みなとみらい駅のなんとも近未来的な建物の中から、吐き出されたところは、
目の前が横浜美術館、なのに、
何だろう?荒んで見えた。
駅を出たすぐ横が、新しい建築予定地となっているからなのだろう。
横浜美術館は、目の前の丹下健三建築の巨大なからくり時計が仕組まれているような中央部と、
太い円柱を持つ横長の回廊を持つ、不思議な建物。
ミストの溢れる噴水が両側にあって、今日みたいにぎらぎらしている日には、
水々しさより、もっともっと暑苦しさを演出していた。
横長の池に入っている竹細工の大がかりなオブジェも
きっとこの美術館に関係しているのだろう。
開放的というのか、テーマパーク的というのか、
なんとも腑に落ちない不思議な空間。
さて、展覧会は、「水の情景」
水さえあれば、そのコンセプトに当てはまるから、
さぁ、どうぞご参加下さい、そんな感じ。
洋の東西構わず、H2oの参加があればOK。
チケットを下さった、okiさんのコメントが思い出されて受けてしまった。
現在開かれているサントリー美術館のタイトルもこんなじゃなかっただろうか?
6月、梅雨時のテーマとして、はずせない水というアイテム。
モネの睡蓮。多作なので、有り難みが薄いって、思ってしまうのは、失礼だろうな。すいません。
北斎の波と合わせてよく引き合いにされる
ギュウスターブ・クールベの嵐や、秋の海など、5点。
波濤が轟音をたててとぐろを巻いている。
ターナーも参加。
ヴィデオ作家のビル・ヴィオラの7分ビデオが暗いブースで見ることができた。
1977年から、79年。
2年掛けて撮影、編集したのか。
それにしても、労力の割に、ナンセンスな切なさが満ちてくる。
そういえば、レオナルド・ダ・ヴィンチは、ひどく恐ろしい水害を体験しているらしいが、天地創造や、大洪水などの聖書の挿絵も並べられていた。
そして、ピュリッツァ賞だったかをもらった、
戦争ドキュメント写真、沢田教一の「安全への逃避」連作。
確か、メコン川を避難して渡っているのだったけれど、
水と人のセクションでくくられてしまっている。
彼は、34才で戦地に散った人じゃなかったか。
日本画家達は、
川瀬巴水
浮世絵師達の生き残りに賭けたような、新しいおしゃれな雰囲気が漂う。
今村紫紅
今回初めてマジマジと見た。なかなかお気に入りの作。
この人も又、35才で急逝した、凄腕の絵師。
後輩に御舟や、大観、観山などがいるのだそうだ。
「近江八景」の小品達、とても良い感じだった。
徳岡神泉
「苅田」
福田平八郎に繋がる、意匠デザインの温かさがあった。
福田平八郎
ゆったりと「鮎」が遊泳している。
魚釣りが好きだった人らしい。
他、明治大正の画家達の競演。
今回、今村紫紅に触れる事ができたのが大収穫と思った。
そこここに写真もあるが、写真はまだよくわからない。
ふ~~ん、へぇ~~って、そのくらいで通り過ぎちゃう。
意外と面白かったのは、
荻野茂二 「RHYTHM」(タイトルが私にはわからない。)
昭和10年作、そこに驚いた。
8ミリフィルムで、波模様がプールの中で増殖していくような、
不思議なエンドレス世界。
3つに区切られた画面が関連して引き合って面白かった。
息子も見入っていた。
出口近くに
珊瑚礁の残骸がボタン10個と一緒に敷き詰められている。
本当にこの中にボタンが10個と、13の指輪があるのだろうか?
子供がいたら、すぐさま、手を出してガサガサ探り始めそうになるから、
NO!のサインを強く出す。
危ない、危ない。
他あちこちにインスターレーションの作品があるようだった。
淀川の廃品グッズによる開店祝いの花飾りや、
水族館などは、ちょいと生ぬるい。
もっとやっちゃって欲しいのだ。
これは、不思議な展覧会だった。
でも、息子と楽しく見られたから、ヨシとしよう。
実は、この奥の常設というか、
横浜コレクションが見応え充分で素晴らしく良かったのだ。
これは又、次回にする。
頂いたチケットは、いつもお世話になっているokiさんからの賜。
心から感謝
目の前が横浜美術館、なのに、
何だろう?荒んで見えた。
駅を出たすぐ横が、新しい建築予定地となっているからなのだろう。
横浜美術館は、目の前の丹下健三建築の巨大なからくり時計が仕組まれているような中央部と、
太い円柱を持つ横長の回廊を持つ、不思議な建物。
ミストの溢れる噴水が両側にあって、今日みたいにぎらぎらしている日には、
水々しさより、もっともっと暑苦しさを演出していた。
横長の池に入っている竹細工の大がかりなオブジェも
きっとこの美術館に関係しているのだろう。
開放的というのか、テーマパーク的というのか、
なんとも腑に落ちない不思議な空間。
さて、展覧会は、「水の情景」
水さえあれば、そのコンセプトに当てはまるから、
さぁ、どうぞご参加下さい、そんな感じ。
洋の東西構わず、H2oの参加があればOK。
チケットを下さった、okiさんのコメントが思い出されて受けてしまった。
現在開かれているサントリー美術館のタイトルもこんなじゃなかっただろうか?
6月、梅雨時のテーマとして、はずせない水というアイテム。
モネの睡蓮。多作なので、有り難みが薄いって、思ってしまうのは、失礼だろうな。すいません。
北斎の波と合わせてよく引き合いにされる
ギュウスターブ・クールベの嵐や、秋の海など、5点。
波濤が轟音をたててとぐろを巻いている。
ターナーも参加。
ヴィデオ作家のビル・ヴィオラの7分ビデオが暗いブースで見ることができた。
1977年から、79年。
2年掛けて撮影、編集したのか。
それにしても、労力の割に、ナンセンスな切なさが満ちてくる。
そういえば、レオナルド・ダ・ヴィンチは、ひどく恐ろしい水害を体験しているらしいが、天地創造や、大洪水などの聖書の挿絵も並べられていた。
そして、ピュリッツァ賞だったかをもらった、
戦争ドキュメント写真、沢田教一の「安全への逃避」連作。
確か、メコン川を避難して渡っているのだったけれど、
水と人のセクションでくくられてしまっている。
彼は、34才で戦地に散った人じゃなかったか。
日本画家達は、
川瀬巴水
浮世絵師達の生き残りに賭けたような、新しいおしゃれな雰囲気が漂う。
今村紫紅
今回初めてマジマジと見た。なかなかお気に入りの作。
この人も又、35才で急逝した、凄腕の絵師。
後輩に御舟や、大観、観山などがいるのだそうだ。
「近江八景」の小品達、とても良い感じだった。
徳岡神泉
「苅田」
福田平八郎に繋がる、意匠デザインの温かさがあった。
福田平八郎
ゆったりと「鮎」が遊泳している。
魚釣りが好きだった人らしい。
他、明治大正の画家達の競演。
今回、今村紫紅に触れる事ができたのが大収穫と思った。
そこここに写真もあるが、写真はまだよくわからない。
ふ~~ん、へぇ~~って、そのくらいで通り過ぎちゃう。
意外と面白かったのは、
荻野茂二 「RHYTHM」(タイトルが私にはわからない。)
昭和10年作、そこに驚いた。
8ミリフィルムで、波模様がプールの中で増殖していくような、
不思議なエンドレス世界。
3つに区切られた画面が関連して引き合って面白かった。
息子も見入っていた。
出口近くに
珊瑚礁の残骸がボタン10個と一緒に敷き詰められている。
本当にこの中にボタンが10個と、13の指輪があるのだろうか?
子供がいたら、すぐさま、手を出してガサガサ探り始めそうになるから、
NO!のサインを強く出す。
危ない、危ない。
他あちこちにインスターレーションの作品があるようだった。
淀川の廃品グッズによる開店祝いの花飾りや、
水族館などは、ちょいと生ぬるい。
もっとやっちゃって欲しいのだ。
これは、不思議な展覧会だった。
でも、息子と楽しく見られたから、ヨシとしよう。
実は、この奥の常設というか、
横浜コレクションが見応え充分で素晴らしく良かったのだ。
これは又、次回にする。
頂いたチケットは、いつもお世話になっているokiさんからの賜。
心から感謝
マンションとかになるのかな、そしたらそこの住民さんも横浜美術館に来て美術館はうるおいますね。
常設のほうが面白かったですね、フランス絵画の特集、モローとかいいのがありましたね。
企画展示は展示リストもないし、カタログも薄っぺらいしー。
横浜美術館すてきですね、東京にいくより近いので時々出かけますが、面白そう。そうサントリーは
「水と生きる」です。こちらは明日の休館日を
利用して田中優子さんの講演会があります。
展覧会も見られて万歳です。
最近、作品リストを求めて、総合カウンターやら、中の係の人に聞くことができるようになりました。
横浜は、総合カウンターにいけば、リストがもらえましたよ~
横浜は今月フランスで盛り上がろうって事らしいですね。結構見るものがあって、ヘトヘトになりました・・・
確か、梅雨入り、でしたよね。
いいなぁ~~田中優子さんの講義ですか??
なんだかんだでまだサントリーに行けてない私です。
ちょっと晴れ晴れしくて、恥ずかしい気もしてます。
息子が夏休みに入る前に行けたらいいなぁと思っているところです。
ご感想が記事になることを楽しみに致します。
サントリーは館蔵品であれだけの展覧会すごいです。その上3期に分けるので会員になった方がお得かなと考えてしまいます。
そそっかしいのは、私のことです。
サントリーに母と勇んでいったら、休館日
そういうことがしょっちゅうです。
会員になることを私も考え中です。
誰かといけば、すぐ元が取れちゃいそう~
内覧会に行かれるっていう得点も美味しいですよね★
美しいところで、麗しいもの立ちとの対面は、
至極の癒しとなることでしょう
作品内容には溺れても、展示方法には干上がりそうなところが面白かったですね。
見たいもの代わりと多く出ていて嬉しいなと思っていたら、いきなり全く別な方向の作品が現れる。
ちょっとびっくりな感じでした。
でも息子さんが喜ばれたのなら、それが一番嬉しいように思います。
波の荒い展覧会で、
へとへとになったのですが、
案外それが狙い?だったのかと、
泳げない夏嫌いな私は思ったのでした。
クールベの波にさらわれたようです。
息子は~ケーキが良かったって!
コメント、TB感謝です★
辛い所ですね。
でも、美味しそうにケーキをほおばるご子息の様子は
微笑ましい。
横浜美術館の常設はいつも見応えありますが、
私はこの水の情景展気に入りました。
勝手ながらTBさせていただきます。
ご了承下さいませ。
こうしていろんな方たちとのお話が楽しみな日々です。
息子は、鉄ちゃん人間なので、移動中の電車のほうが嬉しかったようです。トホホ~~
横浜は、シュールのお宝満載のようですね。
初めてのところでしたので、とても興味深く
見ることができました。
母親と出かけてくれるのも、後わずかだと思って、
せいぜい引っ張り回します。