明後日11日で東日本大震災から2年を迎えます。
今月、この絵本が発売されました。
『つなみ、てんでんこ はしれ、上へ!』
「つなみてんでんこ」とは、東北地方に伝わることばで、「津波のときには、てんでんばらばらでにげろ」という意味。
まず、自分の命を責任を持って守り、家族みんなが生き延びよう。という思いがこめられているのでしょう。
この絵本のモデルは、東日本大震災で実際にあった話、 <釜石の奇跡>。
釜石市内では1000人以上の津波による犠牲者を出したものの、市内の小中学生約3000人は、素早い判断で津波から避難し、99,8%の子供たちが生き抜きました。
これが<釜石の奇跡>です。
避難の途中では保育園児をおぶって逃げたり、避難を渋る大人を説得したり、すでに下校していた子供たちは自らの判断でその時、最善の方法を選択して生き抜いたそうです。
その奇跡が絵本になりました。
迫力あるストーリーと絵。避難の瞬間を描いたページは、見開くと1mにもなります。
私はこの絵本を、小学6年生の授業で読み聞かせしました。
子供たちは、自分と同じ小学生の行動が奇跡と呼ばれ、それが2年たって絵本になったことにおどろきながらも、身近な事として感じてくれたようです。
震災から2年。
被災地の復興のことも考えながら、いつ来るかわからない大地震に備え、「どうやって生き延びるのか」をもう一度考えて、家族や周りの人と話し合わなきゃと思いました。