負け豚の遠吠え

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福島第一・第二原発について

2011年03月12日 23時27分01秒 | 災害周知

福島第一・第二原発について政府の説明が具体的かつ的確といえないので、詳しい知人より頂いた見解を示します。

情報は的確に。

1.現在の状況
福島第一原発:http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2010/2010-j.html
福島第二原発:http://www.tepco.co.jp/nu/f2-np/press_f2/2010/2010-j.html

正式な発表は↑のプレスリリースが一番良いソースだと思われます。
現状で全ての原子炉において制御棒が全挿入され、核分裂連鎖反応は停止状態(未臨界)であるものの、第一原発の一部の炉で冷却材の喪失、循環系の停止などによる冷却機能の喪失が発生し(一号炉)減圧措置として放射性物質を含むガスを放出する減圧措置と共に消防および自衛隊による炉内への給水活動が継続中、第二原発においては冷却材喪失はないものの圧力制御系の一部が機能喪失に至ったため、緊急減圧措置を用意という状況です。

大雑把にはスリーマイル島原発事故(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%AB%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80%E4%BA%8B%E6%95%85)の時のように、燃料集合体の一部が溶融して原子炉圧力容器内部に落ちている状態であり、現在の所原子炉内部だけの事象に踏みとどまっているという状態と考えられます。

2.爆発事故
第一原発での余震直後の爆発事故は水素ガスによる爆発と推定されており、損壊部位は原子炉建屋(原子炉構造物の最外層部分)の一部が破損したものということです。
爆発前後での周辺放射線レベルが変わらないどころか下がっているため、圧力容器および格納容器内部に存在する高レベル放射性物質の飛散がないと判断されたため、現状では圧力容器・格納容器共々機能を喪失していないと考えて差し支えないでしょう。
ただし、水素は燃料ペレットを直接収納する容器であるジルコニウム合金(ジルカロイ)が溶融する近辺の温度で水と反応して発生したとしか考えられない状況で(他に発生源がない)、なおかつ周辺から核分裂生成物であるセシウム同位体が検出されたため、燃料集合体の一部が溶融しているのは確実であろうと推測されています。

3.今後の予想と対応
ここからは完全に私の頭の中での話ですが、今後の最悪のシナリオは
・余震による原子炉圧力容器・格納容器の破損による完全なメルトダウン
・冷却材喪失の進行による容器破損(給水不足→メルトダウン進行→水蒸気爆発による完全損壊)
・余震その他の原因による制御棒脱落による再臨界(核反応暴走)

大体以上のようなものですが、幸い第一原発については減圧可能状態にあるため、当分圧力上昇での容器損壊は防げる状態であり、第二原発については冷却系の機能損失はなく、ガス放出も可能であるので双方共に状態をコントロールする手段は完全には失われてはおりませんので、余震その他によるさらなる機能損失がなければチェルノブイリのような原子炉構造が完全崩壊するような爆発事故および深刻な放射能汚染に至る可能性は低いと言えます。

現在一番深刻な状態にある第一原発一号炉については消防・自衛隊による給水が続いており、米軍が協力を申し出るという状態ですが、先ほどの政府会見によりますと

・一号炉格納容器内部に海水を注入する冷却措置を行う
・一合炉圧力容器内(冷却系)にホウ酸化合物を含む冷却水を注入する

という措置を講ずるとのことでした。
これは何を意味するかといいますと、ホウ酸化合物は中性子を激しく吸収する物質で、制御棒と同じような役割を果たします。PWR(加圧水型軽水炉)では実際に制御棒と同じく反応度を下げるために使われますが、これを注入することで自発的な再臨界事故を徹底的に予防する措置です。あと冷却材の追加という意味も当然あります。

また、通常は空気と少々の真水しかない格納容器内部に海水を満たすということですが、これは全く例のない思い切った冷却措置だと言えるでしょう。
事故が次の段階に進展する前に炉を完全放棄することを前提とした予防的冷却措置を講ずるという意味です。
圧力容器ごと冷却することで内部温度と圧力を下げるわけですが、手持ちの真水の投入では追いつかない量となるので海水を使用するのでしょう。(海際ですからね)
当然内部構造物は鉄なのであとで錆びてしまいますからもはや一号炉は廃炉するしかなくなるのですが、圧力容器が割れるよりは遥かにマシだという判断であろうと思われます。

なお、注水には5時間程度が見積もられており、前後作業をあわせて考えても今後12時間程度に巨大な余震が発生しなければかなりの確率で事故の深刻化を阻止し得る作戦ではないかと私は考えています。ただし、短期的な意味で、ですがね。そのままほっとけば炉の材料が腐食しますから。

3.避難措置
第一原発周辺20km/第二原発周辺10kmに避難命令が出ているようですが、これは何か起きる前から避難を行うことで整然と作業を進めるためと理解すべきであり、不安要素の増大と関連付けるべきではありません。
万が一作業中に巨大余震などの緊急事態が生じても避難体勢を整える手間と時間を省略しておくべきであり、当然の措置としての予防的避難です。

とりあえず第一弾としてはこんなところでしょうか。
一部放射性物質の降下があった場合に対しての対処を勧める記事がネット各所で見受けられますが、現状では余震のほうがよほど脅威です
巨大余震およびそれに伴う津波に対する緊急避難体勢を取っていれば、最悪の核事故がおきてもそれほど慌てることなく対処できますので、まずは地震対策を可及的速やかに整えて下さい。


拡散希望!! 電力会社の者です!節電に協力して下さい!!

2011年03月12日 11時38分12秒 | 災害周知

拡散希望!! 電力会社の人からのお願いです。

 

電力会社の者です!節電に協力して下さい!!節電に協力して下さい!!あなたの節約した電気が、病院に使われ、傷付いた一人の命を救います!!個人的な予想ですが、完全復旧送電には最低一週間はかかります。せめて一週間、節電をなんとか、心より、どうか宜しくお願いします!!!m(_ _)m

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