おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

卑屈な患者

2020-01-15 11:18:36 | 福島

 朝一番で歯医者に行くと、予定がいっぱいで午前中は無理だという。じゃあ、明日の午前中はと聞くと、それも無理だという。では、いつなら空いてますかと尋ねると、夕方の5時頃ならというので、それでお願いした。

 早めに仕事から帰って来たタミちゃんにテオの散歩をお願いし、僕は歯医者に出かける。午前中のうちに問診も済ませてあったので、行けばすぐに見てくれるはずである。近頃は問診もタブレットを使って患者自らが行う。質問の中に治療箇所を申請するところがあり、痛む歯だけとか、保険の効く範囲内ですべて治療とか、悪いところは全部とかいろいろある。滅多に歯医者も行かないし、入れ歯になったら嫌なので、保険の効く範囲内でできるだけ治療してもらうことにした。

 レントゲン室で顔の周りをグルッと機械が回転し、撮影が終わると診察室の椅子の上で待つ。

 と、医者がやって来て、レントゲン写真を見ながらいろいろ解説してくれる。この歯はひどい、この歯は虫歯になっている。ここの部分は歯槽膿漏が進行しているので治療が必要だ。この奥の歯は抜かないと行けないと、次々と悪いところを指摘してくる。僕としては最低限前歯の差し歯が取れたので、みっともないからそれだけでもという思いだが、ついでなので年末に取れた詰め物もやってもらおうくらいに考えていた。ところが、医者の言うには、すべて終わるには1年くらいはかかるかもしれませんと言う。

 健康については普段から割と気をつけているつもりではいる。そんな中でも歯に関しては一番気を遣っていると言っても過言ではない。食後の歯磨きは欠かさないし、間食や歯磨き後の飲食は一切しない。けれども、体質同様歯の性質があるのだろう。僕の場合は家系的に歯槽膿漏になりやすい。歯に関して特別何もしなくても、歯だけは大丈夫という人もいるが、そういう人はなんとも羨ましいのである。

 それにしても、病気や怪我で病院に行く時、とりあえず目の前の痛みをなんとかしてもらいたいというのが大前提で、なぜ病気をしたのか、とか、何をやっていて怪我をしたのかといったことで、医者に対して卑屈になることはないが、不思議と歯医者だけは、自分に非がなくても、「こりゃひどい」と言われたら、申し訳なくて穴があったら入りたくなるのだ。ちゃんと歯磨きしてます、なんてのは言い訳にはならない。とにかく、ひどい状態になった歯の原因は、すべて患者である僕のせいだと気が滅入るばかりだ。

 どうして病院の治療と、歯医者の治療で、こうも気分が違ってくるのだろう。もしかしたら、歯医者さんの言い方の中には、何かパワハラめいたものが隠れているんじゃないかと、勘ぐりたくなるアベさんなのであった。

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