もうすぐ 何かが起きる。その効果とか、副作用とかが出る、というような生やさしいものではない。
それよりも、もっと大きな世界変動 が、私たちに襲いかかってくる。 私は、それを、じぃーっと、静かに、自分の生来の運命としての 予言者の頭 (人々に予兆を伝える能力)で、受け留めて、沈思黙考している。じっとして、自分の頭で、あらゆる事態の予兆を 感じ取っている。
ちょっとぐらいの、辺境国での銃乱射事件やサイクロンや、ハリケーンの被害ぐらいでは、世界は動じない。
中東では、シリアの、イラク国境とのデリゾールDejr Ezzor 県のバグーズBaghouz 市 で、 3月初めから、IS「イスラム国」の最後の拠点での、クルド人部隊による最後の掃討戦(そうとうせん)があった。後方からの米空軍による最後の支援の爆撃も行われた。
3月13日には、 ISとその家族たち3万人が投降して、戦闘が、数日前に終わった。丸8年の戦争だった。 2011年3月15日に始まった。2014年6月10日に、イラクのモスルに、ISが、突如出現してから、やがて5年になる。
ISの幹部たちで、ここから逃げた者たちは、米軍の中の、ISを作って育てた、ヨルダンの砂漠の秘密米軍基地(空港を持つ)に逃げ込んで、再び、匿(かくま)われたようだ。
このように、中東派遣の米軍は、クルド人部隊(YPJの女性部隊もいる)をずっと支援して育ててきた、正義の米軍 と、 ISを、育ててきた、邪悪の米軍(CIAのスペシャル・フォーシズ、特殊部隊)の2つがいる。
北朝鮮はこれからどう動くか。 アメリカ(トランプ)との米朝交渉(2月28日)に失敗したあと、北朝鮮(金正恩)が、核実験と核ミサイル実験を再開しそうだ、という記事が、3月に入って出るようになった。すると3月5日から、日本の防衛産業(軍需銘柄)の 主要な会社の株式が、急に上がり始めた。
例えば、 ① 細谷火工(ほそやかこう)は、3月4日まで、ずっと750円だったのが、3月6日から、1125円に跳ね上がった。 ② 豊和(ほうわ)工業 900円 → 1140円
③ 重松(しげまつ) 650円 → 780円 ④ 石川製作所 1200円 → 2055円
のように。 北朝鮮が、1万キロ以上飛ぶICBM(長距離核弾頭弾道ミサイル)の実験を、やりそうになったら、その時は、極東米軍が本気で動き出す。この動きを、私たちは注視すべきだ。
金融・経済の 場面で、3月初めから、大きな 論争が起きている。その内容は、うしろの方に載せる。記事の見出しだけを、ここに挙げておく。ものすごく重要な、時代の大きな転換点に出現した論争だ。
アメリカで始まったばかりの論争は、 「経済学者たちがこれまで唱えてきた、金融路論(マネタリー・セオリー)は、全部、ゴミ(garbage ガーベッジ) だ 」の記事の見出しを載せます。
1. 「 ブラックロックCEO、現代金融理論を支持せず-「くず」と一蹴 」
BlackRock CEO Fink Says Modern Monetary Theory Is ‘Garbage’
2019年3/8(金) ブルームバーグ
2. 「 「財政赤字は悪くない」、大統領選にらみ米国で経済学論争 」
2019年3/8(金) ロイター
3. 「 「現代金融理論」、にわかに脚光 - 米財政赤字拡大や「AOC」効果で」
MMT Bursts From Obscurity Helped by Trump Deficits, ‘AOC
2019年3/13(水) ブルームバーグ
4. 「 マイナス金利は経済冷やす? 功罪論争、日銀に影響も 」
2019/3/16 日経新聞
世界は、「行くも地獄、退(ひ)くも地獄」になってきた。
こうなったら、貧乏人(最低限度の低所得者層)のすべての国民に、 月10万円(欧米でなら、月1000ドル、月800ユーロ) を、政府が、配れ。それが、正義だ。
政府 と中央銀行 が、どこまでも、どれだけでも、果てしなく、大(だい)借金(すなわち 更なる巨額財政赤字の積み上げ、更なる日銀引き受け)を抱えても、もう、構わない、ヤレ、ヤレ、ガンガンとどこまでもやれ。 という経済理論が、公然と主張されている。
これは、左翼の経済学の理論である。 アメリカ民主党の左派 (若いAOC女史 )が、旗を振っている。もう、社会主義(ソシアリズム)肯定の、大合唱だ。ジャブジャブ・マネーを、もっとやれ、もっとやれ、貧困層を助けろ、の 叫び声だ。これが、アメリカの ニューヨークから、今、巻き起こっている。
それに対して、共和党のトランプ大統領 は、「それは間違いだ。左派、左翼の理論に屈服した民主党め」と、批判している。 が、トランプは、自分が、温厚な従来型の、「借金はイカン。政府の借金もイカン。赤字経営はイカン。
人間は、皆、自分の収入の範囲で、切り詰めて生活しなくてはいけない」 と、 財政赤字反対 の 敬虔(けいけん)な伝統保守の おやじの思想で、反撃している、ように見えて、これは、偽善だ。
トランプは、20歳代の若い頃は、NY民主党であり、体に民主党リベラルの匂いが染みついている男だ。そして、今、トランプは、「22兆ドル(2400兆円)の政府財政赤字を抱えた政権の責任者」という重荷(おもに)を、自分で背負っている。自分が大借金の責任者なのだ。 本当は、その3倍の70兆ドル(8000兆円)有るんだろ、と自分の本で、書き続けてきた。
トランプ自身が、「そんな借金(巨額の財政赤字)なんか、オレは、恐くないぞ。オレは、大借金を抱えながら、ずっと経営者をやってきた。伸(の)るか、反(そ)るか、の大バクチの 危険を一杯抱えながら、高層商業ビル土建屋、都市開発デベロッパーとして生き延びてきた。こんな借金ぐらいで、オレはへこたれないぞー」と、こういう 男なのだ。
だから、貧乏国民も喰わせろ、よりも、 株価をつり上げて、401Kで、株の値上がりと配当で、年金暮らしをしている、中産階級(ミドルクラス)の保守的なアメリカの老人たちの機嫌取りをやりながら、自分への支持を宛てにして、「パウエル。金利を上げるな。挙げなくても、何とか、加熱させた景気のまま、なんとか、アメリカはやって行けるゾ。オレが、なんとか、景気を保(も)たせてみせる。お前ら、見ていろ」 という感じだ。これが今のアメリカ政治だ。
ちなみに、ジャブジャブ・マネー というコトバは、私、が作ったコトバだ。
それは、もう17年前に遡(さかのぼ)る。 2002年8月に、当時の速水優(はやみまさる)日銀総裁が、「ゼロ金利政策をやめる。金利を付ける」と宣言した。そして、実施した。
ところが、アメリカの強い圧力が掛かって、この日銀の悲願であった「ゼロ金利からの脱出。金融市場に金利を付ける」は、挫折、撤回させられた。この時に、速水総裁(日銀創立以来の三井ロスチャイルドの日銀の生え抜き ) は、テレビで、無念そうに、歯を噛みしめながら、言った。「今、市場にジャブジャブというおカネ(過剰流動性)は流れている。これを何とか吸い上げて、正常に戻さなければいけない」と、言った。
このときの、速水総裁 が言った、「ジャブジャブというおカネ」というコトバが生まれた。そのあと、このコトバを、「ジャブジャブ・マネー」に造語したのは、私、だ。
そして、私の本の中で、使い始めた。今では、新聞記者や、若手のエコノミスト、経済学者たちが、思わず、咄嗟(とっさ)に、このジャブジャブ・マネーを使うようになった。私は、それを凝視してチェックしている。ジャブジャブ・マネー(別名、金融緩和、緩和マネー)には、このような歴史があるのだ。
だから、トランプは、自分が、「このまま、突っ込めー。このまま、行くしかないのだ。金利を上げるな。FRBの政府借金の引き受け=米国債買い取り、買い上げの、金融緩和(イージング・マネー)も再開して、やり続けろ。 それ以外に、手はないのだろ。
だったら、それをやれ。責任は、オレが取る。オレが、体を張って、大統領としての権限で、この、ジャブジャブ・マネー、ユルユル・パンツのまま、突っ走ってやる。
金融引き締め (金融でのタカ派政策。健全な財政運営を求める。市場にユルユル・パンツの博奕ガネを持たせない) なんかやるな。いいんだ、このままのユルユル・パンツで。カネ、ちょっとぐらい 後(うし)ろ暗い連中の、危険な投資でもいいいから、そのための資金を借りやすくしたままにしろ。 景気を崩すな。
このまま、金融市場に、バクチ用の危険なカネが、溢(あふ)れまくって、それで、この先、金融市場が、どういう危険な大爆発をするか、までは、オレも知らないが。それでも、このまま、突っ込め。 オレに付いてこい。まだまだ、大丈夫だ」 と、 トランプは、大号令を出している。
これが、今のアメリカであり、それに引きづられてゆく世界だ。
そのあと、どうなるのか? だから、それは、 アメリカは、ゆくゆく、国家分裂するのだ。
あのソビエト連邦が、1991年12月に消滅したとき( 今からもう 28年前だ)に、4分裂したのと全く同じように。まずバルト3国が、瞬間で離れた。そして、ウクライナが離れた。そして、中央アジア5カ国のイスラム諸国が分離独立した。だから、アメリカ合衆国も分裂するのだ。
そして、あとに ただのロシア、ロシア共和国が、ポツンと残った。人口はたったの 1億五千万人に 減っていた。 それと、似たようなことが、やがて起こる。 アメリカは、10年後には、3分裂する。 まさか、そんな。
だから、貧乏国民を助けろ。ベイシック・インカムで、一人毎月10万円を政府が出せ、という政策議論と、トランプが、「オレが何とかするが、それでも、ジャブジャブ・マネー(緩和マネー)を出し続けろ。税金ではもうこれ以上取れないのだ。
誰も今以上、税金を払う奴はいない。 それなら、政府と中央銀行FRB が、どこまででも、借金を増やしてゆくしか、他にないじゃないか。おれは、それで構(かま)わない」と、トランプは、ふてぶてしく居直ってる。
つまり、 (1)
アメリカの左翼経済学者(ケインズ左派の伝統を正しく、復活させている)と、(2) トランプ たち 「このまま、金融緩和で突っ込め。引き締めなんかするな」が、やろうとしている方向は、同じだ。大きくは、なんの変わりもない。それなのに、それを、金融、経済の新しい論争として、上品に説明しているだけだ。 主張と結論は、一致している。それが、今の、米、欧、日の 3大先進国地域の現状、現実だ。
このトランプの動きに、世界中の 既成勢力(きせいせいりょく)の、陰に隠れている支配者たち(ヨーロッパ貴族たち、ユダヤ人財閥たち、悪質な官僚たち)は、青ざめ始めている。もし、財政危機と、金融市場の崩壊による 大混乱、大恐慌が起きたら、自分たちが隠し持っている富(とみ)も、奪い取られてしまうのではないか、と脅え始めている。
私、の結論も、「行くところまで、行け。世界の破局まで。大恐慌か、大戦争か、の人類にとっての 必定(ひつじょう)に道を、突き進んでゆけ」というものだ。
その時に、私は、私の考えに、真剣に耳を傾けて、注意深く、用心深く、生きる真に賢い人々にだけ、救いの助言をする。