フランスの詩

宮之森享太 翻訳

2011-06-16 | Weblog

             恥

       刃があの脳みそを
       切らない限り、
       あの袋、白くて生で脂肪質、
       湯気を立て決して新しくないが、

       ( ああ! 奴め、切らねば
       なるまい、あいつの鼻、唇、耳、
       腹を! それに両足も捨てねば!
       おお、素晴らしいことだ!)

       いや、違う。真実、ぼくが思うに、
       あいつの頭には刃を、
       脇腹には砂利を、
       腸には火炎を、

       ぶち込まない限り、ガキにして
       手足まとい、ど阿呆の獣は、
       一瞬もやめないに違いない、
       策を弄したり裏切り者であることを、

       ロッキー山脈の猫のように、
       あたり一帯に悪臭を放つことを!
       そいつの死には、それでも、おお
       神よ! 祈りが立ちのぼるように!