風に吹かれて行こう

お米の便りを、写真でもっとわかりやすく!

6年前5月 えっさほいさの話

2022-05-03 | お米の便り

 田起こしの前には、肥料を撒きます。リュックサックに似た形状のものを背負い、その中に20㌔の肥料を入れます。リュックの右側面下部からはパイプが出ていて、本体とジャバラホースでつなげてあるので、そのパイプは左右に振ることができます。パイプの先から出てくる肥料を、パイプを左右に振り回すことによってムラなく撒きます。撒く量に応じて、歩く速さや左右に振る幅、頻度を変えれば良いので、簡単な作りにもかかわらず使い勝手の良い道具です。

 撒かれる肥料は、ほとんどが粒状。パイプを左右に振るごとにザーザッ、ザーッザッと音がします。パイプを流れ落ちる音に続いて、先端から飛び出す時の音です。左右で上記のような音になります。実際には、かなりの速さで振るので、ザッザ、ザッザという感じになります。この農具は30年以上も前から使っているのですが、昨年ふと面白いことに気付きました(最初に言い訳、「面白い」と思うことは、人さまざまです)。この軽快な音が、突然「エッサ、ホイサ」に聞こえ出したのでした。「ちょいと、駕籠屋さん、お代はたんとはずむから、急いでおくれ」「へい、承知しました」というような設定がピッタリと当てはまるかに思えるような速さです。エッサ、ホイサ、エッサ、ホイサ…。撒く範囲の中間に位置して左右同じくらいに振るため、自動的にエッサとホイサが一致します。背中に伝わる残量の感触から、歩く速度や振る頻度をどのように変えても、エッサとホイサのリズムが狂うことはありません。エッサが速くなればホイサも間髪入れずに速まり、ペースを落とせば文句も言わずにそれに従う。何て絶妙なコンビなんだろう! 本当に可笑しいというか面白い…。そう思うのは、私だけ、ですね。でも、実際にこの肥料撒きを体験してみると、きっとわかってもらえると思います。思わず苦笑いしてしまうことでしょう。体験者大募集!(笑)

 

 軟らかい土の上を20㌔の肥料を背負って何度も歩く…。加齢とともに少々キツクなってきました。そんなわけで、エッサホイサにも、ありきたりのストーリーが付け加わることとなります。一枚の田んぼに撒くべき数量(20袋くらい)の半分近くになったころには、「さぁ、いよいよ峠越えの難所だ。気張っていくよ。エッサホイサ、エッサホイサ」。7、8割方が済んで、でもだいぶくたびれてきたころには、「あー、ふもとの灯りが見えだしてきた。あと少し、最後のひとふんばりだ。エッサァ、ホイサ、エッサァ、ホイサ。おいエッサ、もう少し元気出せ。オレにばっかり言うな、たまにはオマエが先に元気出せ。バカ言うな。オレがいきなりホイサと思い切り言ったら、それこそ調子が狂っちまうだろう。何と言ったって、オマエの方が先なんだよ」…。じいさんの妄想は膨らむ一方でした。

 昨年から使い出した米ぬか肥料は60~70袋。計算してみると、一枚の田んぼで10㌔以上歩くことになるようでした。さすがにこれは無理ということで、別の方法で撒くことに…。

 *この「別の方法」というのが、先日の記事で紹介したトラクターの後ろに付けたホーッパー状のものです。

 そして、文中のリュックサックのようなものが、これ。

 

 

 


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