問題なのだろう。
今まで、ばれなかったことが、軌跡か。
「「ドーピングはビタミン剤を飲むようなものでした」
ロシア代表にも選ばれたことのある女子陸上中距離のユリア・ステパノワ選手(29)の告白が世界のスポーツ界を揺るがせた。告白をきっかけに、ロシア陸連の幹部やロンドン五輪の金メダリストを含む複数の選手、コーチ、ドーピンング監視機関、検査機関が絡んだ組織ぐるみの不正だったことが暴き出された。
ユリア選手とロシアのドーピング監視機関「RUSADA」の元職員で夫のビタリー氏(33)が凄まじい実態をNHKに話した。夫婦は2014年11月にドイツのテレビ番組でドーピング使用を明らかにした直後にロシアを離れ、これまで8回も引っ越しを繰り返してきた。ロシア当局の嫌がらせをおそれてのことで、NHKのインタビューも滞在先の国名を秘密にする条件で応じた。
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ユリアは11年の世界選手権(韓国・大邱)の女子800メートルに出場し、8位入賞している。ドーピングは代表チームのコーチや医師から日常的にドーピングを進められたという。「ドーピングは調整の一部でした。コーチから飲めと命令されることもなかったです。『さぁ準備、準備』という感じです。オリンピック選手になりたくて、そのために勝ちたいのなら、ロシアでは(ドーピングが)唯一の道でした。他の提案はされませんでした」
ドーピングに疑問を持つようになったのはビタリー氏との結婚だった。「RUSADAに勤め始めたときから不正をチェックする組織そのものが腐敗してことを知り、現状を変えたいと思っていました。ある選手の検査をしないでくれと要請され、ワイロの提示を受けたこともあります」
夫と話し合い、子どもが生まれたのをきっかけに告白することを考えたという。「このやり方を続けるのか、それとも戦うのか。考えたのは、この子がスポーツをやるようになって、同じような将来を迎えて欲しくないということでした。私は夫とともに戦ってみようと決心したのです」
ビタリー氏「誰もが薬物を使っていました。ロシアのスポーツ選手の間ではドーピングは普通の話題でしたから。ロシアのスポーツ界には、好成績を残し国の威信を高めようという古くからの考えが根強くしみついているんです。規定によると、RUSADAと検査機関は独立していなければなりませんが、まったく正反対でした」」
運動の限界なのかもしれない。
いや記録の限界と、才能でなく、薬で、変わる、体かな。