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考えると

2014年11月25日 07時50分26秒 | ニ言瓦版
野村も、考える。



「野村証券が導入を計画している人事改革に証券業界が騒然としている。

 来年4月から国内営業部門を中心とした約5000人の一部社員の定年年齢を、現在の60歳から65歳に引き上げ、最長70歳まで再雇用する新制度を設ける方針だ。10月末に新聞各紙がいっせいに報じたので、記憶にある人も多いかもしれない。ただ、証券業界がそれ以上に衝撃を受けたのは、同時に行われる営業の要である「FA(ファイナンシャルアドバイザー)社員」の人事体系の大幅変更だ。

■「ストック型」への転換が条件

 FA社員は、国内約150支店に配置されている転勤のない営業職のことで、全国に約1800人いる。金融商品の売買数によって手数料報酬が大きく変わる実績連動制を採用した契約形態となっている。つまり歩合制だ。退職金が出ない一方で、手数料の2割が入るといわれている。来春からの人事体系で、この制度にメスを入れることが盛り込まれているのだ。

 FA社員はすでに先行して65歳定年となっており、来春から最長70歳までの再雇用制度も適用する方向になっている。

 ただ、野村は70歳まで再雇用する条件として、従来の金融商品の販売件数を増やす手数料収入重視の「フロー型」のビジネスモデルから、顧客の資産残高を増やして収益を拡大させる資産管理に重きを置く「ストック型」への営業手法に転換するよう求めている。これは、売買数で手数料報酬が変わるこれまでの営業手法の事実上の終焉(しゅうえん)を意味する。

 これまでフロー型で稼いできたFA社員にとっては、新制度の導入は面白くないどころか、「死活問題」(関係者)。しかも、会社からはストック型の営業に転換したとしても、売買手数料が下がる案が提示されているもようだ。関係者によると、会社と組合による「協議は難航している」という。定年延長を「アメ」とすれば、ストック型への移行はまさに「ムチ」といっていい。

■野村を支えたFA制度

 かつて売買手数料重視だった証券業界は、腕に覚えのある社員が多いFA社員が業績を下支えする役割を担ってきた。野村には、年収が2000万円を超え、支店長クラスと同等か同等以上の社員もおり、FA社員の仕事へのモチベーションとなっていた。この手数料を稼ぐ方法として、用いられたのが「回転売買」だ。新しい商品を発売し、顧客に次々に乗り換えてもらい販売手数料を稼ぐ手法で、「顧客本位ではない」とたびたび指摘もされてきたが、フロー型への転換が進めば、この手法はもう通用しない。

 すでに大和証券、SMBC日興証券など同業他社は、リーマン・ショックなどを機に、FA社員をリストラするなどして、転換を図ってきたが、平成10年に業界で初めてFA社員制度を導入した野村は、FA社員を「営業の要」との位置づけ、大きな改革をしてこなかった。まさに、この野村が変更に動こうとしていることが、証券業界全体の大きな転換点ともいえるのだ。

■顧客が高齢者にシフト

 ただ、経営側にとっても、FA社員をてこ入れしなければならないやむにやまれぬ事情もある。

 これまで中小企業のオーナーが中心だった顧客が、大企業を退職した高齢者にシフトしつつあり、その高齢者は「退職金を使って初めて投資するといった人も少なくない」(準大手証券)。こうした高齢者には回転売買よりも、じっくり時間をかけて、資産形成を提案し、長期関係を構築することが必要だ。

 こうした大きな潮流がある以上、野村もFA社員の処遇に手をつけざるを得なかったというのが背景とみられる。

 一見、証券業界と縁遠い人からすれば、「定年延長は社員にとっては、将来にわたって生活が安定する」などとプラス面に目が行きがちだが、こと証券業界の社員たちにとっては、事情は違うようだ。」



高齢者には、高齢の営業員かもしれない。
信用は、カットされず、継続されるのかもしれない。
働き場所は、必要であり、最後は、死ぬのは、仕事して、死ぬのがいいのかもしれない。
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