フランスの詩

宮之森享太 翻訳

ぼくの小さな恋人たち

2010-02-11 | Weblog
       ぼくの小さな恋人たち


    涙の芳香蒸留水がキャベツ緑の
      空を洗っている。
    涎をたらし芽吹く木の下に
      きみたちのゴムの靴
    
    風変わりな幾つかの月の白さ
      丸みを帯びた涙のところに。
    きみたちの膝当てをぶつけ合いな
      ぼくのブス子たちよ!

    あの頃ぼくたちは愛し合っていた、
      青髪のブス子!
    半熟卵を食べていた
      そしてハコベも!
        
    ある晩、きみはぼくを詩人だと称えたね、
      ブロンドのブス子、
    ここにおいで、ぼくはきみを叩いてやる
      ぼくの膝の上で。

    ぼくはきみのバンドリン髪油を吐いた、
      黒髪のブス子、
    きみは頭に沿ったぼくのマンドリンを
      中断するだろう。

    うわっ! ぼくの乾いた唾が、
      赤毛のブス子、
    きみの丸い乳房の溝で
      臭ってる!

    おお、ぼくの小さな恋人たち、
      ぼくはきみたちが大嫌いなんだ!
    痛ましいぼろ切れを押し当てな
      不格好なおっぱいに!

    ぼくの古くて感傷的なテリーナ壷を
      踏みつけな。
    ― さあ、それっ! ぼくのバレリーナに
      なってくれ、ちょっとの間!. . .

    きみたちの肩甲骨は脱臼してる、
      おお、ぼくの恋人たち!
    きみたちのびっこの腰の一個の星、
      きみたちの旋回を回せ!

    しかし、それらの羊の肩肉のためなのだ
      ぼくが詩を作ったのは!
    ぼくはきみたちの腰を割りたいよ
      情事のあとに!

    失敗した星たちの冴えない寄せ集め、
      隅っこを埋めろ!
    ― きみたちは重荷を背負い、神のもと
      卑しい世話で死にそうだ!

    風変わりな幾つかの月の下
      丸みを帯びた涙のところに。
    きみたちの膝当てをぶつけ合いな
      ぼくのブス子たちよ!