||||||| ア ル バ リ ン 樹 幹 塗 布 処 理 |||||||
近年各作物でカイガラムシ類の発生が多く見受けられます。カイガラムシ類は果実や樹自体への被害など作物を栽培する上で重要害虫のひとつといえます。カキ及びブドウのコナカイガラムシ類防除においては樹幹塗布することで、散布ではかけムラとなる様な部分まで、成分が移行し高い効果が得られます。
樹 幹 塗 布 処 理
①樹の粗皮を剥いだ幹に、アルバリン顆粒水溶剤2倍液(薬剤1:水1)を塗布する防除技術です。有効成分が幹を通して浸透移行することで、コナカイガラムシ類に効果を発揮します。
②処理後、長期間にわたり効果が持続するため、散布回数の軽減につながり省力化をはかれます。
③果樹園周辺へのドリフト対策に有効な技術です。
④粗皮削りのタイミングで処理することができ、散布の手間もないため、省力化につながります。
作物名 |
適用病害虫名 |
使用量 |
使用時期 |
使用回数 |
使用方法 |
ぶどう |
コナカイガラムシ類 |
20~40g/樹 |
幼果期まで 但し、収穫30日前まで |
1回 |
本剤1g当り水1mLの割合で混合し、主幹から主枝の粗皮を環状に剥いだ部分に塗布する。 |
かき |
発芽前~発芽期 |
アルバリン顆粒水溶剤の上手な使い方~粗皮削り編
①主幹部を、50cm~1m以上の幅で、環状に(幹を一周)粗皮を削ります。
※粗皮削りの幅は広めにとると、塗布し易くなります。
②樹の地肌が露出する程度まで(柿では樹皮の網目模様が見えなくなるまで、ぶどうは最下層の1枚皮のみ残して)粗皮を削ってください。ただし、白色の木質部まで削らないよう注意する。
※粗皮を削ったらできるだけ速やかに薬液を塗布してください。
塗布後の流亡を避けるため降雨前の処理は行わないようにしてください。
アルバリン顆粒水溶剤の上手な使い方~塗布処理編
①本薬剤を1gあたり、水1mLの割合で混合して薬液を調製します。
②ハケを使って、調製した薬液を所定量塗布します。
※1樹あたり薬剤使用量 20g~40g
ポイント
[1] 幹にしっかり押し付けるように、はけで塗りこんでください。
[2] 所定の薬量を一度で塗りきれない場合は、重ね塗りしてください(あらかじめ幅広く粗皮削りしておくと、重ね塗りの手間が省けます)。
[3] 薬液を泡立てるようにして塗りこむと、液垂れが少なく、効率的です。
[4] 幹の周囲全体に、均等に塗りこんでください。
[5] 分岐した主枝に塗布する場合は各主枝とも塗ってください。なお、1樹あたりの薬剤使用量を守ってください。
[6] 薬剤の流亡を防ぐため塗布処理した部分に雨、灌水などが当らないようにして下さい。
使用例(処理時期・処理量)
処理時期
処理後2週間程度で有効成分が新梢に移行するため、コナカイガラムシ類各世代孵化幼虫の発生ピークから3週間前の処理。
【注意】
使用時期は幼果期まで(収穫30日前まで)、使用回数は1回です。
使用例「かき」
荒皮削り
泡立てるように溶解(2倍液)
塗布処理
塗布処理後
使用例「ぶどう」
粗皮削り
塗布処理