運転してて、右折の交差点で対向車が途切れるのを待っている時。
自分のすぐ後ろにパトカーがいたら…?
全然悪いことなんてしてないのに、めちゃくちゃドキドキすることってない?
右折の自分の番が回ってきても、「本当に今動いていい??」と自問自答したりして、なかなか動き出せないことってあるでしょ?
私は、そんな小心者の1人。
そんなに小心者の私にやってきた試練。
「飲酒の検問」
あれは、安比スキーの帰り。
羽田から家に帰るときのこと。
道路に「検問中」というゲートが立てられていて、ピピーっと白いヘルメットかぶった警官に停められました。
「えっ? えっ??」
その時点で私はすでにドッキドキです。
一体何の検問?
白いヘルメットの警官…?
3億円は強奪してませんっ。それに私が生まれた年のことですし…。
荷物が多いのが怪しいのか?
今、スキーの帰りなので、ものすごく荷物多いですけど、密輸品は積んでませんよっ。
まさか死体が入っているとでも???
一瞬のうちにさまざまなことが頭をかけめぐります。
「飲酒の検問です。車を前に進めてあちらで止めてください。」
ああ、飲酒ね。
そんならOK.
だって私、もう3日くらいお酒なんて飲んでないもんね~。
って余裕のはずなのに、車を前に進めるときに緊張のあまり急発進。
ブオンっ
「そんなに前に行かないでください。」
わかってる、わかってるけど、私のアクセルを踏む足が言うことをきかないのよぉ~。
そして、オートマだから大丈夫だったものの、もしマニュアル車だったらエンストしまくりのガックンガックン状態で停止位置を随分超えて停止。
「では、ここにハァーしてください。」
警官は細いマイクのような棒を私の前に突き出した。
再度言っておくと、私もう3日はお酒飲んでないのね。
もともとお酒そんなに飲まないし、スキーのときは飲んだら倒れるからスキー中は飲んでないし。
それなのに
「えっ?? こっ、こっ、ここにハァーですか?」
どぎまぎしながら目は泳ぎまくり、警官の目を見ることができない私…。
3日お酒飲んでないのにもかかわらず、
「もしかしたら私ったらお酒飲んじゃったりしちゃったんじゃないの?」
と自問自答しちゃったりして。
いや、私は潔白よ。お酒飲んで運転なんてするわけないじゃい。
そうよ、なんにも決して悪いことしてないんだから
両手を上げて鼻から思いっきり吸い込んで、おなかの底から思いっきり警官が吹っ飛ぶほどの深呼吸でハァーすればいいのに…
私はあまりにドキドキしてしまい、出てきたのは
「フッ」
と、ろうそくの炎もゆれないであろうほんの小さな空気でした。
「はい、ご協力ありがとうございました。」
あんなに小さい息でわかるんだろうか?
自分があんなに小心者だなんて…思い知らされました。