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2018-01-16 19:34:44 | 日記
第158回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は石井遊佳氏(54)の「百年泥(ひゃくねんどろ)」(「新潮」11月号)と、若竹千佐子氏(63)の「おらおらでひとりいぐも」(「文芸」冬号)、直木賞は門井慶喜氏(46)の「銀河鉄道の父」(講談社)に決まった。

石井氏は大阪府枚方市生まれ。東大院博士課程満期退学。インド・チェンナイ在住。2017年、「百年泥」で新潮新人賞。芥川賞は初めての候補で受賞となった。

受賞作は、インドで日本語教師として働くことになった「私」が主人公。100年に一度の大洪水で堆積した泥の中に他者の人生の幻影を見るという不思議な体験をする。主人公の母との記憶を織り交ぜ、混沌とした世界を描く。

若竹氏は岩手県遠野市生まれ。岩手大教育卒。2017年、「おらおらでひとりいぐも」で文芸賞。芥川賞は初めての候補で受賞となった。

受賞作は、東北出身で今は東京で一人暮らしする70代の女性が自分のこれまでの人生を振り返る作品。標準語と東北弁が入り交じる特徴的な文体で、たくましく生きる老女の姿を活写した。

門井氏は1971年群馬県桐生市生まれ。同志社大文卒。2003年に「キッドナッパーズ」でオール読物推理小説新人賞を受賞してデビュー。直木賞の候補は16年の「家康、江戸を建てる」に続き3回目。

受賞作は、童話「銀河鉄道の夜」や「雨ニモマケズ」の詩など知られる宮沢賢治を、父親の政次郎の目から描いた長編。家業の質屋を継がせようか迷う政次郎と、夢を追い続ける賢治の愛憎半ばする関係を、現代に通じる普遍的な父子の物語としてつづった。日本経済新聞web版より

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