デラシネ(deracine)

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ハッスルの経営危機。それについての個人的見解。(駄文長文)

2009-11-07 23:30:41 | プロレス
讀賣オメ。
投手に関しては当分無敵状態だろうな。
ハムはせっかくの札幌で自分たちが硬くなっていた。チャンスでの見逃し三振多すぎ。
明日TV中継予定してた局は大打撃だろうな。決着戦とダルビッシュ登板?を逃したわけで。

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さて、話変わってプロレス。
NOAHでは丸藤の復帰戦の相手が青木に決まったりとか、なぜか松永のNOAH参戦表明があったりとかしてますが、
今日は経営難が表面化したハッスルについて。

いや、インリンが離れて高田総統が離れて、苦肉の策で竹内力なんて呼んできたけど、
今まではそれなりに旬の芸能人を上げてたからまだ話題になったけど、竹内力じゃあただの彼の救済策です。
それを見たときに、ああハッスルも終わったなあと思いましたね。

団体の運営方針とかスポンサーがどうのというのはさておいても、
日本ではああいうプロレスは流行ることは流行るでしょうが定着はしません。
物珍しさで大箱の大会に行くファンは実際いたし、テレビ放送もあったから知名度は非常に上がりました。
ところが日本人はどちらかといえばエンターテインメントよりは真剣勝負を好むし、
ショーをアメリカ人のように観に行く人種ではありません。(アメリカに詳しくない私の妄想ですが)

有名芸能人が出ることで観に行った人はいるし、メディアも取り上げましたし、
戦略は決して間違っていたとは思いませんが、
そもそも定着しないものを長く続かせること自体非常に難しいですよね。

定着させるのであれば金に糸目をつけずに芸能人を出し続けて話題を振りまきまくるか、
所属選手を作って興行数増やして地道に団体運営をするかどっちかしかないんですが、
不況の影響もあって前者が無理になり、
後者はそれではハッスルの本質が崩れてしまうわけで(エンターテインメントを続けるということ)、
どっちにせよ継続は難しかったわけです。景気が良ければ単発イベントとしては生き残ったかもしれませんけど。

ちょっと話は脇にそれますが、
私は元々アメリカのようなプロレスを日本でやってしまうと「八百長だ」と言われるだろうな、と
プロレスを見始めたころからずっと思ってました。
そもそも70年代後半からはプロレスが一般紙に載らなくなった理由の1つが、
「スポーツと呼ぶにはエンターテインメント性が強すぎる」(朝日新聞の記事から)というものであるのに、
さらにアメリカっぽくやってしまうと、エンターテインメント=八百長と考えてあらぬ批判をする人がいるのが日本では明白だからです。
観客を楽しませるための演出を選手個人のキャラクターや、試合にまで入れることを、日本人は「八百長」と呼ぶわけです。

現在のプロレスが真剣勝負なのか結末を決めてやっているのかは私は知りようがないのでわかりません。
いつも書いてるようにガチとかヤオというのは子どもの言うことです。
まあ、どちらも状況証拠だけで言ってるわけですけどね。
ただ今のプロレスをいろいろ見ている者の意見として申し上げれば、
純粋な競技と観客を楽しませるエンターテインメントと両方の要素を兼ね備えた、
極めて特異なジャンルであると思います。
どこでいつ見ても、ある程度は観客が満足して帰るようにできているわけです。
と同時に三沢の件を持ち出すまでもなく、一歩間違えば危険なことも起こりかねない真剣な競技でもある。
そのバランスの上に成り立っているということです。

それに飽き足らない、真剣勝負を見たいという人はK-1はじめ総合格闘技に流れていったわけで、
ある意味非常に危い部分も持ったジャンルであると言えるでしょう。
そこへ完全にエンターテインメント一本でいったハッスルの戦略は間違っていたとは思いませんが、
それは定着せず、またスポンサー主導の興行は景気の波をモロにかぶるという難点があったのです。

おそらくそのバランスを壊してしまった、日本の伝統的なプロレスという概念から外れてしまったために、
週プロなんかはハッスルに対して厳しい見方をしてきたのでは?と思います。
根拠ないですけど。
実際今週の水曜日に発売された週プロでは厳しい言葉が並びました。
もちろん大会前日の中止決定というありえないことをしたハッスルが悪いんですけど。

ハッスルがこれからどうなるかはわかりませんが、少なくとも彼らがプロレス界に何か残したかといえば、
何も残していないといわざるを得ません。まあそういうやり方は長続きしないよ、という教訓ぐらいですかね。
少なくとも私のような伝統的な「プロレス」を好む層には受け入れられづらかったのではないかと思います。
実際のイベントが面白かった、面白くなかった、というのはまた別の話で。

あくまでもこれは私の個人的な感覚であり、違う考えの人もいるでしょう。
ハッスルのファンならまた別の意見があると思います。
ですが、現実に団体運営の危機が明らかになってしまった以上は、何かまずい点があったということです。
NOAHなんかもTV地上波が無くなりはしましたが、今のところ経営危機なんて話はありません。
新日本もドームの集客はアレとしても両国でコンスタントにビッグマッチができています。
そう考えるとあれだけ話題になったハッスルは、砂の城だったということなのだと思います。
NOAHや新日本は城じゃなくただの家レベルでしょう。それでも今のところは崩れない家だということです。

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