Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

芥川賞受賞作「サンショウウオの四十九日」

2024-08-29 08:53:20 | 読書

朝比奈秋.文藝春秋9月号.もうひとつの受賞作は「バリ山行」.「バリ...」は直木賞でも良いと思ったが,こちらの「サンショウウオ...」はもろ芥川賞.こういう小説は苦手と思いながら,買った文春に載っていたので読んでしまった.

ヒロイン二人は「結合双生児」.その父は伯父の「胎児内胎児」という設定.著者は医師だから,それらしく書いてある.語り手ふたりはふつうの 29 歳という印象だが,随時入れ替わるので油断できない.
サンショウウオは陰陽図からの連想.陰陽魚ともいうが,ふたり (のどちらだったか) には魚ではなく白と黒のサンショウウオに見えた.伯父の 49 日で終わる.

単行本 新潮社 (2024/7) の CM

*****周りからは一人に見える。でも私のすぐ隣にいるのは別のわたし。不思議なことはなにもない。けれど姉妹は考える、隣のあなたは誰なのか? そして今これを考えているのは誰なのか――三島賞受賞作『植物少女』の衝撃再び。最も注目される作家が医師としての経験と驚異の想像力で人生の普遍を描く、世界が初めて出会う物語。*****

ふたりの文通相手がふたりの姿を想像して描いてくる場面がある.単行本のカバーイラストはふたりに言わせれば落第だろうが,絵としては悪くない.画家は誰だろう.
文春のカットは右のししゃも.胎児内胎児がレントゲンではししゃものように写っていた ことになっている.

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