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ブラジルWCの予想  文科系

2014年05月22日 11時12分40秒 | スポーツ
ブラジルWCまであと3週間。やっと、予選通過論議があちこちで賑やかになってきた。僕は2月の初め(10、11、12日)にここで3回に分けて、いろんな本をかき集めてこんな項目順予想をやってみたが、今回はこれを抜粋要約したい。「①WC予選通過の確率論、数字」、「②今回のメンタルは」、「③C組初戦2ゲームのプレッシャー比較」、「④コートジボアール戦」、「⑤日本の第2、3戦」、「⑥結論」である。少々長くなるが、終わりまでお読み願えれば嬉しい。

①WC予選通過の確率論、数字
 まず、超有名英国ブックメーカー「ウイリアムヒル」とやらの、C組オッズ数字。コロンビア、コートジボアール、日本、ギリシャの順で、1.22、2.00、2.25、2.87と、こんな大接戦の組は他には皆無であって、予想が最も難しい組である。ずば抜けたチームや弱いチームがいないからこそ、予想が難しいという意味で最激戦組なのだ。(中略)このオッズ順位を見ると、公表世界順位も影が薄くなって後景に退いていく。欧州、南米はともかく、アジア、アフリカ勢は強豪と戦う機会が少ないから、実力よりも順位が大幅に低くなってもいるし、順位に斑も大きいということだろう。
 また、確率関連ではこんな数字もある。ここ4大会リーグ戦の初戦敗退チームは46か国あるなかで勝ち残ったのは4国、8.7%。初戦引き分け以上は82か国で勝ち残り59国の72%だ。初戦がものすごく大事であって、この相手がどこかというのが各代表の最大関心事になるわけだ。初戦で強豪が敗れた組は波乱が始まるし、順当勝ちした組はオッズ通りと、そういう確率が高くなる。
 また、最近4大会のこんな数字もある。2位通過に必要な勝ち点数だ。9点満点で5点なら、すべて通過。通過平均点は4.9である。勝ち点4だと、48%の通過確率とあった。どんな事前予想も強豪国が初戦に敗れたりすれば一挙にくずれて、勝ち点4でも十分通過となっていくと、そういうことだろう。下位3チームの激戦でもそうなっていくのだろう。2位通過国の予選1ゲーム当たりの平均得失点という数字もあって、1.4の1である。失点1に抑え、得点2を上げれば勝ち、予選通過ということだ。どこも失点を防ぎつつ2得点するという慎重なゲーム運びをしているということだ。

②今回のメンタルは
 メンタルを左右するのは、こんな要素だろう。このWC大会自身の経験(この大会用の周到な準備、条件作りなども含めた)や、当たる順番、チーム戦術の堅さ、3ゲームの最後まで相手よりも走りきれる自信などだろう。世界に名高く、かつ頼りになる点取り屋がいるかどうかなどは、僕はあまり重視しない。チーム組織がメッシ、クリロナを溶かし込めなかったという例もあるからだ。これとは逆に、下馬評には挙がっていなかった選手が得点王になる例もあるし。
 コロンビアは意外にも、98年フランス大会に出た後3回出られず、今回久しぶりの出場だし、過去最高位はベスト16までと、日本と同じなのである。これが吉凶いずれに出るか。ただ、ここのアルゼンチン人監督が世界戦百戦錬磨であって、この補いが大きい。あとの二つの相手も2大会連続だが予選通過はなくって、日本の4回連続出場、ベスト16が2回にはかなり負けている。このことのメンタルに与える影響は結構大きいと思う。アフリカ諸国の準備不備はもはや有名な話だし、ビッグマッチでのチームとしての堅さ・信頼感ではコートジボアールがちょっと落ち、全3ゲームを最後まで相手よりも走りきれるという自信というメンタルでは、ギリシャとコートジボアールが落ちるはずだ。

③C組初戦2ゲームのプレッシャー比較
 さて、大事な大事な初戦は、日本対コートジボアール、コロンビア対ギリシャだ。これは、ギリシャに最もプレッシャーがかかるはずである。このプレッシャーに対しては、ギリシャチームの性格からして守って引き分け狙いと見るのが普通だろう。堅い守備からカウンターかセットプレー得点というチームだしワントップを除いた主力が高齢だから、後のゲーム例えば日本戦などの可能性にかけて無理はしないと見る。でもここは、コロンビアの勝ちが、ほとんどの識者の意見だ。コロンビアだって2戦目のコートジボアールの方が嫌なはずだし、ブラジルなどのカウンターになれているコロンビアとあってはギリシャのカウンターは怖がらないはずだ。同点でよいと考えるはずもない。また、この闘いの内容が、次の日本対ギリシャ戦に以下のような重大な影響を与えずにはおかないはずだ。ギリシャは、コロンビアとせめて同点に持ち込むという目的のためにさえ、守備陣がさんざん走り回されることになるはずである。

④コートジボアール戦
 プレッシャーはコートジボアールのほうがかなり大きいと見る。次が、ギリシャ戦の日本、相手はコロンビア戦にギリシャ戦と続くのだから。つまり、日本は引き分けでも良いけれど、相手は勝ちに来るはずだ。そして、日本の勝ちと、これが僕の見立て。
 大事なゲームでは監督の組織規律遵守と、走力、実力者たちの威圧感などが大きいと判断するが、組織性、走力では確実に日本が勝り、実力者の面子でも今の所属チームなどから日本に軍パイが上がると思う。ドログバとヤヤ・トゥーレを抜いたといえる日本選手がいないのは確かだが、前者ははや36才、後者は31才。この2人に次ぐ若手実力選手ではアーセナルからローマへ行ったFWジルビーニョ27歳というところ。対する日本には、本田、内田、長友、岡崎、長谷部、遠藤、香川。南ア大会直前に日本が全てに翻弄された強豪コートジボアールとは言え、4年後の今は日本のほうが上と僕は見ている。ブロック守備に急遽切り替えた南ア大会よりも実力がかなり上がっていて、目標とする2得点1失点は難しいことではないとも。

 対策ということでは、トップ下で来るはずのヤヤ・トゥーレをどう押さえるかが第一だろう。ドログバと彼らにゴール前スペースを与えないことである。ただこの「ゴール前スペース消し」は案外知られていないのだが、今や日本のお家芸となっている。先日のベルギー戦後に相手選手がこんなことを語っている。
『日本はとてもクレバーな守り方をしていた。スペースを絞り込み、僕たちがボールを持ったときには必ず2人、あるいは3人の選手でプレスをかけてきたんだ。試合後アザールと話したら、彼もゴールの周りでスペースを見つけるのにかなり苦労したと言っていたよ』(ベルギーフォワードのロメル・ルカク)
 ベルギーは、日本戦の直前にコロンビアにも負けているが、コロンビアと同格の相手であり、コートジボアールよりかなり上のチームである。

 この項の最後に、ヤヤ・トゥーレ自身の日本戦見通しを聞いてみよう。上手いし、速いし、強いし、身体はあるし、おまけに頭脳明晰で強力なシュート力まで備えているという世界的名選手だ。
『日本戦は、必然的に戦術的な試合になるだろう。戦略と戦略の本物の戦いになるはずだ。彼等は実に巧みに動くし、ボールを運ぶための解決策をいくつも持っている。その点で日本の選手たちは惜しみなく努力し、ボールを良く支配して動かしている。それを止めようとしたら、中盤で強力なフィジカルのインパクトを与えるのが最善だろう』
「サッカーは科学だ」と語るヤヤ。前マンC監督マンチーニがコーチか学者というように観ていたと聞いたが、なるほどという何の衒いも隠しもない見事な表現だと思う。彼が言うようにコートジボアールは中盤でバンバン当たってくるだろう。ところが日本が南ア大会以降、この当たり強さが最も改善された点だと僕は観ている。例えば、ドイツやイングランドでやっている日本選手に、当たりをすり抜ける技術も含めて弱い選手はいない。近年の日本リーグも、柏、仙台などの台頭によりこの点が全体として最も改善されたと観る。コートジボアールが4年前のイメージで来るならは当てが外れることだろう。

⑤日本の第2、3戦
 日本が初戦に勝つならば、ギリシャ戦も勝って日本は予選通過。初戦引き分けでも、やはりギリシャには勝ちと見る。ギリシャは守備が売りで、1点取って勝とうというチーム。日本戦に全てを掛けてくるだろうが、今の日本なら複数得点は出来ると見るからだ。日本は、ギリシャのような(大柄だけど動きに難があるから予測で守る)守備陣を縦横に拡げてスペースを作り、得点するのが上手いチームである。また、ギリシャ得意のカウンターとセットプレー得点についてだが、セットプレー得点1辺りに抑えることもできると思う。(中略)

 さて、C組最強を噂されるコロンビアだが、そして日本勢が南米を苦手としてきたとたびたび強調されるが、日本としてはそんなに恐れることはない。南ア大会でパラグァイと悠々引き分けた日本だし、その直後にはそのパラグアイにも、アルゼンチンにすらも勝っている。WC久しぶりのコロンビアがプレッシャーに負けて、パラグアイ、アルゼンチンほどの力を出せないかも知れない。そこで、今ならばコロンビアも全く恐れる必要なしという証言も二つあげてみよう。一人目は、最近日本に次いでコロンビアと引き分けた後に(0対0だった)、オランダの名将ファン・ハールがあちらのマスコミ記者会見で正式に語った言葉。CLを確か2度取った世界的名監督と知って、聞いて欲しい。
『日本はコロンビアよりずっと強かったよ』
 こんな評価を『滅多に他者を褒めず傲慢なイメージの強いファン・ハールが人差し指を天に向けるジェスチャーで日本を称えたのである』との形容付きで伝えたのは、あるオランダの記者。(中略)

⑥結論
 昨年のブラジル・コンフェデ大会で示されたように出来不出来に波がある日本だが、勝ち点5か4で勝ちぬけと観る。4の場合は得失点差で残る。今の日本は得点力のチームだから、入念な全員攻撃全員守備を前提としながら積極的リスクテイクも時に敢行して、得失点差勝ち残りにも有利だろうと観る。なんせ、競争相手2チームよりも走れるのが有利な点だ。ファン・ハールもロメル・ルカクも、「攻守に走るパスサッカーをすれば」という前提を付けて日本を押したのだ。(中略)
 最後になったが、監督力ではコートジボアールがちょっと落ちると見うる。ザックやヒデの友人であるこのラムーシは、監督経験ゼロのままで代表監督になった人物だから。そして、ザックは、C組で2番目の監督と言えようか。世界的名監督を輩出した全盛期末イタリアの、最後の名残の名監督と言える。ギリシャの監督はポルトガル人で、ギリシャ内で長く活躍してきた人物。その意味ではザックにちょっと似ているが、長い監督歴の中で戦ってきた相手がザックよりはかなり弱いはずだ。
コメント (20)
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