Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●キシダメ《首相は…「政治家としての総理のお土産を購入する、これも政務秘書官の本来業務に含まれ、公務である」と言い切った》…

2023年02月20日 00時00分16秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年02月07日[火])
異次元のデタラメ、次元の異なる無茶苦茶。そもそも、身内を政務秘書官にするその神経を理解できないし、政治の私物化を堂々とよくも出来るものだね。

   『●アベ様お得意の《政治の私物化》の極致…《「桜を見る会」…
            公的イベントを支援者接待と政治資金集めに利用》
    「アベ様の私的文化的?な《安倍総理のサクラになる会
     (©小田嶋隆さん、
     https://twitter.com/tako_ashi/status/1178523901380317184)」

   『●ホテルニューオータニは《酒の持ち込み料を無料》にし、さらには
     《宴会場を使用する「室料」でも…異常なサービスをおこなっていた》
   『●私人の「桜を見る会」、《政府の自粛呼びかけの最中であること》だけ
     《が原因ではない》…森友問題、アベ昭恵様が〝タマ〟を込めた結果…

 日刊スポーツのコラム、二つ。【政界地獄耳/非自民細川政権の訪米団と比較すれば…】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302010000024.html)によると、《首相は…「政治家としての総理のお土産を購入する、これも政務秘書官の本来業務に含まれ、公務である」と言い切った。…細川からすればそこに官邸の機密費が使われることを嫌ったのだろう。それが今ではお土産購入は公務とは。》

   『●《健全な官僚制を破壊し「亡国の官僚」が闊歩》…自民党内部からも
      《安倍氏の政権運営が「…官僚機構まで壊した。国賊だ」と批判》
   『●《財務省では多くの人がかかわっていたのに、何故誰も異論を唱え
     なかったのか、官僚の倫理観はどうなっているのか》?(古賀茂明さん)

 アベ様は「財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した国賊だ」ね。自公お維の政治家らも、官僚も、どいつこもいつも倫理観が欠如している。
 【政界地獄耳/国より省を背負っている感が強い官僚】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302020000080.html)によると、《米国では政策立案にかかわる分野で言えば学士は高卒の扱いに等しく、修士が当たり前、政策立案者は「Dr.」(博士号)「Ph.D.」(大学院博士課程で学術研究を修めたものに与えられる学位)がほとんど。これに加え弁護士免許を持つ者が交渉担当になる場合もある。日本の官僚エリート万能時代は終わっている》。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302010000024.html

コラム
政界地獄耳
2023年2月1日7時41分
非自民細川政権の訪米団と比較すれば…

★31日、閣議後の会見で複数の閣僚が1月の首相・岸田文雄の欧州歴訪の際、首相からお土産をもらったと答えた。一部の閣僚は「お土産はプライベートなことなので、お答えは控えさせていただきたいと思います」と妙な回答をしたために、その後の予算委員会で立憲民主党・後藤祐一が息子で総理秘書官・岸田翔太郎が外遊先で公用車を使って百貨店を訪れ、土産物を購入したとの報道について質問があった。

★首相は「(お土産は)全大臣に買ったと承知をしております。具体的な内容については控えますが、いずれにせよ私自身のポケットマネーで買ったということは間違いないところであります」と答弁すると「公私混同ではないか現にプライベートなことと閣僚が言っている」と畳みかけられ「秘書官には政務と事務の役割がある」「政治家としての総理のお土産を購入する、これも政務秘書官の本来業務に含まれ、公務である」と言い切った

★そこで思い出すのが、1993年に発足した細川連立内閣だ。何しろ日本社会党、新生党、公明党、日本新党、民社党、新党さきがけ、社会民主連合、民主改革連合の8党派の連立内閣で非自民政権の樹立は自民党政治との決別も意味していた。政権は政治改革や選挙制度に着手したが、国民に分かりやすく「料亭政治の廃止」などを掲げた。日米首脳会談は正式には3回目の会談となる94年2月にワシントンで細川-クリントン会談が行われたが、ワシントンに行ったのは首相・細川護熙、副総理兼外相・羽田孜、官房副長官・鳩山由紀夫とあっさりとしたもので、歴代自民党の大名の参勤交代のような訪米団ではなかった当然、首相から訪米土産などなかったが、政治家はともかく、首相・田中角栄以来、官邸職員たちはその末端までお土産を楽しみにしていたものの、それがなく大いにがっかりしたものだ。細川からすればそこに官邸の機密費が使われることを嫌ったのだろう。それが今ではお土産購入は公務とは。(K)※敬称略
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302020000080.html

コラム
政界地獄耳
2023年2月2日7時59分
国より省を背負っている感が強い官僚

★予算委員会では役所のレクを自分の言葉にしながら野党の追及をかわす首相・岸田文雄だが、執拗(しつよう)な質問にイライラしながらも抑えて、委員会はつつがなく進んでいる。ことに敵基地攻撃子育てなど野党の多岐にわたる質問や、さまざまな矢にも繰り返し答弁するさまは自分では丁寧に答えていると思っているだろうが、冷静に見れば同じことの繰り返しだ。「新聞やテレビはそれを整理して伝えるので手短な答弁に聞こえるが、同じことしか答えない首相答弁に、どこまでわかっているのか計りにくい」とある野党幹部は言う。

★首相答弁を想定問答として用意する霞が関の官僚たち。日本を代表するエリート集団であり、明治の官僚制度から脈々と日本を動かしてきたという自負を持つ。また国民も霞が関の各省の幹部こそが日本の英知と思ってきたが、最近本当にそうだろうかという官僚の不祥事なども目立つ。頭はいいが人格的には問題なのか。

★ある外交筋は日本の官僚について米国の評価を解説する。「最近、日本の官僚が手ごわいと感じない」と彼らは言う。以前よりもしゃくし定規官僚は減ったが、国や国民を背負っているというより省を背負っているという感じは同じだ。日本の官僚は東大を頂点とする優秀な大学から選抜されているというが、世界大学ランキングではトップ14位までを米国、英国が独占し、16位に北京大学、東大は35位、京大は61位(高校生新聞 世界大学ランキング22年)。それもほとんどが学士だ。米国では政策立案にかかわる分野で言えば学士は高卒の扱いに等しく、修士が当たり前、政策立案者は「Dr.」(博士号)Ph.D.」(大学院博士課程で学術研究を修めたものに与えられる学位)がほとんど。これに加え弁護士免許を持つ者が交渉担当になる場合もある。日本の官僚エリート万能時代は終わっている。(K)※敬称略
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●《与党共闘にまっしぐら…自民党から見れば国民が連立入りするメリットはほとんどない。自民党は連合を野党支援からはがせればそれでいい》

2022年04月21日 00時00分42秒 | Weblog

[※ 野党共闘 市民連合と政策合意 (週刊金曜日、2021年9月17日1345号)↑]


(20220407[])
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「野党共闘」どころか「与党共闘」突き進む国民民主の末路は】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202203300000182.html)。

 《★野党共闘どころか与党共闘にまっしぐら。28日、国民民主党、立憲民主党は参院香川選挙区(改選数1)にそれぞれ新人候補を擁立することを発表。国民は着々と与党化を進めるとともに、反野党陣営の動きを強める。…★ただ自民党から見れば国民が連立入りするメリットはほとんどない自民党は連合を野党支援からはがせればそれでいい》。

   『●《民主主義の根幹を成す選挙にはそれだけ価値がある…1票は重い。責任
       ある行動が求められる》…選挙に行く以外に《悪政は拒否できない》
   『●小選挙区2勝2敗 ―――《沖縄は民意をほごにされてきた地だ。…
     民から政治が遠のいていった沖縄で、選挙や民意を語ることは難しい》
   『●2021年衆院選、自公お維コミに投票してよかったのか? 2022年
     こそ、(山口正紀さん)《壊憲を許さない市民と野党の共闘》が必要

 自公お維コミを支持し、彼/彼女らに投票することが何を意味しているのか?
 自公お維コミに対抗するためには、どうすべきかは自明。《自民党との蜜月》《自民党から欲され必要とされていると勘違いしている》《与党共闘にまっしぐら》《自民党支持はミエミエ》なコミや連合など、立憲民主党ははさっさと見切りをつけるべきだし、他にやるべきことがあるでしょ。《与党共闘にまっしぐら》なコミ、哀れな、《これが提案型野党の末路だ》。ガソリン税の減税は一体どうなりましたか?

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/あきれる連合会長・芳野友子の変節ぶり…茶番うんざり】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202204060000105.html)によると、《すでに立憲は共産、社民、れいわ新選組などと選挙調整を進めており、国民は自民党に寄り添いながら香川選挙区では立憲と国民がそれぞれ新人候補の擁立を発表するなど一本化には程遠く、玉木は泉との党首会談も拒否している。その一方、玉木や党幹事長・榛葉賀津也は自民党副総裁・麻生太郎や党幹事長・茂木敏充らと断続的に会食を続けている。自民党との蜜月といえば芳野も麻生や組織運動本部長・小渕優子ら党幹部との会食を重ね、自民党支持はミエミエそれでいて野党共闘を説くのは背信行為としか言えまい。共産党と連合が相いれないのならば、自民党と労働組合が組める理屈も説明してもらいたいそもそもそんな機関決定もせずに連合傘下の組合員に説明がつくのか茶番はうんざりだ》。
 《連合傘下の組合》や組合員は、一体何をしているのか? 芳野友子連合会長の暴走をなぜ止めないのか? あなた達は、自公お維に投票するつもりか?

 一方、大阪。まだゆ党癒着党・お維を支持し、投票すんの?
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/日本維新の会の政策や改革路線に陰り 今夏の参院選が試金石】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202203290000107.html)によると、《★確かに首都圏でも議席を持ち全国区の政党としての力はつけつつある。党創設者の元大阪市長・橋下徹が代表のころの勢力に戻りつつあり、現在は第2期黄金期といってもいい。ことに大阪での衆院選挙の躍進はめざましく大阪府、大阪市、兵庫県と関西の主要自治体と議会は維新が絶対的優位の状態だ。 ★だが結党当初から掲げてきた都構想は2度の住民投票で否決され、税金は1円も使わないが自慢の大阪カジノ構想は大阪市の調査で建設予定地から基準値を超えるヒ素やフッ素が検出され、土壌汚染対策や液状化対策に790億もの公金が大阪市の予算に計上された。25日にはカジノ誘致の賛否を問う住民投票の実施を求める署名集めが始まるなど、維新の政策や改革路線に陰りも見える。…「…岸田政権は安倍・菅政権ほど維新びいきではない」と厳しい。潮目が変わるか参院選が1つの目安になる》。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202203300000182.html

コラム
政界地獄耳
2022年3月30日9時56分
「野党共闘」どころか「与党共闘」突き進む国民民主の末路は

野党共闘どころか与党共闘にまっしぐら。28日、国民民主党、立憲民主党は参院香川選挙区(改選数1)にそれぞれ新人候補を擁立することを発表。国民は着々と与党化を進めるとともに、反野党陣営の動きを強める。ところが同党役員の面々は同床異夢といったところだ。党代表・玉木雄一郎は参院選後の入閣に思いをはせる。代表代行兼選挙対策委員長・前原誠司は都民ファーストや自民党との関係強化を強く批判。維新入り目前といわれる。筆頭副代表・舟山康江は今夏の参院改選議員だが、無所属になって自民党に支援されたい意向。幹事長代行・岸本周平は8月にある和歌山知事選挙に強い関心があるようだ。ところが一番連立与党入りを熱望しているのは国対委員長・古川元久だという。これが提案型野党の末路だ

ただ自民党から見れば国民が連立入りするメリットはほとんどない自民党は連合を野党支援からはがせればそれでいい。つまり連合も国民民主も自民党から欲され必要とされていると勘違いしているのだろうが、連立を組んだ政党はことごとく使い捨てだということは歴史が証明している。古くは新自由クラブ、新党さきがけ、そして何より社会党が自民党と歴史的連立を組んだ自社さ政権で社会党も崩壊した。つまり自民党の連立の歴史は使い捨ての歴史でもある。

★ただ公明党だけは下駄の雪とやゆされたように自民党にしがみついてきた。今回の騒動も結局は何事もなかったように収まったが、公明党という政党は連立を組み続ける以外に道はなくなっている。20年連立を組んで野党には戻れず、既に選択肢は連立を組み続けるしかない。国民や連合にはその覚悟が当初からない。長期ビジョンよりもその場しのぎが魅力のようだ。(K)※敬称略
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202204060000105.html

コラム
政界地獄耳
2022年4月6日8時21分
あきれる連合会長・芳野友子の変節ぶり…茶番うんざり

あとどれくらいこの茶番に付き合えばいいのか。3月25日、立憲民主党代表・泉健太は連合会長・芳野友子と会談し、昨秋の衆院選挙の時にあれだけ大騒ぎした共産党との共闘について、いわゆる1人区での候補者の一本化調整は「党の選挙戦術上の問題で関知するものではない」と述べ、問題視しないと言い出したしつこく共産党との野党共闘批判を衆院選挙前後にしていた芳野変節ぶりにはあきれる。そもそも最初から連合は政党の政治案件に関知してはいけなかったのだ

★昨年11月28日に出演したテレビでは「連合と共産党の考えが違う。立民と共産党の共闘はありえないと言い続ける」と言い、さらに来夏の参院選についても「考え方の違う共産党が入るのはちょっと考えなければいけない」と言っていた。一方、3月31日に国民民主党代表・玉木雄一郎と芳野の会談では「1人区」を中心に立憲民主党との間で候補者調整を進めるよう改めて求めたが、玉木は会談後の会見で「総合的に判断する」と答えている。

すでに立憲は共産、社民、れいわ新選組などと選挙調整を進めており、国民は自民党に寄り添いながら香川選挙区では立憲と国民がそれぞれ新人候補の擁立を発表するなど一本化には程遠く、玉木は泉との党首会談も拒否している。その一方、玉木や党幹事長・榛葉賀津也は自民党副総裁・麻生太郎や党幹事長・茂木敏充らと断続的に会食を続けている。自民党との蜜月といえば芳野も麻生や組織運動本部長・小渕優子ら党幹部との会食を重ね、自民党支持はミエミエそれでいて野党共闘を説くのは背信行為としか言えまい。共産党と連合が相いれないのならば、自民党と労働組合が組める理屈も説明してもらいたいそもそもそんな機関決定もせずに連合傘下の組合員に説明がつくのか茶番はうんざりだ。(K)※敬称略
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●今の辺野古破壊の基本構図: 「今は米国と日本の政府が向こう岸にいて、沖縄に対峙している」

2015年04月22日 00時00分43秒 | Weblog


東京新聞の記事【基地問題 構図変わった 田中秀征氏に聞く】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015042002000128.html)。

 「日米両政府が普天間返還に合意した一九九六年当時、政権内にいた田中秀征元経済企画庁長官に、現状の評価や打開策を聞いた」。

 アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること・・・・・・「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」。辺野古破壊を続けつつ、出来もしないことを、訪米の「手土産」にされたのではたまったものではない。普天間を閉じ、アメリカ本土にお返しすべき。辺野古への移転である必要性なんて、全くない。

   『●辺野古破壊: 「いい正月になる」なんて、
        仲井真氏もアベ様らも猿芝居をしていたんじゃないのか?

     「琉球新報の社説【<社説>普天間5年内停止 実現の困難さは明らかだ】・・・
      沖縄タイムスの社説【社説[5年内停止「空想」]辺野古を見直す時期だ】・・・。
      「「5年以内」がまやかしに過ぎないことは、もう誰の目にも明らかであろう
      ・・・米側が「空想のような見通しだ」と反対・・・仲井真弘多知事が
      承認する際、政府に実現を強く求めた基地負担軽減策の柱・・・
      だが米側は昨年末から一貫して5年以内の実現性を否定」」

   『●菅義偉官房長官曰く「この問題は過去のものだ。争点にはならない」
                              ・・・・・・なんという言い草!!

   『●辺野古破壊者は沖縄で4度目の完敗だというのに、
                         「ロコツな“沖縄イジメ”」

   『●「法令に基づいて粛々と対応する」「法治国家」ニッポンならば
                         辺野古破壊を直ぐに停止すべき

   『●「いま」壊憲を議論できる、
          「主権在民」どころか「主権アベ様」な呆れた国

   『●アベ様の周りには忠実なシモベばかり・・・
          辺野古破壊「続行を」、「強硬論次々」だそうです

   『●「主権在アベ様」=「地域住民ごときが文句を言うのは
                 許されないというのが安倍政権の立場」

   『●アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること・・・
         「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015042002000128.html

基地問題 構図変わった 田中秀征氏に聞く
2015年4月20日 朝刊

      (沖縄の基地問題について話す田中秀征氏
           =東京・内幸町の中日新聞東京本社で)

 米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題をめぐり、名護市辺野古(へのこ)への新基地建設を推進する政府と、計画の撤回を求める沖縄県の対立が続く。日米両政府が普天間返還に合意した一九九六年当時、政権内にいた田中秀征元経済企画庁長官に、現状の評価や打開策を聞いた。 (聞き手・吉田昌平)


 -政府と沖縄県が対立する現状をどうみる。
 「問題の基本構図が、いつの間にか大きく変わってしまったように見える。九六年に合意した当時は、向こう岸に米政府がいて、こちら側に日本政府と沖縄がいる構図だった。今は米国と日本の政府が向こう岸にいて、沖縄に対峙(たいじ)している感じだ

 -九六年に訪米した橋本龍太郎首相がクリントン大統領との日米首脳会談で、普天間返還を要請したのが問題の出発点だった。
 「当時は外務省などが日米関係が壊れると、かなり反対した。それを押し切って、橋本さんは大統領に要請した。九五年に沖縄であった少女暴行事件への怒りが橋本さんを動かした。首脳会談の話題にするかどうか、橋本さんは『眠れないくらい悩んだ』と、帰国した翌朝に僕に話した。『戦中も戦後もわれわれのために大きな苦難を担ってくれた沖縄の人たちに、できる限りのことをするのは当然だ』と言った。身震いするような感動を受けたのを覚えている」

 -沖縄への思いが強かったのか。
 「いろいろな異論、反対もあったけれど、当時は沖縄の声を聞いて、そのまま米国にぶつけていた。今とは違う。自民党はどうなっちゃったのかと思う。当時は、沖縄は政治家の志の中に深く食い込んでいる問題だった」

 -沖縄に対する日本政府の姿勢が変化したのか。
 「今の日本政府は、米国との信頼関係がある、約束もある、だから言うことを聞いてくれということだ。沖縄県にしてみれば、だったら日本政府と県民の信頼関係はどうなるんだと言いたい。当初の合意から来年で二十年たつが、大きな変化だ。最大の問題はこの点にある」

 -日本政府は辺野古への新基地建設を「唯一の解決策」と強調する。
 「九六年の合意当時は『五年ないし七年以内』の代替施設完成だった。合意から二十年近くたち、安全保障環境が大きく変わっている。米国がアジア重視になる中で、オーストラリアに海兵隊の一部が行く話がある。南シナ海の話があるので、フィリピンに米軍が再び駐留する動きもある。普天間返還は代替施設の確保が前提にあったが、安保環境が変化すれば、代替機能も変わっていくはず。アジア重視、米軍再編の全体構図の中で考えると、他に知恵があるんじゃないか」

 -打開に何が必要か。
 「状況が変わるごとに、米側に断られてもいいからものを言う姿勢が必要だ。まず負担の軽減、危険性の除去、環境の保全、日米地位協定の四点について、もう一度、踏み込んで交渉を始めたらどうか。儀式的でなく、本気でぶつかっていくことが必要だ」


 たなか・しゅうせい 1940年長野県生まれ。83年衆院選で初当選。93年に自民党を離党し、新党さきがけ代表代行に就任。細川内閣で首相特別補佐を務めた。橋本内閣で、さきがけを代表する形で経済企画庁長官に就任した。東大文学部、北大法学部卒。現在は福山大客員教授。


◇普天間返還合意 当時の知事評価
 1996年1月に誕生した橋本内閣は、自民党、社会党(発足後に社民党に党名変更)、新党さきがけ3党による「自社さ連立政権」だった。自民党中心ながら社民、さきがけ両党はリベラル色が強く、当初から沖縄の基地問題に向き合った。橋本龍太郎首相は2月の訪米時、クリントン米大統領に沖縄県が普天間返還を求めていることを説明し、日米両政府は4月に全面返還で合意。日本政府の対応に関し、当時の大田昌秀沖縄県知事は「誠意を持った取り組みの表れ」と評価した。
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