Fool & the Gag

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DVD『スカイフィッシュの捕まえ方』

2006-08-20 15:26:43 | パッシヴアタック
DVD『スカイフィッシュの捕まえ方』を見た。これがきわめて面白い。「スカイフィッシュ」なる言葉をご存じない方のためにまず、それについて補足しておきます。

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【スカイフィッシュとは?】
1995年、ビデオ編集マンのホセ・エスカミーラがビデオ映像のコマ送りの中で発見した未確認生物(UMA)。アメリカをはじめ世界中での発見が報告されている。棒状、ヒレのようなものがついていおり、一見水中の生物のような形状。80km~300kmで飛行することから、肉眼で見ることは非常に困難だとされている。ビデオの映像上でしか姿が見られない未確認生物(UMA)。
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スカイフィッシュの正体やその存在については諸説あるらしいが、このDVDにおいて、それは問題でない。未確認生物スカイフィッシュの捕獲法のHow toビデオ形式をとったこの作品。ここで笑ってください!みたいな判りやすい笑いを極力排した演出の忍耐強さというか丁寧さがめちゃカッコイイ。もちろん爆笑の連続なわけですけれども。

関西の深夜番組『発熱!猿人ショー』で、「コギポッタン」という未確認生物をあつかった大変面白いスケッチがあるのですが、この「コギポッタン」はフィクションの未確認生物であり、形としては『水曜スペシャル』のパロディーといった雰囲気。センスあるナンセンスの連続で笑わせてくれます。笑いどころ満載の爆笑スケッチです。

『スカイフィッシュの捕まえ方』を見て「コギポッタン」を思い出し、この二つの笑いの質がぜんぜんちがうなあと思ったわけで。それは優劣の問題でなくて、ただただ、ぜんぜん違うと思った。かたや笑いを抑え、かたや笑いを押し出す形。どっちも面白いんですが色々あるなあと。

『スカイフィッシュの捕まえ方』は誰一人として有名な人がでていない(私が不勉強でしらないだけかも)。無名性だけが可能にする笑いというか。これをもし、名のとおったコメディアンやタレントが演じたら、これほど面白くならなかったんじゃないかな、と。というかこれに出ている役者さんらの演技がリアルで上手いんです。スカイフィッシュという「目に見えないもの」を中心に、マジメに繰り広げられる、工夫、アイデア、道具、言説のおもしろさ、バカバカしさです。

「ヤバイ」がヤバイ

2006-08-12 02:48:01 | パッシヴアタック
おそらく、雑誌の(総文字数÷値段)で割り出される(1円あたりの文字数)は「QJ」が一番高いんじゃ? そんなことをいつも考えさせる「QJ」ですが、来ました!ギャグ漫画家・長尾謙一郎氏の小説(?)の新連載「ヤバイ」がはじまった!

 これは期待大です。初回からヤバーいテンションで飛ばしてます。挿絵も長尾氏が描いてますがこれもヤバイ! 絵つきの小説だから、ある意味ラノべ?(私はラノべの定義が判っていません)

むかし長尾謙一郎氏がヤンマガの別冊「赤BUTA」だったか「エグザクタ」だったかに連載していた「入学金はアメ玉 私立○×学園」がメッポウ面白くて、トンデモない天才が出てきたと思ったから、ページ切り取って全部保存してある。

後に『ビバ!青春』と名を変えて、細部や大人の事情などをクリアして単行本化されていますが、連載時のテンションはハンパじゃないですよ。「私立○×学園」はパッション丸だしの超名作です。その後、「おしゃれ手帖」などをはじめとする、長尾謙一郎氏のギャグ漫画家としてのキャリアはもはや語るまでもないでしょう。そんな長尾謙一郎氏の小説(?)なので、とんでもない名作になるかもしれない!! 要チェキ!

話題変わって、友人の山下陽光さん(古着屋店主「素人の乱2号店」@高円寺あづま通り~黒いメタルTシャツまつり実施中~)から聞いた話ですが、彼の出演したオモシロ映像がユーチューブで2万ヒット達成とのこと。2万ってすごい数字だ。さすがだぜ、山下陽光!

ナサニエル・ホーンブロウワー監督

2006-08-04 00:45:54 | パッシヴアタック
同居人が、スイス生まれのナサニエル・ホーンブロウワー(MCA)監督の映画『撮られっぱなし天国』を観て帰ってきた。話を聞いてたら面白そうでしかたない。パンフレットも買ってきてて、これが面白すぎるスキル満載。スパイク・ジョーンズと監督の対談は必読です。トンデモ指揮者、井上道義氏のコンサートのパンフレットの文章と同じくらいのオモシロいテキスト。映画の話聞いてると、天久聖一氏の漫画に通じる部分もありそうな予感BINBINなので、この週末に絶対に見に行く!!

早い話、ライブ・フィルムなんだが、観客50人にカメラ(おおかたHi-8)をわたして撮影させた映像をナサニエル・ホーンブロウワー監督(あえてこの名前で呼びます)が、ゆるーく編集した映画? まあ映画じゃなくてもいいよ。面白そうだから。