今回は長いです。
忙しかった今年の春。ろくに休みもなかったので、家族サービスと自分へのご褒美を兼ねて、久々の沖縄へ。7月中旬の雨の信州を脱出して羽田から那覇へ。数えてみれば僕は10度目の沖縄。嫁さんは2度目の沖縄。今回は初めての2人での沖縄という事もあり、嫁さんの希望を叶えて離島へ渡ることに。
初日に那覇で1泊し、世界遺産首里城を見学し沖縄の舞を見物。夕方には何度も行った事のある国際通りの居酒屋でオリオンビールをグビリ。やはりオリオンは沖縄で飲まなきゃ旨くない。軽い口辺りが暑い身体を冷ましてくれる。モズクの天ぷら、ラフテー(豚の角煮)、ゆし豆腐などを食べながらのんびり。ここで店のおばさんから幻の泡盛を勧められて飲むことに。有人島としては最南端の波照間島でたった一人の人が製造する「泡波」という泡盛をストレートで頂いた。1杯1500円だが、希少価値の事もあるが、まろやかで旨かった。
翌日那覇の泊港でお弁当を買い、船でケラマ諸島の座間味島へ渡る。少し波が高く、船は揺れたがそれもよし。50分ほどの船旅で船は座間味の港へ。迎えに来てくれたゆみさんの運転する車に乗り、5分ほどで宿へ到着。座間味の集落から少し離れた阿真という集落にある「はまゆう」が今回のお宿。5組しか泊まれない小さな宿で、サービスは押し付けがましくなく、程よい距離感で心地よかった。
さっそく自転車を借りて展望台へ。途中で牛と出会ったりしながら山道を登る事15分。水平線が広がる展望台から、久々にダイナミックな海を眺めた。
宿に帰りすかさずオリオンビール生をテラス頂く。日陰に風が注ぐはまゆうのテラスは特等席。ガソリン補充も完了したので二人で座間味の集落へ出発。集落の中を自転車でぶらり散策し、宿のお兄さんに教えてもらった居酒屋「居酒屋シーサー」へ。ここは1人2000円で泡盛飲み放題(つまみ付き)だという。最初に生ビールを1杯ずつ頼み、出てきたつまみは大量のフライ盛り合わせと、大盛りの豆腐チャンプルー。泡盛は「残波」がボトルで1本。どれだけ飲んでも良いらしい。二人で色々馬鹿話をしながら過ごす事3時間。ボトルは開けれなかったが満足の時間。お会計はビール代が別で5千円。安い!!
真っ暗な夜道をダッシュで駆け抜けて、座間味初日は10時頃敢え無く就寝となりました。
翌日、宿のおいしい朝ごはんを食べ、シュノーケリングセットを借りて、歩いて2分の阿真ビーチへ。座間味島は座間味の集落から車で5分の古座間味ビーチと、ここ阿真ビーチの2つがあるが、古座間味はいかにも海水浴場であり、人も多く、マリンスポーツも盛んでにぎやかしい。僕ら夫婦はそんなことは望まないので、この歩いて2分の阿真ビーチが向いている。人も少ないビーチだが、砂浜にヒルガオが咲き乱れ、白い砂浜と透明の水がきれいな素晴らしいビーチだ。
しばらくたくさんの魚とサンゴに見とれて浜へ上がった嫁さんが「あ、カメ!」と叫ぶ。海を見ると海面からウミガメが顔をひょっこり出しているではないか!
すぐに水中眼鏡を着けなおし、再度海へ。発見したウミガメは予想よりも大きなウミガメ。海底に生えている緑色の水草をパクパク食べている。僕らが近づいてることはわかっているが、気にせず食事を続ける。目をくりくりさせてとてもかわいい。甲羅の腹には2匹のコバンザメを搭載し、素敵な海中ショーを見せてくれた。僕の腰の深さくらいの海で、まさかウミガメと会えるとは。後で宿の方や、この海で写真を取っているカメラマンに聞いたのだが、座間味は毎年ウミガメが産卵に来るしまらしく、住み着いているウミガメも多いらしい。満ち潮に合わせて浅瀬に入り、草を食べて、引き潮に合わせてリーフにある住処に戻るそうで、今の時期には2匹のウミガメが常連だそうだ。
この日はまた自転車に乗り座間味の違う居酒屋へ。今日も沖縄食材に囲まれた夕食でオリオンビールと泡盛を。沖縄はゴーややにんじんなどの野菜をたくさん食べる。それと豆腐、もずく、豚肉など、健康的な食材をあっさりした味わいで出すところが多い。味はさっぱりだが、どれもしっかりかつおだしが利いていてうまい。僕ら夫婦の口にはピタリと合う。
沖縄に来ると昼ごはんは沖縄そばが多いが、これも毎日食べても飽きない味だ。あっさりだが、スープは飲み干したくなるほどの味わい。コーレーグースを入れるとぴりぴり辛くてまた旨い。
次の日も朝から海に行き、ウミガメやカクレクマノミを観察。浜に落ちている貝殻やサンゴを拾い、宿に帰ってシャワーを浴び、オリオン飲みながらテラスで本を読む。のんびり過ごすために夫婦揃って小説を持参。僕は司馬遼太郎の「関が原」を読みふける。風に吹かれながら冷たいビール。日焼けした肌に風が気持ちよい。最終日ははまゆで夕食をお願いした。県魚グルクンの丸揚げ、もずく、自家栽培島らっきょの天ぷら、まぐろとイカの刺身など、どれもおいしくボリューム満点。この日もオリオンと泡盛が旨い。座間味での思い出話をしながら夕暮れ時。テラスに泡盛を残し、一旦阿真の港へ向かい、夕焼けを眺める。山肌の色を刻々と変えながら暮れていく夕日は信州のそれとはまるで違う。幻想的な夕日に嫁さんは酔っているのかと思いきや、完全に酒に酔っている様子。宿へ帰り、後は部屋でゆっくり泡盛タイム。嫁さんが早めに寝静まり、僕は泡盛を持って宿の屋上へ。そこには満天の星空が。寝転がり、泡盛をちびちちびりやっていると、いくつかの流れ星が。天然のプラネタリウムに流れるBGMは、風と波の音、そしてヤギの鳴き声だ。
最終日、宿のおにいさん(曙そっくり)が車で島一周へ連れて行ってくれた。色んな高台を巡り、そこからたくさんの島を眺める。冬にはホエールウォッチングで賑わう座間味。目の前の海に200頭ものクジラが集まるそうだ。最後にウミガメの産卵地であるビーチの帰り、少し悲しい歴史に触れた。ここ座間味島は第2次世界大戦で、日本がアメリカに本土上陸を始めて許した島だそうだ。港には上陸記念碑も建つ。ここに米軍が上陸し、沖縄本当に進出し、沖縄戦の悲劇が始まったのだ。沖縄は海がきれいなパラダイスだけではない。悲しい歴史の傷を負う島なのだということも認識して欲しい。島には外国の観光客も多いかったが、平和な現代に埋もれさせていいものでもない。別に外国人が憎いのではないが、しっかりその辺も認識し、観光に訪れて欲しいものだと思う。そして逆に日本人にもそのことは言える。歴史はしっかり勉強すべきである。
港でゆみさんの見送りを受け、船で再度那覇へ戻る。ホテルにチェックインした後、那覇の国際通りにお土産を仕入れに。ちんすこう、紅芋タルトなどのお菓子を中心に、持ちきれないほどの土産を抱えて一度ホテルへ。荷物を郵送す手配を追え、最終日の沖縄ナイトへ。初日に気になっていた居酒屋、久茂地にある「吉崎食堂」へ。ここで最後のオリオンビールで乾杯。グルクンの刺身や、しつこく島らっきょの天ぷら、アグー豚の塩焼き、テビチ(豚足)などを食べながら泡盛を。カウンターから声をかけてくれた若き店長は気持ちの良い素晴らしい男だった。僕が独身時代に住んでいた高円寺の隣町、阿佐ヶ谷が出身と聞き、俄然話は盛り上がり、彼の夢を聞き、この業界での彼の成功を祈り、硬い握手で別れを告げた。
今回の沖縄は素晴らしい出会いと、新たな発見がたくさんあった旅だった。大人になり、嫁さんを連れて来た沖縄は、少し今までと違う側面も感じられ、より沖縄という土地が好きになった。ここに吹く風は暖かくさわやかで、やさしい人たちと明るい歌が迎えてくれる。忙しさの中で忘れがちな何かを取り戻したいなら、僕は沖縄を強く勧める。遠い海外より、近くて少し旅費の高い沖縄だが、かけるお金以上の感動と癒しに触れられるはずだ。
バカンスは海外ではなく、今だからこそ、沖縄で!!
忙しかった今年の春。ろくに休みもなかったので、家族サービスと自分へのご褒美を兼ねて、久々の沖縄へ。7月中旬の雨の信州を脱出して羽田から那覇へ。数えてみれば僕は10度目の沖縄。嫁さんは2度目の沖縄。今回は初めての2人での沖縄という事もあり、嫁さんの希望を叶えて離島へ渡ることに。
初日に那覇で1泊し、世界遺産首里城を見学し沖縄の舞を見物。夕方には何度も行った事のある国際通りの居酒屋でオリオンビールをグビリ。やはりオリオンは沖縄で飲まなきゃ旨くない。軽い口辺りが暑い身体を冷ましてくれる。モズクの天ぷら、ラフテー(豚の角煮)、ゆし豆腐などを食べながらのんびり。ここで店のおばさんから幻の泡盛を勧められて飲むことに。有人島としては最南端の波照間島でたった一人の人が製造する「泡波」という泡盛をストレートで頂いた。1杯1500円だが、希少価値の事もあるが、まろやかで旨かった。
翌日那覇の泊港でお弁当を買い、船でケラマ諸島の座間味島へ渡る。少し波が高く、船は揺れたがそれもよし。50分ほどの船旅で船は座間味の港へ。迎えに来てくれたゆみさんの運転する車に乗り、5分ほどで宿へ到着。座間味の集落から少し離れた阿真という集落にある「はまゆう」が今回のお宿。5組しか泊まれない小さな宿で、サービスは押し付けがましくなく、程よい距離感で心地よかった。
さっそく自転車を借りて展望台へ。途中で牛と出会ったりしながら山道を登る事15分。水平線が広がる展望台から、久々にダイナミックな海を眺めた。
宿に帰りすかさずオリオンビール生をテラス頂く。日陰に風が注ぐはまゆうのテラスは特等席。ガソリン補充も完了したので二人で座間味の集落へ出発。集落の中を自転車でぶらり散策し、宿のお兄さんに教えてもらった居酒屋「居酒屋シーサー」へ。ここは1人2000円で泡盛飲み放題(つまみ付き)だという。最初に生ビールを1杯ずつ頼み、出てきたつまみは大量のフライ盛り合わせと、大盛りの豆腐チャンプルー。泡盛は「残波」がボトルで1本。どれだけ飲んでも良いらしい。二人で色々馬鹿話をしながら過ごす事3時間。ボトルは開けれなかったが満足の時間。お会計はビール代が別で5千円。安い!!
真っ暗な夜道をダッシュで駆け抜けて、座間味初日は10時頃敢え無く就寝となりました。
翌日、宿のおいしい朝ごはんを食べ、シュノーケリングセットを借りて、歩いて2分の阿真ビーチへ。座間味島は座間味の集落から車で5分の古座間味ビーチと、ここ阿真ビーチの2つがあるが、古座間味はいかにも海水浴場であり、人も多く、マリンスポーツも盛んでにぎやかしい。僕ら夫婦はそんなことは望まないので、この歩いて2分の阿真ビーチが向いている。人も少ないビーチだが、砂浜にヒルガオが咲き乱れ、白い砂浜と透明の水がきれいな素晴らしいビーチだ。
しばらくたくさんの魚とサンゴに見とれて浜へ上がった嫁さんが「あ、カメ!」と叫ぶ。海を見ると海面からウミガメが顔をひょっこり出しているではないか!
すぐに水中眼鏡を着けなおし、再度海へ。発見したウミガメは予想よりも大きなウミガメ。海底に生えている緑色の水草をパクパク食べている。僕らが近づいてることはわかっているが、気にせず食事を続ける。目をくりくりさせてとてもかわいい。甲羅の腹には2匹のコバンザメを搭載し、素敵な海中ショーを見せてくれた。僕の腰の深さくらいの海で、まさかウミガメと会えるとは。後で宿の方や、この海で写真を取っているカメラマンに聞いたのだが、座間味は毎年ウミガメが産卵に来るしまらしく、住み着いているウミガメも多いらしい。満ち潮に合わせて浅瀬に入り、草を食べて、引き潮に合わせてリーフにある住処に戻るそうで、今の時期には2匹のウミガメが常連だそうだ。
この日はまた自転車に乗り座間味の違う居酒屋へ。今日も沖縄食材に囲まれた夕食でオリオンビールと泡盛を。沖縄はゴーややにんじんなどの野菜をたくさん食べる。それと豆腐、もずく、豚肉など、健康的な食材をあっさりした味わいで出すところが多い。味はさっぱりだが、どれもしっかりかつおだしが利いていてうまい。僕ら夫婦の口にはピタリと合う。
沖縄に来ると昼ごはんは沖縄そばが多いが、これも毎日食べても飽きない味だ。あっさりだが、スープは飲み干したくなるほどの味わい。コーレーグースを入れるとぴりぴり辛くてまた旨い。
次の日も朝から海に行き、ウミガメやカクレクマノミを観察。浜に落ちている貝殻やサンゴを拾い、宿に帰ってシャワーを浴び、オリオン飲みながらテラスで本を読む。のんびり過ごすために夫婦揃って小説を持参。僕は司馬遼太郎の「関が原」を読みふける。風に吹かれながら冷たいビール。日焼けした肌に風が気持ちよい。最終日ははまゆで夕食をお願いした。県魚グルクンの丸揚げ、もずく、自家栽培島らっきょの天ぷら、まぐろとイカの刺身など、どれもおいしくボリューム満点。この日もオリオンと泡盛が旨い。座間味での思い出話をしながら夕暮れ時。テラスに泡盛を残し、一旦阿真の港へ向かい、夕焼けを眺める。山肌の色を刻々と変えながら暮れていく夕日は信州のそれとはまるで違う。幻想的な夕日に嫁さんは酔っているのかと思いきや、完全に酒に酔っている様子。宿へ帰り、後は部屋でゆっくり泡盛タイム。嫁さんが早めに寝静まり、僕は泡盛を持って宿の屋上へ。そこには満天の星空が。寝転がり、泡盛をちびちちびりやっていると、いくつかの流れ星が。天然のプラネタリウムに流れるBGMは、風と波の音、そしてヤギの鳴き声だ。
最終日、宿のおにいさん(曙そっくり)が車で島一周へ連れて行ってくれた。色んな高台を巡り、そこからたくさんの島を眺める。冬にはホエールウォッチングで賑わう座間味。目の前の海に200頭ものクジラが集まるそうだ。最後にウミガメの産卵地であるビーチの帰り、少し悲しい歴史に触れた。ここ座間味島は第2次世界大戦で、日本がアメリカに本土上陸を始めて許した島だそうだ。港には上陸記念碑も建つ。ここに米軍が上陸し、沖縄本当に進出し、沖縄戦の悲劇が始まったのだ。沖縄は海がきれいなパラダイスだけではない。悲しい歴史の傷を負う島なのだということも認識して欲しい。島には外国の観光客も多いかったが、平和な現代に埋もれさせていいものでもない。別に外国人が憎いのではないが、しっかりその辺も認識し、観光に訪れて欲しいものだと思う。そして逆に日本人にもそのことは言える。歴史はしっかり勉強すべきである。
港でゆみさんの見送りを受け、船で再度那覇へ戻る。ホテルにチェックインした後、那覇の国際通りにお土産を仕入れに。ちんすこう、紅芋タルトなどのお菓子を中心に、持ちきれないほどの土産を抱えて一度ホテルへ。荷物を郵送す手配を追え、最終日の沖縄ナイトへ。初日に気になっていた居酒屋、久茂地にある「吉崎食堂」へ。ここで最後のオリオンビールで乾杯。グルクンの刺身や、しつこく島らっきょの天ぷら、アグー豚の塩焼き、テビチ(豚足)などを食べながら泡盛を。カウンターから声をかけてくれた若き店長は気持ちの良い素晴らしい男だった。僕が独身時代に住んでいた高円寺の隣町、阿佐ヶ谷が出身と聞き、俄然話は盛り上がり、彼の夢を聞き、この業界での彼の成功を祈り、硬い握手で別れを告げた。
今回の沖縄は素晴らしい出会いと、新たな発見がたくさんあった旅だった。大人になり、嫁さんを連れて来た沖縄は、少し今までと違う側面も感じられ、より沖縄という土地が好きになった。ここに吹く風は暖かくさわやかで、やさしい人たちと明るい歌が迎えてくれる。忙しさの中で忘れがちな何かを取り戻したいなら、僕は沖縄を強く勧める。遠い海外より、近くて少し旅費の高い沖縄だが、かけるお金以上の感動と癒しに触れられるはずだ。
バカンスは海外ではなく、今だからこそ、沖縄で!!