生物屋学生の日記

愛知から沖縄へ流された哀しきカニ好きの日記

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

久米島遠征(後編)

2018-08-11 16:19:24 | 日記
さてさて、前回の「久米島遠征(前編)」から間が開いてしまいましたが後編を書いていこうと思います。

初晩で陸で見たいものは粗方見てしまったので、2日目以降は海をメインに攻めました。
先輩から「久米の磯は凄い」と聞かされていたので期待していましたが、今思い返しても本当に素晴らしい磯でした。
現地で撮っていなくて標本写真のものもありますがご容赦を…



まずキンチャクガニ、潜らないと見れないと思っていましたが僅か二日の磯で計3匹も見つかりました。
一匹目を見たときは"ボンボン"を振りながら逃げていく様を初めて見て感動してしまい、採集できませんでした笑
何匹もいてくれて本当に良かったです。


そしておぉと思ったのがサカサクラゲですね。

アマモの生える穏やかな砂地に二匹いました。


傘の上部はぺたんこです。
本当に日本にこんなのがいるんですね…



ゴマフクモヒトデとのことです。
ググると地味な個体の画像ばかり出てきますが、こんな柄のもいるそうですね。
石の下からこいつが出てきたときは柄の美しさに見とれてしまいました。


棘皮繋がりで行けばこいつも忘れられません

フシザオウニの幼体です。棘に瘤があるのが面白いですね。
これに付くカニがいるみたいな話なのでいつか成体を見つけて探さねば…



ハリダシオウギガニモドキです。
素晴らしくカッコいいカニなのですが、幼体でものすごく小さかったのでリベンジしに行きたいです…
ネット上には伊豆大島の個体が挙がっていたように記憶しています。



石の下からこの独特の隆起が見えたときは感無量でした…
この遠征の目標の一つであったウキボリタコガニです。
ダイバーの情報などから多いと思われる場所を探して無事に当てられたので最高ですね。
堪まんない造形してます…


そしてまさかの

イボツブコブシ!!めっちゃかわいい!
先輩が久米の磯で採っているツイートを羨ましく見ていたのですが、本当に磯に出てくるとは驚きでした。
かわいい!



クメジマコブシ!!
これも良いコブシガニですね。
"久米島"を冠する生きものが採れると行ってよかったなぁと思います。
この個体は左鰓腔にエビヤドリムシ科が寄生していそうですね。


久米島繋がりといえば…

クメジマハイガザミモドキ!!!
これも今回の遠征の目標でした。
深く埋まった石の下に生息するとされており友人は実際にそのような環境で採っていましたが、僕はヤビーポンプで採ったので生息環境がよく分らんです。
にしてもこの色素を失った感じは最高ですね。



オキナワホンヤドカリです。
青い眼が本当にきれいなヤドカリですが、適当に一枚撮った後どこかへ消えてしまいました…
撮り直したいい…


かわE



緑色のミノガイ類は初めて見ましたね。
やっぱり普段見る赤っぽいのとは別種なんですかね…



共生ハゼ、名前忘れた。


とりあえず感動が大きかったものを出してみましたが、甲殻類相が本当に豊かでカニ好きな僕にとっては天国でした。
こんなことを書いていたら久米島に戻りたくて堪らなくなります、ちょうど今は大潮ですし笑


3日目の採集を終えてキャンプ場でのんびりしていると、バーベキューをしていた島民からご飯を分けてもらいました!笑

他にもマグロ、クルマエビ、牛肉なんかも頂きました、本当に美味しかった…
貧乏学生の飢餓寸前の遠征だったのでめちゃくちゃありがたかったです。
子供たちと肉を焼いたり遊ばれたり(笑)、おっちゃん達と夜遅くまで盛り上がったり(特に下ネタ())と、久米島最後の晩にいい思い出ができました。


そして最終日、船が朝の便しか無かったので早朝にキャンプ場を出て港へ向かいました。
行きのように山道ではない道をだったのと早朝だったのでとても快適でした笑

陸・海ともにフィールドは充実し、天気も一切崩れることなく、また最後には思いがけない形の思い出までできた自転車久米島遠征、本当に楽しかった!
今度は車で行きたい!笑
コメント (6)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 久米島遠征(前編) | トップ | 明けてしまいました »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (名無しスト)
2018-08-29 19:58:45
八重山遠征お疲れ様です。
今日は何が捕れるかと楽しみに見ていました。
1点だけ
ツメナガとしている写真はツメナガではないと思いますよ。
鉗部の色も違うと思いますし、「爪長」の由来である指節の長さも違うと思います。
雄なら第1腹肢や掌部内面を縦走する顆粒列(ツメナガはこれがない)を見れば比較的簡単に識別できると思います。
では、この種は何かと言えば、(鉗部の色を除けば)おそらくユビアカに同定されると思います。
八重山では、ユビアカ(本当に指が赤い種)と、このユビアカ“モドキ”(鋏がオレンジだが他の形態はユビアカ)の両方がいます。ユビアカ(赤い方)はとても少なく、ユビアカ“モドキ”の方が普通にいます。宮古だとユビアカが普通で、ごく稀にモドキがいます。沖縄島ではモドキは見たことがないです。
和名でユビアカと呼ばれている種にはP. tripectinisの学名が充てられていますが、このP. tripectinisについては鉗部の色彩が知られておらず、一方、異名とされているP. acisは、原記載では書かれていませんが、日本本土の標本がタイプなので鉗部が赤色の種を指していると思います。
ユビアカ(赤)とモドキ(オレンジ)については、鉗部の色以外にも若干の違いを見つけましたが、それがP. tripectinisとP. acisの違いに相当するのかはそれぞれのタイプ標本を見直す必要があると考えています。

※ 個人的にはヘコミがヒットだと思いますよ(地味で華がない種ですが)。
そんな種がいたのですね… (メナシスト)
2018-08-29 20:25:38
名無しスト様、ご無沙汰しております!
貴方の論文におおいにお世話になった遠征となりました。

ツメナガは何となく指節が長く見えたので「これがそうか!」と思い込んでしまいました。
ユビアカベンケイに類似種がいたのですね…
是非とも本島で"モドキ"を見つけてみたいです。

成果の中にさらっとドウクツベンケイが登場していますが、洞窟外から採れているので要検討かなと思っています。

ヘコミですが実は採集の折に右側の歩脚を全部自切されて逃げられてしまったので確認したのみとなっています。一見地味ですが鉗の色合いはかなり好みのカニでした。

僕の中で一番の当たりは最後に採れたアダンベンケイガニです。貴サイトで初めてその姿を目にした時から、その独特の雰囲気に一目惚れしていたので見つけられた時は本当に嬉しかったです。

次に八重山に飛ぶ時はマルとニンジャを是非とも拝みたいです。
鉄砲蝦 (名無しスト)
2018-10-08 23:44:44
鉄砲蝦も好きなので

「助けてKURIYAMAさん」は、私もサワギテッポウエビAlpheus strenuusだと思います。
個体の状態にもよると思いますが、大きめの個体は腹部の横帯が薄くなる傾向があります。
まぁ この種も亜種がいたり変異が報告されていたりで、本当の正解は分からないのですが...

「ウデグミミツトゲムラサキエビAthanas djiboutensisかなぁ」は、正解だと思います。
ちなみに私は「トゲテッポウエビ」の和名を使います (これは好みの問題だと思います)。

「アシブトヨコシマ...」は、この写真だけだと種まで分かりませんが、違うのでは?と思います (これもA. djiboutensis?)。


エビは半透明なので、棘、剛毛などの細かい (でも大事な) 形質を見落としやすいです。Athanasは特に小さいので私も何度もやらかしてます。
採集後、すぐに同定したいと思いますが、まずは標本を充分に固定してから (できれば染色して) 観察すると多少は見やすくなると思います。
特定の部位を観察する時も、色んな角度から観察し、照明をあてる角度も変えると (上手いこと影ができて) 見えていなかったものが見える時もあります。


それはそうと、
Pinnaに入るArcotheresはたくさん採りましたね。雄は羨ましい...
Libystesはカオスですよ。色んな環境から集めて雄の腹肢を見比べると、どんどん沼に沈んでいくと思います (正解が分からなくなります)。
遅くなり申し訳ありません (メナシスト)
2018-11-03 01:28:05
名無しスト様
反応が遅れてしまい本当に申し訳ありません。
いつの間にかコメントの通知が来ないようになっていたようです…
ところでテッポウエビの同定ありがとうございます。
アシブトヨコシマですが、アシボソかアシブトのどちらかのようでしたので、第一歩脚の毛の生え方からアシブトとしました。
Lybistesですが、数を集めていますがサッパリです…

Pinnaに入るArcotheresですが、先日の日本甲殻類学会の際にNg先生と話したところ、この種はかなり雄を採るのが困難なようでした。(後日食材目的でスエヒロガイを採りに行った友人が追加で雄を採ってきましたが…)
この種に関して1つ分かってきたことがあるので、来年か再来年あたりに報告できればなと思っております。
Unknown (名無しスト)
2018-11-19 01:51:21
こんばんは
最近のツイッター記事から

シワオウギダマシ (鉗に亀裂が入った方) は、スエヒロガニだと思います。
「こっちが本当のシワオウギダマシ?」が正解だと思いますよ。

AniptumnusとBenthopanopeは、第四歩脚長節の後縁のギザギザ具合で識別できます.
沖縄にAniptumnusは、A. vietonamicusともう1種いますが、そのもう1種はCryptopilumnus taiwanensisにも似ていて (でもちゃんと検鏡するとAniptumnusになる) どうしたものか困り中です。

あとマルガオベンケイガニは、スマトラを見ることができたら同じ海岸で見ることができると思いますよ。スマトラよりももう少し水から離れた場所 (より高い、もしくはより陸側) にいるはずです。




同定ありがとうございます。 (メナシスト)
2018-11-19 14:48:08
名無しスト様

AniptumnusとBenthopanopeの違いを教えていただきありがとうございます。そこで見分けられたのですね。

そしてあれがスエヒロガニでしたか、全然見たことがなかったのですが、こんなにもカッコいいカニだったのですね。

マルガオはスマトラより上を少し探してみましたが見つかりませんでした。探し方が足りなかっただけに思います。次行くときは徹底的に探してみたいです…

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事