AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

4405:SPIN CLEANER

2018年04月05日 | ノンジャンル
 「レコードって洗ってますか・・・?」

 彼女は「Mimizuku」のカウンター席でナポリタンを食べていた。彼女は最近購入した中古レコードのことについてひとしきり話した後、私に尋ねた。

 「もちろん・・・洗うと音が良くなるよ・・・いろんな洗い方があって、一番お金がかからないのが、歯ブラシでゴシゴシする洗い方かな・・・」

 そう答えると、彼女は「歯ブラシですか・・・レコードに傷がつかないんですか・・・?」と怪訝そうな顔をした。

 「大丈夫、大丈夫・・・歯ブラシくらいでは傷つかなよ・・・歯ブラシもデンターシステマが良いんだって・・・硬さは柔らかめ・・・デンターシステマのブラシは細いので、レコードの溝に入りやすいって・・・」

 「そうなんですか・・・でも水をかけるんですよね・・・・レコードラベルがふやけちゃいそう・・・」

 「それを防ぐ専用の道具も売ってるよ・・・」

 そう私は話してスマホをしばし操作して、その商品の画面を出して彼女に見せた。それはレコードのレーベル部分を保護する器具である。

 「こんなものもあるんですね・・・」彼女はその画面を見ながらつぶやいた。

 「歯ブラシで洗うのが面倒かなという場合には、こういうのもあるよ・・・」私はスマホの画面に「Pro-Ject SPIN CLEANER」を表示させて彼女に見せた。

 「これだと値段が1万円を超えるけど、作業はとても簡単・・・プラスチックの容器に精製水と専用の洗浄液を入れてからレコードを縦にセットしてレコードを手で回すんだ・・・すると固定されているブラシがレコードに付着したゴミや埃を取り除いてくれる・・・あとは水気を専用の布でふき取って、乾かすだけ・・・」

 「1万円以上ですか・・・ちょっとお高いかな・・・でもレーベルを保護するカバーも5千円もするし・・・そう考えるとこっちのほうが手間がかからず良いかも・・・」

 「そうだよね・・・オーディオ用ってなるとなんでも高くなるんだよ・・・でももっとすごいものもあるよ・・・レコード洗浄機なのに何十万ってするものもあって・・・『超』の付くようなレコードマニアはそういった高額な機器を使っている・・・レコードのコレクターは1枚ウン十万円のレコードを購入することもあるからね・・・金銭感覚が違っちゃってる・・・」

 「私は1枚1,500円ぐらいの中古レコードしか買わないから・・・レーベルカバーを買って歯ブラシか・・・あるいはこの手で回すレコード洗浄器具かな・・・これってAmazonで売っているんですね・・・13,250円って高いような気がするけど・・・長く使えるなら良いかも・・・これ買おうかな・・・」

 彼女はしばし迷っていた。ナポリタンを食べ終わる頃合いに彼女は急に「やっぱり買ってみよう・・・歯ブラシは面倒そうだし・・・だって歯ブラシだとA面をやってから続けてB面も洗わないといけないでしょう・・・これなら両面1回で済みますし・・・手でくるくる回すだけだから・・・こっちのほうが絶対楽ですよね・・・」と言った。
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