を務めていた」。近年でまれなほどの多くの都議会の傍聴者の中に、規制賛成派の人はほとんどいないという現実、それが見えてない〝生活が第一〟党の都議員たち。

 激論。「検察批判を続ける論者が激論!/〝最高権力〟検察をどうすれば変えられるのか」(pp.120-129)。辻恵三井環鈴木邦男安田好弘青木理さん。検察官適格審査会検察審査会千葉景子元大臣が座長の「検察の在り方検討会」は、「・・・ぬえ的というか、実行性がない・・・」。「安田 僕は可視化はぜひとも必要ですが、それだけでは足りない・・・。・・・一番重要なのは、例えば24時間以上は身柄拘束はさせない、それから弁護人が立ち会わない限り取り調べをしてはならない、弁護人が立ち会わないで行われた取り調べは証拠として採用してはいけない。そこまでやらなければ冤罪は防止できないと思います」。
 「検察の罪を助長したマスメディアの罪」。「篠田 ・・・全国に警察裏金批判のキャンペーンが吹き荒れたとき、北海道新聞はその急先鋒で、・・・。・・・新聞協会賞をもらった。皆が拍手かっさいでしたよね。ところがその後どうなったかと言うと、警察側からものすごい報復を受けて、高田さんたちは飛ばされた」。安田さんは高田昌幸氏らの代理人。「安田 ・・・道新は佐々木元道警総務部長と手を打とうとするんです。・・・。出来レースをしようとするんですね」。ヒヨル道新。「安田 ・・・しかし、それに対して全国の記者が報道すらしてくれない、悲しい状況ですよ」。「青木 ・・・果敢な調査報道を続けた記者を守れないという新聞社は本当に情けない。でもそれが現実です。/三井 結局、大手メディア、司法記者クラブに所属しているメディアですが、マスコミと法務検察が一体になっているんですよ。だから法務検察の批判をかけないんです」。

 「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]のぢぢ放談/第19回 救急車なんて知らない!」(pp.130-137)。永さんのタクシー事故。有吉佐和子さんの『複合汚染』。「矢崎 ・・・最近あやしいと思うのは「産学協同」という言葉。要するに、学問としてやった研究を商売に結びつけようという話でしょう。・・・ノーベル賞だって、化学賞なんか、どれだけ産業の発展に貢献したかということが受賞理由になったりするでしょう。おいおい、学問って、企業のためにあるのかよって気がするね。/ 農業の世界でも、この日本でさえ、企業化がどんどん進んでいる。「農業文化」なんて言葉はすっかり抜け落ちていて、土もない工場で作られた野菜が出荷されている。それを喜んで食べる神経が、僕にはよくわからない」。

 雨宮処凛さん、「ドキュメント雨宮革命/第36回 若者ホームレス白書」(pp.138-141)。

 「月刊壊(こわす)/第91回大川興業アゲチン伝説」(pp.142-145)。アフガンで拘束された常岡浩介氏。「タリバンではなく、政府系のヤンキーな軍閥につかまっ」た際のコント的やり取り。拘束中に長崎の実家に3回も電話! 身代金が払われないときには殺害するという最後通告した相手が、なぜか毎日新聞の記者。「誘拐コント」。「犯人側が逆ストックホルムシンドロームのように、常岡氏のことが好きになってしまったのではないか、・・・。/・・・実は常岡氏はそれまでにロシアなどでも拘束されていて、これが3回目。拘束する側よりされる側の方が慣れていたと、オチまで・・・」。個人的にとても注目している畠山理仁さん。ゲリラフリージャーナリスト。先日読んだ『記者会見ゲリラ戦記』での記者クラブ批判はとてもわかりやすく、大手マスコミのダメさ加減を再認識させてくれる。亀井静香元大臣、死刑反対以外にも、記者会見解放という点でも評価できる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●自分で自分の首絞めてる人々

2011年01月03日 11時51分53秒 | Weblog

表題の人々とは、(表現者だったらしい)首長、(マスコミ屋・ジャーナリスト屋)読売新聞・産経新聞です。THE JOURNALに載っていた『創』 篠田博之編集長の記事をコピペさせてもらいました。「非実在青少年」の件です。単純な話だと思うのですが、なぜこうなるんでしょうかね? 篠田さんの最後から3番目のパラグラフの事柄だけでしょうに。表現者自らが推し進め、ジャーナリストが後押しするという救いようのない状態。(どう贔屓目に見ても決して表現者ではないし、自身でそうではなくなったと思っているのであろう)この首長を表現者などと呼びたくもないが、皆で自分の首絞めてどうすんだ?

==========================================
http://www.the-journal.jp/contents/shinoda/2010/12/1215.html


篠田博之の「メディアウォッチ」

1215日、性表現規制強化の都条例改定案が可決成立してしまいました。

 11
月末に東京都議会に提出された性表現規制強化の都条例改定案ですが、1213日の都議会総務委員会、15日の本会議と、あっという間に改定案成立まで突き進んでしまいました。
 この間、反対運動も盛り上がりました。前回春に反対声明を出している日本ペンクラブを始め多くの団体が改めて反対を表明しました。中野で開催された6日の集会は会場に入れない人が多数出るなど千人を超える規模となったのみならず、会場には漫画家はもちろん国会議員や都議会議員も参集。「春の段階では反対しながら今回はこの時点で賛成に傾いていた民主党都議からは、今回は賛成に回らざるをえない、などと率直な発言も。改定反対集会に参加してこの発言をするというのも異例のことですが、会場からは野次を飛ばすでもなく、みんな真剣に聞き入っていました。何せ、都議会の力関係が刻一刻と変化していくという流れに、誰もがこれからどうなるのか、と見守っているという切迫した状況。会場にも緊張感がみなぎっていました。
 その後、大きなニュースになったのが、石原都知事が実行委員長を務める東京国際アニメフェアに、マンガを発行している大手出版社で構成するコミック10社会がボイコットを表明したことでした。最初にその態度を表明した角川書店を始め、集英社、講談社、小学館など漫画出版界を代表する会社によるこの反対行動のアピール度は大きなものでした。新聞報道もこの前後から一気に大きな扱いになりました。その中で、紙面で読売・産経が規制は必要だとのキャンペーンを展開するなど、報道機関も二分されました。
 そして改定案が可決成立してからも、出版労連や劇作家協会などが抗議声明を発表するなど、動きは続いています。
 何といっても残念なのは、春には少なくとも3カ月様々な議論が行われ、結局否決された改定が、今回2週間ほどで成立してしまったことです。提出前に民主党への根回しが行われていたとも言われていますが、あっという間に通ってしまったという印象です。反対運動が拡大しないうちに短期決戦で可決をという戦略は明らかでした。表現に関する大事な問題をこんなふうに片づけてしまってよいのかと思います。
 表現に関わる人たちの間では改定が誤りなのは自明という雰囲気でしたが、考えてみるべきことは、一部PTAなど規制推進の人たちも同時期、陳情に動いていたことです。
 私も東京新聞でもこの問題について書いたりしましたが、翌日、それを読んだ母親らしい女性が反論の電話をかけてきました。本当は表現の自由を主張する側と、子どもを守るために規制は必要だと主張する側とで、もう少しきちんとした議論が行われるべきなのですが、それは今回皆無でした。
 私が今回の改定に反対したのは、表現に関わる社会的ルール作りが必要だとしても、それは行政や警察の介入を可能な限り少なくする形で行うべきだという理由からでした。お上からの規制という点では、現行条例で十分です。
 今回、見直したのは角川書店など大手出版社が石原知事という権力に明らかな形で叛旗を翻したことでした。これだけ鮮明にお上にたてつくということを大手マスコミはあまりしないという印象を持っていたものですから。
 表現規制をめぐる問題、これで終わったわけではなく、大阪など他の条例改定の動きもあるし、国レベルでの児童ポルノ法をめぐる動きもあります。やるべき議論もせずに議会の多数派工作で物事が決まっていくというあり方はやめるべきだと思います。
==========================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●恥ずかしくないんでしょうか?

2010年12月14日 00時37分26秒 | Weblog

PJニュースから記事をコピペさせてもらいます。

 
都民の皆さんは恥ずかしくないんでしょうか? 私は傍から見てて、でも、同じ〝国〟民として、とても恥ずかしいけれど、どうしようもない、という非常に複雑な気分です。早く消えて無くなってほしい、世間に出てこないでほしい、水面下に行ってほしい、切に願っています。

 東京都青少年健全育成条例改正案、つまり、前回ボツになった「非実在青少年都条例の焼き直し・改悪で、しかも、今回は民主党が賛成に回るという愚挙・・・。思考停止。救いようのない議会です。全国に波及することが懸念されます。

==========================================
【http://www.pjnews.net/news/909/20101208_5】

繰り返される石原知事の同性愛者への暴言と東京都青少年健全育成条例改正問題
                                 
2010年1209 08:20 JST

PJニュース 2010129日】前回も石原慎太郎都知事の「同性愛者がTVに出ている状況は野放図」とも取れる差別的な発言について伝えたが127日、再び石原知事の同性愛者に対する問題発言が報じられることになった。その内容は・・・。

同性愛者について「どこかやっぱり足りない感じがする。遺伝とかのせいでしょう。マイノリティーで気の毒ですよ」と発言、「ゲイのパレードを見ましたけど、見てて本当に気の毒だと思った」と、過去の視察で見たパレードの様子についての感想も述べたというものだった。(毎日新聞「石原都知事:同性愛者「気の毒」」より)

日本の首都の首長が恐るべき発言をした。特定の性的指向者に対する、非常に危険なコメントである。

かつて、ナチス・ドイツなどでは、悪しき「優生学」的思想のもと、同性愛者が劣る者として迫害された歴史があるが、「遺伝」的な要素まで持ち出して同性愛者を評した石原氏の発言には、同性愛者に対する、悪しき「優生学」と同種の「見下し」、劣る者を見る印象を禁じ得ない。いや、「足りない感じ」とまで言ってしまっているのだから、単なる懸念では収まらないかも知れない。

しかも、この発言は123日の「野放図」発言の真意を、記者が問うという経緯でなされたものであり、「失言」ではなく、明らかに確信的な意図を持った発言であることが分かる。

この差別的な暴言に対し、インターネット上では記事発表直後から、前回同様、多くの反響を呼んでいる。何故、同性愛者が「足りない」などと断言できるのか、マイノリティーであることは「気の毒」なのか。考えるほどに、激しい批判が巻き起こるのも当然だと感じてしまうほどの言葉だった。

この発言が飛び出したのは、「人権週間」の最中であり、東京都が製作している「広報東京都」の「22年度啓発活動強調事項」の中にも、「性的指向を理由とする差別をなくそう」との項目が存在している。そんな中にあって、自治体や国の取り組みとは逆行するような形で繰り返された知事の問題発言。公人としての見識を問う声が上がるのも当然と言える。

また、前回も同様のことを書いたが、東京都青少年健全育成条例改正案という、同性愛描写等々を規制し得る「武器」が成立するかも知れないという状況がある以上、これは単なる暴言ではないと認識する必要がある。

少なくとも、近代以降、暴虐をふるった独裁者たちは、「合法的」に、人々を弾圧し、迫害していった。そのほとんどは、現代の私たちからすれば納得のできる罪状ではないが、その場所その時代であれば、みな「正当な法の行使」だった。つまり法は、差別者、迫害者たちの便利な手足にもなり得るのだ。

例えば、石原氏は、今年六月、条例案がいったん否決された段階で、規制対象となるような作品の漫画家を指し「連中が果たして芸術家かどうかは知らないけど、そんなことで描きたいものが描けなくなるなら作家じゃないよ、言わせれば。ある意味、彼らは卑しい仕事をしてるんだから(産経新聞「【石原知事会見詳報】参院選公約「菅君ずるい。ぱくられちゃった」」より)と、明確に職業差別の姿勢を露わにしている。そして、条例案が成立すれば、対象の漫画家たちは苦境に追い込まれるというわけだ。

この一事を見ても、今回の条例案が、いかに、マイノリティーや特定の職業を差別、迫害しようとする側を「満足」させるものかが分かるだろう。これほどの力があれば、対象が何であれ、どんな職業であれ、簡単に「叩く」ことができる。

つまり、この条例案に対する賛否は、単に表現の自由といった要素だけにとどまらず、性的少数者や特定の職業人に対する迫害のための「武器」、実行力が構築されることに対してどのようなスタンスを取るのかが問われていると言える。

しかも、提出までのプロセスも、前回と同じはずの条例がまるで別物になっていたにも関わらず、ぎりぎりまで公開されなかったなど、実に不明瞭で、きちんとしたプロセスが踏まれているとは言い難い現実もある。

漫画家への差別的思想を、あっという間に「満足」させてしまうだけの威力がある条例案、脅威にさらされるマイノリティーや職業人たちが求めているのは、政局を考慮した安易な「賛成」などではなく、改正案そのものの必要性から、抜本的に見直すことではないかと思う。また、そうした形での慎重な判断を行うことは、条例が差別や迫害に利用されることを防ぐ上で、大きなプラスになるはずだ。【了】
==========================================
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする