味わい一筆

季節感ある暮らしをいっしょに楽しみましょう

勝手口

2014-07-01 12:59:00 | 暮らし・ライフスタイル

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降ったり照ったりの日が続いていると、玄関がどうしても湿っぽくなり掃除が行き届いてない感じになる。訪れた人からどのように見えるかしらと思うと、心穏やかでない。荒んで見えないかしらと落ち着かない日が続いたある日、着物を着て草履を履いて出掛けようとすると、ピンクの草履が夫の泥んこの運動靴と履き古した庭履きサンダルの間に挟まれていた。

情けなくてつい「泥の付いた履き物で上がる時は、勝手口を使ってよ」と言ってしまった。その時の夫の反応は、この頃にしては久しぶりに早く「玄関は綺麗な履き物のためだけにあるんじゃない」と不服申し立てがあった。それから数日うっとうしい梅雨空のように、夫婦間にも停滞前線が横たわり、お互い目も合わせないままの日が続いた。

よくよく考えると、私の方に理があるように思う。昔の人は勝手口を上手に使いこなして、玄関はいつも履き清められてすっきりしていた。だから今でも一戸建て住宅を建てるときは、必ず勝手口を作っている。私たちも最初の家は勝手口を台所の横に、現在の家は風呂場の脱衣所側に決めた。

勝手口は何かと便利で、食料品をたくさん買い込んで帰宅した時は、台所側が良いし、魚釣りやゴルフ、海水浴帰りは風呂場側が良い。台所側は女性向きの勝手に、風呂場側は、男性向きの勝手にしたはずだった。

時折上京してのマンション生活は、玄関鍵一つの生活なので、混同していた。同じ頃夫もそのことに気が付いたらしく、勝手口に運動靴や庭履きを移し替えていた。お陰で玄関もすっきりしてきたし、勝手口も活き返った。

この年になったら、もう我慢しないで気付いたら言った方がストレスも溜まらないと思った。今日は久しぶりの梅雨の晴れ間、玄関も勝手口も開けて風通し良くしなくては。

玄関先のあじさいと茶菓のあじさい、どちらも素敵! (^^)y-. 。o