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●第二の突破口が抉じ開けられる: 北海道電力泊原発3号炉という既成事実

2011年08月18日 00時11分53秒 | Weblog


東京新聞から二つ(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011081601000980.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011081790070009.html)。

 第一の突破口がやらせメール事件などのごたごたで潰れたにもかかわらず、第二の突破口やすやすとこじ開けられてしまった原子力安全・保安院原子力安全委員会による〝二重チェック〟は評価できる、なんてお笑い草もいいところだ! (以前ご紹介したWeb Iwakamiの北海道電力泊原発3号機の〝運転〟再開反対に関連した映像(http://iwakamiyasumi.com/archives/11825)を参照) 電力会社や知事を含めた出来レースそのもので、まさにヤラセである。
 次は〝営業運転再開〟だけでなく、再稼働・建設再開・新規建設などが粛々と進められてしまうのだろうか。そこまでFUKUSIMAから何も学ばない人たちなのか。要は、金さえ儲かればよい、金で何でも解決できる、と云う訳か。札束で頬を打つというか、甘い汁というか、まさに麻薬だ。
 「道知事の「地元軽視」、微妙な発言だ・・・」と思っていたが、「地元4町村」のことしか考えていなかった訳で、汚染事故は「地元4町村」内の原発推進者にのみ影響が及ぼされるとでも言いたげだ。知事は「検査終了証の交付に先立ち、高橋知事は会見で営業運転再開について「異議はない」と容認を表明。「国には、安全対策に万全を期し、丁寧に対応するよう強く求める」と指摘した」そうだ(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011081701000728.html)。この指摘は、逆に言うと、これまでずっと国や電力会社はさんざん絶対安全だと喧伝してきたにもかかわらず、「国は、安全対策に万全を期してなく、丁寧に対応してこなかった」という嫌味なのか。

 道知事をはじめ、泊原発の営業運転再開を支持する人たちは、福島第一原発人災で放射能の影響を受けた様々な人たちにどのように説明するつもりか?

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011081601000980.html

道知事が泊原発3号機再開を容認 営業運転は震災後初
2011817 0158

 北海道の高橋はるみ知事は16日夜の道議会特別委員会で、定期検査で調整運転中の北海道電力泊原発3号機(泊村)の営業運転再開に向けた政府対応を評価し、事実上再開を容認した。知事は、最終検査に経済産業省原子力安全・保安院だけでなく、原子力安全委員会を関与させた政府対応に関し「二重チェックは評価できる」と述べた。特別委の審議や地元4町村などの意見を踏まえ、海江田万里経産相に17日にも再開容認の意向を正式に伝える方針。

 特別委は同日夕から約6時間半にわたって休憩。午後10時半ごろ、高橋知事が出席して再開された。知事の答弁内容の調整などに手間取ったとみられる。
(共同)
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011081790070009.html

交付金で原発後押し レベル7翌日「新設は増額」
2011817 0701

 原子力関係予算を握る経済産業省と文部科学省が福島第一原発事故の一カ月後、原発の立地自治体などに交付金を支給する規則を全面改正し、新増設時の交付額を増やす一方、既設の原発では発電実績に応じて交付額を決める方式に変更していたことが分かった。事故収束に向けた見通しが立たず、原因究明もままならない時期に、新増設や運転を後押しする改正をしていたことになる。

 改正したのは「電源立地地域対策交付金」の交付規則。四月十三日に改正され、海江田万里経産相と高木義明文科相の連名で、同日付の官報に告示した。経産省原子力安全・保安院が福島第一原発事故の国際評価尺度を、旧ソ連チェルノブイリ原発事故と同じレベル7に引き上げた翌日のことだった。

 改正規則では、原発を新設したり増設したりする際の交付金の単価を増額。発電能力(出力)百三十五万キロワットの原発を新設する場合だと、運転開始までの十年間に立地自治体へ支給する額は、四百四十九億円から四百八十一億円に三十二億円上積みした。

 一方、既設の原発では、発電実績を重視する仕組みに変わった。

 立地外の都道府県に電力を供給した際に交付する「電力移出県等交付金相当部分」は、たとえ発電量がゼロでも、原発の規模に応じた交付金が支払われてきた。二年間の経過措置はあるものの、今後は発電量だけが基準になる。

 運転開始の翌年から運転終了まで長期間にわたり支給する「長期発展対策交付金相当部分」や、使用済み核燃料再処理工場などの地元に交付する「核燃料サイクル施設交付金相当部分」も、発電量や稼働実績を重視して交付する。

 新増設に反対する市民団体からは実績主義への変更によって運転を停止すると交付金が減るため、地元自治体が停止を求めにくくなると指摘が出ている。

 資源エネルギー庁は今回の規則改正を記者発表せず、官報に告示しただけだった。説明用の冊子も二〇〇四年二月に規則を制定した際には、表紙に「大改正後の新たな交付金制度」と記し、「新たに地域活性化事業が交付対象事業に追加」などと、これまでの制度との違いが分かるようになっていた。だが、今回は新制度の内容しかなく、どこを変更したのか前の冊子と比べないと分からない

 同庁電源地域整備室は「昨年六月にエネルギー基本計画が閣議決定され、これに基づき改正したが、地元からの要望もあった」と説明。官報の告示時期には「特段大きな意味はない」としている。

<エネルギー基本計画> 2002年に制定されたエネルギー政策基本法に基づき、エネルギーの需給に関する長期的、総合的な施策を進めるために政府が策定する。昨年6月に菅直人内閣が閣議決定した基本計画では、原子力について「安全の確保を大前提として、国民の理解と信頼を得つつ、新増設の推進、設備利用率の向上」などを図るとしている。30年までに14基以上の新増設を行う目標を掲げている。
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