kenの明日があるさ

私は夢という言葉が大好きだ、夢とは希望・目標…明日である!夢があるから壊れない。
勇気をだして一歩でも前に向かおう!

想いがゆっくりと流れゆく

2017-12-28 09:38:13 | 思い出

ミルに豆を入れ、挽く音に鼻腔をくすぐるコーヒーの豆の香り、ドリップで溢れる一杯の得も言われぬ香りを味わいながら時の流れがゆっくり刻まれていく。

だあけ初けめし前髪の 林檎のもとに見えしとき 前にさしたる前髪の 花ある君と思ひけり

大好きな藤村の詩、ロマンがあり詩情や豊かで心がときめきます。誰でも初恋の思い出はあると思います。彼女は教師を目指す大学生、私は社会人になったばかり、ある日広島の江田島の村から一通の手紙が届きました。身辺の事をなにも気飾らずに素直に述べた清らかな文に、私も同様返信、以後幾たびも交信が続くことになります。造船技師と教師の母との一人っ子、大学の寄宿舎や教師志望についての悩みや、楽しい修学旅行のこと、企業戦士のこと等話題は尽きず手紙も嵩暑く以心伝心の日月が続く。目指す奈良女子師範の願いは適わず、教師の想いは強く代用教員となり中学生の文集の編集の相談などで数年間文の交換が続きました。猛烈企業戦士でいつしか、文通も途絶え、年賀状が縁で交際が再開、彼女は銀行員と結婚し、心を傷つけたとお詫びの便りが届き、誠実な心に胸をうたれる。その後も時には主婦、又は母の立場から、友として交際が続いている。

彼女は母に、父に、夫に先立たれ幾多の苦難のもめげず、洗礼を受け何時も私達に祈りを続けながら二人の男子を医師に育て何時も清らかに、背実でまるで聖女の様な友である。

回数は少なくなったが約50余年間続く文、心通じる友である。

消えかけし虹の彼方に君ゐます

 遠き日の君の手紙の嵩高く やさしき文字の永久に止めむ

 

 


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