Fool & the Gag

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最凶女装計画etcDVD三昧

2006-05-31 01:35:08 | パッシヴアタック
WAYANS兄弟の映画『最凶女装計画』をDVDで。男が女に扮する映画はよくありますが、これはそれだけにあらず。黒人男性が、セレブな(ヒルトン姉妹のような)白人女性に扮する映画です。性差と人種という二重の闘いをとてつもないくだらなさでやりのけるアクチュアリティー。痛快なコメディーです。

イギリスの名作コメディー番組「The Office」のティム役の俳優が主演『銀河ヒッチハイクガイド』。これがまた格別に面白い。ブリティッシュコメディー特有の知的な味付けが、ああ、この国はモンティーパイソンを生んだのだ、と思い出させてくれます。余裕があってハイレベル。

くだらなすぎで大好きな「アメリカン・パイ」シリーズの『バンドキャンプ』。青春=思春期=発情期コメディーが何気に大好きです。そのテの超名作としては『初体験リッチモンドハイ』や『超能力学園Z』などあります。このアメリカン・パイ『バンドキャンプ』は何の中身もなく、マドンナ的な女の子が微妙にさえない感じがたまらなくイイ(エロい)。青春とは、かくもみにくいのだから最高だ。(ジョージ秋山『俺の青春』という漫画もみにくくて最高)

知人から借りたDVDで柳家小三治の落語を。「睨み返し」と「初天神」。声色、表情、手つきまでがころころと変わるのが凄すぎる。何気に、Mr.ビーンのアトキンソンにそっくりだと思った。

大人計画 『まとまったお金の唄』

2006-05-15 01:10:40 | パッシヴアタック
★ネタバレあり★
★★ご注意★★

先日、大人計画 『まとまったお金の唄』観て参りました。舞台は1970年代。万博の開催中の大阪。太陽の塔からの落下事故で父を無くした家族の物語です。

一貫して「去勢」というテーマを書いていると思われる松尾スズキ氏ですが、今回もやはり「去勢」が主題と思われます。民族問題、宗教(神)問題=靖国問題、フェミニズム、ジェンダー、アナーキズム等の社会的な素材は、一見喜劇的でないように思えます。が、笑える。後藤明生氏が別役実氏との対談で「喜劇というものは素材でなく方法なんだ」と言っていたのを思い出してみれば、なるほど頷けます。

『まとまったお金の唄』という題でありながら、家族が借金を抱えているというほかは、それほどお金がでてこない。哲学的なアナーキストの青年が「うんこ」で爆弾を作っている。この「うんこ」爆弾には実際に威力があって爆発する。そこでちょっと貨幣糞尿論を参照すれば、青年の爆弾は「貨幣」だとみることができる。終盤で青年の爆弾はとつぜん威力を発揮しなくなり、ただの「うんこ」になる。つまり「貨幣」の威力が失効する。何故だかラストで、逆さにされたごみ箱から紙くずが舞台に降る。おそらくこれは威力を失効した「うんこ」と対応しおり、「威力の失効した貨幣」=「紙かみくず」を表していると思われる。でなければ、ごみ箱をひっくり返す意味がない。

アナーキストの青年たちは飛行機に乗って、太陽の塔の爆撃を計画するが失敗する。太陽の塔を「男性器(P)」に見たてた「去勢」に失敗するが、太陽の塔は中が空洞であるから「男性器(P)」であると同時に「女性器(V)」でもあるのだと言う。「P」を去勢し「V」へ向かうのではなく、「P」でありかつ「V」でもあるという「A感覚」(足穂)的な解決に向かう。そんな話かなあと思いました。よく判りませんが。

まあとにかく、めっちゃ面白かった!

浅草演芸ホール

2006-05-11 02:30:05 | パッシヴアタック
仕事終わりで、ぷらっと行ってみました→浅草演芸ホール。ちなみに初。8時過ぎてたので、千円でいいと言われて中に。トイレが地下にあって、妙なムードがあります。満席立ち見状態のホールに入るといきなり「昭和のいる・こいる」が舞台に。適当っぷりが並みでないです。林家正蔵、曲芸と続いて、柳家小三治。すごくスローな感じ? じわじわとハマってきます。なんか落語って、品があっていいなあ。いやらしくない品が。疲れないし。また平日、仕事終わりに行こうかと。帰りに浅草寺によると、ひとっこひとりいない。浅草寺をライトアップする光が、ぎりぎり傘をささなくてもよいくらいの雨も照らしてて、よい風情でした。

藤田嗣治展と粟津潔展

2006-05-07 04:26:15 | パッシヴアタック
昨日の事。

東京国立近代美術館で藤田嗣治展を見た(1300円)。来場者の多さに驚く。場内は芋洗い状態でした。美術もちゃんとレジャーになってる(ただし若年層の来場者は皆無)。藤田嗣治の戦時下やその後のことなどは雑誌「ユリイカ」である程度予習していたが、結局、見終えた後は、オシャレキモカワイイという感覚が残った。白い絵とネコが印象的。ネコ好きにはタマラナイ♪

その帰りにトッパンミュージアムで粟津潔展を見る(0円)。等高線や印鑑をモチーフとしたヴィジュアルで有名なグラフィックデザイナーです。勅使河原監督の映画のタイトルデザインなども見れます。ゴダール「中国女」をはじめとするポスターデザイン、装丁など、見どころ満載。こうして見ると意外と1968年的なデザイナーだなと思います。版下やその色指定、シルクスクリーンの質感、特色インクの発色にうたれます♪

今日は下北、本多劇場で「大人計画」観ます。