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瀬戸さんの塩水ウニ

色丹島の南斜面の塩水ウニが美味しくなって来ました。北方領土のウニだからと馬鹿にしないでください。市場にも最近は冬でも塩水ウニが少しありますが、オホーツク産のしかもB級品が多いようです。この時期は瀬戸さんの塩水ウニにはかないません。日本一の塩水ウニマニア?のたつ郎寿司の言うことなので間違いはないと思います。
瀬戸さんの塩水ウニをご自宅で!

                            冬の色丹島
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純米酒と本醸造

最近は本醸造よりも純米酒を選ばれる方がかなり多くなってきました。昨日、お酒に詳しい方ののお話を聞きました。それによると本醸造の方が日本の酒造りの歴史が刻まれているんだそうです。純米酒だから良いと言うことはないそうです。本醸造に添加しているアルコールもその昔は貴重な米から作ったアルコールだそうです。


純米酒
原料にお米と米麹と水だけを使って造られるお酒です。新しい品質表示の規定では、精米70%以下(30%以上を糠として削り落とし、なるべく純粋なでんぷんだけにする)のお米を使うようになっています。しかし平成16年からは「醸造技術の進歩により」という理由で精米歩合が表示の条件からはずされ、日本酒のワイン法は一歩後退しました。おそらくは灘や地方の大手蔵が採用するコストダウンの酒造り方法「融米造り」によるお酒の救済かと思われます。また「大吟醸の対極にあるお酒」と称して精米の悪いお酒をマスコミが持ち上げる風潮も心配です。
純米酒を造ることは、たいへん難しく、美味しい純米酒を造るのは至難の業です。成功している蔵は、数えるほどしかありません。純粋好きの日本人、ほんもの表示の好きな日本人、だから純米酒がほんものとされています。なにがなんでも純米酒! の消費者の要望から「不出来な純米酒」が一見美酒に加工されて売り出されています。表示だけがりっぱでも、ちゃんと造りが成功していなければ意味がありません。


本醸造
純米酒の原材料名に、醸造用アルコールが追加されたお酒で、アルコールの添加量が多くないもので、精米歩合が70%以下のお米を使用したお酒です。

少量のアルコール添加で、お酒が美味しくなるということは、元禄の頃から分っていて、高級なお酒には添加されていたようです。発酵の弱い「弱小もろみ」への柱焼酎として使われたという補強救済のための記述だけが取り上げられていますが、高価であった焼酎を搾りの7日くらい前に少量添加する「高級酒造り」の記録も「童蒙酒造記」に残っています。純米酒はどうしてもしつこい酸が出がちで、味もくどく美味しく感じられないものがほとんどです。これにアルコールを添加すると、味も香りも軽くなり、美味しくなることが多いようです。

アルコール添加の悪いイメージは、太平洋戦争を目前にした昭和の時代に少ない食料を節約して、大量のアルコール添加と糖類添加で造られた「三増酒」をつい最近まで造っていたことへの業界の反省もあり、反動として過度に「アルコール添加は悪いこと」となっていると思われます。

規定では「本醸造」を名乗れるお酒は、白米1トンあたり100%換算のアルコールを120L以内の量を添加したものだけです。実際の添加は、度数30%くらいにうすめたものが使用されます。だいたいお酒の10%くらいの感じでアルコールが添加されています。規定量以上に添加されたものは「本醸造」を名乗れず、アルコール添加酒となりますが、表示がないために原材料表示に書かれている表示を見て判断するしかありません。残念ながら、原価を下げるために「目一杯アルコールを添加」しているお酒もたくさんあります。「アルコール添加酒を飲むと頭が痛くなる。やはり純米酒のほうが・・・・・」と翌朝思わせるのは、この手の「目一杯アル添酒」です。
美味しいお酒を造っている酒蔵さんの多くでは、本醸造規格ではなくもう少し添加量の多いものを造っていることが多いようです。普通酒(吟醸酒以外のお酒)を造るにはアルコール添加140Lくらいが一番造りやすいようで、160Lとかそれぞれのお蔵でそのお酒が活きる添加量にしています。

また吟醸酒の場合のアルコール添加は「本醸造(120L添加)規格」ではないことがほとんどです。120Lではなく、70Lとか10Lなどと少量です。原材料名にアルコールの名があったとしても、「本醸造規格」以下の添加量であることもあるということです。


昨年創業70周年 酒庫 神田和泉屋 より引用しました。神田和泉屋

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