アブリコのCinema散策

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あらしのよるに 2005年 日本

2005-12-28 | アニメーション
ヤギのメイとオオカミのガブは、お互いが似たもの同士だと気づいた時点から、真の友情を育んでいく。
オオカミはヤギの天敵である。
どう考えても、彼らの友情なんてあり得ない。
だが、我々が言う「あり得ない」という固定観念を、まず捨て去ってみてはどうだろうか。

命にかえても相手を守ろうとするその姿は友情をも超え、いたわり合う想いは男女のそれをも超越している。
外見や固定観念にとらわれない ― 即ちそれは、現代における人種差別や宗教問題にも当てはまる。
周囲からの反発を受けながらも友情を貫いていく様子は、ある意味、敵国同士の恋や友情、はたまた身分違いの恋といったロマンティシズムにも映る。
オオカミは、ヤギはこういうものといった概念を払拭し、お互いを必要とし合える関係は、言うなれば理想論に近い。

きむらゆういち原作の絵本を映画化した本作は、子供のみならず、大人が観ても深い感動を得られる。
むしろ社会に疲れ、優しさを忘れかけた者たちが観るべきものかもしれない。

メイが言う。
「ガブと出会えてよかったなぁって」

出会えてよかったと思える、そんな出会いが持てれば、人生の深みもまた違ってくるものだろう。
 


2 コメント

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TB&コメントありがとうございました。 (KAO)
2006-01-09 23:07:38
abricotさん、はじめまして。

先日テレビでこの映画を宣伝した後に、この二匹のような関係の動物がいると紹介されているのを見たんです。

それはなんとヘビとハムスター!!

ずっと同じケースに入っているのに、ホントに食べず食べられず仲良くしてるんです!

やっぱり世の中「あり得ない」ことなんてないんですねぇ。



こちらからもTBさせていただきました。

ありがとうございました!

Unknown (abricot)
2006-01-10 20:39:03
>KAOさん



ひゃあ~、ヘビとハムスターですか!

それはすごいです。

お話の中ではなくて、「現実」に起きてることですものね。

まだまだ他にもあるかも!?

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