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「集団的自衛権・解釈改憲」への見事な反論例  文科系

2014年04月24日 07時51分40秒 | 国内政治・経済・社会問題
 本日遅く起きて中日新聞を読んでいたら、標記のことで非常によい記事があった。いろんな識者が日替わりで出て来て論じている「われらの憲法」という連載コーナーである。今日の論者は、元内閣法制局長官・阪田雅裕氏(70)とあった。早速、いつも新聞をよく読んでいる連れ合いに、「今日の、集団的自衛権への反論記事、読んだ?」、「読んだ、読んだ。とてもしっかりした記事ね。分かりやすくて丁寧だし!」とのやりとり。文字通りそういう記事だから、全国に向けて全文そのまま発信したい。

『集団的自衛権の行使を認めていない現在の憲法解釈は、内閣法制局が勝手に考えたわけではありません。吉田茂内閣以来、歴代の首相が一貫して言い続けてきたことです。
 それがいかに妥当な解釈なのか。私は内閣法制局の長官を務めていたころ、官房長官だった安倍(晋三)さんに直接説明しました。解釈改憲に意欲的な今の姿を見ていると、十分にご理解いただけなかったと考えるしかありません。
 自衛隊はなぜ「自衛隊」なのか。読んで字の通り、実力行使が認められるのは自らの国に武力攻撃があった場合に限られます。外国に出かけていって戦争に加わるようになれば、他国の軍隊と変わりません。政権が本気でそれを目指すのであれば、「日本は平和主義をやめる」と国民にはっきり言うべきです。
 行使を認めようとする人たちは「(同盟国が)殴られているのに助けないのか」と言いますが、殴られているんじゃなくて、他の国が勝手に殴り合いをしているわけです。仲裁することはあってもどちらか一方に味方する行為を、日本の国民は望むでしょうか。
 「解釈改憲}や「限定容認論」という言葉から、100%の平和主義を90%に緩めるだけで「九条はちゃんと残る」と思っている人も多い。でも、違います。解釈を変えたらすべてを失うことになる。オール・オア・ナッシングだと理解してほしい。
 改憲に必要な国民投票で過半数の賛成を得る自信がないからといって、九条の解釈を一方の理論で変えてしまうのは政治の王道ではない。政治的に数が多ければ解釈すら自在に変えられるという考え方は、立憲主義の否定です。
 解釈を変えるなら、合理的に説明できるものでなければならない。安倍さんがしようとしていることは、その矩(のり)を超えています。』

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5 コメント

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Unknown (Unknown)
2014-04-24 19:12:12
解釈は何度も変わっているでしょう。
自衛隊と言いつつ、日本軍が現実にあるのも、その1つ。
更に、海外に派遣され、遠くない将来、戦闘も経験するでしょう。
オール・オア・ナッシングなら、既にナッシングかも。
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たまには (文科系)
2014-04-24 22:09:19
 無視はしてても、たまには応えてあげないとね。常連さんには違いないのだし。反論はごく短くて済む。
 ナッシングって、安倍晋三こそ、そう思っていない。改憲を切望してるが、国民投票で自信がないからやれないの。それをナッシングって、例によって笑える。なにしろ、小学生でもおかしいと思う矛盾だよね。
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Unknown (Unknown)
2014-04-28 19:04:15
じゃ、国民投票しようよ。
小学生でも分かるぐらい、簡単な方法。
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安倍に言いな (文科系)
2014-04-28 19:10:54
 こんなトロイ事、僕じゃなく安倍に言いな。怖いからこそ、安倍がやれないのだから。僕らは元々、国民投票などに持っていきたくないしね。「君子危うきに近寄らず」は、安倍も僕も同じ。対立する立場でね。
 馬鹿馬鹿しい事を言いなさんなということだ。
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また、外務省 (文科系)
2015-11-12 11:21:34
 阪田氏のアベ批判眼目は、ここ。
『改憲に必要な国民投票で過半数の賛成を得る自信がないからといって、九条の解釈を一方の理論で変えてしまうのは政治の王道ではない。政治的に数が多ければ解釈すら自在に変えられるという考え方は、立憲主義の否定です。
 解釈を変えるなら、合理的に説明できるものでなければならない』

 ところで、内閣法制局が阪田氏のこういう見解で長く内部統一されてきたからこそ、アベはこの組織とその人事の歴史的慣行を戦後初めてぶちこわした。ここの局長を法制局内部から昇格させてきたのを、外務省から持ってくるように変えてしまった。つまり、外務省がこういう官僚内荒療治をする手助けをしたわけだ。

 外務省って、何度も書いてきたように時の日本政府に対して、アメリカのスパイを平気でやるような組織である。
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