─光る波の間─

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体験写真

2006-02-10 22:49:25 | つれづれ
空の写真を撮っていて、ふと思う。

“すごい!”とか“美しい!”と感じる瞬間を、
切り取って残しておきたいと思うのは
自然なことかもしれないけれど、
“写真を撮る”という方に心が傾きすぎて、
連続している今この瞬間を体験できないこと
多くなってしまっているな、と。

写真を撮らなかったころに見続けた空と、今見ている空では、
感動とか印象とか、そこから感じられるものの大きさと量が
違ってしまっているように感じている。
ま、自分が写真が下手だからエネルギーが分散してるだけだけど…。

こういうこと言うと、
「難しく考えずに楽しんで撮ればいいんですよ」とか言われるんだけど、
そういうこととは別の話。

なんていうか、体験の感覚がすごく薄くなる。
写真と撮り手の体験感覚が一緒になることがたぶん、最良の写真で、
(作りこんだり加工する写真はまた違うだろうけど)
そういう写真を撮る人がプロのカメラマンてことなんだろうな。

何の本だったかな。書いてあったんだけど、
旅行に行って写真ばかり撮って、何も体験していない人が多い。
 逆に、体験しないから写真にでも撮っておかないと自分がどこに行ったのか
 解らなくなるんだ。そして単なる記録の写真は、しまいにはそこがどこかも
 解らなくなってしまって、日付を見てようやく思い出す程度でしかない

あいたた…。苦笑

「写真撮ろう♪」と思って散歩するのは楽しい。
今まで見えなかったことを次々発見する。
だからそこに体験の感覚が無くなったら、損だな。ものすごく損。
うん。写真の前にまず、耳をそばだて、匂いをかいで、風を感じ、
触れてみることを忘れないようにしなくちゃね。

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