食えない山菜

　天気がいいので、カメラを持って朝の散歩に出た。お日様はさしているが、空には真っ黒い雲が広がっている。カメラを持って出たはいいが、暗くて綺麗には撮れないのだ。

　それでも桜が終わった後、山吹が花盛りで、朝日に輝いているのを見かけると、ついカメラをむけてしまう。



　雑木林でひっそり咲く山吹は趣深いが、山吹は生命力が強いのか、あちこちで群生しているところを見かける。先週まで桜のライトアップをしていた近くの舞木駅は、今は山吹の駅に姿を変えた。



　足元の草花を写真に収めていると、白い小さな花がたくさん咲いているのに気づいた。春先に咲くスプリングエフェメラルのひとつでもあるニリンソウだ。今年は白い可憐な花が咲いている期間が長いような気がする。



　ニリンソウと言えば、昨日のニュースでニリンソウとトリカブトを間違えて食べて病院送りになった人の話をしていた。山野草というのは自分で採取して食べるところに面白味があるが、キノコと一緒で、怪しげな知識だけて食べては猛毒だったりして大変なことになる。ニリンソウはこの時期白い花を咲かせているので、本来秋に紫の花を咲かすトリカブトと間違いようがない。白い花のものだけを採取すればいいからだ。

　が、ニラとスイセン、セリとドクセリとなると、同じような場所にあったりするので、注意が必要だ。



　これは近所の庭で咲いていたスズランスイセン。さすがにこれをニラと間違う人はいないだろう。



　これは近所の空き地にあるツクシ。抗酸化作用があり、老化防止になるというが、ツクシを採取して食べてるという人の話はあまり聞かない。僕は興味本位で、何度かツクシを採ってきて卵とじにしたりして食べた。とにかく下処理が面倒臭い。ただし、近所の犬のリンスくんは、下処理なしでツクシをパクパク食べる。テオも真似して食べようとするが、リンスくんのような食欲は湧かないようで、鼻先で匂うとさっさとその場を離れてしまう。