AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

917:台風接近中

2008年09月19日 | ノンジャンル
 台風が近づいているそうである。夕方から雨が降り出し、夜に入って本降りになってきた。明日は少しばかり荒れた天気になるのであろうか?

 我が家のオーディオ状況は最近はとても落ち着いている。しかし、何かしら低気圧か台風が近づきつつあるような気がしないでもない。2年半ほどオーディオに熱を上げていたので、少しは見えてきたというか、自分の音に対する嗜好性が分かってきたようだ。

 しかし、その嗜好性に素直に従うならば、いままでたどってきた道とはかなり異なる道に向かわざる得ないような気がするので、気が引けるようなところもある。古いQUADのアンプで鳴らしたTANNOYのチャトワースを聴いた時、心の中で「道を誤った・・・」という声が聞こえた。

 何十年も前の古いスピーカーを、これまた何十年も前の古い、そしてとてもコンパクトなアンプで鳴らす。セッティングもかなりラフ。ぶっとい電源ケーブルなど顔も見せない。もちろん凝った構造のインシュレーターなど存在しない。

 しかし、ハイドンの弦楽四重奏曲が流れてきたとき、頬が緩んだ。と同時に心も緩んだ。そして、ふっと我に返った。「オーディオって客観的に良い音・・・精緻な音情報、正確な音場、豊かな臨場感・・・を求める趣味かと思っていたが、そうでない側面もあるようである」

 心の凹凸には、それぞれ固有のパターンなり特徴があって、その凹凸のパターンにすっとはまる音や音楽に出くわすとふっと落ちるのである。線香花火がキラキラと光るオレンジ色の閃光を軽やかに撒き散らしながら、最後にすっと地面に落ちていくように、心の凹凸にすっとはまると、何かしらが軽やかに落ちる。

 そういった瞬間は、そうたびたびではないかもしれないが、時々あるようである。全くそのパターンは人それぞれなのである。

 私の場合、最新技術の粋を凝らしたものには素直に感心はする。「これは、素晴らしい!」と思う。その思いには偽りはないのであるが、「私の心の凹凸パターンとは違うようだ・・・」とある一定以上の時間の経過があると、分かってくるのである。

 今2階でQUAD 44 405-2のペアを聴いているが、何かしらこのアンプは惹かれるものがある。できれば、この一つ前のモデルであるQUAD 33 303も聴いてみたいという気に自然になってしまう。けっして、ワイドレンジでも高解像度でもないはずであるが、音色であろうか・・・

 こんな雨が降りしきる夜には、古いQUADで古いTANNOYを鳴らしてみたい。かけるレコードはNick Drakeの「PINK MOON」をお願いします・・・
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