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読売、日経9条改正に口閉ざす    落石

2008年05月04日 19時48分22秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
大西五郎さんの検証記事を転載します。


読売、日経9条改正に口閉ざす
~憲法記念日の新聞論調~
社説で「参議院の力が強すぎる」と不満(読売・日経)

 5月3日憲法記念日の新聞各紙の社説を中心に、
憲法問題の論調を検証してみた。
全体として昨年までとは大きく様変わりしていて、
これまで毎年の憲法記念日に憲法9条の改正を声高に主張していた読売新聞が、
社説で9条改正を主張することなく、
自民党の思うようには政治が進まないことに苛立って、
参議院の衆議院への従属を主張する社説になっていた。

日経の社説もこれまでのように9条改正問題には触れずに、
衆議院の優位性をもっと強めよという主張にとどまっていた。
与党が参議院でも多数を占めていたときは、自民党は強行採決を繰り返し、
「良識の府」としての参議院の役割を軽視していたことを
忘れたような論調には賛同しかねるものがある。

唯一いまや「新聞界最右翼」(元共同通信編集局長原寿雄さんの言葉)となった
産経新聞だけが「日本のタンカーが海賊に襲われたら
自衛権を使えるようにすべきだ」と9条改正を主張していた。

9条とともに21条、25条が守られていないと告発(朝日・毎日・中日)
 一方、護憲を基調としている朝日は、
憲法改正問題は国民の意識から遠ざかっていると指摘し、
格差と貧困の問題(憲法第25条)や、
映画「靖国」の上映中止問題や日教組の集会にホテルが
部屋を貸すことをキャンセルした問題に見られる
言論・表現の自由(憲法第21条)が危うくなっていることを
警告することに力点を置いていた。

毎日は、空自のイラク派遣を憲法違反と判断した
名古屋高裁の判決のもつ意味、
「憲法の前文は『平和のうちに生存する権利』をうたっているが、
それは単なる理念の表明ではない。
侵害された場合は裁判所に救済を求める根拠になる法的な権利である。
という憲法判断を司法として初めて示した」ことを強調していた。
その上で、憲法が保障する国民の権利と現実との間に乖離があるとして、
国会が生存権の侵害を監視すべきだと主張していた。

憲法は権力を縛り、国民の幸福を保障するもの(中日)
中日も、「『なぜ?』を大切に」と題する社説で、
第25条生存権、第27条勤労の権利などが行き過ぎた
市場主義、能力主義で公平、平等が損なわれている、と告発し、
名古屋高裁の自衛隊イラク派遣意見判決も政府は黙殺していることを
鋭く批判している。
イラク派兵反対のビラ配りも取り締まりの対象とされ、
これでは第21条表現の自由も絵に描いたモチになってしまう。
そして「憲法は政府・公権力の勝手な振る舞いを抑え、
私たちの自由と権利を守り幸福を実現する砦です」
「一人ひとりが憲法と現実との関係に厳しく目を光らせ、
『なぜ?』と問い続けたいものです」と憲法記念日の意味を強く訴えていた。
    
   

各紙解説・特集で「改憲の動き遠のく」

 昨年の憲法記念日の頃は、安倍首相(当時)が
「私の任期中に憲法改正を政治的スケジュールに載せたい」語り、
国民投票法を成立させて、憲法改正の機運を盛り上げようとしていた。
しかし、自民党は参議院選挙で大敗し、安倍氏も政権を投げ出し、
改正の推進力が弱まっていると、各紙が揃って解説している。

朝日は3日、「政界改憲熱今は昔 首相抑制 民主も乗らず」(「時時刻刻」)と
昨年の熱気がもはや去ってしまったと断じた。
1日に行なった新憲法制定議員同盟の会合では、
会長の中曽根康弘元首相が「憲法を作り直して、
子孫に対する責任を果たしたい」と声を振り絞ったが、
同会の顧問に就任した民主党の鳩山幹事長や前原副代表は出席せず、
盛り上がらなかったと述べている。

中日も、「改憲論議一期に下火 参院選の与党惨敗響く」(「スコープ」)で、
選挙で大勝した民主党は「生活優先」を掲げて自民党との改憲協議を拒んでいる。公明党も9条の改正には賛成ではなく、加憲を唱えている。
自民党は党憲法審議会を設置して投票年齢の18歳移行などの問題点を論議しているが、
中堅議員は「改憲の機運が冷めないように、
アリバイ的に議論しているだけだ」と語っている有様だと報じた。

改憲推進派の産経ですら、解説の頁で「戻らぬ『熱気』
 国民投票法施行まで2年」と政界の改憲熱の冷めたことを歎いていた。
ただ産経は同じ面に、中曽根新憲法制定議員同盟会長へのインタビュー記事を載せ、
中曽根氏は「安倍内閣が続いていれば憲法論議の方へ動いただろうが、
福田君の時代は国会対策と外交問題で余裕がない」と歎いていた。
ただ「福田君の次だね。次の総選挙で当選する新しい議員たちは、
憲法問題を国家構造の問題として真剣に考え、取り上げるだろう」と、
まだ諦めない心境を語っていた。
中曽根氏は相変わらず「現憲法は占領下に作られた」と
“押し付け憲法論”を唱えていた。

 この他、毎日新聞が11・12面見開きで「憲法を考える」。
映画「靖国」の上映中止問題やプリンスホテルの日教組の集会場キャンセルを
「じわり危機 表現の自由」と捉えて
清水英夫青山学院大学名誉教授へのインタビューなどを。
また国会で憲法改正問題の論議が進まないことを「
ねじれで改憲熱冷め」と記者が解説した。

日経も、26・27面見開きで
「政治混迷、改憲かすむ 安保、恒久法など課題」の特集を組み、
中山太郎自民党憲法審議会長と鳩山由紀夫民主党幹事長へのインタビューや
記者のレポート。

読売も、中山太郎自民党憲法審議会長、大石真京都大学教授、
猪瀬直樹東京都副知事、北岡伸一東京大学教授の出席で、
「憲法座談会 ねじれ国会の教訓と国民投票法公布1年」を組んだ。
読売の座談会では、「参議院の役割見直し」に論を費やし、
「衆議院の再可決は2分の1にすべきだ」(大石教授)など、
読売社説を補強する論者を集めた座談会になっていた。

 なお、3日のテレビのJNNニュースは、新しい憲法を作る国民大会で、
自民党憲法審議会の船田元会長代理が
「本来なら、いまごろ国会で憲法改正論議が相当議論されているはずです」と、
苦笑まじりで改憲論議がストップしていることを歎いていたのを映像で伝えた。

           5月4日 大西 五郎

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微力だが、無力ではない・・を信じて。       まもる

2008年05月04日 11時37分23秒 | 国内政治・経済・社会問題
 戦後60回をこえる記念日。私の五歳から始まり刷り込まれた祝日である。
 護憲派前期高齢者としては、この日に何か行動せねば落ち着かぬ。
 そこで、私を育みとりあえずは平和の中でこの年を迎えさせてくれた憲法、とりわけ9条に感謝と敬意をはらい、その意義を伝えようと昨年より「あなたは、憲法9条、守る?変える?」のテーマで道行く人にシール投票をしてもらい、みなさんに9条についての関心を少しでも高めてもらう運動に参加した。

 まず今年の、「鶴舞公園」での投票の様子と結果を報告しよう。
 10時から一時間実施した。園内の公会堂では若者向けのアニメの催が連休中あって若者が続々と来るが、ほとんど無視され、その上暑すぎて人出は少なく投票数が少なく昨年を大きく下回わり極めて残念。
 しかし投票者の中でも、特に年配者のほとんどは、戦争の嫌悪から9条護持のシールを貼ってくれた。

投票結果   守る・・148人  変える・・6人  分からない・・14人   計 168人
            88%       3%          8%

 新聞 報道は中日と朝日が前日の中区での実施の様子を3日の朝刊市民版に載せてくれ勇気付けられた。

 全国八十数か所での結果は

投票結果   守る18666人 変える1,991人 分からない2,375人 計 23,032人
            81%       9%          10%

 汗を拭き、足を引きずりながらの運動であったが、たまに吹く緑風とスポーツドリンクが心地よかった。

 今年もまた 「微力だが、無力ではない。」の時を過ごせた・・感謝。


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中年日本の改憲症候群   落石

2008年05月04日 10時25分35秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
3日の憲法フェスティバルで、香山リカさんの講演を聞きました。
バブル崩壊後の日本を精神分析した話でした。
かなり私なりに、誤解をしていますが、簡単に紹介します。

   


発病の発端は、1990年後半のバブル崩壊。
右肩上がりの成長は止って、人間でいえば、中年にさしかかった。
そして、いわゆる中年の危機がやってきた。
そのひとつが改憲症候群。
この症候群、今は潜伏しているが、また発症する可能性も。


人は、他人の不幸は「かわいそうに」とは思っても、ひとごと。
そう思って心の安定を得、毎日を過ごしている。
これは健康な証拠。
しかし、バブル崩壊後、阪神大震災、オウム事件と、
どうも他人事ではすまされないことが続き、不安になる。
この不安が、中年の危機の発症の始まり。
でも、私は神戸に住んでいないから、などと、
言い訳を見つけて、心の安定を保ってきた。
そこに追い討ちをかけるように、長い不況からリストラの嵐。
我が身を守ることに、心が集中、他人のことを思いやる余裕をなくす。
不安はますます強まる。症状の悪化。

正しい処方箋は、不安の原因をシッカリとみつめて対処すること。
しかし不安にかられると、そんな心の余裕はなくなる。
まして個人にはあっても、国民全体の精神科医はいない。
人々は、心の安定のために、不安はないことにしようとする。
あるいは、不安の原因を他人に押し付けて安心しようとする。
北朝鮮や中国が、あんな風だからイケナイ。
これを正せば不安は解消する。
しかし、少し冷静に考えれば、不安とは直接、因果関係のないことは分かる。
だが、不安に駆られると、そう思い込んでしまう。

    

危機に陥った時、人は思い切ったことをして、生活を変えようと考える。
個人の場合、転職や離婚を考える。

政治は二流でも経済は一流といわれた日本。
しかし中国などの追い上げによって、経済大国日本は過去の夢に。
国内の不況対策も、既得権益を守ろうとする勢力の抵抗など、
国の指導者はさまざまな手を打ったが、うまく行かない。
打つ手がなくなって、登場したのが転職ならぬ、改憲。
これさえ実行すれば、すべては上手く行くのでは?

改憲は以前から自民党の基本政策。
しかし、バブル崩壊後に、国民の多くが改憲に心惹かれたのは、
じつは不安からの一時的な逃避ではなかったのか?
(改憲したら、不安の原因は解消されるのだろうか?冷静に考えれば
そこには、なんの因果関係もない。)

経済大国というよりどころを失った中年日本の精神的な危機。
そこに現れた一つの症状が改憲症候群ではなかったのか?

では護憲の方は不安の正体を正しく見ていたのか?
同じ様に不安から逃れるために護憲の旗をあげたのではないか?
(これは、かなり急所をついた痛い指摘だと思いました。)

   

現在、改憲症候群は、一時、弱まっている。
これは、不安を抱いた前期・後期高齢者が、
ちょっとブレーキをかけたような感じ。

中年の危機に陥った人が転職を考えるようになった時、
精神科医は、時間稼ぎをする。
ある程度、時間がたつと、なぜ転職など考えたのか?と冷静に。
今は、激しい症状が一時的に治まっただけ。
またぶり返す可能性も高い。
次は改憲ではなく、もっと違った目標が現れる可能性も。

改憲、護憲を問わず、いま、本当に必要なことは不安の正体をまっすぐに見ること。
右肩あがりの経済成長は終り、少子高齢化社会へ。
日本は、中年から初老への変化の時期の真っ只中。
老人の知恵の出番も充分ありそうです。

   

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嬉しい、週間閲覧数 4,823面!  文科系

2008年05月04日 05時56分42秒 | Weblog
またまた、嬉しいことが起こった!

昨日の閲覧数は、実に2,050画面。こうして、goo本部がはじき出した昨日まで日~土の週間集計で、アクセス847人、閲覧画面数は実に4,823である。アクセス数週間記録は948とか947(07年8月)とかがあるが、閲覧画面数は過去最高の3,871(07年7月8~14日)を軽く超えた。

1日と2日に「カテゴリーの改善」を行い、「このブログのフル利用法」を書いた結果として、何人かの人々がカテゴリーのいくつかを丹念に読んでくださったと思われるのである。カテゴリー改善にともなう画面数増も見込まれはするが、それだけではとうてい、こんな数にはならない。そのことは、各カテゴリーに仕分けされた画面数を見ても分かることだ。

僕は思う。一期一会ではないが、カテゴリーを丹念に読んでくださった方々との何か「縁」のようなものを。こういう、地縁血縁が崩れてしまって、人の結びつきもビジネスライクなもの以外は少なくなった「たった1度の人生が、人として何か寂しい時代」に、この何か一種ここで「繋がっている」という感じは嬉しい。もっとも今まででも、毎日百人の人々がここの決して短くはない文章を読んでくださっていることも嬉しかったのであるが。例えば、07年7月30日には1日216人アクセスという数字もある。

僕はこの15年ほど同人誌活動をやってきた。二つのそれに関わった時期もある。アマチュアたちがアマチュアらしく、自分に本当に大事なことだけを選んで一生懸命に書いても、「年1冊の晴れ舞台?」を読んでくださる方は多分、多くて50人。商業主義「文化?」、書籍の「自分の内面よりも読者迎合を重視した『商業文章』いわゆる『』売文」ではないからでもあるのだが、それだけに何の迎合もなく自分の地を出してこれだけの人々とここでつながれるというのが嬉しいのである。いや、「みんなが懸命に、『大切な地』を出している」と読まれるからこそ、これだけの方と繋がれるのではなかったか。

今後、こういう『地』でもっと広く9条、政治も語りたいし、本来の政治とはそういったものでなければならないのだとも、僕は考えてきた。貧困、困窮、不幸といった何か、生活のネガティブな1面もしくはその1部からだけ、狭く政治を語ってきたような人々が多過ぎたのではないか。そういう人生の一面に応えることだけが「真の生き甲斐、幸福」だといったような「思想」さえ感じたこともある。それが間違っていると、このブログの「実践」がなにか示してくれたような、そんな気さえしている。そう、政治は、なにか「困窮打開」のようなもののためにだけ存在するのではなく、人間の文化全般自身を視野に置き、そういったものに仕えるべきものなのではないか。

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日本海の孤島の環境汚染        まもる

2008年05月04日 00時27分09秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
★私のごく親しい人から渡り鳥の楽園であり、日本で数少ない渡りの中継地の様子がメールで送られてきたので紹介したい。


舳倉島紀行           草女

 能登半島輪島沖50kにある周囲約5Kの絶海の孤島。日本有数の渡り鳥の寄留地として知られ、バードウオッチャーにとっては夢の島である。これまでに約300種類の野鳥が記録されている。しかしこの島への道程は遠い。
 漁船を少し大きくしたくらいの定期船「ニューへぐら」は、1日1往復しているが、波が荒いと出ないうえ、出航してもかなり揺れる。
 骨身を惜しまぬリーダーがいて、一昨年に続いて二回目の22名のバードウォッチのツアーが実現した。4月22日からの3泊4日のツアーである。
 上陸して目についたのはツルニチニチソウの群落とかカジイチゴの白い花。
 前回も4月23・24日と同じ時期の二日間の滞在であったが、カジイチゴは花を付けていなかったし、桜と菜の花以外の花は見ていない。
 島を歩くとツルニチニチソウ以外にイモカタバミ、ナガミヒナゲシが侵入して咲いていた。また海岸を歩くともうハマエンドウ、ハマハザオが咲いている。
 こうした二年間の変化に戸惑いながら気温の温暖化や海岸にある無数の漂着物
から環境汚染を肌身で感じて心配になった。
 帰りの船で、北国新聞を読んでいた仲間が、近々、舳倉島・七ツ島(舳倉へ行く途中の無人島群でウミネコ等の繁殖地)の大規模な調査が始まるという記事を見せてくれた。
 この新聞社が主催して大気汚染、温暖化の影響を探る自然環境調査団を結成し実施するとのこと。
 調査のみでは改善されるわけではないが、まず事実を知ることが第一段階であろう。専門チームが随時渡島し、大気や漂着物の実態、動植物・昆虫・海中生物の生息状況などを二年間にわたって調べるという。
 今回久しぶりに見た島の様子に危惧を感じていたので、少しほっとした。
 
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