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●『靖国/上映中止をめぐる大議論』読了(2/3)

2009年04月06日 07時54分16秒 | Weblog
【『靖国/上映中止をめぐる大議論』、森達也・鈴木邦男・宮台真司・他著
 森達也さんは本問題の本質をズバリ (p.54)。「答えは単純です。監督が中国人だからです」。
 
危機管理を煽る世相についても、2007年の「・・・犯罪統計について・・・殺意事件の認知件数は・・・戦後最低の数字です。・・・平成13年・・・が最低だったのですが、昨年はそれを更新しました。・・・戦後の最高は・・・1954年・・・です。つまり、「ALWAYS 三丁目の夕日」の時代。安倍元総理が「みなが貧しく、でも暖かく、しっかり繋がっていた」と讃えたあの時代に、一番人が殺されていたんですね」(p.55)
 さらに、ドキュメンタリーについても。「事前に被写体に見せて了解をとる。これが前提なら映画を潰すのなんて簡単ですね。・・・/・・・もう街中でカメラを回せません。・・・/それがドキュメンタリーというものです。とても悪辣なジャンルです。人権や規範を最優先にしていては何も撮れなくなる。人を傷つける仕事です。鬼畜の所業です。テレビに代表される映像メディア全般は、自らの加害性や悪辣さに目を向けず、公正中立や不偏不党などの虚妄のドグマに没入し続けていた。そういった悪辣さがあるからこそ、人の心に強く訴えることができるという現実から目をそらしてきた。そのツケが回ってきたという感じです」(pp.58-59)
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