30日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。欧州通貨の上昇を受け、下押し圧力がかかりやすい見通し。ただ、米国内での新型コロナウイルスまん延で、株安が進めばドルにはリスクオフの買いが見込まれる。
ドル・円は前週から徐々に水準を切り下げている。感謝祭を挟んでNYダウが30000ドル付近と高値圏を維持するなど、米株高でリスクオンのドル売りが強まったのが背景。また、米10年債利回りの低下も、ドル売り要因。週明けアジア市場でも前週の流れを受け継ぎ、仲値にかけて国内勢のドル売りが目立った。一方、ユーロ・ドルの1.20ドル回復が意識され、ドルを下押しした。ただ、日経平均株価が下げに転じるとドル売りは縮小した半面、リスク回避的な円買いでドル・円の戻りは抑えられた。