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NPO法人詐欺

2007-10-13 22:06:58 | 多分駄文
 最近、研究室を訪れる学生さんが、入ってくるなり驚いたり、思わず手にとって読んでしまう本があります。

 クロサギ

 はじめは冊数も少なかったので目立たなかったのですが、冊数も増え、目立ち始めたからでしょう。そんなとき、「それ、教材です」といって笑ってもらいます。
 そして今週木曜日。その第15巻を入手しました。
 今回はレンタル詐欺とNPO法人詐欺。
 レンタル詐欺とNPO法人詐欺が関連した内容になっていて一気に読み終えました。
 『クロサギ』では毎号、原作者の夏原武氏が「シロサギ・データ・ファイル」と題した読み物を掲載しています。原作となった詐欺を活字で紹介しているもので、ここを読むだけでも勉強になります。
 さて仕事柄でしょうか、NPO法人詐欺は興味津々で読みました。「シロサギ・データ・ファイル」で夏原氏が紹介しているようにNPO法人詐欺の原案は広い意味での出資詐欺(投資詐欺)とNPO法人をからめた内容で、『ありそうだなー』と思われる舞台設定です。
 古くはM資金や山下財宝にまつわる出資詐欺、最近では円天という仮装通貨を使ったL&Gの出資詐欺などが有名ですが、和牛商法や真珠養殖など、さまざまなバリエーションで繰り返し行われている、古典的な(?)詐欺の手法が出資詐欺です。
 このNPO法人詐欺でも、マグロやチョウザメの養殖と真珠の養殖をネタにして投資させるという手法が使われています。もっともこの投資事業を行うのはNPO法人ではなく、普通の会社組織です。この会社のCEOがNPO法人(21世紀介護センター)にも参画していて、それを隠れ蓑にして投資家を安心させるツールとしてNPO法人が利用されます。(ちなみにこのNPO法人、21世紀介護センターは本編では内閣府認定と表現されていますが[p.62]、厳密には内閣府認証。その法人の活動が二ヶ所以上にまたがっている場合、内閣府が認証を行います。さらに国税庁長官から税の優遇の認定を受けると認定NPO法人となります。こんな細かいこと、いいか・・・。)
 夏原氏によれば、「詐欺師にしてみると、この『法人』が大切な要素なのである。内閣府認証といった肩書きも、もちろんのことだ。」[シロサギ・データ・ファイル]と述べています。
 また過去の詐欺事件に関連して、夏原氏は次のようにも紹介しています[シロサギ・データ・ファイル]。

 過去の詐欺事件を見ても「大学教授」「弁護士」「医師」といった知的で地位の高い肩書きは、数多く利用されている。さらには「皇室の縁者」「元華族」といった貴種を名乗るものも多く、もちろん、これも肩書きである。

 大学教授が一番先に書いてあるのも「なんだかなー」と思ってしまいますが、皇室の縁者という点では、ニセ有栖川宮殿下詐欺事件なんてのもありましたっけ。
 さらに続けて夏原氏は次のようにも述べています。

 こうした状況の中、NPOはどんな位置づけになるのか。要素はいくつかあるが、重要なのは「時流に乗っている」「法的バックボーンがある」「世のため人のためになっている」の三つである。

 たしかにそのとおりでしょう。出資を募り、高額配当を行うと同時に、剰余金の一部をNPO法人の事業のために利用します、といわれ、しかもそれが介護・福祉系事業であれば、投資家としては「この投資は慈善事業の一環でもある」と考えてしまうでしょう(登場人物の地方の名士もそういう発想で投資話に乗ってしまいます)。
 詐欺師にすれば、NPO法人制度を巧みに利用し、巨額の資金を集めてドロンするということを考えてもおかしくありません。
 実際に、実存するNPO法人の中には、詐欺行為を行ったり、詐欺まがいの行為を行っているところもあると聞きますし、全国32,000を超えるNPO法人の中で、そうした一部の悪徳NPO法人の悪行によって、健全な市民活動に対する評価が下がるのはたまったもんじゃないなと思いながら、『クロサギ』第15巻を読み終えました。
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