株式会社アセラ 農薬部

農薬通信 Web版

時期の防除方法「トップジンMペーストぶどう3倍液塗布処理」‥『アグリ通信.ACERA』 第56巻 通刊619

2023-03-13 17:30:00 | 記事

|||||||時期の防除方法:「トップジンM®ペーストぶどう3倍液塗布処理」|||||||

®︎:日本曹達株式会社の登録商標

トップジンM®︎は登録販売から50年を経過し世界の農薬市場において高く評価され生産現場で広く活用されております。

そのトップジンM®を作物の幹や枝の傷口や剪定の切り口の保護・癒合促進処理のためにペースト製剤にした製品が「トップジンM®︎ペースト」になります。

作物:ぶどうの重要な病害に「晩腐病」があり、休眠期の防除方法としてトップジンM®ペースト3倍塗布方法の登録があります。

ぶどう晩腐病にお困りの生産者は、単年度のみではなく経年で処理を実施してみましょう。

 

トップジンMペースト特長

病患部を削り取った後の傷口、剪定・整枝・環状はく皮時の切り口などに本剤を塗布すると、有効成分チオファネートメチル含有の耐雨性の安定した殺菌保護被膜が速やかにでき、木質部の亀裂、雨水や雑菌の侵入を防ぎ、新しいカルス(ゆ合組織)の形成を促進し、病害の感染を防ぎます。

 

塗布方法

用意するもの

トップジンMペースト、刷毛、容器2〜3個、手袋、カッパ(上下)‥◯◯均一などでもO.K、ゴーグル、マスク など

薬剤調合(トップジン1:水2)

誘引前の方が塗りやすいです。

塗布前

塗布中

塗布後

塗布前

塗布後 

塗布後、使用した容器などは速やかに水洗浄しましょう。

しかし使用した手袋やカッパの汚れは取りにくいです(どうしてこんな所にって所に汚れが…)。

 

気を付けましょう。

 

トップジンMの特長

  • 予防効果はもちろん、優れた浸達性・浸透移行性による高い治療効果も有するため、基幹防除剤として使用できます。
  • 残効性と耐雨性を有し、優れた効果が長持ちします。
  • 幅広い作物と病害に登録を有します(約90作物、180病害)
  • 登録作物に対する安全性が高い薬剤です。
  • 微小管形成阻害と呼吸阻害活性を示し、病原菌の生活環のほとんどのステージに作用します。

◯ ユニークな浸達性

トップジンMは2段階で吸収されます。

第一段階有効成分チオファネートメチルそのままの状態(浸透性に優れる)。

第二段階チオファネートメチルが化学変換したMBCの状態。

※チオファネートメチルは植物体上や組織中で、MBCへと変換して行きます。

チオファネートメチルだから、植物体内に吸収されやすく<透過率が高く、浸達性に優れる>チオファネートメチル+MBCのダブルの力で予防効果と治療効果を発揮!

◯ 優れた耐雨性を発揮

チオファネートメチルが植物体内に浸透しMBCに変換

 

農林水産省登録:第13411号

有効成分:チオファネートメチル(3.0%)

性状:橙黄色粘稠懸濁液

毒性:普通物‥普通物:「毒物及び劇物取締法」(厚生労働省)に基づく、特定毒物、毒物、劇物の指定を受けない物質を示す。

規格:200g、1kg

作用機構分類番号(RAC番号):殺菌剤分類 FRAC 1

適用害虫の範囲及び使用方法                       2023年3月現在

登録詳細は日本曹達株式会社ホームページより確認をお願い致します。

https://www.nippon-soda.co.jp/nougyo/seihin/pdf/TOPSIN-M_PASTE.pdf

効果・薬害等の注意

  • 1kgは使用直前によく攪拌し、刷毛等の適切な塗布用具を用いて塗布してください。また、200gチューブの場合、原液をチューブから直接または刷毛などで塗布してください。
  • ぶどうの晩腐病に使用する場合は、結果母枝を主体に塗布してください。
  • ぶどうに対し、萌芽後に使用すると生育遅延を生ずるおそれがあるので、必ず萌芽前に使用してください。
  • 蚕に対して影響があるので、周辺の桑葉にはかからないようにしてください。
  • 使用後の刷毛等の用具はそのまま放置せず、水でよく洗っておりてください。
  • 自動車、壁などの塗装面、大理石、御影石にかかると変色するおそれがあるので、かからないようにしてください。
  • 使用に当たっては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けてください。
  • 適用作物群に属する作物またはその新品種に初めて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用してください。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けるようにしてください。

安全使用上の注意

  • 眼に対して弱い刺激性があるので、眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗いしてください。
  • 使用の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン、長袖の作業衣などを着用してください。作業後は直ちに手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをするとともに衣服を交換してください。
  • 作業時に着用していた衣服等は他のものとは分けて洗濯してください。
  • かぶれやすい体質の人は取扱いに十分注意してください。
  • 街路、公園等で使用する場合は、使用中および使用後(少なくとも使用当日)に、小児や使用に関係のない者が使用区域に立ち入らないよう、縄囲いや、立て札を立てるなど配慮し、人畜などに被害を及ぼさないよう注意を払ってください。

保管

  • 密栓し、直射日光をさけ、食品と区別して、小児の手の届かない冷涼な所に保管してください。

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