デラシネ(deracine)

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6・13NOAHディファ有明大会「Return to Port」観戦記。

2010-06-13 22:28:33 | プロレス
NOAH6・13ディファ有明大会観戦記です。
三沢さん一周忌ということで、入り口には献花台が設置され、
試合開始前には会場を暗くして全選手参列、田上社長が遺影を持ってリングに上がり、黙祷。
その後三沢の入場テーマが流れ、紙テープ投げ入れも。
前のエントリで書いたとおり、15分開始が遅れましたが、NOAHではありえないこと。
それだけ観客が多かったわけです。

こちらが入り口の設置された献花台。ただ、見ての通り遺影にはスポットライトが当たっているので、
撮影するとこうなります。右はディファの風景。珍しく南の一番壁側の席でした。
写真の腕が悪いのはご容赦ください。しかも手前の人がどうしても入るのでそっちに光が当たり、リング側が暗くなります。
  

試合はNOAH所属選手とゆかりのフリー選手だけということで、
当然タイトル戦もなければ、NOAH本編に絡むものはなく、
ある意味お祭り的な興行。全体的に楽しさ中心の試合でした。

また、これはいろんな意見があるでしょうが、
実はこの日、試合においては「三沢」を感じさせるものは1つも無かったんです。
特に技という意味において。
誰も三沢オリジナルの技を出さなかった。
供養は当然としても、三沢にとらわれてはいけないという気持ちだと思います。
秋山準も先日の広島のカードを、そういう趣旨から最初はイヤだったと言ってました。
その試合にもいた彰俊は今日、バックドロップは出しませんでした。

三沢がいなくても、三沢を感じさせなくても、
NOAHは大丈夫ですよ、という選手達のメッセージだったのでは、と思います。

試合を簡単に振り返ります。
第1試合は石森-マルビンのパートナー対決。15分でしたから、当然のように引き分けだったけど、
マルビンが手首、石森は左足をそれぞれ攻められ、つまりパートナーに何度も悶絶させられることに。
特に石森は夜から後楽園で新日本のスーパージュニア決勝トーナメントを控えているのに…
でもNOAHでも一切手抜きをせず、後楽園へ向かいました。結果、どうなったかな。

第2試合は田上・志賀-川畑・起田。川畑は久々の登場だったけど、明らかに調整不足。
田上は最近笑いを取る試合が多いけど志賀も含めて、この日は起田に厳しい攻めを見せて、
お笑い中心の試合にはしなかった。

第3試合は金丸・平柳-谷口・青木。
谷口はこういう相手なら本領を発揮できるんだよなあ。それにしても金丸、青木はスキがない。
平柳も奮闘し、かなり盛り上がったいい試合だった。特に金丸は最近ますます冴えている感じ。7・10丸藤戦が楽しみ。

第4試合は彰俊・雅央の旧・ダークエージェントに、佐野・相島。
相島は初めて見るような…これも雅央ワールド全開でもあったけど、必要以上に遊ぶシーンはなし。
彰俊の相島への厳しい攻めが印象的。最後はスイクルデス。
そして試合後には天に向かって一礼。もう吹っ切れたでしょう。吹っ切らないといけないし。
この試合裁いたのは丁度1年前、あの試合も裁いていた西永レフェリー(暗くてわかりませんが写真右にいますね)。
それぞれの1年が過ぎました。試合後、彰俊と西永さんが固く握手していました。


第5試合は杉浦・多聞-健介・森嶋。
これはヘビーの激突で面白かったけど、明らかに1枚落ちる多聞を、健介組がうまく引き出してあげた感じ。
杉浦と森嶋もいい試合ができますね。かつてGHC選手権やって正直失敗したけど、今なら面白いと思う。
健介が多聞をノーザンライトでピン。今日は北斗も会場に来てたな~

第6試合、セミは高山・鈴木みのる・KENTA-ヨネ・池田大輔・橋。
なんかU系が多いなあと思ったが、この試合は池田大ちゃんが大暴れ。
あろうことか高山のロープまたぎ入場を襲い、水をかけ、試合中にも高山とレフェリー(なんと京平さん!)に水。
それにしても京平さん登場には驚いた。試合始まってからやっと気づいたけど…
てか仲田龍の「レフェリー和田京平~」からの「キョーヘー」ができなかったじゃないか。

何より面白かったのはみのるとKENTAの絡み。もはや漫才レベル。
敵を奪い合ったり、同士討ちしたり、合体攻撃あったり。
みのるの「おい、ケンタ、どうした!」という仲間にかけるとは思えない檄で会場内爆笑。
「助けて欲しかったら助けてくださいって言えよ!」ってのもあった。
試合はややゴタゴタしたけど、復帰2戦目、この日も大声援のKENTAが橋をgo2sleepでピン。
ただその橋も良かったです。みのるをキャプチュード気味に投げ、終盤のKENTAとの張り合いは場内騒然でした。


そしてメインで秋山・小川-丸藤・潮崎。三沢とリング上で深い関係があった4人です。
全日本時代初めて世界のベルト(タッグ王者@札幌だったっけ)になった時三沢と組んだ秋山。
秋山は初のシングルのベルトも三沢からの奪取でしたね。秋山活躍の陰には必ず三沢がいました。

小川は三沢の新パートナーに抜擢され、ジュニアながら世界タッグを巻いた。
三沢のパートナーは誰だ?的な謎かけも当時の全日本では珍しくありました。秋山との武道館決戦、
負けた小川に三沢が駆け寄るシーンはそれまでの全日本では絶対ないものでした。

丸藤はタッグを組んでの実績はありませんが、三沢のプロレスの影響を最も受けているレスラー。
ひらめき、受け、いずれも三沢級のものを持っています。三沢が再度GHC戴冠なった武道館
での試合が印象的です。

そして潮崎はご存知、三沢最後のパートナー。タッグリーグ優勝、余勢を駆ってのGHCタッグ挑戦。
潮崎をどうにか一人前にしたいという三沢の願いからでした。それに応えて潮崎は本当に成長しましたね。

試合は潮崎のチョップ狙いを秋山が何度もかわしたり、小川の高等テクニック披露が随所にあったり、
秋山得意の連続フォールを丸藤がまさかのお返しがあったり、本当に素晴らしいものでした。
死闘、激闘とはまた違うんですけどね、この4人ならハズレはありませんからね。
それにしても秋山と小川は息が合ってる。コンビ結成もいいと思うけど…小川はもうベルトには絡まないのかな。
終盤は潮崎と小川が中心でやりあったけど、小川が驚愕の粘り&切り返しを見せ、場内熱狂!!
最後は潮崎が小橋ばりのラリアットで振り切りましたが、いい感じのメインでした。


さて、これを書き終えたところで、どうやら時間がきたようです。
一周忌、今後のご冥福を祈り、プロレス界、そしてNOAHの更なる発展のため、
見守っていてくださいと祈ります。
私は早々に帰宅しましたが、最後まで会場にいた方、お疲れ様でした。

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石森選手は準決勝で敗れましたね。残念。