九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

なんじゃ、こりゃ!!??  文科系

2008年03月22日 18時40分25秒 | 国内政治・経済・社会問題
毎日夕刊を見て、思わず僕は本当に叫んじゃった。
「なんじゃ、こりゃ??」

見出はこうだ。
「ムダの象徴!? 道路PR施設 次々閉鎖」
「特定財源投入ーー閑古鳥」
「東京・長野など 国交省『見直しの一環』」

「東京みちの情報館」とか、「東和田情報ステーション」(長野市)とか、「みちあむ」(仙台市)とか、「道の相談室」(大阪市2カ所、京都市1カ所)とかが「次々閉鎖」なのだそうだ。開設年度は88年とか、98年とか、00年とかで、民間がバブル崩壊で苦しんでいた真っ最中にずーと運営され続けてきたわけだ。

「1日当たりの利用は20件だった」とか「ほとんどがトイレの利用」とか。そのくせ年間3000万円だとか4000万円だとかの運営業務委託を行っている。それも随意契約で。業務委託先の会社は例によって『天下り』がぞろぞろ。

国交省は一体何やっとったんだ! こんなにあっさりと閉鎖するって、無用の長物だったという証拠じゃないか! 
道路特定財源って、国交省に天下り先の施設を作って、その運営費まで出してやる国交省高齢者事業団財源なのか?? 
民間の若者が就職口がなく、高齢者が寒空の中ハローワーク巡りをしていたその間に。

特定財源が毎年余ってしまい、いくら「金を使わねばならなかった」と言っても、官僚だけでこんなこと出来るわけがない。道路族が絡んどるに決まっとる。建設費ちょろまかして、運営費もちょろまかして。随意契約ばっかというのがその証拠だ。
閉鎖もその証拠隠しじゃないのか!

金返せ!
ガソリン税上乗せは、この3月末絶対廃止だ!!! 
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皆さんへ  文科系

2008年03月22日 14時56分39秒 | 国内政治・経済・社会問題
これは、昨日の僕の道路特定税問題投稿への岡目八目さんのコメントにお返事したものを、ちょっと修正して投稿に格上げしたものです。


 岡目八目さん、「ここは、大相撲より面白い」とは、よく言われた  

「財政危機だ」ということと、「『暫定の道路特定税』を今後もずーっと取り続け、道路以外のためにも使って良い」ということとは、全く別のことでしょう?
こんな両者をイッショクタにしたら、金がない政府は泥棒しても良いということとどこが違う?、金がないから法理を無視するという点では同じことでしょう?

こんな分かり切った道理も無視するマスコミって、一体なんなんだろう? 馬鹿は確かだけど、そんなことは当然承知のはずで、「馬鹿と悪との開き直り」?

まー非道いもんだ。こんなことが通っていくなんて、神も仏もあるもんか、だね。

それにしても岡目八目さん、「ここは 大相撲より面白い」とはよく言われた。この問題で去年12月からからここに40本近くの投稿を書き続けてきたろうけど、そういう僕も大相撲より面白いし、大好きなサッカーよりもさらに面白い。毎日興奮して新聞読んでますよ。朝刊も夕刊も待ちかねるようにして。


みんなが政治をゲームを見るようにもっともっと楽しんだら良いんだ。ガソリン代がリットル26円も下がるかという話なんだし、非道を重ねた自民党が下野するかという現実劇場でもあるんだし。

本当にこんな非道が通っていく世の中なんて「必殺仕置き人」かゴルゴ13が必要だよ。出てこないかな。
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暫定税一時廃止は、ほぼ確定!?  文科系

2008年03月21日 19時21分33秒 | 国内政治・経済・社会問題
表記のことはほぼ確定と、僕は考え始めました。大変なことなのに、与党サイドの当事者能力ゼロのようですから。

昨日の拙稿で僕があざ笑った福田首相の「考え方」、「指示」についてすら、自民党道路族たちが一蹴したようです。道路族のボス・古賀誠自民党選挙対策委員長が首相に以下の反論をし、対する谷垣政調会長がこれを支持して、調整し直すと約束したようです。毎日新聞夕刊にそう報道されていました。
「あの内容では地方が持たない。必要な道路は整備するとの文言を付け加えるべきだ」

道路族はいまや「なりふり構わず」らしい。あと10日で暫定税関連法の期限が切れるというこの期に及んで、こんな行動をとっている。法の期限が切れたらリットル26円は一端なくなります。法がないのに金を取ったら、政府が「泥棒」になるということですから。
どうやら道路族は、暫定税がなくなるくらいなら、自民党が野党になっても良いと、「自民党、暫定税心中」覚悟ぐらいのもんらしい。よほど後ろめたいことがあるのでしょうね。
なお、道路族に本当に力があるなら、期限切れあと10日という今、こんなことをやっているような体たらくにはならなかったはずです。

リッター26円下がります。4月1日から、いつまでか。「60日衆院再議決」制度を使っての法案成立では、早くても4月末まで。日銀総裁の問題があるから、それも随分危ういもん。前のような「つなぎ法案」も、もう間に合わないでしょうし、第一参院で否決されるだけです。じゃその後どうなる? 一端下げた税を、自民党は上げ直せるのか?

今の調子からみると道路族が死にものぐるいで法案成立を図るだろうと、僕は見ました。「次期総選挙? 自民党の運命? そんなもの知るか!」と、表面には出さなくともこんなところでしょう。すると自民党は選挙に負けます。これだけ酷い国交省のむだ遣い、不明朗浪費を目にして、また26円余分に捕られ直すようなら、国民は1年後に選挙やっても支持しないと、僕は考えるのです。小選挙区制ってそんなもんでしょう?

自民党の唯一の活路は、民主党に自分らと同程度のダメージを負わせることですが、すっかり力の落ちた自民党にはその知恵はないとみました。

 






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庭木の剪定   落石

2008年03月20日 20時07分11秒 | その他
まもるさんの家を訪れてビックリ。
金木犀の大木が、丸裸。鬱蒼としていたのがウソのよう。
本人も切っていくうちに、際限がなくなって・・・
と笑っていた。

じつは私も同じ。
ちょっと剪定のつもりが、ドンドン鋏が進んで、気が付いたら丸坊主。
切っているうちに、止まらなくなる。
なぜかな?

考えてみたら、切り始める時に、仕上がりのイメージが全くないことに気づいた。
ここでオシマイ!という全体の構想がまったくない。
だから切っているうちに、これも、これも要らない!ということに。
そして、切ることに快感を感じ、剪定ではなく、切ることが目的に・・・

   

怖ろしい。
これが、戦争だったら、どうなってしまうのだろうか?
日中戦争で中国は悪い。だからヤッツケロ、と戦線が拡大。
目的が明確でないうえ、相手が思ったより強かったから、泥沼化。

排外的なナショナリズムの場合も、止めようにも、
国内の反発が強くて妥協できなくなってしまう。

ちょっとヘンな方に話が行ってしまいましたが、
北朝鮮問題なども、切っていくうちに止まらなくならないように。
核の放棄と、拉致家族の解放という目標を、いつも明確にしながら
考えることを怠らないように。



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チベット問題に平和団体は声をあげよ。      河内謙策氏のメールから

2008年03月20日 10時54分43秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
★河内さんから風の仲間に下記のようなメールが届きました。色々な考え方はあると思いますが、今回のチベット問題は平和運動・人権運動にとっても見過ごせない事件だと思います。一日も早く真実が明らかになり正すべき点は世論の力で変えていかなくてはならないと思い、河内さんの提案を紹介します。   (まもる)
*********************************************************************
「チベット問題に平和団体は声をあげよ。」

河内謙策と申します。(転送・転載は自由です。)

 チベット問題が重大化しています。世界の市民が、中国政府に非難の声を挙げています。ところが、日本では、なぜかチベット問題を、多くの平和運動団体がとりあげようとしていません。全労連、日本平和委員会、憲法会議、自由法曹団、連合、全労協、原水協、原水禁、許すな!憲法改悪市民連絡会、9条の会、ピースボート、平和フォーラム、ピープルズプラン研究所、という日本の平和運動の代表的な13のサイトを見ても、現時点では、そのホームページの1頁目にチベットのチの字もありません。各団体には各団体の複雑な事情があると思いますが、これでは、日本の市民や世界の市民から、日本の平和運動団体が厳しい批判を受けることになるのではないかと憂慮されます。
 今回のチベット問題の本質は、長年にわたる中国政府のチベット民族抑圧政策にありますが(あの穏健なダライラマがジェノサイドだと非難しています)、たとえその点で疑問が残るとしても、平和な集会やデモに軍隊を使って虐殺・弾圧を試みた中国政府の行動が絶対に許されないものであることは明白です。中国政府は虐殺・弾圧を否定していますが、TCHRDは虐殺の写真の公開に踏み切りました
(http://www.tchrd.org/press/2008/pr20080318c.html ただし、目を背けたくなる
写真が多いので御注意ください。)。これを見れば、中国政府の言い分の破綻は明ら
かです。
 私たちの望む平和は、単に戦争がないということではないはずです。自由・人権と平和は一体のものだ、という平和運動の原点からみれば、平和運動団体がチベット問題を取り組むのは当然ではないでしょうか。もし平和運動団体がチベット問題に取り組まなければ、平和運動団体が、いくら憲法9条が重要だといっても、その運動は平和運動団体の利益のためになされているにすぎないということで、多くの市民の信頼と共感を失うことになるでしょう。また、世界の市民からは、日本の平和運動は、きわめてエゴイスティックな運動として指弾されるでしょう。
 今回の問題が多くの平和運動団体にとって厄介なのは、問題を起こしたのがアメリカ政府ではなく、中国政府だということでしょう。しかし、たとえ中国であってもアメリカであっても、平和と自由・人権を脅かすものには毅然と立ち向かうことが原則なのではないでしょうか。もしアメリカに対しては厳しく、中国に対しては甘く、という態度を日本の平和運動がとれば、それは、平和運動を特定のイデオロギー運動に変えるものであり、日本の(!)平和運動の自殺行為です。
 私は、日本の平和運動を心から愛する者として、あえて日本の平和運動の現状に苦言を呈したいのです。失礼の段、平にお許し下さい。

河内謙策拝



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ガソリン暫定税4月中断へ拍車  文科系

2008年03月20日 09時17分40秒 | 国内政治・経済・社会問題
ねじれ国会を相手に自民党が大混迷しています。旧社会党との連立で総理大臣を譲ってまで死守してきた実質「万年与党」の傲慢ゆえにねじれ国会にはまったくの無能力を示し、それでも解散総選挙には打って出られないという八方ふさがりです。

19日、福田首相は「道路特定財源の全額一般財源化を09年度税制改正に向けて検討する」と語ったようですが、まったくピントがはずれているのではないでしょうか。こんな案で今時、民主党の既定方針に何か変化を作れると思っているのでしょうか。「口約束で相手を動かそう」とは。総選挙に向けて「自民党追い風」待ち時間稼ぎとしか見られないのは、子どもでも分かる論理です。

同じ19日、民主党の方は「暫定税率期限切れの混乱回避法案」の要綱をまとめたと報道されました。4月1日で小売業者に残ったガソリンをいったん石油会社に返品したとみなして、すでに石油会社にあらかじめ払われているその暫定税分を石油会社が小売業者に返金するという提案らしいです。

「『伏魔殿』国交省を放置してきた」与党。「暫定税率廃止方針は、ガソリン値下げが主目的ではない。自民党政治の仕組みを変える闘いだ。妥協は堕落だという気持ちで貫いていきたい」(民主党・藤井税制調査会会長)という民主党。これではどうも、当面の勝敗の行方は見えているのではないでしょうか。

4月に暫定税率中断、「ガソリン代1リットル25円値下げ」に向けて拍車がかかってきた情勢だと思います。「参院60日審議未了、衆院再議決」の仕組みも、もう全く間に合いません。
こういう目に見えた前進的変化こそ、国民が政治に求めてきた物ではないでしょうか。「万年与党・自民党に一泡吹かせられる」。日本政治全体からしたらまだまだ些細なことかも知れませんが、こういう変化の中からこそ政治への期待、意識を国民が少しずつでも高めていくことができるのだと思うのです。不正なイラク戦争やサブプライムに倦んだアメリカ国民が、オバマ候補の「チェンジ」に動かされているようなものだと言えないでしょうか。ただし、日本のような万年与党を前にした時には、単なる公約、口約束などでは国民の中の何も動かすことはできないでしょうが。

ガソリン税論議から、国交省の伏魔殿ぶりが随分明らかになりました。その影響も今や、甚大です。
18日毎日新聞にこんな記事が載りましたが、これもガソリン税国会、国交省暴露の延長線上のものと言えましょう。見出しが「これで『例外』? 随契横行」、「ワースト 防衛省 全契約の83%」。法律によれば一定額以上の契約は入札でやらなければならないはずなのに、合い見積もりもないような随意契約が全省庁に横行しているという報道です。防衛省83%、外務省80%、厚生労働省79%、文部科学省78%、経済産業省74%が、率のワースト5です。金額的ワースト5は、防衛省、国土交通省、厚生労働省、農林水産省、財務省の順になっています。つまり、全省庁が国交省同様の「伏魔殿」と言えるのではないでしょうか。「官僚天下り会社に、税を流し込む仕組み」。
こんな体たらくは、自民党だけの責任とは言えません。歴代全野党の責任でもあります。「これを批判してきた」とたとえ抗弁しても、この責任は免れません。政治は結果責任ですから。結果に対しては全政党に責任があるのだと思うのです。

ガソリン税国会が、こんなことにもマスコミ、国民の目を開かせたということでしょう。これも大きな変化、これを止めてはならないと思うのですが。
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日銀総裁選出に思う  文科系

2008年03月19日 08時59分52秒 | 国内政治・経済・社会問題
日銀総裁選出に関わる与党の行動に極めて大きい不信感を持った。一言で言えば、こういうことである。
与党がいかに官僚の言いなりであるかと。

「財政と金融の分離」、これが民主党などの最大是認条件だと分かっていて、その条件を与党は二度目も無視したのである。民主党幹部が「我々が土足で踏みにじられた感じ」とコメントせざるを得ないような方針をとったということだ。なぜなのか。なぜ初めからぶちこわしにかかるのか。以上のことは、NHKも含めて全てのマスコミが報道した問題点であった。

「官僚たちに命じられて、彼らと『死なばもろとも』の方針をとらざるを得なかった」、そう思った。あわよくば、「何でも反対の民主党」という世論誘導が出来るかも知れないと、選挙に向けての彼我の逆転狙いにすがる気持もあったろうか。
日銀総裁の空白をつくって何か不祥事が起これば我に有利、そんな党利党略も当然働いていよう。
もっとも、参議院民主の造反分子に期待できると振る舞ったというのであれば、事態は全く別のことだ。その場合は、自民党が賢かったということである。

いずれにしても、「自民党はこれほどに官僚の言うがママ、それほどに彼らに弱みを握られている」と、こう僕は想像していた。逆を言えば、それだけ今の民主党が今の官僚とは距離を置きたいと考えているということではないか。これは極めて大事なことだと思う。小泉が「ブッシュのポチ」と言われたほどにアメリカべったりの自民党に対して、国連重視の民主党の違いは大きいことだと思うのと同じように。こういう2大政党の対立点を拡大し、利用しつつ国民の意識に働きかけて己を伸ばしていくというのが弱小政党の最大方針であるべきだとも、僕は思うから。

己が正しいということを語り続けるだけというのが政治ではあるまいと思うのだ。「弱小政党は合従連衡でおのれを強めていく」。こういう発想の道がその都度見いだせなかったらそういう政党と現実との接点はゼロとなるのだと思う。
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チベットはどうする、シナは・・。(保守系)

2008年03月19日 02時02分42秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
中国は如何に、チベットを侵略したかという本があります。
その表紙の帯に、「初めは友好的に振る舞い、そのうち暴行的になる中国の侵略の実態」とあります。
チベットの領域は、かっては世界地図でいうとシナの成都・四川省・蘭州の近くから東はアフガニスタン、南はネパール・ミヤンマー・エベレスト(チベト語でチョモランマ)です。無神論者の共産党が、このチベットに侵略して、多数のラマ僧を殺戮したのです。ウイグル自治区と一緒で、漢民族?を入れ込んで、雑婚させて自国の領土にしてしまうのです。1959年にもラサで反乱が起きて、中共兵にチベットの官吏が逮捕されます。しかも1957年まで、ラマ僧の虐殺・家族皆殺し・拷問・死刑執行隊など東チベットは占領下、酷い目に合います。
それにしてもシナの共産党は・・。
日本の共産党は、シナに抗議しているのでしょうか?赤旗ではどう取上げているのでしょうか?教えて下さい。
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本質的難問が世界に起こっている  文科系

2008年03月18日 11時17分24秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
「日本の『10年前』に酷似 米サブプライム 金融不安」

これは本日の毎日新聞経済面9面を半分以上使った記事の見出である。
「日本の10年前」とは、あのバブル崩壊期のことだ。あのときと今のアメリカとを同じだと見て、比較しているのである。次の諸ポイントでの対比表がついていた。
「金融機関破綻」「中央銀行の資金供給」「公的資金投入」「不良債権の規模」「国民への混乱回避対策」「景気への影響」「金融政策」
これら全てが、アメリカだけではなくて世界に波及する問題なのである。

「ドルの崩壊が近い」
こちらは、国際問題評論家の田中宇氏から本日ニュース配信されたニュースの、その題名である。その書き出しはこうだ。
「先週、米英のマスコミやアナリストらが、いっせいにドル崩壊の可能性を指摘し始めた。米ワシントンポストは3月13日に『アメリカは巨額の貿易赤字、不況、原油高、インフレ、金融危機など、あらゆる経済難を一挙に受け、ドルの大幅下落に直面している。しかも、危機からどうやって脱出できるかわからない状態だ。連銀は追加利下げしそうだが、それによってますますドルは危機になる』という趣旨の記事を出した。」

サブプライム問題がもともと内在していた「最大の問題」といわれたものは、こういうことだった。世界が供給過多で需要に困っていたが、アメリカの住宅バブルが世界に消費、需要を提供していたと。日本も、西欧も、中国も、全ての供給がこれを頼りにし、ここに流れ込んでいたのである。
また、だからこそアメリカはこういうこともできた。国家予算を軍事費に注ぎ込んで供給を吸収しても、予算に預かれない低所得者の抗議の声が起こらなかった。

僕の友人はちょっと前に、百万損しても米債を切ったけど、遅れたとはいえ今となっては賢かったと証明されたと言えよう。

これから一体、どうなるのだろうか? こんな時には歴史上ろくなことは起こらなかったのである。

チベットで起こっていることも、何か不気味だ。上の動きに対応したものでなければよいのだけれど。 
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敬老パス     落石

2008年03月18日 10時14分41秒 | 国内政治・経済・社会問題
今年から敬老パスをいただきました。
地下鉄など、気兼ねなく乗れて、とても重宝しています。
なぜか乗る回数が増えています。

奥さんも同じ様に貰ったのですが、先日、あることに気づいたといいます。

それは敬老パスで改札口を通っても、これまでのように
「ありがとうございます」と、言われなくなったというのです。
私も気になって駅員の近くを通るようにしてみましたが、
やはり「ありがとうございます」という声はありませんでした。
他にも同じ体験をしたという人もあるそうです。

皆さんは、どうでしょうか?



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明日、イラクの現状報告会があります。      まもる

2008年03月17日 10時29分26秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 このブログでもネット虫さんやへそ曲がりさんがお知らせくださったように、イラクの戦禍の泥沼化は日を追ってひどくなり、一般市民の犠牲者も増大の一途をたどっているようです。
 ブッシュのアメリカが自己利益のために起こしたこの戦争に、日本は航空自衛隊による米軍事物資を任務として参加し続けています。(写真は小牧基地に待機するイラク軍事支援機)
 こうした最新のイラク情勢について、私の参加する昭和区九条の会では明日18日映像と講演で皆様にお伝えしようと会を企画しています。
 イラク問題はサマワからの陸自の撤退で終了したかのように思えますがイラク特措法による空自の協力、イラク戦体験部隊との日米共同訓練、そして9条改正に代わる恒久法の画策。けっして平和にとって油断の出来ない情勢が続いています。
 是非、この企画に参加いただいて認識を新たにしてください。
***********************************************************************

 ☆先日お知らせしたイラク問題の上映・講演の会が来週十八日に迫りました是非おいでください。
 記事にもあった劣化ウラン弾の現状も報告されます。

 最新のイラクの現状を撮影したDVDを上映します。アメリカ軍が
いま、イラクで何をやっているのか? イラクの国民がどんな生活を
しているのか? を映像で学ぶ会を行います。
 それに加えて、航空自衛隊が日本国民の税金を使い、バクダットへ
何を運んでいるのか? 国会でも明らかにされない実態を自衛隊イラ
ク派兵に反対する訴訟の弁護団事務局長の川口弁護士と岡村弁護士
に講演をしていただきます。
 どなたでも参加できます。ご都合がつきましたらご参加ください。

『日 時』 3月18日(火)・18時30分・開場 19時・開演 20時30分終演
『会 場』 昭和区生涯学習センター・視聴覚室
『参加費』 200円(高校生・障害者は無料です)
『内 容』 上記のとおり
『主 催』 昭和区九条の会
『連絡先』 事務局・(電話・FAX)052-731-2749(舟橋)

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★「恒久法」の現状と危険性について      へそ曲がり

2008年03月16日 09時14分52秒 | 国内政治・経済・社会問題
☆病院で寝ていても気が気ではありません。評論・報道の雑誌を読めば読むほど世界や日本の未来が心配になります。特に改憲議論が後退する中、頭をもたげてきた「恒久法」の動向です。

 名古屋学院大学講師の「飯島 磁明」氏が『恒久法がもたらす危険な時代』というタイトルで、“「改憲派の前首相が退陣しても、憲法状況の危険な動きは収まってはいない。自民党が民主党を抱き込んで制定しようとしている恒久法こそ、解釈改憲を実現できる究極の武器だ”と述べられている記事を3回に分けて紹介します。(「週刊金曜日」1月11日号 )
************************************************************************
 まだ国民の間ではよく知られてはいないが、恒久法とは、一口で言えば憲法9条を変えることなく、内閣の一存で自衛隊の海外戦闘を決定できるようになる法律だ。
 もしこれが制定されてしまうと、自衛隊が他国民を殺傷したり、あるいは逆に殺傷されるような事態が当たり前のようになりかねないという危険性を秘めている。それが意図するのは、憲法9条の実質的な空洞化にほかならないだろう。
 自民党は甲斐賢を決してあきらめてはいないが、改憲ができなくてもそれが目指すものが実現しかねない。したがって憲法状況を決める2008年最大の争点は、この恒久法にある。
 日本はこれまでアフガニスタン戦争にはテロ特措法、イラク戦争にはイラク特措法を制定して自衛隊を派兵し、戦争に協力してきた。だがいずれも「特別措置」という枠がはめられた限時法だった。派兵の期間が最初から限定され、延長する場合には国会の承認が必要となるなど、例外的な措置として見なされていたことを忘れてはならない。
 なぜなら9条がある限り、自衛隊は簡単に海外に派遣できないはずだったからだ。同時にイラク特措法のように、自衛隊が派遣されるのは「非戦闘地域」であって武力行使はできない戦闘になりそうな状況に置かれたら基本的には撤退する・・・という建前があった。
 ところが恒久法のもとでは自衛隊の武器使用基準が緩和され、「任務遂行」のためなら「敵」に発砲しても構わないというように変えられてしまう恐れがある。そうなると憲法9条があっても、実体的に自衛隊の海外派兵のみならず、戦闘行動も発生する可能性がある。無論、海外派兵にあたっては基本計画のようなものが国会に提出されるだろうが、いったん可決されればもはや国会のチェックは及ばなくなる。
 この恒久法が最初に論議されるようになった主なきっかけは、小泉内閣時代に福田康夫首相が官房長官だった当時の02年12月、同長官の私的諮問機関の「国際平和協力懇談会」が「提言」を発表し、恒久法の整備を打ち出してからだ。
 これを受けて03年7月10日の参議院外交防衛委員会で、「恒久法に踏み切らなかったのはどういうことでしょうか」と自民党議員から質問された際、福田官房長官(当時)は「時間的に・・・・間に合わなかった」と答弁している。しかもそこでは、「地方公務員や民間の方にも(派遣を)お願いする」と述べている点に注目する必要がある。つまり、自衛隊を派兵した場合、医療や技術者など自衛隊だけではフォローできない専門職まで動員することが想定されている。

【法案の提出は次期総選挙後か】

 さらに06年8月には自民党の防衛政策検討小委員会が「日本独自の判断で自衛隊の派遣を可能」とし、「正当防衛を超える武器使用を認める」という内容の恒久法(国際平和協力法案)の素案を了承。安倍晋三前首相も昨年7月の参議院選挙後に恒久法を提出するとしていた。そうならなかったのは選挙に負け、自身が辞任を余儀なくされたためだ。
 ところが福田首相が誕生して、事態は再び急を告げている。町村信孝官房長官も11月1日、「新テロ特措法案をめぐる対応が決着以後、早急に検討に着手する」と発言しており、場合によっては次期衆議院選挙後に提出されるかもしれない。同月の「大連立」騒ぎについても、この構想は破綻したという見方が大半だが、楽観できる話ではないだろう。首相と民主党の小沢一郎代表の間では、恒久法の制定の必要性については認識が一致していたからだ。
事実、12月21日に民主党が参議院に提出した政府の新テロ特措法に対抗する「 国際テロリズムの防止とアフガニスタン復興支援等に関する特別措置法(案)」では、恒久法の速やかな制定の必要性を強調。のみならず、「復興支援活動の実施に対する抵抗を抑止するためのやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合」(法案20条)には武器使用を認めている。これは、イラク特措法での武器使用基準を超えるものだ。
 このように自民党と民主党の姿勢に基本的な違いはない。違いがあるとすれば、小沢代表が強調しているような国連決議を自衛隊の海外派兵の要件にするかどうかだけだ。
 さらに問題なのは、こうした法律面での動きと並行して、車の両輪のように実体面でも危険な兆候が生まれている点だ。つまり恒久法が前提とする海外での戦闘を想定して、自衛隊の装備がより遠方での行動を可能とするように同時進行で大型化・高性能化している。
 06年の自衛隊法改正により、自衛隊は専守防衛から脱して「海外任務」が本務となった。98年9月18日、衆議院安全保障委員会で安倍氏はF2支援戦闘機やF15戦闘機で北朝鮮を攻撃できるかどうかを質問していたが、昨年10月に事故を起こした航空自衛隊のF2はその4か月前にグアム周辺で初めて実弾爆撃訓練を実施した。戦闘能力からみてF2は外国に爆弾を投下する運営が想定されているが、このような兵器は専守防衛では認められなかった。
 しかも空自は05年度予算までに、計4機の空中給油・輸送機を発注している。1973年には田中角栄首相(当時)が、「田中三原則」を示して空中給油は行わないと国会答弁しているにもかかわらずだ。その結果、空自のF15などの行動範囲は飛躍的に拡大する。守屋武昌前防衛次官の疑惑の1つになっている大型輸送機CXは、現有のC1よりも航空距離が4倍に延びている。

【現実の生活と絡めた防衛論議を】

 かつての中曽根康弘元首相は「日本列島の不沈空母化」などと発言して批判を浴びたが、その中曽根氏でさえ「空母は持てない」と言明していた。ところが昨年8月に進水した「ヘリコプター搭載護衛艦」の「ひゅうが」は基準排水量が13,500トンもあり事実上の「ヘリ空母」だ。海自の輸送艦も補給艦も、遠洋作戦を想定して大型化している。
 ただ、実際に自衛隊が「普通の軍隊」並みに戦闘状態に入るのは簡単ではない。最初から攻撃を仕掛けるのは、国内外の世論が納得しないだろうからだ。
 逆に、イラクに派兵された陸上自衛隊の隊長が「イラクでオランダ軍が攻撃を受ければ自衛隊は情報収集名目で駆け付けて戦闘に巻き込まれるつもりだった」などと発言したように、撃たれたのでやり返した、あるいは身の危険が迫っていたから反撃したという口実なら、戦闘に移行しやすいのは事実だろう。
 自衛隊の派兵が恒常化したら、「こちらから手を出さない」という建前を崩さなくとも、「任務遂行」という名分でなし崩し的に武器使用が緩和される可能性は高い。
 では、こうした危険な動きをいかにくい止めるのか。たしかに昨年の参議院選挙で自民党は大敗したが、そこでは決して憲法や防衛が主要な争点とされたのではない。むしろ格差社会や年金、医療が中心だった。
 現在、福田首相の支持率が急落したのも、年金や薬害肝炎などの問題で不誠実な対応をしたからだった。したがって憲法や防衛をそれ自体として論じるよりも、現実の生活問題と絡めなければ国民には説得力がない。
 たとえば前述した「ひゅうが」は1隻約1,200億円もし、さらに同艦をもう1隻建造する。海外派兵を可能にする兵器に計2,400億円もかけなければ何ができるだろうか。
 生活保護の母子加算廃止で年間約60億円が削減され、老齢加算の廃止で削減されるのは約330億円だ。
 この約390億円が切られるだけで、多くの生活費をギリギリまで削って生活している人々がどれだけ困難に突き落とされるか分からない。
 何の意味があるのか疑わしい軍艦の巨額の建造費とどちらが有効な税金の使い方なのか、もはや明らかだ。
 今後恒久法が制定されると、日本の在り方が大きく変わっていくのは確かだろう。そこでは究極的には、「国家のために死ぬこと」が最高の美徳であるかのような社会が出現しかねない。そうさせないためにも、「何が有効な税金の使い方か」という論議と絡めて論じることが今こそ必要なのではないか。
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掌編小説 「ある一病息災の話」   文科系

2008年03月15日 22時43分09秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
あの角を曲がれば四百メートルほどでゴール。「天にも上るような気持!」と心で叫んでみたが、これでもなんともとても言い足りない。「例えようもないということなのだろうな」と心中の自分に軽口が飛ぶ。この分だと五十一分は切るだろう。凄い凄い。

 この小都市の役所を退職して三年目の一月。恒例の十キロ市民マラソン。現役時代最後の五年間を走り続けてきたのだからもう八回目だ。それで自己二番目の記録! 去年はここよりずっと手前からとぼとぼと歩いていたのに。ふくらはぎを痛めた右脚をひきずって。 〈今日これからまた皆であそこへ行こう〉、去年なんとかゴールまでたどりついた後に、宋さんら現役時代から続いた職場のランニング仲間と行った喫茶店を思い出した。

「練習でも左右一度ずつ痛めたことがあったから、注意してちょっと鍛えたんだけど」
「どの程度に?」、宋は聞き正してから、たしかこう続けたのだった。
「僕ら二人、仕事やめて丸二年近いでしょう。現役の時って案外運動してるんだよね」
「そうそう、僕も六階から一階に職場を移ったとき、全然走れなくなったもん」まだ五年ほどの現役生活を残している荒木がこたえたものだ。
「人生の大事な移り目をうっかり新計画なしに過ごすと、後々とんでもない目に遭うんだぞ。長い老後をぐちゃぐちゃにしたり、寿命を十年縮める人だっている」そう言ったのは吉村さんだった。たしか俺より五年ほど先輩だ。みんなの話をいつも締めくくってくれるような、世の中のことをよく観ている人だ。
「とにかく、特別な筋トレがいるということだったんだよ。ふくらはぎって、蹴る筋肉でしょう。ただ走ってるんじゃ、急にスピード上げたときなんか耐えられないように老化してくの。きついジャンプ系の運動を毎日やらなー」
 思えば、宋のこの言葉が今日のこの幸せにつながっているのだ。吉村さんが言ったように、この一年がなければ、間もなく走れなくなって、早晩窮屈な晩年にしてしまっていたのかも知れない。「老いとはこんなもんだ」と抵抗の道を探さないとか、探せないとかいう人も多いんだろう。いやそっちのがずっと多いのかも知れない。それにしても、この脚の軽さは一体どういうことなんだよ。

 いよいよその角を曲がった。田んぼの中の斜め向こう、体育館の前のあの凄い人だかりがゴールだ。なんだ、なんだ。もっとスピードが上げられるぞ。脚が弾む感じがまだ残ってるよ。吉村さんはともかく、他はみんなゴールしたはずだから、この快挙の瞬間をゴールで見届けてくれるだろうか。「何か速いねー」と、そう言って三キロぐらいで抜いていった宋の笑顔も思い出していた。
 後ろの膝をやや深目から蹴り、前へは膝頭を心持ち突き出す。後ろ脚をこう蹴った瞬間の腰まわりの筋肉は好調な時ほど心地よく動くものだが、今日は殊の外だ。
ゴールの人顔が見えた。あっ、宋さん達だ。一塊になってこっちを見てる。彼が自分の手首を指さしているけど、あれは時計を見ろということだよな。五十一分ぎりぎりと告げてるんだ。死ぬ気で走るぞ、さすがに苦しいけど、………っという間にゴールか。

「ゆうに五十分切ったよ。しかも、あんたの最高記録じゃない」と、宋が告げている。なに、走り始めて三年目のあの記録まで抜いたのか。「四十九分十九秒!」細い目をさらに細めて宋がきっぱりと告げた。自己記録を上回っているのだ。わずか三秒だけど!〈またまた、もっと例えようもない気分だなー〉と、もう一度自分に言い聞かせた。

「その歳で自分の記録なんて、どういうことですか」、荒木がたずねる。
「いやいやこれも、皆さんの去年のアドバイスのお陰で」
「去年のアドバイスって、なんのことよ?」、吉村がたずねる。
「ほら、ここの喫茶店でみんなが忠告してくれたでしょう。吉村さんなんか、老後をだいなしにする人の話までしてくれたんだよ」
「んなこと言ったかー。確かに退職直後の過ごし方でそうなる人はいっぱいだけど」
「んなこたーともかくー、っちゃーなんだけど、とにかくあんたはこの一年を今までで一番頑張った。特に筋トレね。ジムで一緒になったときいつも感心しとったよ」、宋の言葉である。いつも人の努力を評価してくれる、とても優しい人なのだ。
「ということだと『一病息災』ってえー話か」とまた、吉村。
「なんでそうなるんですかー。病気でもないのに」、これはまた荒木の大声の質問。
「去年知らずに老化をほかっといて痛めたふくらはぎをー、一年鍛えてー、自己記録を塗り替えたという話だろ。じゃあ『一病息災』ってーことじゃんか。え?」、痒い背中を椅子の背にこすりつけるというように動きつつの、歯切れの良い吉村の言葉だ。
「六十半ばでもこういう一病息災があったってことは、僕らにも励みになるね」と宋。
「身体動かしてりゃ何の方もいつまでも元気。そんなこたーここのみんなは先刻ご承知ですよな。でもそれさえ知らん日本人が多すぎる。日本人の何の回数は世界最低レベルとか新聞にあったけど、なんてまー情けない話だ!」、とまた吉村が締めくくった。
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「劣化ウラン弾の町」    田中宇氏のイラク日記より

2008年03月14日 11時03分30秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
★ 現代の戦争とりわけ原爆投下以降アメリカが戦争で実験・開発した殺戮兵器は数が知れない。ベトナムの枯葉剤、イラクの劣化ウラン弾などは市民をその後遺症で苦しめ妊婦、子供、老人などが何千何万と死の床に横たわっている。
 ブッシュのアメリカは悪の帝国として君臨し続けそれに従属し手を染めている国が日本である。
 湾岸戦争といえばもう記憶に遠い過去の出来事であるが、それがもたらした戦争の爪あとは今もイラクの子供たちの未来を奪い続けている。
 そうした事実の貴重な報告がウエブにあるのを見つけた。田中宇氏が数年前に載せた報告である。
2003年1月13日 のイラク視察の様子を田中さんが「イラク日記」に次の様に記している。湾岸戦争で使用された米軍の劣化ウラン弾の悲惨な後遺症の様是非呼んでいただきたいので紹介する。(ネット虫)
********************************************************************
今日は、南部の町バスラに行く日だ。バスラはクウェート国境近くのイラク第2の都市で、湾岸戦争の激戦地にも近い。湾岸戦争時、米軍はこの地域の戦闘で劣化ウラン弾を使用した。劣化ウランは原子力発電所などから出る核廃棄物だが、これを混ぜることで安い価格で密度の高い弾を作ることができ、ミサイルや対戦車砲の表面に使うと砲弾の貫通力が強まる。ウランは重い金属で、鉛の弾と同じ大きさで、鉛よりずっと同じ重さの弾を作れる。この重さが、貫通力を高める。

 劣化ウランは放射能を出して人体に被害を与えるが、戦場で使う分には「敵」に対してのみ放射能をばらまくのでかまわないということで、米軍は湾岸戦争やコソボ戦争などで劣化ウラン弾を使った。

 ところが実際には「敵」の中には無数の市民がいた。クウェート国境近くのイラク領内で米軍が発射した大量の劣化ウラン弾からばらまかれた放射性物質は、砂漠の砂塵に混じって周辺の村々やバスラ市内に到達し、湾岸戦争が終わった数カ月後の1991年夏ごろから、バスラ一帯では放射能の影響と思われる白血病やガン、奇形児の出産が増加した。

 これらの患者数は湾岸戦争から12年が経過した今になっても減らず、バスラだけでなく、バスラから500キロ離れた首都バクダッドなどでも、1995年ごろから劣化ウラン弾が原因と思われる白血病やガンなどの患者が増えだした。子供や胎児に被害が大きいため、バスラとバクダッドに、白血病やガンを専門とする小児科・産婦人科病院が作られている。

(湾岸戦争に参戦した米軍など多国籍軍の兵士にも、劣化ウラン弾が原因と思われる症状が出ている。最近ではアフガニスタンで同様の被害が注目され、2001年秋のアフガン戦争で米軍が劣化ウラン弾を使った可能性が指摘されている。アフガン戦争前の2000年5月に私がアフガニスタンに行ったときは、ジャララバードでアフガン人の医者が「ソ連軍が劣化ウラン弾をつかったため、奇形児が出産される率が高くなっている」と言っていたが)

 私たちの旅行団の目的は、戦争や経済制裁で苦しむイラクの人々の実状を知り「連帯」や「慰霊」をすることが団体としての目的なので、バスラに行って劣化ウラン弾の被害に関連する場所を日帰りで訪れることが、日程の中に組み入れられた。
バスラに着いて最初に訪れたのは、劣化ウラン弾の影響と思われる白血病や各種のガンに冒されている子供たちが多い「バスラ小児科産婦人科病院」だった。担当医師によると、子供の白血病やガンは、湾岸戦争前にはほとんどいなかったが、湾岸戦争終了から半年後ぐらいから増加し始め、1995年ごろにはバスラ周辺だけでなく、イラク全土で増加が顕著になった。今では毎週5人ほどが入院してくる。

 白血病の治療は、複数の薬を組み合わせて投与すると効果があるが、必要な何種類かの薬のうちのいくつかが「生物兵器の原料になりかねない」という理由で、国連から経済制裁の対象製品に指定されて満足な治療ができないという。

 輸入薬に頼らず、アラブの伝統的なハーブ系の薬草を使った治療なども試みているが、十分ではない。「アメリカは、劣化ウラン弾をばらまいて子供たちを病気にしただけでなく、薬の輸入を禁じて治療をさせないようにして、無実の子供たちを殺している。薬があれば直る子供たちが死んでいくのを見るのが、医者として一番つらい」と担当医は怒っていた。

 劣化ウラン弾の影響と思われる白血病やガンの子供たちを収容する病院はバクダッドにもあり、私たちは違う日にそこも訪問したが、そちらには頭など体のあちこちが膨れ上がったガンの末期症状の子供もいた。傍らにいる母親は目もうつろで、深く悲しんでいることがうかがえた。病室を出た後、担当医が小さな声で「あの子はあと1週間ぐらいしか持たないと思う」と言った。

 病院を訪れて印象的だったことの一つは、患者は一人で寝ているのではなく、母親など親族が必ず一緒にいることだった。親族は昼間だけのお見舞いに来ているのではなく、患者と一緒に夜も病院に寝泊まりしているのだという。

 バスラで次に訪れたのは、病院の近くにある子供専用の墓地だった。近くの病院で死亡した6歳以下の子供が埋められているという。500メートル四方ぐらいの広い空き地に、見渡す限り小さな土饅頭が点在している。それぞれの土饅頭は、上の部分が簡単にコンクリートで固められ、そこにアラビア語で死んだ子供の名前や死亡日が刻まれていた。

 全部で数百人分か、それ以上はあった。古いものは崩れてコンクリートがはがれていき、その上にまた新しい遺体が埋められるので、全部で何人埋まっているかは分からない。

 このような子供専用の墓地は、バスラにはほかにもある。堀越上人と松崎さんは1995年にもバスラを訪れ、その際に市内の別の場所にある子供用墓地を訪れたが、そのときにはたまたま子供を埋めにきた家族がいて、掘っているうちに前に誰かが埋めた別の子供の遺体が出てきてしまい、あわてて埋め戻しているのを見たという。

 堀越さんと松崎さんが太鼓を打ち、線香を焚いていると、向こうから墓守の老人がやってきた。手に持っている過去帳を見せてくれたので、そこに載っている人数を数えたところ、過去1年間に350人の子供がここに運ばれてきていることが分かった。ほぼ全員が、近くの病院で亡くなったもので、多くは劣化ウラン弾が原因と思われる白血病やガンか、経済制裁が一因の栄養失調やその他の障害による死亡だという。

バスラ周辺では、今も毎日のように白血病やガンに冒されて入院する子供たちがいる。今日は土の上で元気に遊んでいる子供たちも、いつ冷たくなって土の下に埋まる状態になるかもしれない。そんな状態なのに、子供たちは明るく全力で遊んでいて、嘉納さんや私がカメラを持っていることに気づくと、どんどん寄ってきて、我も我もと撮ってもらおうとする。衝撃的という表現を超えて、なんだか不思議な光景だった。

☆写真は知り合いの子供の埋葬を見物する子供たち。バスラで



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イラク開戦五周年にあたって (天木ブログより) ネット虫

2008年03月13日 21時39分08秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
★その① 元米国務省職員によるイラク攻撃批判

  毎日新聞が、イラク開戦5年を迎えるにあたって、イラク戦争の総括特集を始めている。きわめて重要な特集だ。毎日新聞に敬意を表したい。

  米国のイラク攻撃は、21世紀のはじめを汚した深刻な外交的一大事件であった。末永く記憶にとどめられる事件となるに違いない。

  それは世界を分裂させた。中東情勢の混迷を加速させた。日本は「テロと戦う」米国軍に決定的に従属させられる事になりつつある。なによりもおびただしい人命が失われた。その犠牲は今も続いている。

  自衛隊のサマワからの撤退にともなって、イラク戦争はすっかり日本のメディアから消えてしまった。それにともなって日本人の関心も急速に失せた。

  しかし、いつか日本でも、誰かの手によって、米国のイラク攻撃が冷静に検証されなければならない。我々は、米国のイラク攻撃を支持した小泉外交の大きな罪を直視しなければならない。それなくしては日本外交の再生はない。日本の自立はおぼつかない。

  12日の毎日新聞に掲載されていたジョン・ブラウン元米国務省職員(59)の次の証言は、当時の私の記憶を鮮やかに蘇らせてくれた。それはレバノンで皆が言っていた事だ。駐レバノン米国大使が私に述べていた事だ。ブッシュ大統領と小泉首相の軽さが見事に一致していた事を教えてくれる。

   ・・・この戦争は素晴らしいという同僚は一人もいなかった・・・ブッシュ大統領自身、国際的な事にほとんど興味を持たず、知識もなかった。
   ホワイトハウスの取り巻き連中の関心は常に国内問題だった。つまり、共和党政権をどうやって維持するか・・・02年11月の中間選挙に勝つために大統領を強い指導者に見せかける必要があった。そのためにイラク危機を利用したのだ・・・
   政権幹部はこんな結果になるとは全く予測していなかったはずだ。簡単に考えていたのだ。中東に関する無知のゆえだ・・・ブッシュ大統領は・・・イラクにイスラム教のシーア派とスンニ派の2宗派がある事さえ知らなかった・・・
   イラク戦争を遂行する必要上、米政府はウズベキスタンやパキスタンなどの独裁政権と手を結んだ。アブグレイブ刑務所での収容者虐待や拷問(を重ねた)。その結果世界中で反米感情を高めてしまった。イラク戦争によって米国のイメージは決定的に低下した・・・
   米国はもっと長期的な広い視野で外交をする必要がある。イラクはそれを教えている・・・

   あらためて強調する。イラク戦争の総括なくしては日本外交の再生はない。日本の自立はない。


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2008年03月11日

★その② 拷問を容認するブッシュ大統領

  さすがにこのニュースには驚いた。このような人物を大統領に居座らせた米国議会や米国民に、あらためて失望させられた。米国に正統性はない。

 ブッシュ大統領は、8日のラジオ演説で、CIAがテロ容疑者への尋問で「水責め」などの拷問を禁止する法案に拒否権を発動したと発表した。それを11日の読売新聞が報じている。

 布で覆った顔に大量の水を浴びせて自白をせまる「水責め」は、どう考えても今日の民主主義国家では許されない行為だと思っていた。映画の中のシーンであると思っていた。ところが米国でこれが行われてきたのだ。それが明るみになって世界の批判が集中した。民主党主導でそのような拷問を禁止する法案が上下院を通過した。

 それをブッシュ大統領が拒否したのだ。「大規模テロ計画を未然に防げた」からだと胸を張ったのだ。

 米国では「テロとの戦い」では何でも許されるのだ。これでは反米テロはなくならない。その米国と価値観を共有する日本に未来はない。


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2008年03月11日
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