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パンツの穴・コータローまかりとおる!・(84年/日本)

2007-04-22 00:08:27 | 映画・DVD・CD

 今回はちょっと目先を変えて、80年代の青春映画を紹介します。『パンツの穴』、『コータローまかりとおる!』は、どちらも1984年の青春映画。この2作品の共通項は、どちらも『トラック野郎』シリーズで有名な、鈴木則文監督作品だという事。鈴木則文監督は、代表作『トラック野郎』以外にも、『温泉スッポン芸者』などの東映ポルノ路線、『女番長』シリーズなどスケ番物、実写版『ドカベン』、80年代に入ってからは『伊賀のカバ丸』、『ザ・サムライ』、『塀の中のプレイ・ボール』などの原作ものなど、エンターティメントに徹した監督でした。

 『パンツの穴』は、学研のアイドル誌『BOMB!』の読者投稿欄を原作にした、ちょっとHなコメディ映画です。80年代アイドル・菊池桃子さんのデビュー作ということでも知られてます。結構好評だったのか、その後4作品も続編が作られました。ちなみに2作目の『花柄畑でインプット』には、中山秀之さんも出演しています。今から見るとB級っぽい感じがしますが、第1作目は、主演:山本陽一、菊池桃子の他にも、ハナ肇、武田鉄也、武田久美子、マリアン、たこ八郎、魔夜峰央・『パタリロ!』作者など、豪華なゲスト陣が出演していて、当時としては結構注目された話題作でした。主題歌や挿入歌ではありませんが、菊池桃子さんのデビュー曲『青春のいじわる』もこの映画のイメージに合っていていて良い曲でした。


 物語は、九州より転校生してきたムキンポ(山本陽一)とその友人の3人組が、巻き起こす騒動を描いています。中学生の青春グラフティなのですが、タイトルから連想するようなお色気は少なくて、うんこなどのバカバカしい下ネタが多くなっています。敵対する学校の不良たちと、河原で決闘をするクライマックスでは、いつの間にかうんこが飛びかい、うんこの擦り合いをするといった展開になります。(決闘のオチは、きっと脱力するでしょう)。同じく、80年代を代表する青春映画『ビーバップ・ハイスクール』を硬派とするならば、こちらはひたすら軟派で情けない、ある意味等身大の中学生といった趣になっています。傑作というわけではないですが、80年代に小学生~高校生の時期を過ごした世代ならば、共感にも似た懐かしさを感じるのではないでしょうか。意外とよい映画だと思います。パンツの穴 - goo 映画


 『コータローまかりとおる!』は、「週刊少年マガジン」で1982年から1994年まで連載された蛭田達也氏の原作をもとにした作品です。前年に公開された、こちらも漫画を原作とした『伊賀のカバ丸』(83)と同じメンバーで、再び人気漫画の映画化(映像化)に挑んだ作品だといえるでしょう。主演は、当時売り出し中だった黒崎輝さんで、千葉新一、真田広之、志穂美悦子、などジャパン・アクションクラブの人気スター総出演になっています。中でも特に剣の達人、天光寺役を演じた大葉健二さん(ギャバン、バトルケニア、デンジブルー)がいい味だしてます。


 原作の漫画は、1982年から1994年まで長期にわたって連載され、続編に『新・コータローまかりとおる! 柔道編』や、『コータローまかりとおる! L』がある学園大河物ですから、映画は初期の蛇骨会との抗争辺りまでを映像化しています。ここで特筆すべきなのが、(天光寺がコンセントを鼻に差し込んで、頭が光るシーンなど)かなり漫画を正確に映像化していることと、ジャパンアクションクラブ作品ですから、格闘シーンがかなり良く出来ているということでしょう。タラコ唇の生徒会長役を山口良一さんが演じており、これも原作に近い雰囲気を出しています。原作者の蛭田氏もゲスト出演するなど、(原作ファンにとっては)豪華で楽しい内容になっています。また学園の描写が、今見ると本当に80年代ラブコメ物の雰囲気を醸し出していて、これだけでも見る価値アリといえるかもしれません。コータローまかりとおる! - goo 映画

 80年代は、校内暴力など学校が荒れていたイメージがあるのですが、この2作品を見ていて気が付くのは、本当にどこまでも底抜けに明るいということ。バブル景気直前の日本経済が、世界の頂点を極めようとしていた時期ですから、ある意味時代が脳天気だったんでしょうねえ。


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1 コメント

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Kotaro makari-toru (ADILSON CERQUEIRA)
2010-11-20 05:27:56
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