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オバマ大統領に対するある記者の問い 「広島、長崎への原爆投下は正しかったとお考えですか?」

2009年11月15日 | Weblog
★昨日の日米首脳の記者会見については色々な感想が有りますが、原爆投下についての質問にオバマ大統領があいまいな答えをしたことは印象深かった。それについて「東本高志氏」が下記のような感想をメールで送ってくれた。どうかんであり、紹介したい。  (ネット虫)



昨日の13日にあった鳩山首相とオバマ米大統領の日米首脳会談及びその後の共同記者会見の模様についてはみなさまご承知のとおりです。が、同記者会見後の質疑応答の部分で日本側の記者のひとりがオバマ大統領に「広島、長崎への原爆投下は正しかったとお考えですか?」という日米関係の現在(いま)と過去を考える上できわめて本質的で歴史的な質問を投げかけたこと。同大統領がそのエッセンシャルで、ある意味チャレンジングでもある同質問にどう答えたか、についてご存知の方はどれほどいらしゃるでしょうか?

私は同共同記者会見の実況中継を見ていなかったので、同会見を見ての私としての感想を述べることはできないのですが、アメリカ・ニュージャージー州在住の作家、冷泉彰彦氏によれば、その質疑応答の部分は次のようなものであったということです。

同質問を受けた「オバマ大統領は、明らかに狼狽していました。『ずいぶん沢山の質問ですねえ』とふざけて見せ、『最後の質問は何でしたっけ・・・北朝鮮の問題だったかな?』と巧妙に話題を振って、見事に『北朝鮮の話』を延々として時間切れに持ち込んだのです。要するに質問への回答を拒否した形になりました。オバマ大統領という人のスピーチや、質疑応答での対処はずいぶん見てきていますが、こうした光景は異例です」。「その前の部分では、広島・長崎への訪問予定に関しては『短期的には予定はありません』としながらも『訪問ができたら大変な名誉です』という言い方で、『ニュートラル+やや前向き」の回答をしていましたが、『短期的には予定はない』という発言の部分については、『原爆投下の是非』への回答拒否と併せて、これも重苦しい瞬間でした」(「初来日を果たしたオバマとヒロシマ・ナガサキ」from 911/USAレポート 第433回)。

しかし、冷泉氏が「非常に重要なやり取りだった」とし、かつ「オバマ大統領は、明らかに狼狽していました」とするこの「重要な」質疑応答の部分に関するわが邦の側の報道は私の知る限り産経新聞(2009年11月13日付)の次のような報道のみ。

「--大統領は任期中に広島、長崎を訪れる意向があるか。原爆投下の選択は正しかったかと考えるか。
大統領 日本は核兵器について独自の視点を持っている。原爆が投下されたからだ。広島と長崎を将来訪れることができたら非常に名誉なことだ。短期的には訪問の計画はないが、私には非常に意味のあることだ」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091113/plc0911132303015-n1.htm

朝日新聞ほかにももちろん同「共同会見の要旨」記事そのものはありますが、たとえば同紙のこの部分の報道(2009年11月14日付)は次のようなもの。

「広島と長崎で原爆が投下されたことにより、日本は核兵器について特有の視点を持っている。首相が深い関心を持っているのはよく分かる。私が広島と長崎を将来訪れることができれば、非常に名誉なことだ。短期的には訪問の計画はないが、私にとって有意義だと考えている」
http://www.asahi.com/politics/update/1114/TKY200911130445.html

朝日新聞だけを読む限り、日本側記者のひとりがオバマ大統領に「広島、長崎への原爆投下は正しかったとお考えですか?」という重要な問いを発したことすらわかりません。もちろん、その問いを聞いて「オバマ大統領は、明らかに狼狽してい」たらしい様子もわかりません。この点については産経新聞も同様です。

上記に代わる本日の朝日新聞一面のトップ記事の見出しは「日米同盟『深化』強調 米大統領来日 首脳会談」というものでした。そして、同記事にはもちろん平和憲法を持つ日本政府が「日米同盟」、また「日米同盟『深化』」という用語を用いることへの批判や違和感の表明もありません。むしろ記事は「日米同盟『深化』」はすばらしいことだ、という論調で終始しています。

注:「『日米同盟』とはなにか?」については小林アツシさんの次の記事が簡潔にして要を得た説明になっているように思います。ご参照ください。
http://atsukoba.seesaa.net/article/132713980.html

こうしてわが国のマス・メディアは、もはやジャーナリズム精神とすらもいえない「マスゴミ精神」(ゴミにはゴミの意地というものがあるだろう、ということです)でさえ自らの手で次々と放擲していくということを繰り返しています。あゝ、やんぬるかな。

本土のマス・メディアの総堕落の影響ももちろんあるのでしょう。沖縄のメディアにも従来あった気骨、気概がここ一、二年の間に急速に失われつつある気配を私は寒々と感じています。次の琉球新報の社説記事はそのことを端的に示しているのではないでしょうか?

■鳩山・オバマ会談 軍事同盟より民生の鎖を(琉球新報 2009年11月14日)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-152790-storytopic-11.html

アフガニスタン支援と称して鳩山内閣が今年から5年間で50億ドル(約4500億円)規模の財政支援をするという方針について、その拠出の実態が、これまで同内閣が繰り返し語ってきた経済復興援助という目的から大きく逸脱した反政府勢力タリバンの元兵士への職業訓練、アフガン警察官約8万人の給与負担などを含む治安維持支援というべきものであるにもかかわらず(「アフガン支援:5年間で4500億円 元兵士職業訓練など―政府決定」毎日新聞、2009年11月10日付)、その支援を軍事色の薄い「農業や教育、職業訓練など民生分野の支援」として「民生分野の支援に転換する意味は大きい」などとする同紙の認識、「来年は日米安全保
障条約改定から50年の節目だ。軍の論理がまかり通った世紀が終わ」ったとする認識など、これまで沖縄のメディアの主張とは明らかに一線を画する主張、認識に変質しているように感じられます。「沖縄のメディアよ、お前もか」とは私は言いたくありません。沖縄のメディアには正気を取り戻して欲しい、と切に願うものです。


東本高志@大分
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35 コメント

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 (らくせき)
2009-11-15 09:18:46
こうしてわが国のマス・メディアは、
もはやジャーナリズム精神とすらもいえない
「マスゴミ精神」(ゴミにはゴミの意地というものがあるだろう、ということです)
でさえ自らの手で次々と放擲していくということを繰り返しています。
あゝ、やんぬるかな。


これはちょっとね。?です。
そういう気持ちは分かりますが。

なにを重要と思うか?という点で
考え方が違うわけですから、
そこをキチンと説明しないと説得力が
弱くなります。

国益という観点での報道ですから。
どう国益が違うのか?をも
論じてほしいと思います。


オバマに対する原爆質問は (月光仮面)
2009-11-15 10:31:30
少しく歪んだ見方をすれば、質問をしたのは「産経グーループ」のフジテレビ記者。
 そしてこのグループは、このことをネタにして、今後、日米の新政権をじわじわと攻めて来るのでしょう。
知ったかぶり (影丸)
2009-11-15 17:16:49
 新政権になっても、マスコミ報道がそれ程変わらないのは、次の理由によるとのことです。
 これまで各社の主要ポストを占めてきたのは、「自民党・与党」担当を経てきた人たち。
 この状態は人事異動がある来春までは続きますが、しかし一歩先を行っているのはNHK。ご存じのように予算にメスを入れるのは与党だからでして、これを反映して優れたドキュメンタリーが放映されています。
こんなことも考えて (文科系)
2009-11-18 00:22:07
この投稿、正直言って気分が悪いですし、書き方の底も浅いと思う。その訳を、難しいけど書いてみたい。

「正しかったか?」とか「誤っていたと思うか?」とか言うならば大変な誤りであったに決まっている。国際法的に見ても、人倫の問題としても、そうだろう。だけど、そんなことを答えて何になるか。この問題には、「この戦争特有の極限状態」が関わっているはずだ。その実態はこんなところだろうと思う。

沖縄戦でも、日本人は「玉砕戦略」を示してみせた。アメリカはこう思ったことだろう。
「日本人全体が天皇のために、最後の1兵までどころか、民間人まで玉砕する覚悟らしい。なんと恐ろしい国であるか!」
沖縄戦後暫くしては、こうなった。
「ポツダム宣言、降伏の勧めを出して見たが、それでも何の反応も示さない。いよいよ『一億玉砕』の覚悟ということなのだな。沖縄であれだけの玉砕だから、本土上陸ではどれだけが死に、米軍にもどれだけの犠牲が出ることだろうか」

「一億玉砕」、つまり基本的人権、生存権すらはなから存在しない非人道的な「天皇、臣民体制」、そういう「国体」が原爆投下のもう一方の背景にあったことも忘れてはならないと思う。事実としても、原爆投下を見て初めて、あれだけ頑強であったヒロヒトが無条件降伏を受け入れたのだ。

あの戦争の残虐さ全体が、あくまでもこのような相互責任のはずである。それを置いてただ上のように質問しても仕方ないだろう。
何遍も言うが「大変な誤りである。法的にも、人道的にも」と述べた上で、以上のことも付け加えたい。
もう一言 (文科系)
2009-11-18 11:39:25
上の投稿の質問と、この原爆問題への右翼の態度とを比較してみるのも、興味深いだろう。

右翼も原爆を強く批判する。「政府はアメリカに謝罪を要求せよ」が、彼らの本心であろう。安保があるから強くは言えない点もあるらしいが。しかしながら彼らには、「天皇・臣民体制」への批判は一言もないはずだ。

左翼が、右翼のこういう態度と己を区別するためにも、僕が上に述べた視点、反省は極めて重要であると思う。そうでなければ、日本人の未来に向かう正しい反省にはならないはずだ。
原爆投下問題はこうして同時に、当時の日本の残虐な「国体」の教科書にもできるはずなのである。
大逆事件、小林多喜二の死、治安維持法、特攻隊、回天、戦艦大和の「破滅への片道切符」。外国から見たら、こんな気味の悪い国はない。それを国内では「愛国」と称するようにされていた。これらすべて、家族愛、郷土愛などと混同させられて、絡みとられてしまった。普通の国民にとって本心だったかどうかは、分からないにしても、気味の悪い国であったのには変わりはない。
Unknown (超人ロック)
2009-11-18 23:06:01
東京裁判史観に洗脳されすぎだよ。
あたかも連合国側は――植民地も持たず、私欲もない??――正義の味方(笑)のように考えるから、そうなる(北朝鮮はあまりに酷い独裁国家だから原爆落としたら?)。

話を戻すと、日本人が「しっかり戦った」から長年続いた白人による有色人種の支配は終わったと考える人達と、いわゆる反戦平和主義者は永遠にわかりあえないだろうね。

天皇制だから、天皇陛下がいたから軍国主義になり、アジア侵略に乗り出したといいたいのかね?
だったら、アメリカはどうしてフィリピンをハワイをグアムを占領したのかね?
どうしてチャイナはチベットに侵攻し、ウイグルで核実験を行なっているのかな?
両国には天皇も国王もいないのにね。
偏り過ぎだよ (超人ロック)
2009-11-18 23:19:13
フランスの事例(フランス領インドシナなど)もお忘れなく。
黄禍論 (超人ロック)
2009-11-18 23:42:01
まるで「あの当時、日本が大人しくしていたら世界は平和だった」(笑)みたいなお花畑的発想はどこから来るのか?
アメリカの脅威もソビエトの脅威も、黄禍論も記憶の彼方か……。
今も新しい (らくせき)
2009-11-19 19:01:28
原爆投下問題。
という気がします。
コメントを読んでいると。

超人ロックさんへ (文科系)
2009-11-20 23:52:49
多数のご応答、有り難うございました。でも、僕の言い分へのコメントにはなっていないと思います。
連合国が良い国だったと、どこかで僕が書いていますか? 当時の日本は気味の悪い国だったとは、いっぱい書きましたけど。敗戦間際になればどの国もとんでもないことをするでしょう。ですが、以下のようなことは、当時の先進国ではなかなかありませんよ。
【小林多喜二の死に様、治安維持法、特攻隊、回天、戦艦大和の「破滅への片道切符」】
南洋の何百万という兵士を見捨ててまでも、戦争を継続したこともね。
日本を「悪く」言われたと思ったから、外国も悪いと言い返したい気持ちだけは、伝わってきますが 。

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