阿部ブログ

日々思うこと

ゼッタバイト級の情報爆発

2011年04月01日 | 日記

米国IDCが2010年5月に発表した『IDC Digital Universe Study』によれば2009年における全世界のデジタルデータ総容量は0.8ゼッタバイトで、今後毎年40%以上で増加するとし、2020年には35.2ゼッタバイトに達するとの予測を発表している。また、モバイル環境のデータトラフィックは5年間で26倍に増え、2015年には月間6.3エクサバイトになるとの予測をシスコシステムズは2011年2月に発表している。

また、インターネットを流れる情報の発信源にも変化が見られる。
インターネットを活用して誰もが気軽に情報発信するとともにその情報を収集できるようになるとともに、米国発のインターネット上のサービスTwitter 、Facebook の台頭等、インターネット上に構築した人間関係(ソーシャルグラフ)の中で情報交換が行われるようになった。コアな情報は現在でも1対1の関係の中で交換されるものの、その手がかりを見つける場所が、業界団体や研究会等のアナログ&クローズドな場所からソーシャルグラフというデジタル&オープンな場所へと変化しつつある。

この動きを促進しているのが、iPhone、Andoroid端末などパーソナルなモバイル端末の利用拡大である。
このまま拡大を続けると2015年までに56億台以上のパーソナルなモバイル端末がインターネットに接続される。これは世界の総人口の90パーセント近い人口のほぼすべてがモバイル・ネットワークに接続したデバイスを持つ計算となる。また2010年現在のモバイル接続によるトラフィック量は、毎月平均65メガバイトであるが2015年には、これが17倍以上に増え、1月あたりの総トラフィック量は1,118メガバイトに達すると予想されている。特に2015年までには、世界のモバイル端末の87%以上がスマートフォンやノート・パソコンなどのポータブル・デバイスによって生成されるようになると推測されている。

さらには、モバイル・ネットワークの接続速度の向上と言う重要なポイントがある。現状でも2009年から2010年にかけて接続速度は2倍向上しているが、2015年にはこれが10倍になると見られている。モバイルデータのトラフィック増加を促進しているのは、この接続速度の継続的向上が要因となっていると言える。

このようにモバイル端末の世界的拡大と接続速度の向上により情報量の爆発的増大を引き起こし、その結果、ビジネスの手がかりは爆発的に拡散することとなり、インターネットにアクセスできれば、世界中の人間がほぼ同時に最新の状況や情報を知ることが可能となった。

すなわち、効果的な情報収集の手法が従来とは異なってきている可能性がある。
一方、市場の成熟に伴い産業も高度化・複雑化し、これまで単一事業とみなされていた分野においても他事業との連携が求められる場合があり、JV設立やコンソーシアム形成等、企業連合によってビジネスを推進することが増えつつある。現在耳目を集めているスマートグリッドやスマートシティはこの典型である。

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